音楽
田所あずさ、10周年ベスト『HARE / Qe』で語る歩みと挑戦/インタビュー

田所あずさ、アーティスト活動10周年の集大成!ベストアルバム『HARE / Qe』に込めた思いと“これまでとこれから”を語る/インタビュー

声優でありアーティストとしても活躍している田所あずささんが、アーティスト活動10周年を記念したベストアルバム「AZUSA TADOKORO 10th Anniversary Best Album HARE / Qe」を、デビューアルバムのリリース日と同じ2025年7月30日に2作同時リリースします。

2014年にアルバム「Beyond Myself!」でアーティストデビューした田所さんは、昨年の7月30日にはニューミニアルバム「Ivory」で現在の彼女らしさをたっぷりとみせてくれました。そこからの10周年イヤーラストを飾るのが今回のベストアルバム。真っ赤な巨大ヒールのジャケットが印象的な「HARE(ハレ)」はデビュー初期からのタイアップ曲を中心に、「Qe(ケ)」はタイアップ曲以外でファンから人気の高い楽曲を中心にし、こちらには新曲「ハレニウム」も収録されています。

そんな10年間のアーティスト活動のすべてを詰め込んだベストアルバム発売を記念して、アニメイトタイムズでは田所さんにインタビューを実施。ベストアルバムのことはもちろん、これまでのアーティスト活動でのターニングポイントやライブへの思い、今後のことなど、たっぷりとお話をうかがいました。

 

 

私のアーティストとしての歴史を感じて、思いを馳せてもらいたいです

──アーティスト活動10周年イヤーの締めくくりであり、丸11年当日にベストアルバムがリリースされます。まずは、いまの率直な気持ちをお聞かせください。

田所あずささん(以下、田所):なにより10年以上続けさせていただけていることがありがたいです。続けることのすごさは身を持って感じていますし、今でも新曲を待ってくれるファンの方がいて、定期的に楽曲をリリースさせていただける環境は本当にありがたいなって。

──最初に「アーティスト活動をやりませんか?」と提案を受けたときは、10年以上続けてベストアルバムが出ることを想像しましたか?

田所:想像しなかったと言ったら嘘になるかもしれません。というのも、ランティスのアーティストの方々はよくベストアルバムを出されているイメージがあったので、漠然と出るかも……と思っていました。どちらかというと、実際に出ることになった今が一番すごさやありがたみを実感しています。

 

 

──いろいろ経験したからこそ、簡単なことではないとわかったのですね。

田所:そうなんです。

──そんな10年間のアーティスト活動がすべて詰まっている今回のアルバムは、「HARE」と「Qe」のどちらもリリース順に収録されていて、10年の歩みを感じられる内容になっています。初期の曲は改めて聴くとキーが高いなと感じますが、ご自身的にはいかがですか?

田所:キーも高いですし、今とは違うエネルギーといいますか、若さゆえの全力感があったな、それも可愛い部分だなと思えました。少し前なら「ここをもっとこうすればよかった」と反省ばっかりしていたかもしれませんが、今は「あのときの自分は一生懸命頑張っていたな」と思いますし、その時期の歌を形に残していただけていることがすごく感慨深いです。

──歌唱力も引き出しも間違いなく今の方が上ですけど、逆に今歌っても当時のあの感じにはならないですよね。

田所:全く別物になると思います。どっちがいいとか悪いとかではなく、面白いですよね。

──だからこそ一緒に歩んできたファンにとっては当時を振り返ることもできますし、最近ファンになった方はこういうところから始まったんだと感じられると思います。

田所:そうですね。曲の移り変わりも歌い方も含めて、私のアーティストとしての歴史を感じられますので、聴いて思いを馳せてもらえたら嬉しいです。

 

ターニングポイントは、セルフプロデュースやボイトレの先生との出会い

──アーティストとして活動してきた中で、曲のジャンルや、心境・取り組み方の遷移など、さまざまな面でターニングポイントになったことを教えて下さい。

田所:やはりアルバム「Waver」(2021年1月27日リリース)が一番大きかったと思います。このアルバムでセルフプロデュースをさせていただいてから、曲の雰囲気も向き合い方もガラッと変わりました。それまでスタッフさんにお任せしていたことも自分が中心としてやるようになって、曲を作ることの大変さをものすごく実感しましたし、学びも多くて。すごく苦しい時期でもありましたが、それを経たからこそ今があるので、とても印象的なアルバムです。

──曲の雰囲気でいえば、デビュー直後の感じから、いわゆる“タドコロック”と呼ばれる激しいロックナンバー中心となり、「Waver」近辺からまた変わっていきました。それについてもセルフプロデュースするにあたり、いろいろ考えたのでしょうか?

田所:そうですね。「自分の声に合う曲ってなんだろう?」といったことも含めてアルバムのコンセプトを考えていきました。自分の声の強みをいろんな人に聞き、自分自身で思っていたこととすり合わせて、それに適した曲を作っていこう!と。そこからのスタートでした。

 

 

──声の強みなど自分自身と向き合った時期でもあったのですね。どのように考えていったのか、もう少し具体的に教えていただけますか?

田所:それまでは「高いキーが魅力だ」と当時の音楽プロデューサーに言われていたこともあって、曲のキーも高めだったんです。流行り的にも転調するものが多く、曲中でどんどん高くなっていきましたし。ですが、ある時期からボイストレーニングに改めて通うようになり、その先生が「あなたの魅力は高いところだけじゃなく、中音域とか低音もすごく素敵だよ」と言ってくださったんです。ほかの方からも「ガラスみたいな声だね」などと言われて、「そういうところも活かせる楽曲を歌えたらいいのかな?」「自分の声の繊細な部分を出していきたいな」と思うようになりました。

──ボイトレの先生って藤本さん(キノコ先生の愛称で親しまれている、Nostalgic Orchestraの藤本記子さん)ですよね?

田所:そうです。それまで私は裏声(ファルセット)やミックスボイスを使えませんでした。だから、高いキーも全部地声で歌うしかなくて……。それで喉の調子を崩してしまったこともあったので、長く続けるためのお手伝いも先生がしてくださったんです。そのおかげで、今では全部地声じゃなくて、いろいろ工夫して歌えるようになりました。

──藤本さんにボイトレを受けるようになってから声の使い方に幅ができたとか、自分自身の裏声やミックスボイスについての気づきを得た、といった話はほかの方からも聞きます。彼女との出会いも大きかったのですね。

田所:めちゃくちゃ大きかったです。そうやってすごく支えていただいて、歌への恐怖心を徐々に徐々に抜いていただきました。

 

 

──「Qe」に収録されている「ヒカリになって」や「ツボミノコエ」などを聴いてみると、本当に地声で頑張って歌っていますからね。

田所:あの頃はそれしかできなかったので(笑)。

──対照的に、新曲「ハレニウム」も高いキーは使っていますけど、裏声などを上手く使っているなと感じます。

田所:そうですね。ジョンさん(作曲・編曲の神田ジョンさん)もすごく理解してくださっているので、作曲の時点で「ここは裏声想定で作っているから」などと、地声で出さなきゃダメなメロディにならないように配慮してくださるんです。本当にありがたいです。

 

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