
5th LIVE「Nova Historia」を経て、新たな歴史を創り上げたAve Mujicaの2025年下半期。1年の締め括りは魅せる“魂の叫び”がこもった1枚で。3rd Single「‘S/’ The Way / Sophie」ドロリス/三角初華役の佐々木李子さん、アモーリス/祐天寺にゃむ役の米澤茜さんインタビュー
2025年12月10日(水)にAve Mujicaの3rd Single「‘S/’ The Way / Sophie」がリリースされた。表題曲のひとつ「‘S/’ The Way」は、TVアニメ『カードファイト!! ヴァンガード Divinez デラックス決勝編』#11のEDテーマとして書き下ろされたスピードメタルナンバー。一方の「Sophie」は、本作で初公開となる完全新曲。メンバー自身も「読み解きたくなる」と語るほどの奥行きを持ったナンバーである。
リリース後には6th LIVE「Ulterius Procedere」東京公演が控えるAve Mujica。このステージに向け、彼女たちの意識はどこへ向かっているのだろうか。ドロリス/三角初華役の佐々木李子さん、アモーリス/祐天寺にゃむ役の米澤茜さんのふたりに、2025年の下半期を振り返ってもらいながら、楽曲制作の背景から歌詞への向き合い方、そして迫るライブへの思いまでじっくりと話を聞いた。
奇跡的なメンバーが集まったバンド=Ave Mujica
──前回のインタビューでは上半期を振り返っていただきましたが、今回は下半期を振り返るところからはじめられたらと思っております。
アモーリス/祐天寺にゃむ役・米澤茜さん(以下、米澤さん):もうそういう時期なんですね、流れが早くてびっくりします(笑)。成長を感じる期間であったと同時に、上半期以上に“勢い”があったと思っています。メンバー全員、スタッフさんも含めてものすごい熱量で動いていて、その熱量は落ちるどころか、さらに上に行っていたんじゃないかなって。
特に感じるのは、バンドとしてライブの瞬発力がすごく伸びたことです。「Mode : "Unmask"」がまさに象徴的なように思うのですが、“あえて決めすぎない”良さがどんどん強くなっていった実感がありますね。アドリブ感やグルーヴなどが絆が深まった分だけ良くなったんじゃないかなって。
──「JAPAN JAM 2025」で掲げられていた「Mode : "Unmask"」にはいろいろな意味が込められているんだろうなと感じていました。
米澤:“仮面を外す”というテーマもありますけど、それだけじゃなく……キャラクター性に縛られるだけではない “今、この瞬間の自分たち” を大事にするというか。感じたままに動いたり、頭を振ったり、目を合わせてみたり。そのフィーリングの良さが音楽の本質だなと思っていて、下半期はそれをより強く出せるようになってきたと思います。
──佐々木さんはいかがですか?
ドロリス/三角初華役・佐々木李子さん(以下、佐々木):4月の合同ライブ(MyGO!!!!!×Ave Mujica 合同ライブ「わかれ道の、その先へ」)で、キャラクターたちの人生をライブでやり切れた感覚があって。それがあったからこそ、下半期はアニメの枠を飛び出して、新たなフィールドに戦いに行くライブが増えた印象があります。フェスや野外イベントもあり、Ave Mujicaを初めて見る方がたくさんいらっしゃる場所に行ったときは、「絶対に心をつかみたい」という気持ちで臨んでいました。
かつ、本当に決めすぎないというか。その場所その場所の空気、それぞれの場所のお客さんの反応が違うことも楽しみながら、思うがままに動いて、“音楽に入り込んで楽しむ”という感覚をより大事にしていました。
──さきほど米澤さんが「成長」という言葉を出されましたが、メンバー同士でそれを感じる瞬間はありますか?
佐々木:さらになんでも言い合えるようになりました! もともと仲は良かったんですけど、「ここはこうしたい」「これはちょっと違うと思う」とか、全員がしっかり言葉にして共有するようになりました。5th LIVE「Nova Historia」も一人ひとりにスポットライトが当たっている感覚があって。ただ声優がやっているバンドではなく、いちバンドとして成立しているという実感が、より固まってきた気がします。
米澤:本当にその通りだと思います。なんでも言い合えるようになったというのは、長い時間を一緒に過ごしてきたからこそで、その分、絆はもっともっと深まっている感覚があります。“なんでも言い合える”って、まさに今の状態だなって。
佐々木:うんうん。プラス、言わなくてもわかるようになってきて。「あ、今はそっとしておこう」「今はすごく入り込んでるな」とか、感覚でわかりあえる感じ。
米澤:信頼してるからこそ、本番中でもリハーサルでやってない動きとか、アドリブで「これしたらどんな反応するかな?」ってワクワクする(笑)。しかも、ちゃんと乗っかってくれるのがまた楽しくて。「これがライブだな」って感じます。
佐々木:もう信頼しかない。
米澤:うんうん。集まった人たちのバランスが良かったのかな。空気の読み方も似ているし。
佐々木:奇跡的なメンバーですね。この5人でひとつになっている感じがする。一人ひとりが本当にいい人なんですよね。ちゃんとお互いが相手に興味がある。尊敬しあってるから、心からお互いが好き。
米澤:会う頻度も多いしね。それも大きいのかな? 仲いいからこそ、会う頻度が多いのかもしれないけど。
佐々木:楽しいからこそ、自然と集まっちゃうよね。仕事っていう感覚じゃなくて“楽しいこと”だから続けられるというか。もう生き甲斐みたいな感じ。ふと「これって当たり前じゃないのかもな」って思うんです。そのたびにみんなに感謝しています。このバンドでよかったって。
──今日は佐々木さんがAve Mujicaのことをたくさん書かれているノートも持っていて。
佐々木:メンバーのことや歌詞など、いろいろと書いてあります。余談なんですけど、私は最後に加入したので、事務所のスタッフさんにすごく心配されたんですよ。「李子ちゃんは顔色を窺いがちだから、いじめられたりしないかな」とか(笑)。でも全くそんなことなくて、みんなが受け止めてくれた。
私、テンション上がると変なこと言いがちなんですけど(笑)、それも笑ってくれるし、「マジで面白い」って言ってくれる。そこにいつも救われますね。




















































