アニメ
アニメ『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』Animaticaスタッフインタビュー

ショートアニメ『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』制作スタッフインタビュー|原作とコミックモーションの魅力が合わさった新レーベル「Animatica」とは?

テレビアニメをはじめとする各種アニメ作品の企画・制作を手がける株式会社フロンティアワークスと、モーションコミック制作事業を展開する株式会社動楽は、新たなレーベル「Animatica(アニマティカ)」を立ち上げました。その第一弾作品となる『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』が、現在絶賛放送中です。

この「Animatica」は、従来のモーションコミックの制作技術に加え、漫画ならではの魅力をより引き出す演出や情報処理を取り入れた、新たな表現手法を採用しているとのこと。

今回、アニメイトタイムズでは、「Animatica」とは一体何なのか、メインプロデューサーのフロンティアワークス 中村誠さんと、株式会社動楽の三浦大輔さんにお話を伺いました。原作ファンはもちろん、アニメ業界の現状や作品づくりの裏側にも触れた興味深い内容が満載です。ぜひ最後までご覧ください。

 

関連記事
北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌
就職先は…拳王軍でした。199X年。核の炎に包まれた世界は、生きていくだけでも大変な世界。そんな中、主人公ノブが見つけた就職先は、なんとあの「拳王軍」だった!志望者よりも死亡者が多い危険すぎる職場で、ノブはいつまで生きていられるのか…!?ババアに変装したザコや、カサンドラのウイグル獄長、聖帝軍の「汚物は消毒の人」など個性豊かなザコが続々登場!! ザコ死にまくりコメディ☆開幕!!作品名北斗の拳拳王軍ザコたちの挽歌放送形態TVアニメシリーズ北斗の拳スケジュール2026年1月5日(月)~AT-X・TOKYOMXにてキャストノブ:下野紘ザク:拝真之介バーズ:矢野正明ナレーション:高橋伸也スタッフ原案:武論尊 原哲夫作画:倉尾宏(ゼノンコミックス/コアミックス)「北斗の拳拳王軍ザコたちの挽歌」アニメーションディレクター:三浦大輔アシスタントディレクター:かぴ子美術監督:岩井未来色彩設計:岩井未来撮影監督:伊藤小夜子演出・編集:長谷卓磨 齋藤佑馬音楽:三浦誠司アニメーション制作:動楽主題歌OP:「BlackerCo.,Ltd.」イツカ▶ED:「ElegyoftheEnemies」TheCanbellz公開開始年&季節2026冬アニメ電子書籍『北斗の拳拳王軍ザコたちの挽歌』電子書籍(コミック)(C)武論尊...

 

漫画の魅力を活かした、新しいアニメの見せ方

──本日は、新レーベル「Animatica」とは何なのか、お二人にいろいろと伺えればと思っています。よろしくお願いいたします。

三浦大輔さん(以下、三浦):株式会社動楽の三浦と申します。本作品では、主にアニメーション映像の制作まわりを担当させていただいております。よろしくお願いします。

中村誠さん(以下、中村):フロンティアワークスの中村です。この作品のメインプロデューサーをさせていただいています。よろしくお願いします。

──「Animatica」は、株式会社動楽さんとフロンティアワークスが協力して立ち上げた新レーベルです。両社がタッグを組むに至った背景や、その理由についてお聞かせいただけますか?

中村:そもそもの始まりは、“動楽さんの技術がすごい”という話からでした。社内で実際に動楽さんのモーションコミックを拝見させていただいたとき、ちょうど『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』をやりたいと思っていたタイミングだったんです。

個人的に「モーションコミックにこういうことをプラスしたら、もっと良くなるんじゃないか」と感じまして、動楽さんに相談させていただきました。

三浦:まさか、そこから新レーベルを立ち上げることになるとは、僕自身想像していませんでした(笑)。

フロンティアワークスさんとは数年前からお付き合いさせていただいておりますが、弊社自体は2008年から、“モーションコミック”という名前がない時期から漫画をそのまま使った映像を作っていました。

中村:私自身は普段、いわゆる一般的なテレビアニメのプロデュースを行う中で、さまざまな課題に直面してきました。そうした問題をどう改善できるのか、いろいろと考えていたんです。

──さまざまな課題とは?

中村:テレビアニメは少なくとも1話30分×12〜13話でないと、ビジネスの土壌に上げにくいという側面があります。結構、そこが縛りになっているというか、業界では当たり前のように決まっていることなんですよね。

その一方で、YouTubeやTikTokといったショート動画がすごく出てきていて、「電車移動の間にテレビアニメの長さは見られないよね」と感じたんです。何かもっと良い方法はないかなと思ったときに、動楽さんのモーションコミックを拝見して「これだ!」と。

テレビアニメとモーションコミックでは、視聴体験にそれぞれ違いがあります。それが良くも悪くも「モーションコミックといえばこの形」と固定化されてしまうのではと感じました。

そこで、既存のイメージにとらわれない、技術面における新しい表現を目指すため、動楽さんにいろいろと相談させていただきました。

──なるほど。漫画の魅力を活かしつつも、新しいアニメの可能性を見出せるのが「Animatica」ということですね。

三浦:モーションコミック自体が漫画の絵を活かすものです。その制作技術に、キャラクターの息づかいや間(ま)を活かした演出、シーンごとの強度に応じた映像処理等を導入しているのが「Animatica」なので、テレビアニメの制作費が高騰していく中でよりコストパフォーマンスよく、面白いものを発信できるのではないかと思います。

 

昔でいう“ドラマCD”のような立ち位置に

──「Animatica」は原作コミックをベースとした“モーションコミック”に着目して生まれた新技術だと伺っております。なぜ“モーションコミック”に着目されたのか、そしてなぜ今「Animatica」を立ち上げようと思われたのか、その理由をお聞かせください。

中村:長尺アニメの予算がすごく上がってきている中で、どうやっていけば良いのだろうと思っていたときに、動楽さんが作られた動画を拝見して、「これは普通の人が想像しているモーションコミックよりも全然クオリティが高い」と感じたんです。

なので、私としては、モーションコミックに着目したというよりは、動楽さんの技術に着目したというところがありました。自分が知っているモーションコミックとは違う部分があったので、じゃあ自分がモーションコミックを見たときに感じる違和感は何だろう?と。

もともと高い動楽さんの動画技術に、その違和感を解消する方法論を組み合わせればもっと見やすくなるのではないか。そうすれば多くの方に見てもらえる可能性が広がるかもと思い、この「Animatica」を立ち上げました。

三浦:そのように言っていただけて嬉しいです。もともと漫画家さんがコマの中でキャラクターの動きを緻密に考えて描かれているので、それを動かすだけでもアニメ的な表現になる、と気づいたことがモーションコミックの制作を始めたきっかけでもあります。

モーションコミックはちゃんとしたメディア作品になる、と思いながらずっと長い間制作してきましたので、「Animatica」のお話をいただいたときは「同志だ!」と嬉しくなりました(笑)。

中村:(笑)。

──先ほど、長尺アニメの課題に触れていましたが、この「Animatica」を立ち上げた背景には、アニメ業界が抱える問題も関わっているとか。

中村:そういう側面もあります。アニメの予算が高くなっていると聞くと問題があるように感じるかもしれませんが、関わっているスタッフ全員が食べていけるようにしていくことを考えると、予算は上がるのが当然なんです。

一方で、これだけたくさんのアニメ作品が出てきては、これをみんなが続けていけるのか?という疑問や、正直続けていけないんじゃないかという危機感がありました。

もちろん、制作コストが抑えられるという理由だけで「Animatica」を立ち上げたわけではありません。従来のアニメーションよりもいろいろな作り方ができる、“持続可能なメディア”という可能性を感じているのも理由の1つです。

三浦:アニメ制作費高騰の流れがくる前から、アニメ化には高いハードルがありましたし、自分が知らない作品がまだまだあると感じられるほどに、漫画作品もたくさん増えました。

大手の出版社さんの作品がヒットしてアニメ化するという今までの流れがありつつも、なろう系といったまた違うところから面白い作品が発掘されるようになったり、過去の名作が現代に蘇ったり、そういういろいろなことが「Animatica」でできると思っています。

ビジネスモデル的なところでいうと、本当に幅広く、かつ、コスパ良くできるのではないでしょうか。

中村:昔だと、アニメ作品は今ほど多くはなかったですよね。「これはもうアニメになるよね」という作品だけがアニメ化されている感じでした。

アニメ化までには至らないけれど、音声や音楽が入ったもので楽しみたいというニーズにハマっていたのが、昔でいう“オーディオドラマ”や“ドラマCD”だったと思います。

それが今はもう、ほとんどの作品がアニメ化されている。昔だったらアニメ化できないかも、というようなものまでアニメになっているような。

決して、それが悪いというわけではありませんが、アニメ化するには当然お金をかけなければなりませんしスタッフも足りない、みんな大変という(笑)。

──確かに。今は、1シーズンで60〜70作品ものアニメが出てきていますから、視聴者にとっても大変です……。

中村:そういう状況に陥っているのが今のアニメ業界なのかな、と。結構いろんなところが大変になってしまうので、この「Animatica」が昔でいうドラマCDやオーディオドラマのような立ち位置にハマってくれたら良いなと思っています。

──そんな「Animatica」の第一弾作品として、なぜ『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』が選ばれたのでしょうか。

中村:もともと、私は『北斗の拳』の連載や初のアニメ化をリアルタイムで体験した、いわゆるド直球世代です。子どもの頃からずっと親しんできた思い入れの強い作品、というのが、まず理由の1つとしてありました。

その上で、スピンオフ作品の『北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌』がギャグものですごく面白く、「これを映像化したい」と思っていたときに動楽さんのモーションコミックを拝見し、この2つを組み合わせたら面白いものができる、抱えていた課題もクリアできるかもしれないと感じたんです。

さらに、新技術として「Animatica」を立ち上げるのであれば、『北斗の拳』というタイトルは非常にインパクトが大きい。だからこそ、第一弾に選ぶならこれだろう!と思いました。

 

おすすめタグ
あわせて読みたい

北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌の関連画像集

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2026年冬アニメ一覧 1月放送開始
2026年春アニメ一覧 4月放送開始
2026年夏アニメ一覧 7月放送開始
2025年秋アニメ一覧 10月放送開始
2026冬アニメ何観る
2026冬アニメ最速放送日
2026冬アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング