映画
『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVSブンブンジャー』監督・中澤祥次郎インタビュー

あくまでも“1つの独立した作品”としてフラットに向き合いたかった――『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVSブンブンジャー』監督・中澤祥次郎さんインタビュー

2026年3月20日(金)より期間限定上映がスタートする、Vシネクスト『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVSブンブンジャー』。ナンバーワンの座を懸けて激突してきた『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』と、バクアゲな走りで駆け抜けた『爆上戦隊ブンブンジャー』が、共闘を繰り広げるファン待望のクロスオーバー作品です!

メガホンを取るのは、スーパー戦隊シリーズを知り尽くす監督・中澤祥次郎さん。1993年放送の『五星戦隊ダイレンジャー』で助監督としてキャリアをスタートして以来、30年以上にわたりスーパー戦隊シリーズの歴史を最前線で紡いできました。

アニメイトタイムズでは、『ゴジュウVSブンブン』の制作秘話を深掘りすべく、中澤監督にインタビュー!

長年スーパー戦隊を支えてきた中澤さんだからこそ語れる今作の見どころとは? 2つの異なる個性がぶつかり合う撮影現場の裏側や今作に込めた熱い想いまで、たっぷりと語っていただきました。

※本稿にはネタバレが含まれます。

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「ゴジュウジャーの仲間たちが吠を求める」という構想から始まった

ーー今作は『ゴジュウジャー』と『ブンブンジャー』の共演に加えて、歴代キャストも出演しています。全体的なストーリー構成は、どのように決めていったのでしょうか?

監督・中澤祥次郎さん(以下、中澤):全体的なストーリー構成については、プロデューサーや脚本家と話し合った上で決めていきました。両スーパー戦隊の何を物語として描くかということや、どう絡ませたら面白くなるのか、見てくださる視聴者の皆様が見たい組み合わせはどのようなものだろうかということを話し合いながら、内容を詰めていった形です。

『ゴジュウジャー』に関しては、TVシリーズの最終回において、吠がほかの仲間たちを求めるという展開がありました。それに対して、本作では逆に「ゴジュウジャーのメンバーたちが吠を求める話にしよう」というアイデアが、松浦プロデューサーの中にあったんです。

おそらく、最終回よりも先にこちらの台本ができており、撮影も先行していたのですが、ラストの展開がそうなることを見越して、こちらの作品ではそういう方向性にしたいという意向がありました。そこにブンブンジャーがどう絡んでいくのかとなった時に、TVシリーズが終わった後、「BBG(ビッグバン・グランプリ)」に出場している彼らが、その後どのように生きているのかを描き、「両スーパー戦隊の状況を噛み合わせたらどうなるの?」というところから話が進んでいきました。

ーーそれぞれの戦隊の交流は「VSシリーズ」の王道だと思いますが、今回の組み合わせにはどのような基準があったのでしょうか。

中澤:まず、レッドとレッドが絡むのは当然の要素として押さえています。その上で、どのキャラクターを組み合わせれば一番面白くなるかということをパズルのように考えながら決めていきました。

歴代キャストが参加する分、メインである『ゴジュウジャー』と『ブンブンジャー』の存在感が薄くなってはいけないという点には、一番気を遣いました。どうしてもレジェンドの皆さまが前面に出てしまうと、そちらの物語に転がっていってしまう。そのため、なるべくゴジュウジャーとブンブンジャーをいかに立たせるかというバランスを見て構成を作っていきました。

ーー歴代キャストを決める際、なぜあの3人になったのでしょうか?

中澤:基本的には、スーパー戦隊シリーズの節目の作品から選定しました。レジェンドの皆さんに関しても、それぞれのスーパー戦隊の物語が終わってからの年月で、彼らが何をして過ごし、どのように成長して生きてきたのかということをなんとなくイメージしながら演出していきました。

例えば、明石暁(ボウケンレッド)は、やはり“冒険バカ”なので、きっと宇宙でまだ冒険を続けていただろうと考えています。劇中に出てくる大掛かりなアスレチックも毎日やっているらしく、あれを全部明石が仕掛けたと思うと面白いですよね(笑)。

そういった彼らの現在を想像しつつ、なおかつそれぞれのスーパー戦隊にあった要素や「ちょっとした冒険」という雰囲気を随所に散りばめながら作っていきました。

ーー『ゴジュウジャー』のTVシリーズ本編で、『忍者戦隊カクレンジャー』より、サスケ/ニンジャレッドが登場しましたが、オリジナルキャストとの絡みから何かを学び取っていくという構成が共通していると感じました。

中澤:正直に申し上げますと、サスケが登場する台本ができるよりも前に、こちらの台本が先に完成していたんです。なので、私としては後になってから「サスケが出ているじゃないか!」と知りました。おそらく、松浦プロデューサーの中には当初からその辺りの計算もあったのだと思います。

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