
「この素晴らしい作品の一員として、震えながら頑張っていきます」──「TIGER & BUNNY」THE STAGE 鏑木・T・虎徹/ワイルドタイガー役 spiさん&バーナビー・ブルックス Jr.役 塩田一期さんが語る愛され続ける作品を背負う覚悟【インタビュー】
spiさんと塩田さんの共通点とは?
──これからお稽古が本格的に始まる段階ですが、お互いの印象についてもお聞かせください。
spi:僕は一期のお芝居を一度観ているんですけど、自分と同じ作り方をする人だなと思っています。
役者には、外側から作るタイプと内側から作るタイプ、どっちからも攻めるタイプがいると思うんです。例えば表面から作る人は相手にボールを投げることよりも「どういう声色なのか」「どういう姿なのか」といったキャラクターの面から役を作っていく。
一方、見た目や声よりも「心がちゃんとあるのか」というところから作るタイプもいる。いろいろなタイプがいると思うんですけど、一期は両方から攻めるハイブリッドだなと思っています。体感的には理系だと思うんですよね。
僕も同じで、内側も外側も両方から少しずつ組み立てていくという感じなんです。でもこのタイプって周りからは(自分が作っているものが)意外と分かりにくいんですよ。表面から作っているときは「ああ、表面から作っているな」と分かるし、内側から作る人たちは「内側から作っているな」と分かるのですが、両方を同時にやる人は最初の段階だとどっちも中途半端に見えることがあるんです。だけど本番になると全員が同じになるんですよ。満タンになるというか。
一期とはそんな作り方が同じタイプだなと感じていますし、シンパシーを感じています。たぶん一緒にやりやすいと思うんですよね。
今は外側に集中しているなとか、今は内側を掘っているなとか。お互いに見ていて分かる気がするので。……多分、多分! 多分!!
塩田:(笑)。
──塩田さんは、今のお話を聞いてご自身と通じるものを感じるところはありますか?
塩田:実は、spiさんが観てくださった作品というのが、自分にとってひとつのターニングポイントでもあったんです。それまでは内と外どちらも作ってきたつもりだったんですけど、どちらかというと外側から作る割合が少し多かったのかなと思っていて。spiさんが観てくださった作品で、感覚としては一気に5:5にくらい変わって、どちらからでもアプローチできるようになった感覚があるんです。
だから今、spiさんに言語化していただいて、過去を振り返りながら「なるほどな」と自分の中で合致したというか。
spi:やっぱり周りと作り方が少し違うなって、自分でも思うでしょ?
塩田:はい(笑)。
spi:データ収集とかも表の作業じゃないじゃん。腹落ちの作業じゃん。
内側を掘る作業の方が深いから、周りからすると「なんでそこまでやるの?」と思われてもおかしくないようなことを俺もやっているから、似ているなって思う。
塩田:(頷きながら)本当にそうですね。だから、それを今回の「TIGER & BUNNY」THE STAGEでも活かしていきたいと思っています。
特に虎徹とバーナビーの関係性は、データを集めれば集めるだけ作り上げられるものだと思っているので、キャラクター同士の役作りを深く理解して、その中でバーナビーが何を思っているのかというもの作っていけたら良いなと思いましたね。
──お互いのパーソナルな部分についてはいかがでしょうか?
塩田:spiさんはすごくワイルドな方だなと思っています。
spi:そうなんだ(笑)。
塩田:この前、spiさんがインスタグラムでご飯を食べている動画を上げていたじゃないですか。めちゃくちゃ美味しそうにご飯を食べている姿をみて「やっぱり間違いない、ワイルドな人だな!」と思いました(笑)。
spi:四人前食べるやつな(笑)。
塩田:すごいんですよ、量が! まさに想像していたspiさんでした。でも、そのワイルドさを感じる一方で、すごく優しい方だなとも思っています。
spi:俺、超優しいよ。
塩田:(笑)。特に笑顔がすごく優しくて、めちゃくちゃ安心させてくださるというか。
年上の方ですし、最初は「ワイルドな人だな」という印象が強く、僕がもともと人見知りというのもあって、なかなか自分からは話しかけにいけなかったんです。
だから、もしこのインタビューを読んでいる自分と同い年ぐらいの役者さんがいるならば、「spiさんはめちゃくちゃ優しいんだぞ!」「壁を作らずにでっかい懐にダイブして良いんだぞ!」と伝えたいです(笑)。
spi:そうなんだ。え〜悪いところはないの? マイナスポイントとか。
塩田:え〜マイナスですか!? まだ見つけられてないですね(笑)。
spi:これから稽古が始まったら「それはやめてほしいな」みたいなことがたくさんあるかもよ(笑)。
塩田:ありますかね……?
spi:出てくるよ(笑)。ぜひ見つけていこう。
──(笑)。spiさんから見た塩田さんはいかがでしょうか?
spi:良くも悪くも相手次第なところがある人だなと感じています。相手が投げたボールをすごく優しく返すタイプなので、相手との芝居によって決まっちゃうみたいなところがあるのかなって。俺もそうだからすごく分かるんですよ。
ただ、人としてはまだまだこれからですね。そもそも会ったのも今日で3回目くらいですし、一緒にご飯にも行っていないので。住んでいる場所も年齢も今日知ったくらいですから(笑)。
だから、まだ全然分からないんですけど、きっと頑固な部分はあるんだろうなと思っています。別にぶつかりたいわけじゃないんですけど、例えば「すごくイライラしたらどうなるんだろう」とか、そういう部分は気になりますね。
俺なんて、お腹が空くとめちゃくちゃ悲しくなるんですよ。悲しくなって、ちょっとイライラもするし、顔には出さないようにしているんですけどね。だから、一期がどういうときにどういう反応をするのかは気になります。結構、閉じこもるタイプ?
塩田:そんなことはないかもですね。どちらかというとオープンな方だと思います。
それこそ、バーナビーに近い部分があるかもしれません。外でたくさんエネルギーを使うからこそ、家に帰って一人でいると一気に力が抜けるんです。家のドアを開けた瞬間にふわって、一気に家の中モードになったりします。
隠そうと思っても顔色に出てしまうタイプといいますか。普段は明るくいようと心掛けているので、その反動で落ち込んだときは結構、勘づかれやすいのかな。「今日は真顔だな」と感じたら、怒られたときか緊張しているときか、風邪をひいているときですね(笑)。
でも、本当に周りの方々に支えていただきながらここまで生きてきたので、あまり怒ることもないですね。
spi:なるほどなぁ。とにかく、これからもっと一期のことを知っていきたいですね。

























