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『おっさん剣聖II』監督・鹿住朗生インタビュー

「片田舎のおっさん、剣聖になるII」鹿住朗生監督インタビュー|「平田広明さんがベリルというキャラクターに色を付けて、さらに広げてくれた」

今はわからずとも、後に答えにたどり着く瞬間がある

──まとめに入る前に作品の物語になぞらえまして、監督が師匠と仰ぐ存在とその理由、もしくは自分の成長を実感したようなエピソードをいただけますでしょうか。

鹿住:ある時期から、出会う人の全てから学ぼう……というようなことを考えるようになりました。学生時代からこのスタンスを取っているのですが、凄く勉強になったなと思っています。そうやって色々な場所で色々な人に話を聴くことが、僕にとって教科書みたいになっていたんです。

この業界で監督をやりたいという目標は14~15歳の頃から持っていました。本当は絵描きになりたかったのですが、周りが上手い人ばかりだったことからできないなと思ってしまった。その時ちょうど映画が好きだったので、映画のように絵を作ってストーリーを語るのがいいなと思ったんです。

そうやって様々な作品を見ていったのですが、ある時から映画とは何かと考え始めました。今だとYouTube上に解説が転がっていますけれど、当時はハウツー本が少ししかなかったので、自分で映画館に足を運んで実際に見るという過ごし方をしていて。

そこから人間観察も始めました。そういう意味では、キャラクターを動かすとどうなるのかみたいなことを考え始めた時に、人をよく見て観察することを試し始めた時期でもありますね。

また、高校生ぐらいの頃に色々な哲学を学ぶようになったのですが、これも面白かったです。一番ハマったのがギリシャ哲学だったのですが、そこから他人は自分を映す鏡のような存在だと考えるようになりました。

プラトンのイデア論というものがあるのですが、そういうものを知ったことで常に人を見るところからはじめて、そこからの逆算で自分を知る……みたいなことがあったんです。そういう経験がなんとなくですが今に繋がっているような感覚があります。

師匠的な存在でいうと、僕は大阪芸術大学の映像学科で映画を学んでいたのですが、その時の講師だった中島貞夫さんの授業は凄く印象に残っています。3年くらい前に亡くなられてしまったのですが、監督の仕事はクリエイティブな側面ももちろんあるけれど、ほぼほぼ政治力とキャスティング、後は資金といった人を動かす力なんだとおっしゃられていました。自分のクリエイティブなんて、1%でも反映されれば良い方なのだと。

実際、監督と一言で言っても何をする人なのか想像がつかないと思います。しかも人によってスタイルがありますし、やり方も違う。アニメーター出身か非アニメーター出身かでも色々あるのですが、大体は全部違います。だから、何が正解なのかという答えがないのが監督業なんです。

自分でアニメーターをやっているならこのシーンは自分が担当したと成果物をアピールできるけれど、監督は作品自体がそうなるので何をする人なのかがわかりづらい。そういうところを中島さんはあけっぴろげに全部教えてくださったので、凄く勉強になりました。

──そういった経験から、出会う人たちから様々なものを吸収して、繋がりを広げていったと。

鹿住:業界に入ってからは、色々な監督さんたちのお仕事を間近で見られたことは勉強になったと思っています。これが一番大きかったかもしれません。業界で長くやらせてもらったのは湯山邦彦監督ですね。

後は一度監督をやった後にまた各話の演出に戻ったのですが、その時に勉強になったのは水島努さんです。このままお名前を挙げていくと、全員になってしまいそうですけれども(笑)。

水島さんの編集の仕方をちょくちょく参考にしているところがあるのですが、これに関しては僕がその作品の何を参考にしたのか視聴者目線ではわからないのではないかと思っています。でもそれで良いと思うんです。

湯山さんの下でやっていた頃も、水島さんの下でやっていた頃も、何かを質問した訳ではなく、ずっと横で見て「なるほど、こうなんだ」「ここでこういう判断をするんだ」と学ばせてもらったに過ぎないからです。

「なんでここでこの判断をしたんだろう」とずっと疑問に思っていることがあったのですが、自分が監督になって初めて「こういう意味だったんだ」と気づく瞬間がありました。その時はわからなくても、後になってから気づくことがあるんです。

──確かに自分に必要になったタイミングでふと正解がわかる瞬間はあると思います。

鹿住:でもそれって、きっと誰にでもあることだと思うんです。若いころは親に反抗していたけれど、その時の親と同じ年齢になってみたらわかってくる。そういうことをおそらくみんな各々やっているんですよ。だからこそ、今回の第二期ではそういった世代間の感じ方の部分は意図的に入れるようにしていました。

ミュイにはミュイの感情があって成長していく。対するベリルは果たして成長なのかと問われると、それはちょっと違う。ある程度はもう成熟しているので、残った人生をどう生きるのか……という部分に主軸を置くことになってきます。そういう世代間のお話を描く上での構造は、しっかり考えて入れた部分です。

──ありがとうございます。最後に第二期の放送に期待しているファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

鹿住:第二期ではみなさんがより楽しめる内容をたくさん詰め込みました。アクションシーンも第一期より拡大しており、倍くらいになっています。第一期で張った伏線が第二期にも出てきますので、ぜひ楽しみにしていただけたらなと思います!

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』作品情報

放送・配信情報

7月8日(水)よりテレビ朝日系全国ネット“IMAnimation W”枠、BS朝日、AT-Xにて放送開始!
Prime Videoにて7月9日(木)より 世界独占配信開始!

放送情報

テレビ朝日系全国ネット:7月8日より 毎週水曜 よる11時45分~ “IMAnimation W”枠(※一部地域を除く)
AT-X:7月9日より 毎週木曜 よる11時〜
【リピート放送】毎週月曜 午前11時~/毎週水曜 午後5時~
BS朝日:7月12日より 毎週日曜 よる11時30分~

配信情報

Prime Videoにて7月9日(木)より 毎週木曜 午前0時15分~ 世界独占配信!
※作品の視聴には会員登録が必要です(Amazonプライムについて詳しくはamazon.co.jp/primeへ)。
※Amazon、Prime Video及びこれらに関連するすべての商標は、Amazon.com, Inc. 又はその関連会社の商標です。

※放送・配信日時は変更になる場合がございます。

スタッフ

原作:佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ(SQEXノベル/スクウェア・エニックス刊)
監督:鹿住朗生
シリーズ構成:岡田邦彦
キャラクターデザイン・総作画監督:早坂皐月
副監督:古我望/川島勝
コンセプトデザイン:島すずめ/夢野れい
色彩設計:鈴木咲絵
美術監督:山下泰希
撮影監督:池田健一
3Dアニメ―ション制作 :YAMATOWORKS
編集:丹彩子
音響監督:ひらさわひさよし/松尾崇宏
音楽:高梨康治
アニメーション制作:パッショーネ×ハヤブサフィルム
プロデュース:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

キャスト

ベリル・ガーデナント:平田広明
アリューシア・シトラス:東山奈央
スレナ・リサンデラ:上田瞳
クルニ・クルーシエル:広瀬ゆうき
フィッセル・ハーベラー:矢野妃菜喜
ミュイ・フレイア:仲田ありさ
ルーシー・ダイアモンド:斎藤千和
ヘンブリッツ・ドラウト:石川界人
モルデア・ガーデナント:内田直哉 

主題歌

オープニング主題歌「クレナイノハ」ユニコーン
エンディング主題歌「未完成」BLUE ENCOUNT

第二期イントロダクション

片田舎の剣術師範ベリル・ガーデナント。
彼はいまや騎士団の特別指南役として、そして孤児の後見人として、首都での日々に馴染みつつあった。
しかし、取り巻く環境はベリルに安穏を許さない。

魔術の学究に勤しむ教育機関で。
乗り越えるべき壁がそびえる故郷で。
国境を臨む辺境伯領で。
策謀渦巻く異国の地で。

ベリルは剣士として、ひとりの人間として、
避けることのできない新たな戦いに立ち向かう──

公式SNS

アニメ公式サイト
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(C)佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ/SQUARE ENIX・「片田舎のおっさん、剣聖になる」製作委員会
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