
『ララの結婚』作者・ためこう先生&お笑いコンビ・おかずクラブ(ゆいPさん&オカリナさん)が登壇の「ビーボーイ35周年記念トークショー」レポート|それぞれの「BLとの出会い」「好きなジャンル」ここでしか聞けない貴重なトークが繰り広げられる
漫画家と芸人という異業種だからこそお互いに聞いてみたいこと!
ためこう先生とおかずクラブのゆいPさん、オカリナさんという異なる業界で活躍する3人が集まった今回のイベント。「お互いに聞いてみたいこと」をテーマにしたトークも展開されていきました。
まず、おかずクラブのお二人から投げかけられたのは、「BL漫画を描こうと思ったきっかけは?」という質問です。
ためこう先生は、もともとBL作品を“読む側”だったと明かします。
「イラストは息をするように描いていました」と語る通り、絵そのものは物心がつく前から描いていたそうです。一方で、最初から商業BLを目指していたわけではなく、もともとは『花とゆめ』作品の読者であったと話します。
さらに、学校の図書館で『炎の蜃気楼』を見つけたという思い出にも触れながら、「BLは読む側でしたね」と振り返ります。
するとオカリナさんが、「読む側だったとは思えないぐらい絵が美しいですよね」と絶賛。続けてゆいPさんも「芸術的ですよね」と語り、ためこう先生の画力を称賛する一幕も。
創作についての話題では、「なぜか中性的な男の子を描くのが好きなんです」と語るためこう先生。
「好きな少女漫画家の先生が『少女漫画家だから綺麗なものを描くのが好き』とおっしゃっていて、それがすごくかっこよくて。私も綺麗なものを描きたいと思ったんです」と、現在の創作につながるエピソードについても明かしました。
また、『ララの結婚』第1巻はアナログで制作していたことや、表紙デザインについては「実家に置いてあっても問題にならないように」という配慮をしているという裏話も披露。
これにはゆいPさんも、「気を遣ってくれていたんだ!」と驚いた様子を見せていました。
さらに話は広がっていき、オカリナさんは漫画家という職業について、「なれるわけがないと思っていましたし、全然違う次元の仕事なので描こうとも思わなかった」とコメント。
すると、ためこう先生は「私がピアノを弾こうと思わないのと同じですよね」と共感を示したうえで、「じゃあ、お笑いはなぜ始めようと思ったんですか?」と逆質問を投げかけます。
オカリナさんは、「お笑いは楽しそうだし、できそうだなと思ったんです。実際にやってみたら大変だと分かりましたけど、テレビに映っている人たちは楽しそうじゃないですか」と回答。ゆいPさんも、「仕事って楽そうに見えるからね。分かる分かる」と同意を示します。
さらに、ためこう先生が「ずっと仕事に追われているので、仕事をしていない自分が想像できない」と語ると、おかずクラブのお二人がすかさず反応。
「さっき楽屋で、ずっと身体も鍛えてるって言ってましたよね。50キロ上げられるって!」(ゆいPさん)というツッコミに対し、「ああ、ベンチプレスです」とためこう先生。
さらに週3~5回のペースでジムに通っていることが明かされると、ゆいPさんは「だから締め切りに追われるんじゃないですか!?」と核心に迫るツッコミを入れ、この一連の流れを見ていた客席からは終始笑いが溢れていました。
その流れから、ためこう先生はおかずクラブのお二人にも運動について質問。
ためこう先生が「YouTubeでダイエットされているのを見ました」と話を振ると、オカリナさんはパーソナルジムやピラティス、水泳に取り組んでいることを明かします。
するとゆいPさんが、「プールに行っていて入り時間に遅刻してきましたもんね」と現場でのエピソードを披露し、トークはさらに盛り上がりました。
続いて、ためこう先生からおかずクラブのお二人へ、「もしBL漫画を描くなら?」という質問が投げかけられます。
オカリナさんは、「ハピエン厨なので、何も起こらない話になっちゃう」と即答。
一方、ゆいPさんは元々は少女漫画が好きだったことから少女漫画のようなライバルが登場する破天荒な展開の漫画を提案します。しかし、「ライバル」という言葉を聞いた瞬間、オカリナさんの表情はみるみる険しくなります。
それを見たゆいPさんが「オカちゃん、その表情が全てを物語ってる。あんたとは真逆」とツッコむと、「それがきっかけで何度怒ったことか」とオカリナさん。二人の好みの違いが鮮明になり、会場は再び笑いに包まれました。
また、BL作品の傾向についての話題では、近年はハッピーエンド作品が増えているという話に。
その流れでオカリナさんが、「昔は、おかしいくらいのとんでもない富豪が出てきてたじゃないですか」と振り返ると、ためこう先生が「オークションの話ですか?」と即座に反応。
「そうそう!」と盛り上がるオカリナさんに対し、ゆいPさんは「オークションの漫画があったんだ!? 競られてたんだ」と驚きます。
さらに追い打ちをかけるように、「オークションにかけられる受けが鎖に繋がれて……」(ためこう先生)、「ヘリで連れ去られたり」(オカリナさん)と当時のBL作品あるあるが次々と飛び出し、客席は爆笑に包まれました。
その後、現在のBL作品では昔のような描写が難しくなっているという話題から、『ララの結婚』で実際に編集NGが出た案についての話へ。
ゆいPさんは、「私、アウラがすごく好きで。ラムダンとやっちゃえよ!って思ってたんですよ」と熱弁。
実はイベント前の楽屋でも、「なんでアウラとラムダンはやってくれなかったんですか!?」と先生に直談判していたそうで、そこで出てきたのが、「編集NGが出ました」という裏話でした。
これに対しオカリナさんは、「考えてごらんよ。ラムダンはもともと男性が好きなキャラじゃないのに、やるわけないでしょ!」「アウラは真実の愛をラムダンに求めたけど、ラムダンは違うじゃん!」と熱く反論。
一方のゆいPさんは、「アウラかっこよかったじゃないですか!」と反応し、対照的なリアクションをみせます。
ちなみに、ためこう先生自身も当時はゆいPさん寄りの考えだったそうで、「編集NGは出たけれど、同人誌などチャンスがあれば描きたかった」と告白。しかし、9巻まで続く長編になったということもあり、「結果的にウルジ以外との関係を描かなくてよかったと思うようになった」と心境の変化を語りました。
それを聞いたオカリナさんは、「編集さんと握手したい」と一言。
また、「BL作品に登場する女の子が好き」というゆいPさんの言葉に対し、ためこう先生は「女の子はただの当て馬で終わってしまう、などその場しのぎのキャラクターにしないよう意識しています」とコメント。登場人物全員を大切に描く創作姿勢がうかがえる場面となりました。
終盤には創作論にも話題が広がります。
おかずクラブのお二人がネタ作りをオンライン通話で行っていると聞いたためこう先生は、「BLの作り方と同じですね」と共感。物語の軸を決め、そこへアイデアを積み重ねていく工程には共通点があると語りました。
さらに、キャラクターが女顔になりすぎることを悩んでいた際、編集者から「眉毛を太くしてみるのはどうですか?」と提案されたエピソードも披露。「天才かな!と思いました」と振り返りますが、その当時、編集者が『忍たま乱太郎』にハマっていたことを後あと知り、「なるほど」と納得したそうです。
また、おかずクラブのお二人から色彩表現を褒められると、ためこう先生は色へのこだわりについても語りました。
「色塗りは苦手なんです」としながらも、「だからこそ鮮やかにしようと意識していました」と語ります。最近は彩度に頼らず綺麗な色を表現する方法にチャレンジしているそうです。特に『ララの結婚』第9巻では、あえてパキッとした色を使わないことを意識したとのことで、読む際にはぜひ注目してほしいポイントだと語っていました。
さらに、作家仲間との会話の中で、「早いうちに高校生ものを描いておかないと、学生ものが描けなくなるよね」という話になったエピソードも披露。







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