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- 五六七八千代
- 徳島出身のフリーライター&歌人。現在は、特撮、アニメ、DOMOTOが生きがい。

2025年9月から放送がスタートした『仮面ライダーゼッツ』。シリーズ初となる「夢の世界」を舞台に、現実と夢が交錯する予測不能な物語が繰り広げられています。
人々の夢を守るため、夢の世界を駆ける主人公・万津莫(よろず・ばく)/仮面ライダーゼッツ。そんな莫と、ときには敵対し、ときには手を組んできた小鷹賢政(おだか・けんせい)/仮面ライダーノクス。そして、登場時は敵怪人・ナイトメアと融合し、莫の前に立ちはだかったジーク/仮面ライダードォーン。
それぞれ異なる個性や信念を持つ3人は、さまざまな出来事を通して少しずつ関係性を変化させてきました。
夜を生き、夢をさまようエージェントであるノクス。かつては、極秘防衛機関・CODEに「コードナンバー:フォー」として所属していましたが、組織の裏切りをきっかけにCODEへの復讐を誓いました。
クールで謎が多く、何を考えているのか分からない……だからこそ目が離せない彼。本記事では、そんなノクスの魅力をじっくり掘り下げていきます!
さぁ世界よ。ノクスの魅力に目覚めろ――。
夢の世界で「コードナンバー:フォー」として暗躍していたノクスの正体は、かつて警視庁怪事課で富士見の部下として働いていた元刑事・小鷹賢政(おだか・けんせい)です。
3年前、怪人・ナイトメアの存在を富士見に訴えるも信じてもらえず、警察を退職。その後、CODEに所属し、人々をナイトメアから守っていました。しかし、CODEのミッション遂行中に救援要請を拒まれ、見捨てられるという壮絶な経験をします。
エージェントを駒のように扱うCODEに対し、やがて組織そのものの壊滅を目指すようになったノクス。そして、過去の自分自身と決別するため、人間としての本名を捨て、「ノクス」と名乗るようになったのです。
そんな過去を持つノクスは、CODEへの復讐に取りつかれ、目的を果たすためなら手段を選ばないほどの強い執念を見せます。自らの思いを口にせず、一人で目的へ突き進もうとする姿には、どこか危うさも感じさせます。
そして、ノクスを語るうえで外せないのが、“言葉足らず”な性格です。
自分の考えや事情をあまり語らないため、周囲からは誤解されがち。莫をはじめ、視聴者が「もっと説明して!」と言いたくなる場面も少なくありません。
けれど、ノクス自身は「自分の事情を理解してほしい」「分かってもらいたい」とは考えていないのでしょう。たとえ周囲から誤解されても、嫌われても、自分の信念を貫く。そのためなら、自ら泥をかぶることさえいとわない――。誰の理解や共感も求めず、ただ己の信じる道だけを真っ直ぐに突き進む孤高の姿こそが、仮面ライダーノクスならではの格好よさなのです。
そして、そんなノクスのふとした瞬間に見せる温かい表情が、強く印象に残ります。
例えば、ザ・レディとファントムゴアナイトメアが作り出した幻影世界で記憶を取り戻した際には、富士見と刑事時代さながらのやり取りを交わし、「懐かしいな」と笑顔を見せました。
普段のノクスからは想像できない、一瞬の柔らかな表情には、CODEへの復讐にとらわれる前の彼=人とのつながりを大切にする姿が滲んでいます。
復讐に身を投じ、冷たく見えるようになった今も、その温かさまで失われたわけではない。言葉では語らないからこそ、こうした一瞬から見えてくる“かつての小鷹賢政”に、ノクスという人物の切なさと奥深さを感じます。
【information】
— YUKI FURUKAWA 古川雄輝 (@yuki_furukawaYF) August 7, 2025
「仮面ライダーゼッツ/Kamen Rider ZEZTZ」
ノクス 役
テレビ朝日
2025.9.7 スタート
毎週9:00〜#yukifurukawa #古川雄輝#仮面ライダー #仮面ライダーゼッツ #kamenrider #kamenriderzeztz
job offers/お仕事のご依頼https://t.co/Prtw6HaKrC pic.twitter.com/dK4RNRpISZ
刑事だった頃から、ノクスは目の前の脅威に自ら飛び込んでいくような人物でした。誰かを守るためなら、自分が傷つくこともいとわない。そんな彼の性質は、復讐に身を投じた後も変わりません。
そして、CODEへの憎しみに突き動かされるようになってからは、その強い責任感が、より危うい形で表れるようになります。自分の命さえ顧みず、何もかもを一人で背負おうとするのです。
「自分がすべてを背負えばいい」と考えてしまうからこそ、周囲に本心を伝えることもなく、結果的に思わぬすれ違いを生むことも。それでも、誰かを守るためなら自分が犠牲になることをためらわない。その不器用さの奥に、ノクスの優しさが見えてきます。
そして、そんなノクスを何度も救ってきたのが莫です。
過去のトラウマから生まれたシャドウナイトメアの影響で、悪夢の輪廻から抜け出せずにいたノクス。莫はその深層心理へ飛び込み、見事に悪夢を打ち破りました。さらに、CODEによって記憶を改ざんされ、冷酷な操り人形へと変えられたときも、莫は決して諦めずに語りかけ、ノクスの心を取り戻します。
とはいえ、支えられているのはノクスだけではありません。莫が一人では答えを出せず迷ったときには、ノクスが喝を入れ、その背中を押したことも。
普段から手を取り合うような関係ではありませんが、いざというときには互いに足りないものを補い合う。自分を犠牲にしてでも前へ進もうとするノクスと、そんな彼を決して放っておかない莫。どこか不器用で、ベタベタしないふたりですが、お互いがいたからこそ乗り越えられた瞬間が確かにあるのです。
そんな絶妙な距離感のまま、必要なときにはお互いを頼ることができる。ノクスと莫、ふたりのそんな関係にも思わず胸が熱くなります。
#仮面ライダーゼッツ
— 仮面ライダーゼッツ【東映公式】 (@zeztz7toei) May 24, 2026
Case37 竄める (あらためる)
【予告】https://t.co/5Jns6whrfg
心を改竄されスリーの傀儡となったノクス
誰も犠牲にせず世界を守ると決めた莫は
ドライバーを失ったまま
ノクスの心の奪還のため戦いに挑む…#ゼッツ #ZEZTZ
Case36の振り返りはこちらhttps://t.co/aXghxHkPgJ pic.twitter.com/gRcVggJtow
ここからは「仮面ライダー」としてのノクスに注目しましょう。ゼッツが初代・仮面ライダーやアメコミヒーローを思わせる力強いデザインなのに対し、ノクスは右半身は白と黒を基調に、左半身と右肩には青とオレンジを配したアシンメトリーな姿。左右でガラリと印象が変わるカラーリングも相まって、ミステリアスな雰囲気を漂わせています。
そして、そんな見た目に負けないくらい、戦い方も魅力的です。「シャドウカプセム」の力で影を自在に操り、自らの影に潜んで姿を消したかと思えば、今度は思いもよらない場所から現れて攻撃を仕掛ける。真正面からぶつかるのではなく、相手の隙を突き、戦況そのものをひっくり返してしまうのがノクスの戦い方です。
「次はどこから来るんだ!?」と目で追っているうちに、いつの間にか主導権を握っている。その予測不能さがたまりません……!
なかでも必殺技「シャドウリデンプション」は、相手を影で拘束し、エネルギーをまとった強烈なキックを叩き込むというもの。影を駆使して翻弄した末に、最後は豪快な一撃で仕留める――この緩急もまた、ノクスならではの魅力です。
ゼッツが力強さで押し切るなら、ノクスはテクニックと戦術で魅せるタイプ。何をしてくるか分からないからこそ、一瞬たりとも目が離せない。ノクスのアクションには、そんな独特のワクワク感があります。
言葉足らずで誤解されることも多いノクス。それでも、彼の言葉ではなく行動を追っていけば、誰かを守ろうとする優しさや、決して折れない信念が見えてきます。分からないことが多いからこそ、もっと知りたくなる。そんな不思議な引力こそ、ノクスの大きな魅力なのかもしれません。
そして、復讐を終えた今、ノクスはどんな道を歩んでいくのか。莫や怪事課との関係も含め、彼が最後にどんな人生を選ぶのかも気になるところです。
「ノクス」という名を背負い、戦い続けてきた男が最後にたどり着く場所とは――。その行く末を、ぜひ最後まで見届けましょう!
[文/五六七 八千代]
