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- 五六七八千代
- 徳島出身のフリーライター&歌人。現在は、特撮、アニメ、DOMOTOが生きがい。

2025年9月の放送開始から約1年間、“夢”というテーマとスパイアクション、壮大な二部構成で視聴者を魅了し続けてきた『仮面ライダーゼッツ』が最終回を迎えました。
夢の世界と現実世界を行き来しながら、仲間との絆やそれぞれが抱える過去、そして「自分はどう生きるのか」という問いを描いてきた本作。最終回では、これまで別々の道を歩んできた3人のライダーがついに肩を並べ、世界を“無”へと還そうとする強敵に立ち向かいます。さらに、激闘の先にはキャラクターたちの意外な“その後”や、次の物語を予感させる新たなエージェントの登場も――。
1年間をかけて積み重ねてきた「夢」の物語は、いったいどんな結末を迎えたのでしょうか?
本記事では、3人のライダーが肩を並べる最終決戦から、それぞれが歩み始めた“その後”、謎の新エージェント・コードナンバー:エイトが示した未来へのバトン、そしてラストシーンで訪れた奇跡のハッピーエンドまで、最終回の見どころをネタバレありでたっぷり振り返ります!
冒頭から一気にテンションを引き上げてくれたのが、ゼッツ、ノクス、ドォーンの3人のライダーによる共闘です! さらにヒロイン・ねむも加わり、総力戦でオブリビオンゴアナイトメアに挑みます。
これまで、目的の違いや因縁から衝突を繰り返してきた3人。決して馴れ合うことなく、それぞれの信念を貫いてきた彼らが、世界を“無”にしようとする最強の敵・オブリビオンゴアナイトメアを前に肩を並べる姿には、胸が熱くならずにはいられませんでした。
しかし、オブリビオンゴアナイトメアは、攻撃を受けてもその傷自体を「無かったこと」にしてしまうという、最後の敵にふさわしい力を持っています。これまで、ゼッツたちがどんなに攻撃を仕掛けても決定打を与えられず、戦況は膠着状態に陥っていました。
そんな絶体絶命の状況で、大きな力を発揮したのが、ねむです。
以前は自らの存在ごと敵を消滅させようとしていた彼女ですが、莫たちの説得に応え、生き抜くことを決意。「楽しいことも、辛いことも、悲しいことも、もう絶対全て忘れない!」という力強い想いで、オブリビオンの忘却の力を打ち破りました。
さらに今回は、巨大化したねむが豪快な一撃を放つという「VISIONS」のOPを彷彿とさせるダイナミックな援護まで披露。 ただ守られるヒロインではなく、自分の夢と未来を自らの手で掴み取るために戦う彼女の凛とした姿には、これまでの成長を感じて感慨深いものがありました。
3ライダーのトリプルキックを受けてもなお立ち上がる敵に対し、ゼッツはねむを取り戻す過程で得たカプセムを使い、「仮面ライダーゼッツ ハートオブインパクト」へとフォームチェンジ。ハートオブインパクトグレートバニッシュでオブリビオンゴアナイトメアを完全に撃破する瞬間はまさに鳥肌モノです。
3人のライダーと、ねむ。それぞれの想いを抱え、時にぶつかり合いながらも、最後は4人が力を合わせて最強の敵を打ち破った――。1年間の集大成にふさわしい、最高に熱く、美しい決着となりました。
Last Case📺
— 仮面ライダーゼッツ【東映公式】 (@zeztz7toei) August 29, 2026
MISSION: テレビの前に集合せよ!
3ライダーの世界を救う共闘が始まる…!#ゼッツ #仮面ライダーゼッツ #ZEZTZ pic.twitter.com/hK66VwRVGp
映画『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』にて先行で登場し、話題となった「コードナンバー:エイト」が最終回にも登場しました。
オブリビオンゴアナイトメア撃破後も続くナイトメアの脅威から人々を守るべく、“CODE再興”の一環としてロストテクノロジーを回収し、その要となるゼッツドライバーを取り戻すミッションに挑むエイト。ところが、ドライバー回収の指令を出していたのが莫自身だったこと、そしてこれまでのミッションがエイトの適性を確かめるためのテストだったことを知らされ、困惑しながらもCODEに替わる新たな極秘防衛機関『ZEZTZ』のエージェントとしての資格を得ることになります。
ここで印象的だったのが、エイトを導く莫の姿です。
かつて第1話で、司令官・ゼロに見出され、“無敵のエージェント”として悪と戦うミッションを与えられていた莫。その莫が今度は自ら司令官の立場に立ち、ゼロを思わせる仕草で紅茶を飲みながら、新たな後輩エージェントにミッションを与える――。立場が逆転したことで、ゼロから莫へ、そして莫からエイトへと受け継がれていくものを感じさせる展開でした。
では、なぜ最終回に新たなエージェントであるエイトが登場したのでしょうか。
その意図が明確に語られたわけではありません。ただ、エイトがまだ自分自身の夢を見つけていない人物として描かれていることを考えると、これから新しい夢を見つけていく“次の世代”を象徴する存在とも捉えられそうです。
物語の始まりでは、莫自身もエージェントへの夢はありつつも、現実では何をすればいいのか分からないまま過ごしていました。それが、夢の中でナイトメアと戦い、ねむや小鷹、ジークたちと出会い、ぶつかり合う中で、自分が守りたいものを見つけていきます。そして最後には、自らの「夢」を胸に抱き、“本物のヒーロー”にまで成長しました。
そう考えると、エイトもまた、ここから自分自身の夢を見つけていく存在なのかもしれません。
莫から新たなエージェントへとバトンが渡されたようにも見える、最終回でのエイトの登場は「夢」というテーマを、物語の外へとつないでいくような役割を感じさせます。
エイトがこれからどんな夢を見つけ、どんなエージェントへと成長していくのか――。そんな未来を想像させてくれるところも、最終回に彼女が登場した意味のひとつなのかもしれません。
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— 映画『仮面ライダーゼッツ』映画『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』 (@toeiHERO_movie) August 30, 2026
_____ゼッツの意思を継ぐもの
映画『#仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』
大ヒット上映中🎬 pic.twitter.com/50kAYiQhIg
過酷な戦いを乗り越えたキャラクターたちの“その後”が丁寧に描かれていたのも見逃せません。彼らが歩んできた物語を思い返しながら見ると、「よかったね……!」と胸がいっぱいになる愛おしいシーンばかりでした。
まずは、ノクスこと小鷹賢政。復讐に身を投じ、ひとりで闇を背負い続けてきた彼がたどり着いたのは、警視庁公安部・怪事課への出戻りでした。
狭いオフィスで、富士見やなすかと共にナイトメアに関する事件を追う小鷹。富士見とは相変わらずつんけんしながらも、以前とはどこか違う仲良しぶりを見せています。なすかと3人で仕事終わりに飲みに行くなど、すっかり“日常”に馴染んでいる様子にほっこり。ときには笑顔を見せ、冗談まで口にする小鷹。あれほど復讐の闇に囚われていた彼が仲間たちと笑い合っている姿を心から祝福したくなるシーンでした。
そして、ジーク。“懲役1000年”の大罪人にして、悪夢を愛する自由人。そんな彼も、無事に消滅を免れていました。かつては「綺麗に消える」ことで自分を罰しようとしていたジークが、最後に選んだのは、あえて現実を生きること。そんな彼らしく、日常に戻ったあとも相変わらず飄々とした雰囲気で、暇を持て余しています。
世界を救ったあとの姿がこれなのも、なんともジークらしいところ。大きく変わったようでいて、最後まで“ジークはジーク”なのがうれしくなります。
一方で、ねむは国民的人気タレントとして大活躍し、美浪はマネージャーとして彼女を支える存在に。また、ねむの母であるザ・レディにも思わず胸が熱くなる場面が用意されていました。激闘の末に命を落とした彼女ですが、夢の中ではねむと一緒にヨーロッパ旅行を楽しんでいます。「夢を見る人が忘れなければ、夢の中で会える」――本作らしい優しさと希望に満ちた、幸せなひとときでした。
そして最後に語るべきは、主人公・莫の結末です。オブリビオンゴアナイトメアを消滅させ、夢の世界を維持する代償として、現実の肉体へ戻れなくなってしまった莫。彼は夢の世界で「ZEZTZ」を設立し、現実の怪事課と連携しながら、今もナイトメアの脅威から人々を守り続けています。
その自己犠牲とも言える姿を見ていると、どうしても思い出してしまうのが最終決戦へ向かう直前の美浪とのやり取りです。笑顔で「行ってこい! バカ兄貴!」と送り出した彼女ですが、莫がいなくなった部屋でひとり、「やっぱり嫌だ……! 行ってほしくない……!」と泣き崩れていたことを思うと、胸が締め付けられます。
だからこそ、最後の最後に描かれた奇跡の光景には、思わず涙がこぼれました。詳しい経緯は明かされないものの、美浪たちの懸命な尽力もあってか、莫は現実世界で再び目を覚ましたのです。
「おはよう」――。
目覚めた彼を、仲間たちが心からの笑顔で出迎えます。夢と現実をめぐる過酷な戦いの果てに、ようやく揃うことができた仲間たち。1年間を共に駆け抜けた彼らの満面の笑みを見届けられたことこそ、視聴者にとって最終回最大のご褒美だったのではないでしょうか。
#仮面ライダーゼッツ
— 仮面ライダーゼッツ【東映公式】 (@zeztz7toei) August 30, 2026
1年間の応援をありがとうございました🏍️‼︎
みんながこれからも
いい夢を見られますように💤
最終話の振り返りはこちら🔻https://t.co/Wx8ojAzWAC pic.twitter.com/oN0I1NuuiV
情報量の多い最終回でしたが、最後に待っていたのは、仲間たちが笑顔で再会する温かなハッピーエンドでした。
その笑顔を見届けたからこそ、ここで改めて振り返りたくなるのが、この1年間で描かれてきた「夢」と「現実」の物語です。辛い現実から逃げるのか、それとも傷ついても自分の足で現実を生きるのか……。『仮面ライダーゼッツ』は、そんな問いをキャラクターたちの歩みを通して描き続けてきました。
誰かに与えられた運命ではなく、自らの意志で「夢」を選び取ること。迷い、ぶつかり、幾度も立ち止まりながら自分だけの答えを見つけ出し、それぞれの未来へと力強く歩み出していく彼らの背中に、多くの人が勇気をもらったのではないでしょうか。
そして、まだまだ『仮面ライダーゼッツ』を楽しめる機会は残されています!
映画『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』は、最終回後のエピソードであることが公式に発表され、さらに、『仮面ライダーゼッツ ファイナルステージ』では、ひとり夢の世界で戦い続けることになった莫が、どのようにして現実へ帰ることができたのかが明かされることも発表されています。
夢を見ることの楽しさだけではなく、夢を見つけること、誰かの夢を想うこと、そしてどんな現実であっても自分の足で歩いていくこと。その大切さを、莫たちと一緒に1年間かけて見つめてきた『仮面ライダーゼッツ』。
TVシリーズはここでひと区切りとなりますが、彼らが残してくれた“夢”は、これからもきっと続いていきます。
「I'm on it.(さあ、やろうか)」――。莫たちから受け取った夢と勇気を胸に、私たちも自分だけの夢を思い描きながら、これからの現実を力強く歩んでいきましょう!
[文/五六七 八千代]
