
『楽園追放 心のレゾナンス』11.13公開前リレーインタビュー連載 第8回:アニメーションリード・八木田肇(MAPPA)【後編】|自ら参加を志願した続編で、絵コンテとアクションに挑戦
志願して『心のレゾナンス』に参加、絵コンテも任されるポジションに。
──『楽園追放 心のレゾナンス』に参加された経緯を教えてください。
八木田:SNSの『楽園追放』の公式アカウントに、齋藤将嗣さんのイラストが上がったことがあって。たぶんガブリエルが後ろを向いている画だったと思うんですけど、そのとき自分はまだ、MAPPAにはいなかったんです。
ただ、それを見た瞬間に、アニメを作りたい欲がバーンと跳ね上がってしまい、「続編をやるならやりたい!」みたいなことをつぶやいたら、水島監督からDMかコメントで、「一緒にやろうよ」と返信があって、「ぜひぜひ!」みたいな流れだったと思います。
そこからしばらく経って、PVを作るという話になり、第一弾の吹雪の中のPVに参加させていただきました。で、そのあと、本編が始まる前に「絵コンテやらない?」みたいな話をいただいて、一部コンテをやらせていただき、その後本編の作業が始まったときに合流しました。
──自分から、やりたいという意思を表明されたのですね。
八木田:そうですね。そのくらい思い入れが強い作品でしたので、参加できるなら、全部の仕事を捨ててでも参加したい!という気持ちでした。
──ちなみに、絵コンテを描いたことはあったのですか?
八木田:コンテは遊技機の必殺技とか、短めのものは描いたことがあったんですけど、物語の一部を担当するというのは初めてだったんです。ただ、虚淵玄さんの脚本を読んだとき、絵がすごく想像できたんですよね。
でも、実際にコンテを描き始めると、キャラクターをどこに立たせればいいんだろう?とか、全然わからなくて……。脚本からどのくらい肉付けしていいのかもわからないし、難しいなと思っていたら、のちのち水島監督が「虚淵くんの脚本は、コンテに起こすのが難しいかもね」と言っていて、だったら急に振らないでよ!と思いました(笑)。
──そこは、監督からリテイクをもらいながら完成させていったのですか?
八木田:いろいろ直してOKをいただいた感じでした。物語的なことは詳しく言えないですけど、とあるキャラクター同士の会話のシーンを担当したのですが、画として一番きれいなものになりそうだなと個人的に思っていて、そこがラストにうまくつながれば、作品としては勝てると思ったので、そこがうまくいっていればいいなと思っています。
──アニメーションリードとして、荻田さんのもとで作業していたと思います。インタビューの前編で、荻田さんの厳しさを話されていましたが、具体的にどういうところをこだわっていたのでしょうか?
八木田:やっぱりレイアウトが一番厳しかったです。レイアウトは絵の根幹の部分だからなんですけど、そこ以外は、方向性間違えなければ盛り付けは結構自由かなと思います。
──CGアニメの場合、レイアウトはどこまでを指すのでしょうか?
八木田:レイアウトは、絵の構図で、アニメ全体に影響を与えるところなのですが、それだけでなく、どういう芝居がされるのかというプランニングを見せるプレゼンの場でもあるんです。棒立ちで口をパクパクさせているだけだと絶対にNGが出ますし、その芝居の感情に合った演技を付けなければならない。キーポーズ(原画)から、タイミングを大まかに付けて、このくらいのテンポで動かします、というリズムなどを提案すること含めて、レイアウトになるんです。
──そこまで含めてだと、かなり大きいですね。
八木田:このプロジェクトにおいては、ガッツリ絵の構成から、芝居の内容まで含めてですね。それを持ってカッティング(編集)とかも考えなければならないので。
野口プロデューサー:その昔、宮崎駿さんや高畑勲さんが作ったレイアウトシステム(レイアウトは設計図で、背景の指示やコマ送りの指定、カメラワークの指示なども含めたものを指すという考え方)があったけど、今作でのレイアウトはそこからさらに進化して、動きまで決めちゃうんです。だからすごくレイアウトに時間がかかるんです(苦笑)。
八木田:そこでリテイクの工数がかさんでしまって……。
──レイアウトで、映画ならではのところというと、どんなものがありますか?
八木田:まず絵コンテから起こして、レイアウトを決めていくんですけど、そこでカメラのレンズも決めていくんです。今回、監督のほうから、標準レンズは35mmでいきたいという話があったので、TVアニメに比べると、ちょっと広めの画角なのかなと思います。
──アニメーションリードとして、今作のどのあたりを観てほしいですか?
八木田:アニメーターとしては、全部のシーンを頑張ったので、全部観てほしいです。あとわかりやすいところだと、中盤にアクションシーンがあるんです。そこはコンテをやらせていただいたところで、アニメーターの皆さんも頑張ってくれて、コンテからさらにイメージを膨らませて作ってくれたので、すごく満足がいくシーンになったと思っています。
──今回、アクションシーンは見どころになりそうですね。
八木田:そうですね。荻田さんも特にこだわっているところで、今、ひぃひぃ言いながら作っています(苦笑)。ロボットのアクションは、前回同様あるのですが、今回は人間のアクションシーンも結構派手で見どころになっていると思います。もちろんアクションシーン以外でも、キャラクターの表情なども豊かになっていると思うので、そういうところも注目していただけると嬉しいです。
[文・塚越淳一]
作品情報
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楽園追放 心のレゾナンス
あらすじ
人類が肉体や地球を捨て、電脳世界ディーヴァで暮らすようになった西暦2400年。フロンティアセッターのハッキングを発端に、ディーヴァ捜査官アンジェラ バルザックの叛逆が起こる。事件時彼女にハッキングされ、地上に脱走した大勢の保安局のエージェントは、マテリアルボディと共に、パーソナルデータも収納するハードウェアを強奪。その姿・存在を地上に潜め、ディーヴァへの脅威と化した。
アンジェラにより、もたらされた”彼ら”の名は、
”フォールン”
ディーヴァからの捜索命令を受け、ガブリエル達エージェントは、フォールンの正体を追う。未だ地上に遺るナノハザードの影響を乗り超え、彼女達は、フォールン、そして、その謎に辿り着けるのか。
『楽園追放』の物語が、今、再び動き出す−。
キャスト
(C)東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ2



































