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『楽園追放 心のレゾナンス』11.13公開前リレーインタビュー連載  第11回:アニメーションリード・川崎司【後編】

『楽園追放 心のレゾナンス』11.13公開前リレーインタビュー連載 第11回:アニメーションリード・川崎司【後編】|前作を見直すと「刺さるところが多い」! 脚本の印象と本作の見どころ

水島精二×虚淵玄 再び。『楽園追放 -Expelled From Paradise-』(2014年)のその先の物語を描く続編『楽園追放 心のレゾナンス』が11月13日に公開されます。アニメイトタイムズでは、公開まで、さまざまな主要スタッフへのインタビューを敢行! その成り立ちから物語に至るまで、多角的に迫っていきます。

連載第11回は、アニメーションリードの川崎司さん【後編】です。『楽園追放 心のレゾナンス』に参加した理由を中心に、本作の脚本や絵コンテを受け取ったときの感想や、本作の見どころを語っていただきました。

 

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楽園追放 心のレゾナンス
アンジェラバルザックは知ってるよね―?人類が肉体や地球を捨て、電脳世界ディーヴァで暮らすようになった西暦2400年。フロンティアセッターのハッキングを発端に、ディーヴァ捜査官アンジェラバルザックの叛逆が起こる。事件時彼女にハッキングされ、地上に脱走した大勢の保安局のエージェントは、マテリアルボディと共に、パーソナルデータも収納するハードウェアを強奪。その姿・存在を地上に潜め、ディーヴァへの脅威と化した。アンジェラにより、もたらされた”彼ら”の名は、”フォールン”ディーヴァからの捜索命令を受け、ガブリエル達エージェントは、フォールンの正体を追う。未だ地上に遺るナノハザードの影響を乗り超え、彼女達は、フォールン、そして、その謎に辿り着けるのか。『楽園追放』の物語が、今、再び動き出す−。作品名楽園追放心のレゾナンス放送形態劇場版アニメシリーズ楽園追放-ExpelledfromParadise-スケジュール2026年11月13日(金)キャストガブリエル:佐倉綾音アルマ:早見沙織ダネル:青山吉能ラグエル:天城サリーぺネム:諸星すみれスタッフ監督:水島精二脚本:虚淵玄(ニトロプラス)音楽:NARASAKI演出:荒川航 櫻木優平 志賀健太郎(モンスターズエッグ) 黒...

 

「画はイメージできるが、いざ作ると大変そう」な虚淵脚本

──前編で『楽園追放 心のレゾナンス』に参加する経緯は伺いましたが、なぜ、この作品に参加したいと思われたのですか?

川崎:フリーランスになった理由が、もっとカットを作りたいからという話をしましたが、応募した理由のひとつに、ディレクターの募集がなかったこともあるんです。これだったらアニメーターがやれそうだと思い応募しました。ディレクションのような管理業務を一度やってしまうと、それを前提にお仕事をお願いされることが多かったので……自分の思いとしては、とにかくカットを作りたかったんです。

もちろん、もともと『楽園追放-Expelled from Paradise-』の影響を受けているということもあったので、その続編作品に関われる!という期待はありました。グラフィニカさん系列のスタッフさんと関われる機会というのも、これまであまりなかったので、そうした環境への興味もありましたね。そういういろいろな思いもありつつ、新しい環境でチャレンジできると思ったんです。ただ、参加した時点でアニメーターとしてブランクがあったので、前作のファンの方の期待を裏切らないカットを作れるのか、すごく不安はありました。

──ディレクションをするのと、プレーヤーとしてカットを作るのでは、そんなに感覚が違うものなのですね。

川崎:人や環境にもよると思うのですが、実際に作業をしながらディレクションも並行してやる人もいます。自分も完全に実作業をやらないわけではなかったですが、どちらかというと管理事務が多かったりツールを作って現場の効率化を図ったりすることが多かったので、実際に手を動かして何かを作るというところから離れがちだったんですよね。自分のアニメーターとしての感覚が10年前で止まっているようなところがあるので……アニメーターに戻ってしばらくした今も、取り戻せているのかどうか、というのはあります。

──実際、作業をしてみていかがでしたか?

川崎:やっぱり、荻田直樹さん(アニメーションスーパーバイザー)や八木田肇さん(アニメーションリード)を見ていると、まだまだ全然届かないな、というのはあります。

──それはどんなところが、ですか?

川崎:絵としてのクオリティが高いのはもちろん、そこに至るまでの作業が「速い」ですね。八木田さんは実は3人くらいいるのではないかと思います(笑)。見えている画が違うというか、完成のイメージが明確にあって、あとは「画に落とし込むだけ」になっていて迷っている時間が少なくて済んでいるんだろうなと思います。ひとつひとつの作業で迷ってしまうと、どうしても時間がかかってしまう。だからそういう型というかイメージを、荻田さんや八木田さんはしっかり持たれているんだろうなと思います。

野口プロデューサー:八木田くんは絵コンテをやっていたりするし、荻田さんは初期から入っていて、監督とも話はしているから、その意味ではイメージは付きやすいのかもしれない。とはいえ、たしかに2人とも、作業は速いよね。

川崎:そうですね。これはグラフィニカに何か秘密があるのかもしれない(笑)。

──何度も試してやるよりは、頭の中でイメージして、それをズバッと出すほうがいいという話は、荻田さんがされていたと思います。

川崎:なるほど。そうですよね。

──でも、盗めるところは盗もう、みたいなところもあるのですか?

川崎:それはあります。同じ現場に、自分より明らかに技術力の高い人がいると、自分も成長できると思うんです。己の成長限界みたいなところって、環境に左右されると思っていて、自分より上の人が近くにいると、そこが目標になり得るんですよね。これまでの自分の環境だと、自分が上にいることが多く、こういう機会がなかったので、そういった意味でも、ありがたい現場です。

野口プロデューサー:でも逆に新人とかだと、目標が高すぎて登れず、諦めてしまうことがあるから、難しいんですよね。挫折しちゃう。

川崎:たしかに、そのあたりは難しいところですね。

──どの世界でもそうですよね。大谷翔平が出てきたら、そこが目標になるから、プロ野球選手の目線が一気に変わる、みたいな。では、『楽園追放 心のレゾナンス』の脚本やコンテを見たときの感想をお聞かせください。

川崎:虚淵玄さんが脚本を手掛けた作品は、何作も観ているのですが、スタッフの目線で脚本を読んだのは初めてで、読み進めるなかで、要所に「虚淵さんらしい」と感じる箇所が複数あったことが、第一印象として残っています。あまり内容については言えないですけど、ここでこういう展開を持ってくるんだ!みたいなところは、すごくありましたね。

あと、これは八木田さんもおっしゃっていたんですけど、画としてはイメージしやすいんですけど、これをどうやって作るんだろうみたいな。画は想像できるけど作るのは大変そうというのは印象としてありました。前作も見直したんですけど、細かい設定も結構独特なものが多いので、そういった意味で補完するのが大変だった思い出もあります。

 

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