
「演じていると、ふと旅行をしているような気分に」──アニメ『マロニエ王国の七人の騎士』七人兄弟インタビュー後編 水野清人さん、村田太志さん、川島零士さんが語る本作の魅力
三人が演じる際にそれぞれ気をつけたこと
──ご自身の演じるキャラの印象と演じる時に意識した点、印象的だったディレクションなどお聞かせください。まず剣自慢についてお願いします。
村田:剣自慢は表情にあまり喜怒哀楽が出ないし、ぶっきらぼうなため一見当たりが強く見えるキャラクターで。
大味に演じると誤解を招いてしまいそうですし、セリフの言葉自体が若干強いのもあって声はニュートラルにしようと。良かれと思って発した言葉にも悪気を感じられないように気を付けました。
自分では十分気を付けたつもりでも、最初の頃は音響監督から「まだちょっと荒くれているところが出ているよ」とディレクションをいただいて(笑)、「ヤバい、ヤバイ!」と軌道修正しました。
音響監督やキャストの皆さんに支えていただき、一緒に剣自慢を作り上げています。
川島:バランスが難しそうですよね。
村田:うん。真っ直ぐなセリフはそのまま言えばいいというわけではなく、画の表情と前後の立ち位置、まだ他国に行かない剣自慢の役割とは? も含めて、いろいろ考えながら演じています。
──2話まで視聴しましたが、剣自慢は嫌なキャラというよりカラっとしたシンプルな性格だなと思いました。
村田:それなら良かったです。僕は湖に浮かぶ白鳥のように、水面下ではバタバタしているんですけど。そんな試行錯誤は視聴者の方には見えないように……ここで言っちゃってますが(笑)。
悪気なく厳しいことを言ってしまいますが、実は愛くるしいキャラクターと思っていただくように奮闘中です。
──次は獣使いについてお願いします。
水野:獣使いは物静かな人ですが、発する言葉には裏がなく、素直に生きていると思うので、演じる時もセリフから意図と違う感情が見えないように意識しています。でも、やる気がないとかダウナーに見えてしまうのも違うので、素直でおとなしく、ちょっと変わった子で演じようと心がけています。
音響監督からのディレクションはキャラクターに関してはほとんどありませんでしたが、印象に残っているものはあります。崖の上から大きな声を出すシーンがあったんですけれど、「どこまで出していいのかな?」と。
村田:演者にとっては難しいよね。
水野:その時に一つ指針にしたのは、眠くないを演じる高梨(謙吾)さんが城壁からエリー(眠くないの婚約者である女騎士のエリオノーラ)に呼びかけるシーンを演じるシーンの時、ちゃんと眠くないだったんですよね。キャラクターのまま、声を出されていて、ちょっとリアルでなくてもいいというか。
獣使いも崖の上から下に声をかける時、伝えようとしたらすごく大きな声を出すと思いますが、一旦自分のキャラを維持したままやってみたら、音響監督から「獣使いは元から元気がない感じだからこれでいいよ」と言っていただいて。「これでいいんだ」という学びがありました。
川島:アニメーションの嘘というか。
──ハラペコはいかがでしょうか。
川島:ハラペコはかわいくいることを一番大切にしています。あと、なぜこれほど食べることやかわいいことに執着しているのかも意識しています。もしお腹がすいたら彼がどうなるのかが謎になっていて。
名前の通り食べるシーンが多いんですが、自分の中で空腹メーターみたいなものを作っていて、シーンによってお腹のすき具合で少しニュアンスを変えています。
また、ハラペコのかわいさを深掘りすると、僕の中では媚びていないかわいさだなと。ハラペコは世界に対してまったく警戒せず、真っ直ぐに見ているんですよね。
「お腹がすいた」と言ったら兄弟や周りの人が食べ物を与えてくれるし、「嫌だ」と言えばやめてくれるので、嫌味がなく、自分らしさを素直に表現できる人だなと思っていて。その真っ直ぐさがハラペコのかわいさにつながっているので、世界をうがって見ず、屈託なく受け止めているところを意識して演じています。
川島:1話では視聴者の皆さんにキャラクターを印象付けるために、みんなアドリブを結構入れているんですけど、特にハラペコは誰かのセリフの裏でしゃべっていることが多かったです。
村田:画が動いているし、食べているから役割として入れなきゃね。
川島:そして音響監督さんから「いらない」と言われて(笑)。
川島:その後、佐山(聖子)監督からまったりとした時間や余白を大事にしているという話をお聞きして、アドリブを入れるところと入れないところを見極めながら。
村田:意外といらないかなと思ったところには必要なことがあるし、その逆もあって。
水野:確かに。
川島:余白に詰め込みすぎないようにしながら演じています。
国ごとに違った魅力を感じられる『マロニエ王国の七人の騎士』の面白さ
──アニメの全体的な見どころとご自身のキャラ的な見どころ、それぞれご紹介をお願いします。
村田:兄弟それぞれ各国へ旅立ちますが、原作の岩本(ナオ)先生が入念な取材と丁寧な描写によって、どの国も個性的で魅力のある国として描かれているので、演じているとふと旅行をしているような気分になるし、視聴者の皆さんもきっと海外に行きたくなると思います。
一人ひとりがフィーチャーされる中で、どの国に行って、どんな物語が展開するのかを想像しながら、各兄弟の想いや抱えているものにも注目しつつ、七人の旅を見届けてください。剣自慢の当番回はたぶん先……原作でもまだ旅立っていない状況なので、行く国が決まるまではとりあえず大きな動物の体重管理を頑張りたいと思います(笑)。
国々で活躍する兄弟が描かれている時、「一方その頃」という感じで登場すると思うので、ほっこりしていただけたら。できるならば剣自慢が旅立つまでアニメでやっていただきたいので、応援のほどよろしくお願いします。
水野:この作品の魅力は、兄弟の誰かがどこかの国に旅立つたびに主人公が変わるところです。原作を読んでいる時も兄弟が行った先々の国の雰囲気が違うので新鮮でしたが、アニメでは美麗な画に音楽が加わることで、より国ごとの魅力を感じられるのではないかと僕も楽しみです。
獣使いは人と接することが苦手でしたが、お話が進んで行くにつれて、騎士を束ねる騎士長になり、国に赴くまで成長します、そんな獣使いの成長の過程を楽しんでください。
皆さんと同じように僕もアニメの放送が始まるのを楽しみにしています。そしてご覧になった方はSNSで感想をつぶやいたり、お友達にオススメしてください。僕らと一緒に魅惑の国々を旅しましょう。
川島:「この作品での旅って何だろう?」と考えた時、それぞれが自分の役割や、自分自身と向き合っていく時間なのかなと思いました。旅に出ると、いつも一緒にいた兄弟がいないので、自分で考えて判断し、行動していかなければいけません。
僕が演じるハラペコは、自分で言うのも何ですがめちゃくちゃかわいいので(笑)、きっと皆さんにも好きになっていただけるんじゃないかなと思っています。ハラペコがフィーチャーされるお話もありますので、その時にはハラペコのかわいさを存分に堪能しつつ、かわいさだけではない魅力にも触れていただいて、さらに好きになってもらえたら嬉しいです。
作品情報
あらすじ
「眠くない」「博愛」「暑がりや」「寒がりや」「獣使い」「剣自慢」「ハラペコ」――それぞれ異なる資質を持つ彼らの大義は、ただひとつ。
「いつか、かっこよくお姫様を助けること!!」
やがて兄弟たちは、七つの国へ“大使”として旅立つ。未知の土地で彼らを待ち受ける出会いと試練、そして宿命とは――。
中世風の異世界を舞台に描かれる、恋と冒険のファンタジーロマンス、ここに開幕!
キャスト
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