
映画『ghost/夜の果て』シッチェス映画祭、釜山映画祭のワールドプレミア&アジアプレミア上映公式レポートが到着! 夏目真悟監督らが登壇
2027年2月11日(木)より全国公開となる映画『ghost/夜の果て』。
このたび、日本公開に先駆けて、世界三大ファンタスティック映画祭のひとつである、第59回シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン)にて10月9日(現地時間)にワールドプレミア上映、さらに、第31回釜山国際映画祭(韓国)にて10月13日(現地時間)にアジアプレミア上映が行われ、現地参加の夏目真悟監督からの喜びのコメントと公式現地レポートが到着しました!
<以下、公式発表の内容を引用して掲載しています>
第59回 シッチェス・カタロニア国際映画祭 アニメ・コンペティション部門 Anima't部門 公式レポート
10月8日(木)~10月18日(日)の期間、スペイン・シッチェスで開催。アニメ・コンペティション部門であるAnima't部門に正式出品された本作が、10月9日(現地時間)に日本に先駆けてワールドプレミア上映され、上映後に行われたQ&Aに夏目真悟監督が登壇しました!
会場は、オペラハウスを思わせる美しく歴史ある劇場Cinema Prado。上映前に夏目監督が登壇し挨拶すると、熱のこもった大歓声がホールに響き渡り、監督がステージから観客と一緒に記念撮影を行う場面では笑い声も上がるなど、和やかな雰囲気に包まれました。
いよいよ上映となり、スクリーンに『ghost』のタイトルが映し出されると、客席からは大きな拍手と歓声が。上映中は一瞬も見逃すまいと息をのむような静けさが広がり、あるシーンでは静かに“エアー拍手”を送る観客の姿も。会場が一体となって作品を楽しむ、記念すべきワールドプレミアとなりました。
エンドロールが流れ始めると作品を楽しんだ観客の大きな拍手に包まれ、そのままQ&Aへ。「夏目監督の作品はいつも考えさせられる。
観たあと1〜2週間は考える時間が必要」「奇妙な旅のような感覚で、すごく良かった」といった感想が続々と寄せられるなか、「希望についての作品なのか」との質問に対し、監督は「どこにでもあるもの、小さな光をニケが探し求めていて、それはマスの優しさだったり。そういうところに希望を見出す人たちの物語です」と回答。
さらに「ユニークなオリジナル作品をつくっているのは今敏さん、押井守さん、そして夏目さんだと思う」という観客から、現在のアニメにおける本作の立ち位置ついて問われると、「人気作や原作ものが多い中、オリジナル作品を公開することはチャレンジングだと思っています。長く印象に残るような、作品の強度があるものを意識しています」と映画祭ならではの鋭い質問に回答しました。
ワールドプレミアとQ&Aの感想について、監督は「お客さんの反応が非常に温かく、皆さんがお話を理解して質問をしてくれたことがとても嬉しかった」と語り、上映後は熱心なファンたちに囲まれ、サインや写真撮影に応え交流しました。シッチェスの街全体が映画祭で盛り上がる中、海外メディアの取材では過去作から本作へと踏み込んだ質問も飛び出し、「観る人や国が変われば作品の見方も変わる。様々な場所で公開されるにしたがって、また違った感想が広がっていくのが楽しみ」と実感した監督。
シッチェス・カタロニア国際映画祭プログラマーのジョルディ・サンチェス=ナヴァロさん、ディレクターのアンジェル・サラさんらとも交流し、優しくて温かいスペインの人たちに盛大に迎えられ、「作り続けてきて良かった」と万感の思いで会場を後にしました。
第31回 釜山国際映画祭 Special Program in Focus:Japanese Animation部門
10月6日(火)~10月15日(木)の期間、韓国・釜山で開催。特集企画「Special Program in Focus:Japanese Animation」へ選出された本作。
選出にあたり釜山国際映画祭は、「次に“ジャパニメーション”を代表する名として挙がるべき存在は、間違いなく夏目真悟だろう」と評し、「押井守の思弁的な想像力、今敏の映像感覚、渡辺信一郎の肩の力の抜けたクールさと音楽的センスを受け継ぎながらも、彼は独自の個性をしっかりと確立している」と称賛。
さらに作品について、「冷徹な決定論が支配する世界において、人はどのようにして『本当の人生』を選び取るのか。この古くからある問いに対し、夏目真悟は過剰になることなく豊かな情感を積み重ね、やがてある“光”を追うよう私たちを誘う。その呼びかけに、思わずうなずかずにはいられないだろう」と紹介しました。
このたび、10月13日(現地時間)にアジアプレミア上映され、上映後に行われたトークセッションに夏目真悟監督と福士裕一郎アニメーションプロデューサーが登壇しました!
会場のCGV Centum City 6では、緊張感に満ちた雰囲気の中で上映がスタート。エンドクレジットが流れ終わると、場内から自然と拍手が巻き起こりました。上映後には夏目監督と福士アニメーションプロデューサーが登壇。客席から次々と手が挙がり、観客は思い思いの感想を伝えながら質問を投げかけました。
インスパイアされたアニメーション監督について問われた夏目監督は、「小さいころから観ていた庵野秀明さん、宮﨑駿さんのテイストは引き継いでいるかなと思います。仕事を始めてからは、細田守さんのスマートな感じを意識しています」と明かしました。
また監督の前作「Sonny Boy」(21)のファンという観客から両作品の構成の違いについて質問が寄せられると、監督は「自分の作品をたくさん観てくださって、構造も理解してくれて嬉しいです」と笑顔を見せ、「本作を“移動しないロードムービー”と呼んでいるのですが、ニケのまわりにいろんな大人たちがやってきて、彼女がストーリー的な意味合いを受け取っていくお話です」と説明。
「一見つながりのないシーンが続きますが、積み木を積んでいくような作品だと思っています。積み木は積み方によっていろんなかたちになる。それがこの話そのものだなと。観る人の立場で見え方が変わるといいなと思っています。想像の余地がある作品なので、それぞれの感想を伝えてもらえたら」と語りました。
「星空を死者たちがいる場所と解釈した」という観客に対して、監督は「星空は墓地のイメージです。死んだら星になって、それをみんなが眺めている」と回答。
「この作品には生死観があって、神などいなくて、死んでしまったら一つの点になってしまう。量子力学的に収束した一点になってしまう、というのが『ghost/夜の果て』の世界観を象徴するものになっています」と語りました。
続いてビジュアル面について、監督は「15歳の主人公だが、都会の少し背伸びした感じの作品なので、極力美しく、スマートに描きたいと思っていました」と説明し、以前「ACCA13区監察課」(17)でタッグを組んだ漫画家のオノ・ナツメに本作のキャラクターデザインを依頼したことで、「綺麗で美しい世界を踏襲できた」と語りました。
物語についての質問には「15歳の少女ニケが、自分の人生や、そのかたちの築き方を探していく物語です」と語り、「現代社会を象徴するような世界観にしています。今後AIなどの発達でなくなっていく仕事もあるんだろうなと思いますが、それは昔から繰り返されていることでもある。ただ、どんな時代でも、人間が人間である以上、生き方はそれぞれが自分で決めなきゃいけない。その主題はずっと自分の中にあり続けていて、死ぬまでやるんだろうなと思っています」と作品に込めた思いを明かしました。
最後には「ちなみに自分も、働かなくていい世界はいいなと思っています(笑)」と付け加え、会場を沸かせました。
話題がアニメ制作の未来に及ぶと、福士プロデューサーは「便利なツールを使って制作体制を整えていくことはありますが、最終的には人の手で描くことで差別化していきたい」とコメント。夏目監督が「(作中の)折り鶴はアニメを描く作業と似ていますよね。延々と同じ絵を描き続ける」と応じると、福士プロデューサーは「作中では星空とアートフェスはCGで、車やトラックなどはすべて手描きです」と制作の裏側を明かしました。
アジアプレミア上映とQ&Aを終え、夏目監督は「アニメーションは制作している期間が長いので、こうやって観ていただきリアクションをもらえるのは、(自分のやってきたことが)報われたと感じて嬉しいです。Q&Aでは映画の内容を理解して質問くださっているのを感じて嬉しかったですし、映像作品は世界を越えられるんだと思いました」と、多くの観客から寄せられた感想と、アジアを代表する釜山国際映画祭への感謝を述べました。
福士プロデューサーは「個人的にも、韓国人のアニメスタッフと良い関係で一緒にやってきたこともあり、韓国の人や文化が好きです。釜山国際映画祭は大好きな映画祭だったので、『ghost/夜の果て』で参加させてもらい、生きているといいこともあるんだなと思いました。ありがとうございました」と締めくくりました。
映画祭について
■1968年に創設されたシッチェス・カタロニア国際映画祭は、国際映画製作者連盟(FIAPF)公認のコンペティション映画祭で、世界屈指の規模と権威を誇る三大ファンタスティック映画祭のひとつ。世界各地から多彩なアニメーション作品が集まるAnima't部門は、過去には本作と同じくマッドハウスがアニメーション制作を担当した今敏監督『東京ゴッドファーザーズ』や細田守監督『サマーウォーズ』など、日本を代表するアニメーション作品が同部門の最優秀賞に輝いています。
■1996年に創設された釜山国際映画祭は、韓国・釜山で開催されるアジア最大規模の映画祭。本作が選出されたSpecial Program in Focus:Japanese Animation部門は、手塚治虫、大友克洋、押井守、りんたろう、湯浅政明ら日本アニメーションの巨匠たちの代表作の数々とともに、国際的に注目を集める新鋭監督たちの新作を紹介する日本アニメーション特集企画。
『ghost/夜の果て』作品情報
公開日:2027年2月11日(木・祝)
配給:バンダイナムコフィルムワークス




























