
「それぞれ自分なりのゴールや答えを見つけていく」複雑に絡み合う想いの行方ーー『氷の城壁』第2期、氷川小雪役・永瀬アンナさん×安曇美姫役・和泉風花さんインタビュー
「(桃香は)見ていてすごく気持ちのいいキャラクター」
ーー第2期をより楽しむうえで、注目してほしいキャラクターはいますか?
永瀬:私としては、やっぱり桃香ちゃんです。桃香ちゃんは、第1期の放送時点ですごく親しみを感じる方もいれば、「ちょっと無理」という方もいて、かなり賛否両論があったみたいなんです。でも、第2期を通して良い意味で見え方が変わってくるキャラクターなんじゃないかなと思います。
和泉:そうだよね(笑)。
永瀬:でも物語が進むにつれて、私たちが知らなかった一面や、桃香ちゃん自身の考え方、過去などが少しずつ見えてくる。そうすると、決してすごく悪い子というわけではなくて、高校生らしい感情や、自分では抑えられない気持ちがあるだけなのかもしれない、というふうに見え方が変わってくるんです。
そうした変化がすごく面白いなと思いましたし、桃香ちゃんは物語のなかでも本当に重要なキャラクターになっていくので、ぜひ注目していただけたら嬉しいです。
ーーそんな桃香のことを、永瀬さんはどのような人物だと捉えていますか?
永瀬:言葉を選んでしまうのですが……桃香ちゃんは、自分の気持ちや考えを捨てずに、きちんと行動に移せるところがすごく良いなと思います。『氷の城壁』の登場人物たちの中でも良い意味で自立しているというか、自分の考えをしっかり持っている子だと感じています。
和泉:自己が確立しているよね。
永瀬:このくらいの年頃だと、誰かに頼ったり、お互いに足りないところを補い合ったりしながら、少しずつ距離を縮めていくことが多いと思うんです。でも、桃香ちゃんは自分の考えがしっかりしているから行動に迷いがあまりない。自分で決めたことに対して、気持ちがぶれないところも素敵だなと思います。そういうところが、私は結構好きですね。
ーー和泉さんはいかがですか?
和泉:実は、私も桃香のことは好きなんですよ。かわいいですし、そのかわいさも、きちんと努力して手に入れているものだと思います。
他の登場人物たちは、若さゆえに自分と他人との境界線が曖昧だったり、自分の言動の理由を自分でもよくわかっていなかったりすることが多いと思うんです。でも、桃香は自分の行動に理由や目的を持っていて、それを踏まえて動いている。もちろん、気持ちが揺らいでしまう部分もあるのですが、それも年相応の女の子らしさだと感じています。
それに、桃香はちゃんと相手に歩み寄ることができる子なんですよね。やり方が少しきついところもありますが、自分の意思がしっかりしているので、見ていてすごく気持ちのいいキャラクターだと思います。本当に大好きなキャラクターです。
ーーある意味、登場人物の中でも大人びているキャラクターなのでしょうか。
和泉:これまでの自分の経験をきちんと理解して、自分のなかで積み重ね、昇華してきたことがうかがえますよね。すごく冷静な子だと思います。
ただ、第2期で私が注目してほしいのは小雪のママです。小雪や湊、それぞれの家庭の事情も物語を理解するうえで大切な要素になってきます。登場人物たちの家族との関係や、それぞれの家庭が抱える事情にもぜひ注目して観ていただきたいです。
高校生として過ごした時間はかけがえのない宝物
ーーアフレコ現場の雰囲気や、印象に残っている出来事を教えてください。
永瀬:第1期と変わらず、丁寧に収録していました。ただ、第2期の第1話は、すごくスムーズに終わった記憶があります。それに、音響監督の吉田(光平)さんが「皆うまくなってるね」と言ってくださったんですよ。
和泉:「成長した」とも言ってくださっていましたよね。
永瀬:(第1期の収録後から)この3か月で、私たちに何があったんだろう(笑)。とても嬉しくて、その言葉がすごく印象に残っています。
あとは、物語が進むにつれて登場人物同士の関係性も深まっていくので、シーンによっては「ここは二人だけで収録しましょう」と他のキャストの皆さんにはいったん外に出てもらうなど、配慮していただくこともありました。
和泉:ずっと丁寧に、丁寧に作っていただいていました。収録は朝からだったのですが、一般的には話数を重ねるにつれて収録時間が短くなり、開始時間も1、2時間ほど遅くなっていくことがあるんです。でも、『氷の城壁』はずっと変わらず、朝10時からのスタートでした。
終わる時間も、抑えていた時間いっぱいまで、きちんとかかっていました。第2期では登場人物が増えましたし、一人ひとりのさまざまな感情が描かれるようになったことも理由だと思います。
ーー収録中、お互いの演技について感想を伝え合うこともあったのでしょうか?
和泉:それはずっとありましたね。例えば、桃香と湊のシーンは二人きりで収録されていたのですが、私とアンナちゃんは出番が終わっても外で聞いていました。二人でキレ散らかしながら(笑)。
永瀬:モニターがあって、外にいても聞こえるんですよ。
和泉:テレビを観ているような感覚で、モニターを観ながら二人でキレていました(笑)。「湊!(怒)」って言いながら。
ーーとても楽しそうな現場ですね。
永瀬・和泉:楽しかったね!
和泉:特に後半、キュンキュンするシーンなどは二人きりで収録する場面が多かったんです。でも、ほかのキャストも誰も帰らずに外で聞いていましたね(笑)。
永瀬:ドキドキしながら観ていました。男性陣も残っていて、「こういう男はどうなの?」みたいな話をしていました(笑)。
ーー最後に、お二人からファンの皆さんへメッセージをお願いします。
永瀬:第2期も本当に楽しかったです。美姫と陽太と湊と小雪には、これからももっと交流してほしいなと思います。
高校生として過ごしたこの時間は、きっと4人が大人になってもかけがえのない宝物になっているんじゃないかなと思うんです。そして、皆さんにとっても『氷の城壁』が心に残る作品になっていたら嬉しいです。大人になってからも、もっと時が経ってからも「大切な作品だったな」と思い出してもらえるような、宝物のような作品になってくれたらいいなと思います。
それから、スピンオフにも期待したいです。いろいろなキャラクターの物語をもっと見てみたいです!
和泉:改めまして、『氷の城壁』をご覧いただき、ありがとうございます。登場人物たちは、第1期からこれまで色々な経験を積み重ねてきました。彼らにとっては、私たちが高校生だった頃の日常と同じような温度感で物語が進んでいるのだと思います。だからこそ、本当に刹那的で、儚い時間なのかもしれません。
私自身も本作にフィクションとは思えないようなリアリティを感じながら、皆さんと一緒に登場人物たちを見守り、楽しませていただいています。演じている中でも苦しいシーンやキュンとするシーンがたくさんありましたし、役者としても大きく成長させていただいた作品なので、こうして皆さんに楽しんでいただけていることが本当に嬉しいです。
特に学生の方には色々なことを感じ取っていただいたり、登場人物たちに憧れたりしながら、かけがえのない作品として心に残してもらえたらいいなと思います。
原作も完結していますので、アニメを観て「まだまだ物語を味わいたい」と感じた方は、ぜひ原作も読んでみてください。阿賀沢紅茶先生がQ&Aの形でその後のことを書かれているので、そうした内容から想像を膨らませながら、作品をじっくり味わっていただけたらと思います!
[インタビュー/柴山夕日 撮影/MoA]







































