
君たちはまた、メイドインアビスに恋をする──映画『メイドインアビス 目覚める神秘』富田美憂さん×伊瀬茉莉也さん×井澤詩織さん×久野美咲さん 座談会&独占コメント動画
2026年10月23日(金)より、『劇場シリーズ【第一部】メイドインアビス 目覚める神秘』が公開中。本稿では、リコ役の富田美憂さん、レグ役の伊瀬茉莉也さん、ナナチ役の井澤詩織さん、そしてファプタ役の久野美咲さんによるキャスト座談会をお届け!
台本を手にしたときの衝撃や新体制となったチームの距離感、アフレコ現場での知られざるエピソードから音響・劇伴の圧倒的な聴きどころなどお話いただきました。
第一部としての濃密な満足感と、考察勢を唸らせる怒涛の伏線
──今作では、ファプタが仲間に加わり4人のパーティとなって、未知なる深界七層への旅路が描かれます。原作やシナリオ、台本をご覧になった際の率直な印象からお聞かせいただけますか。
リコ役・富田美憂さん(以下、富田):劇場シリーズの第一部ということで、「1本の劇場作品としてどう物語を構成していくんだろう?」と最初は思っていたんです。でも、先日ひと足先に試写を観させていただいたときに、とても第一部とは思えないほどの凄まじい満足感があって。魅力的な新キャラクターたちが続々と登場するという見どころはもちろん、「また新しい『メイドインアビス』に出会えるんだ!」という大きな期待感で胸がいっぱいになりました。
レグ役・伊瀬茉莉也さん(以下、伊瀬):(取材時点で)まだ完成を観れていないのですが、最初に台本をいただいたときは「なるほど、ここで区切られるんだ!」という驚きがありました。
新キャラクターたちが登場して物語が大きく動き出すなかで、いわゆる第二部への期待感を最大限に煽りつつも、この第一部単体としても見事にひとつのストーリーとして美しくまとまっているんですよね。台本を読んだだけでも身が引き締まる思いがして、「これは全身全霊、心を込めて演じなければ」と改めて強く感じました。
ナナチ役・井澤詩織さん(以下、井澤):新キャラクターが一気に増えたこともあって、アビスの謎や伏線がとにかくものすごい密度で散りばめられているんですよ。原作を読んでいるだけでは思わず見落としてしまいそうな細かなポイントまで、アニメーションとして緻密に描かれていて。今までもダークファンタジーとしての重厚感は圧倒的でしたけれど、今回は輪をかけて考察勢にはたまらない展開の連続になっています。「絶対にどこも見逃さないでほしい!」と叫びたくなるくらいなんです。
それに「アニメになるとこんな色だったんだ!」という発見もありますし、作品としての立体感や説得力がより一層増しているのを感じます。
ファプタ役・久野美咲さん(以下、久野):私は第2期(※メイドインアビス 烈日の黄金郷)から参加させていただいたのですが、『メイドインアビス』という作品がどれほど多くの方に愛されているかは身をもって実感していました。第2期の放送当時も、業界の内外を問わずたくさんの方から「観てるよ!」と声をかけていただいて。それだけ深く愛してくださるファンの方々がいてくださるからこそ、映画館という特別な空間で上映されるということに胸が熱くなりました。
物語の印象としては、第2期の続きということでキャラクターもさらにたくさん登場しますし、同じアビスの中でありながら、 別の世界を覗き見ているような感覚がありました。リコさんたちと一緒に、新たな世界へと潜っていく感覚が本当に楽しかったです。
頼もしい戦闘力ともふもふ感! 4人パーティが生み出す絶妙な距離感
──今作からはファプタが正式に仲間に加わり、4人での行動が本格的にスタートします。新しくなったパーティの空気感やチームワークについて、演じられる側からはどのようにご覧になっていましたか?
伊瀬:もともとはリコ、レグ、ナナチの3人でパーティを組んでいて、心技体が揃った「三位一体」のようなチームワークで進んできました。そこにファプタが加わってくれたことで、これまでレグがひとりで担っていたフィジカル面――戦闘での前衛や、食料の調達といった役割を一緒に背負ってくれるようになったんです。レグの立場からしても「本当に頼もしい、心強い味方が加わってくれたな」と心から感謝しています(笑)。
もしレグがやられてしまったらパーティ全体が全滅しかねない危うさがありましたから、そこを力強くフォローしてくれる存在がいるのは本当にありがたいですね。
富田:第2期の段階では、ファプタはレグに対して特別な感情や強い絆を抱いていましたけれど、「ナナチやリコに対しては劇場版でどんな振る舞いを見せてくれるんだろう?」と私自身すごく気になっていたんです。でも、完成した映像を観たときに、とあるシーンで「あ、4人はちゃんと心を通わせて、本当の仲間になれたんだな」と実感できる瞬間があって。今回の映画のなかで、4人の絆がグッと深まっていく過程がとても自然に描かれていると感じました。
井澤:あと何と言っても、画面のふわふわ成分・もふもふ感が格段に増量したよね!(笑) 画面がものすごく華やかになりました。
久野:第2期では激しく敵対していた立場だったので、最初から急に仲良くなるわけではないんですよね。少しずつ段階を踏んで心を通わせていく過程を大切にしながら演じさせていただきました。
あれだけ敵意を剥き出しにしていた相手ですから、そう簡単には素直になれない部分もありつつ、ファプタ自身も過去を受け入れて前に進もうとしていて。きっと、3人が温かく受け入れてくれたからこそ前を向けたんだと思います。その心の移ろいを演じられるのは本当に楽しかったですね。
合宿のようなアフレコと、音響監督の粋な計らいによる“隔離”収録
──お芝居の雰囲気などは前シリーズから大きく変わらないと思いますが、ファプタのパーティ参加は今作ならではだと思います。その点でアフレコ現場の様子はいかがでしたか?
伊瀬:おっしゃる通り、時系列としては第2期から完全に地続きの物語なので、演じる上での基本的な心持ちを大きく変えるようなことはありませんでした。
ただ、今回は2日間に分けて収録をさせていただいたのですが、朝からみんなで集まってテストをして、お昼にはみんなで一緒にご飯を食べて、「さあ夕方も頑張ろう!」とスタジオに戻るという……『深き魂の黎明』のときもそうでしたが、まるで合宿をしながら全員でひとつの作品を作り上げているような一体感があって、本当に楽しかったですね。
富田:ファプタってどこか「野生のペット感」というか、本能のままに生きている無邪気な可愛らしさがあるじゃないですか(笑)。だからリコたちも「怖くないよ〜、よしよし、可愛いね」と接しているような、新しい人間関係というよりは「ものすごく愛らしい存在がついてきてくれた!」という感覚なんです。
井澤:そうそう! ファプタのほうも「こいつら、いけるか……? 大丈夫か……?」って、こちらの出方をじりじりと窺いながら距離を詰めてくる感じがあって(笑)。あの絶妙な距離感は演じていても、観ていてもすごく微笑ましかったですね。
──また今作からは、テパステやクラヴァリ、そしてスラージョ率いる「呪詛船団(ヘイルヘックス)」の面々など、強烈な新キャラクターたちが登場します。
伊瀬:テパステ役の諸星すみれちゃんと、クラヴァリ役の星野貴紀さんが加わってくださったことで、これまで私たちが築き上げてきた『メイドインアビス』の世界に、まったく新しい風が吹き込まれた感覚がありました。
住んでいる深界の「層」が根本から違う人間たちなんだということが、お二人の声やお芝居の空気感からビシビシと伝わってきて、良い意味で質感のまったく異なる存在感を放ってくださっているんです。
ほかにもニシャゴラをはじめとする新キャラクターたちが続々と登場しますが、どなたも圧倒的な存在感があって。「ああ、私たちはもう後戻りのできないラストダイブ(絶界行)の果て、本当に深層深くへと潜ってきたんだ」という事実を強く実感させられました。
富田:実は今回、香盤表の時間割がものすごく徹底的に分かれていて、私たちリコさん隊は、テパステやクラヴァリのチームとはスタジオでほとんど顔を合わせていないんですよ。私たちが収録している間にお昼休憩を取られていたりして。物語の中で両者が遭遇するまでの緊迫感を保つために、音響監督の山田(陽)さんがあえて接触しないようにスケジュールを組まれたんじゃないかなと思うくらいでした。そうした現場のリアルな空気感や距離感も、しっかりフィルムの音に乗っているはずです。











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