
映画『聲の形』10周年 絶賛上映中! 撮影監督・髙尾一也さんのスペシャルインタビューが到着──Dolby Cinema版制作秘話を語る!
2026年10月30日(金)より再上映と、初となるDolby Cinema®での上映が開始された映画『聲の形』。石田将也役の入野自由さん、西宮硝子役の早見沙織さんが登壇する「映画『聲の形』10周年記念舞台挨拶」など、盛り上がりを見せています。
今回、10年の時を経てDolby Cinema版を制作するにあたり目指した映像、その想いを、本作の撮影監督である髙尾一也さんにインタビュー!
Dolby Cinema版について、SNSでは「花火がマジで本物の花火。暗闇に鮮やかに広がる花々。そして大迫力の音響。胸にどん!と響いた」「あれ観るためだけでも十分に映画館に行く価値ある」「ドルビーシネマの没入感(とくに音楽)がすごい!」「素直な気持ちを思い出したくなる、一生忘れられない特別な映画になった」「初見。Dolbyの音響と漆黒の映像で映画館で観て本当に良かった」「飛び立つ鳥、傘に跳ねる雨音、頭上に上がる花火など高さを感じられるサウンドながら、あくまで自然な音場で驚きました」「シアターの静寂性能と共に心地良い響きを味わえる再上映」など絶賛の声が寄せられています。
すでに鑑賞された方も、未鑑賞方も本インタビューと合わせて10周年記念再上映をお楽しみください。
撮影監督・髙尾一也さんインタビュー
──まずは、映画『聲の形』10周年、おめでとうございます。
撮影監督・髙尾一也さん(以下、髙尾):ありがとうございます。私達が制作した作品がこういった形で再上映されることを光栄に思います。Dolby Cinema版制作にあたり改めて観返したのですが映像として全然古びれていないことに驚きました。特にキャラクター造形はその時代時代に左右されてしまう部分もあるのですが、エバーグリーンの輝きを放っていて改めて感動しました。
──今回、『聲の形』初のDolby Cinema版上映ということで、Dolby Cinema版制作にあたり、目指した方向性などがあれば伺いたいです。
髙尾:なるべく過度に印象を変えないように気をつけました。どうしてもDolby Cinemaの特性上コントラスト比が高くなったり派手に見えてしまう部分をカラリストの方と相談しつつ、最適なところを狙いました。
──10年前の作品を再度調整されたのだと思いますが、どのような作業をされたのでしょうか?また、直近のDolby Cinema版の制作と比べて苦労した点や、注意した点などはありますか?
髙尾:国内でもアニメーション作品のDolby Cinema上映が始まり年月が経っていますからポストプロダクションの方々に全幅の信頼でお願いした部分も大いにあります。カラリストの方もシーンごとに丁寧に調整されていました。この作品は翡翠色をテーマ色に掲げて制作していた部分もありましたので、緑色が綺麗に見えるよう大切に調整をしてもらうようにお願いしました。
──10周年コメントにて、「Dolby Cinema版では輝度と暗部の見え方が格段に違いますから一枚膜がとれたような印象」とコメントされていましたが、ここはぜひ注目してほしい!という具体的なシーンがあれば伺いたいです。
髙尾:小学生の将也、硝子が夕方の教室で喧嘩をするシーンです。通常上映とは違う、Dolby Cinemaだからこそのクリアな光を感じました。夕日の光の中で初めて感情をぶつける硝子、衣擦れの音、ぶつかり合う机、Dolby Atmosの音響の良さも相まって思わず息をのむシーンになっています。
──光の表現によって、絵作りの表情も変化があると思います。前の質問と重複するかも知れませんが、よりキャラクターの心情を表せた等、髙尾さんがグッときたシーンがあればお聞かせください。
髙尾:個人的には地味ですが小学生時代の教室が好きです。キャラが多く雑然と物が置かれているのもあり、一見すると色に関してはバラつきそうなところを上手く品のある感じで色彩設定をできているな、と改めて感心しました。色彩、背景、撮影の三位一体で表現できたんだと思います。
──映画『聲の形』10周年再上映は、絶賛公開中となります。すでに楽しんでいただいた方、これから鑑賞する方へのメッセージをお願いいたします。
髙尾:映画『聲の形』はキャラクター造形が本当に素晴らしいな、と改めて感じています。特に硝子の頭の形や少し大きめな所が、硝子がもっている頑固さの部分や意思の強さを感じて僕の大好きな部分です。将也も大きな体を折り曲げて座っている所や独特の猫背感、目玉焼きを食べているところは最高で何度も観返したりしました。あと植野の肩幅の狭さと髪質……と話しだすときりがないのでやめます。
制作当時もキャラクターデザインの西屋太志さんに「硝子の頭の形めっちゃいいです!」と伝えると「そういうもんですかねぇ」とピンときていないような会話をしていたのも思い出したりします。当時僕達は世界に届く本当に良い作品を作りたかったし作り上げたんだ、と今はそう感じています。
大きなスクリーンでまた映画『聲の形』を楽しんでいただけると幸いです。ありがとうございました。
映画『聲の形』作品情報

あらすじ
ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
「いい奴ぶってんじゃねーよ。」
自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。
やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。
あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
「俺と西宮、友達になれるかな?」
再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。
止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが──。
映画情報
石田将也:入野自由
西宮硝子:早見沙織
西宮結絃:悠木碧
永束友宏:小野賢章
植野直花:金子有希
佐原みよこ:石川由依
川井みき:潘めぐみ
真柴智:豊永利行
石田将也(小学生):松岡茉優
原作:「聲の形」大今良時(講談社コミックス刊)
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:西屋太志
美術監督:篠原睦雄
色彩設計:石田奈央美
設定:秋竹斉一
撮影監督:髙尾一也
音響監督:鶴岡陽太
音楽:牛尾憲輔
主題歌:aiko「恋をしたのは」
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:映画聲の形製作委員会(京都アニメーション/ポニーキャニオン/朝日放送/クオラス/松竹/講談社)
配給:松竹






























