
ギャグアニメのハズなのに なんだかちょっぴりうるうるする──「そのギャップに振り回されていただけたら嬉しいです」『生徒会にも穴はある!』陸奥こまろ役・富田美憂さんインタビュー【連載第4回】
こまろは「こちらを保護者の気持ちにさせてくる」
──生徒会メンバーの魅力についてもお伺いします。まずは水之江梅について教えてください。
富田:坂田くん本人も言っていたのですが、人を否定しない優しさがベースにある子です。そして優しいかと思えばちょっとオタクっぽく自分の好きなものについて語る場面もある。そんなギャップが面白い人だなって思います。
──坂田さん演じる梅のツッコミについてはいかがでしたか?
富田:とにかくツッコミのバリエーションが多くて! この作品をやるにあたって、めちゃくちゃ勉強されてきたんだろうなと、アフレコで感じました。力技で、音の圧だけでツッコむのは簡単なんですけど、そうじゃなくて。頭が良いからこそのツッコミのバリエーションの多さがあるんですよね。
例えばこまろに対しては母性までを感じるような温かいツッコミが降ってきて、たんに対しては同性だからできるじゃれ合いの延長戦のような容赦のないツッコミがあって。
キャラクターごとにバリエーションがあるし、時には自分に対してツッコむこともあるので、ツッコミのバランスは全話通して見ていても飽きないんじゃないかなって思いました。
──つぶやくような、ボソッとしたツッコミもあれば、そうでないときもあって。
富田:モノローグでツッコむ場面や叫んだりするツッコミもありました。一本調子じゃなくて、計算されたツッコミですね。そしてツッコミ役が梅しかいない、ある種無法地帯なので(笑)、そこを一人でさばける技量もすごいです。
──古都吹寿子についてはいかがですか?
富田:本当にいじらしくてかわいいキャラクターだなっていう風に思うんですけど、時折はるにゃん(白石晴香さん)のお芝居から……たまにおじさんを感じる瞬間がありました(笑)。それがすごく寿子っぽくて。
──おじさんですか?
富田:ニュアンスの引き出しですね。女子高校生っぽさを感じるときもあれば、男子小学生のようなニュアンスを感じるときもある。そしてちょっとおじさんっぽさを感じる瞬間もあったので、やっぱりはるにゃんも引き出しが多いなと感じました。
寿子は一番モノローグとセリフとの間がなく、せわしなくセリフをしゃべっているキャラクターだと思うんです。もちろん本番を録るときはモノローグとセリフを別々に録るのですが、テストテイクではどっちも一気に演じていました。それを後ろから見てると「モノローグもセリフも、そのままいけるのでは……?」って思うぐらいメリハリを出してお芝居をしていて、技だなって思いましたね。
──第1話の全校集会でのアドリブも職人技だったとか。
富田:すごかったんですよ! アドリブで「尺を埋めてください」というシーンをビタビタにはめてきて! プロですね。はるにゃんの真面目さが寿子にマッチしてるなって思いました。
──照井有栖の魅力についてはいかがですか?
富田:有栖は一番暴力……というか、意外とすべてをフィジカルで解決してるなって(笑)。見た目からは想像できない一面があるキャラクターです。(石上)静香さんのセリフ回しも、何を考えているのか常にわからない雰囲気があって、初めて聞いた第1話のときから「あ、有栖だ」「ぴったり!」って思っていました。
──言葉をあえて選ばずに言うと、怖いといいますか……。
富田:(笑)。わざとドスを利かせて圧をかけてしゃべれば怖く聞こえるのですが、そうじゃなくて。すごくすごく優しく喋ってるのに「うわ、怖い……」って感じるお芝居が素晴らしいですよね。優しいのにゾワっとするんです。でもわかりやすく暴力を振るって「うわ、怖い!」みたいなシーンもあるので、そのバランスが面白いキャラクターだなと思います。
──特に、たんには容赦がないですからね。
富田:容赦なかったですね! 第1話から流血しまくりでしたから(笑)。
──そんな尾鳥たんについてはいかがでしょうか?
富田:全話通して、たん役のひよちゃんの「やったるぞ!」っていう気概を感じていました。テストからフルアクセルでやってくれるので、その全力さに寄せられてアフレコ全体の士気が上がってたんじゃないかなって個人的に思っています。みんな良い気持ちで臨んでいましたが、たんとひよちゃんのおかげで「決めてやるぜ」「やってやろうぜ」という一致団結感が、よりブース内に満ちていたのかなって。
──作品でも、たんが登場するとテンションがさらに一段階上がるような印象があります。
富田:そうですね! あと……言葉を選ばずに言うとクソガキ感があります(笑)。そして可愛くはあるんですけど、ふとしたときに男の子を感じる瞬間もあるんですよね。見ていて「あ、ちゃんと男の子なんだ」って感じる瞬間が端々にありました。
──アニメとして動くと、さらにうるささに磨きがかかるんだなと(笑)。
富田:やかましさが(笑)。絵に描いたようなクソガキですから。アフレコをしているときから、アニメが放送されたら「たんはバズると思うんですよね」という話をみんなでしていました。
──そして富田さんが演じる陸奥こまろの魅力について、改めて教えてください。
富田:こちらを保護者の気持ちにさせてくる……「こまろ大丈夫かな、頑張れ……!」って画面の前で言いたくなるような危なっかしさと可愛さ、健気さがあるなと思います。
みんなで学食に行って、こまろが「ミニオムライスを食べたい」というシーンがありました。そのときにぼそっと「これ食べたくてお金貯めてたんだー」っていうシーンがあって! 「美味しいものいっぱい食べてね、こまろ……!」って気持ちになりました。かわいそ可愛いです。ずっと『はじめてのおつかい』を見ている気分ですね、こまろを見てるときって。






































