
ギャグアニメのハズなのに なんだかちょっぴりうるうるする──「そのギャップに振り回されていただけたら嬉しいです」『生徒会にも穴はある!』陸奥こまろ役・富田美憂さんインタビュー【連載第4回】
みんながそれぞれ、ちょっと変。でも、それがなんだか妙に可愛く思える。個性豊かすぎる生徒会の、賑やかでフツーな毎日を描くTVアニメ『生徒会にも穴はある!』が「せいちょかいムーブメント」を起こしながら放送中!
アニメイトタイムズでは本作をもっと深く楽しむための連載インタビューを実施。第4回となる本稿には陸奥こまろ役・富田美憂さんが登場です。
作品内で語られる「ガラガラ声」というこまろの声。その唯一無二の声質に重なる可愛さは、どのように生み出されたのでしょうか。そして生徒会キャスト陣にはそれぞれキャラクターと似ている一面が? 富田さんに『せいちょかい』愛を語っていただきました!
「『ガラガラしつつ可愛い』はどうやって共存させたらいいんだろう」
──本作に初めて触れたときに感じた魅力をお聞かせください。
陸奥こまろ役・富田美憂さん(以下、富田):オーディションを受けるにあたって原作を読ませていただいたのですが、素直に率直な感想を言うと「尖ってるな〜」という印象でした。4コマベースということもあって、テンポが良くてすごく読みやすいという印象もありつつ、エッチな要素や下ネタが振り切りすぎていて、逆にいやらしくないというか、さっぱり読めるんですよね。
あまりにもさらっとそんなネタが突っ込まれたりするので、下ネタであることに気づけないみたいなことも結構あって、女性の私目線でもいやらしくない。嫌じゃないエロさが魅力のひとつなのかなと思いました。
──ネタは尖っていますが、不思議と爽やかさもあって。
富田:エッチな場面やギャグがベースにありつつ、でもちょっとほろっとするエピソードもあるので、バランスがそうさせているのかなとは思います。その温度差が良い感じにアニメでも勢いそのままに映像になっていて、原作から作品を愛している方も、アニメを新鮮な気持ちで楽しめるんじゃないかなと思いました。
──放送されたアニメ第6話までをご覧になった感想をお聞かせください。
富田:絵力、作画がとにかく素晴らしいです! 第1話で平塚先生がタバコを吸っているだけの何気ないシーンの作画とかも「これ、どのくらい時間かけて作ったんだろう……」という細かさがあって。あとは女の子たちの体の肉感とかも映像でそのまま再現されていたり、原作のコマ割りや構図、画角がアニメでそのまま再現されていたり。原作ファンの方もめちゃくちゃ嬉しいんじゃないかなって思いました。
──そんな本作のアフレコについて、雰囲気や空気感はいかがでしたか?
富田:学校みたいな感じで、本当に賑やかでした。シーンとなる瞬間が全然ない収録だったなという印象があって。特に尾鳥たん役のひよちゃん(河野ひよりさん)が主に会話の中心になってくれていたんですけど、そんな和気あいあいとした感じが実際にアフレコの声にも乗っているんじゃないかなと思います。
──毎回のアフレコは、河野さんのエピソードトークから始まっていたとか。
富田:あはは! 毎回ネタを持ってきてくれて、その場で話してくれていました。でもこの間、作品のラジオで会ったときに、ひよちゃんが「実は現場ではいっぱい喋ってたけど、家に帰って一人で『あれ言わない方がよかったかな……』って反省会する日もあった」と言っていて、そこも たんっぽいですよね。
──キャラクターとの共通点かもしれませんね。
富田:キャスト各々がどこかキャラクターに似ているポイントがあったので、選ばれるべくして選ばれた人たちなんだなって思います。
──ちなみに、富田さんは陸奥こまろとご自身の共通点を感じる瞬間はありますか?
富田:なんだかクールに見られることが多いのですが、そんなことないんですよ、本当に(笑)。人としゃべっているとき、嬉しいとか美味しいとか、自分の中ではプラスの感情を出しているつもりなんですけど、あまり出ていないときがあるみたいで……。
人と仲良くなりきった後に「もっと感情が薄いタイプなのかと思ってた」と言われることが多いので、最近は極力自分が思っているより大げさに出そうと心がけています。
──たしかに、富田さんといえば「クール」「カッコいい」というイメージもありますが……。
富田:ほんとに違うんですよね〜(笑)。
──(笑)。こまろも少しダウナーな感じでわかりにくいのかなと思ったら、ちゃんと笑ってくれるキャラクターですよね。
富田:表情がしっかりある子だし、嬉しそうにはしゃいでいるシーンもあります。そこは年相応で、ちゃんと感情がある子なんだなと思いました。
──そんな陸奥こまろの声について、原作で「ガラガラ声」と言及されています。オーディションや役作りはどのように進められたのでしょうか?
富田:オーディションは事務所で音源を録ってお送りするテープオーディションだけだったので、実際にスタジオに行って監督に声を聴いてもらうことはアフレコまでなかったんです。
原作のこまろのセリフの字体も特殊じゃないですか。そのガラガラ声は、アニメ化するにあたって原作ファンの方的に「こういう声だ」「多分この声優さんかも」みたいな想像があったと思うんです。だからキャスト発表の時にすごい緊張しちゃって(笑)。「思ってた声と違うって言われたらどうしよう」という気持ちがありました。
ガラガラしたちょっと汚い声でありながら可愛い。その共存をすごく大事に演じています。キャラクターみんなが並ぶと、やっぱりひときわちっちゃいし(照井)有栖から「カカポのよう」と言われたり。そんな警戒心のない小動物っぽい可愛さも大事にしたいなと思っていたので、アフレコ前にかなり自分で考えました。「ガラガラしつつ可愛い」はどうやって共存させたらいいんだろうと悩みましたね。
──実際にどのようにチューニングしていったのですか?
富田:声質がそもそもクリアじゃないというところは自分の声の特徴だなと思っていたので、そこがうまくマッチすれば、と思っていました。こまろはダウナーに見えて実はちゃんと表情がある子という自分と似ているポイントもあったので、とても演じやすかったですね。
──アフレコの中で印象に残っている思い出はありますか?
富田:ダウナーで他のキャラクターより表情が前に出ないという特徴を履き違えると、コミュニケーションが苦手な子になってしまう。これが結構紙一重でした。
セリフのテンポなども、最初にいただいたリハVではこまろのセリフの尺がたっぷりとってあったんです。初回のアフレコではそこに合わせていたのですが「セリフの尺感はこちらで絵を合わせるので気にしなくていいので、もっとテンポよくしゃべっても大丈夫です」というディレクションがありました。そのテンポ感で「この子は別にコミュニケーションが苦手な子ではないんだ」と感じていただけるんじゃないかなと思います。
──スローでしゃべっているわけではないですものね。
富田:そうですね。そしてどもったりする子でもないので、単純にマイペースなんです(笑)。
──そのマイペースさもかわいさにつながっていて。他のキャラクターとの掛け合いで意識されたことはありますか?
富田:ギャグシーンになったときに、みんなすごい熱量で叫んだり まくし立てたりしています。こまろ自身もその雰囲気を楽しんではいるけれど、彼女はみんなのペースには乗っからない。それがこまろらしさでもあって、少し難しかったです。
普段演じているキャラクターだったら、盛り上がるシーンは「わーっ」て乗っていくことが結構多いのですが、そこにあえて乗らない。自分の中で自制していた部分でもありました。
──みなさんとの掛け合いの中で印象に残っているエピソードはありますか?
富田:懐いている梅に対しては、こまろ的に他のみんなとはちょっと違う感情でした。ありがたいことに、アフレコでも梅役の坂田(将吾)くんと隣のマイクに入って会話する環境を作っていただけたので、自然な流れで会話できていたなという印象があります。
梅からはうっすらと母性を感じる瞬間があるんですよね(笑)。梅と……例えばたんだったら、同性だからこその容赦のなさを感じる時があるんですけど、こまろへのツッコミは優しさが滲み出るツッコミといいますか。ちゃんと目線を合わせて会話してくれる雰囲気を、梅のセリフから感じられたので、とても話しやすかったんです。掛け合いは梅との会話が印象に残っていますね。
──作中でも言われていますが、こまろはナチュラルに梅の膝に乗っかっていて。
富田:そうなんですよ、もう第2話から乗っていましたからね(笑)。こまろが梅に懐いている理由も、今後わかったりわからなかったりしていくと思うので、二人の関係性も含めて楽しみにしていただきたいです。






































