映画『Genius Party Beyond』初日舞台挨拶開..

天才たちの宴、再び! 映画『Genius Party Beyond』の初日舞台挨拶がに前田監督、田中監督、森本監督が登壇

 『鉄コン筋クリート』『マインド・ゲーム』などの話題作を放つクリエイティブ集団・STUDIO4℃が挑む新たなプロジェクト『Genius Party』。2007年に公開された前作に続き、才能あふれるクリエイターたちが短編アニメーションを競作する“天才たちのパーティ・ムービー”の第2弾、『Genius Party Beyond』がついに完成! 公開初日となる10月11日、シネマート六本木にて舞台挨拶が行なわれ、前田真宏監督、田中達之監督、森本晃司監督が登壇してトークを繰り広げた。

映画『Genius Party Beyond』の初日舞台挨拶に出席した(左より)森本晃司監督、田中達之監督、前田真宏監督。

映画『Genius Party Beyond』の初日舞台挨拶に出席した(左より)森本晃司監督、田中達之監督、前田真宏監督。


●前田監督「井の頭公園で田中くんに怒られました(笑)」

 前田真宏、中澤一登、大平晋也、田中達之、森本晃司という名だたる5人のクリエイターが結集した『Genius Party Beyond』。本作で『GALA』を担当した前田監督は「今回のコンピレーションはすごく気に入っていて、大好きな作品になりました」と挨拶。ある日突然に落ちてきた「巨大隕石」が、古代日本を彷彿とさせる神々の村を揺るがすという『GALA』について「今までつくってきた作品はカッコつけるというか、人の心の裏側や生と死をモチーフに持ってきたりということが多かった。でもそれだけではなく、楽しいことや日の光の下に出ることが大好きな自分もいて、いつかチャンスがあればそういった部分を出したいと思っていた。そういった今まで出せなかった部分をアニメに出すことができた」と語る。

 田中監督の『陶人キット』は、集合住宅の一室に閉じこもり、外界を遮断しながら“何か”を育てる少女を描いた作品。「アッパーな作品のなかで僕だけダウンな感じ(笑)」と語る田中監督は、「今回手ごたえを感じたのは“間”の部分。音楽を使わずSEだけで演出したのは初めての経験で、これまでわりと短い作品しかやったことがなかったので面白かったです」とコメント。また音の設計について質問が飛ぶと、「音楽をつけるのは好きなんですが、今回は音楽のコントロールに自信がなかった。それなら無くしたほうがこの作品には合うんじゃないかなと思って自覚的にやりました」と答えると、前田監督は「井の頭公園で飲んだときに田中くんに怒られたんですよ。“いいかげんなことじゃダメだ”って(笑)」と暴露。それに対して田中監督は「この人は本当に天才なので、ちょっと余裕こきすぎだなと(笑)。僕のなかで天才のイメージは2人くらいいて、そのひとりが前田監督。だから応援しているってことですよ」と返していた。

 町外れの廃屋で仮面をかぶった少年・シンと少女・クウの出会いを独自の映像世界で描く『次元爆弾』。この作品で音楽を担当したテクノユニット・Juno Reactorについて森本監督は「彼らの音楽がすごく好きだったので、たまたま会ったときにお願いしたら快く引き受けてくれた。音楽は早い段階からスケッチをもらっていて、最初はそれに合わせて長いPVをつくろうかなと。そこからもう少し話を入れたいなと思ってこのような形になりました」と制作の裏話を披露した。また本作では少女・クウの声を森本監督の『音響生命体ノイズマン』などにも参加した人気作曲家・菅野よう子氏が担当していることにも注目だ。

●森本監督「大友監督に珍しく褒められました」

 イベントでは観客からの質疑応答も行なわれ、「3人にとって大友克洋監督の『AKIRA』はどういう存在ですか」という質問に前田監督は「自分たちの世代にとっては存在がすごく大きい。ひとつの時代の金字塔だと思います」と答え、「自分のベースになっている作品。初めての原画だったので、大友さんからいいシーンをもらったのにあまりに何もできなかったという思いがあるので、何をつくっても『AKIRA』が出てきちゃうんですよ」と田中監督。森本監督は「演出になる前に“作画をメインやるのはこれで最後にしよう”と誓ってやった仕事なので思い入れはあります。だから今回の『Genius Party Beyond』では次のステージを見せられたかなと」と語り、続けて本作を大友氏に「珍しく褒めてもらった」というエピソードを紹介して会場を沸かせていた。

 最後はイベントに出席した33人の監督に加え、『わんわ』で本作に参加した大平晋也監督のイラスト入り色紙のプレゼント抽選会を実施。さらに舞台挨拶終了後には、購入者を対象に前田監督、田中監督、森本監督の直筆サイン入りパンフレットのお渡し会も行なわれた。

 映画『Genius Party Beyond』は10月11日よりシネマート六本木、TOHOシネマズララポート横浜、TOHOシネマズ川崎にて全国順次ロードショー。


映画『Genius Party Beyond』
2008年10月11日よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー。

#1『GALA』/前田真宏
#2『MOONDRIVE』/中澤一登
#3『わんわ』/大平晋也
#4『陶人キット』/田中達之
#5『次元爆弾』/森本晃司

<スタッフ>
音楽:JUNO REACTOR・伊福部昭・WARSAW VILLAGE BAND・野崎美波
アニメーション制作:STUDIO4℃
製作:Beyond C.

<キャスト>
#1『GALA』高乃麗・江戸家小猫/#2『MOONDRIVE』古田新太・高田聖子/#3『わんわ』鈴木晶子・一条和矢/#4『陶人キット』佐野史郎・水原薫/#5『次元爆弾』菅野よう子・小林顕作

映画『Genius Party Beyond』<BR>シネマート六本木ほかにて公開中<BR>『次元爆弾』(監督:森本晃司)

映画『Genius Party Beyond』
シネマート六本木ほかにて公開中
『次元爆弾』(監督:森本晃司)

『GALA』(監督:前田真宏)

『GALA』(監督:前田真宏)

『MOONDRIVE』(監督:中澤一登)

『MOONDRIVE』(監督:中澤一登)

『わんわ』(監督:大平晋也)

『わんわ』(監督:大平晋也)

(C)Genius Party Beyond
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