アニメ
『攻殻機動隊ARISE』ツダ・エマ役の茅野愛衣さんへインタビュー

9月6日(土)より上映開始の『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』。物語のキーパーソン、ツダ・エマを演じた茅野愛衣さんへインタビュー!

 士郎正宗氏の手がけた同名漫画より連なるサイバーパンクの金字塔『攻殻機動隊』。それらの作品群において、全身サイボーグのヒロイン・草薙素子率いる攻性の特殊部隊“攻殻機動隊”の創設までを描いたのが『攻殻機動隊ARISE』だ。



 総監督・キャラクターデザインに『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』 『イノセンス』などプロダクションI.G作品で作画監督・キャラクターデザインを担当してきた黄瀬和哉氏、脚本に『マルドゥック・スクランブル』や『天地明察』で有名な冲方丁氏という布陣で制作された本作。第1話『border:1 Ghost Pain』は、上映期間中に興行収入1億を突破するほどの人気を見せた。これまで4話構成で展開されてきた公安9課誕生の物語も、いよいよ『border:4 Ghost Stands Alone』で堂々の完結を迎える。

 今回、アニメイトTVでは『border:4』で重要なポジションとなるツダ・エマ役を演じている茅野愛衣さんにインタビューを行うことができた。物語の核となるエマを演じた心境をメインに、本作への想いを語ってくれたその様子をお届けしよう。

●ありのまま、感じたままに「ダイブ」して演じたエマ

──ご自身の演じるツダ・エマはどのようなキャラクターなのでしょうか。

役柄・名前(以下、名前):ツダ・エマ役、茅野愛衣さん(以下、茅野):実は私自身も、エマのことは公式ホームページに載っている2行の説明以上のことは知らされていなかったんです。なので、セリフからどのようなキャラなのかを掴んでいきました。エマが17歳ということも、アフレコをする時に初めて分かったり(笑)。まるでマネキンのように感情の起伏がないキャラなので、演じる時も感情的にならずにできるだけニュートラルな雰囲気を出せるように意識しました。

──エマを演じるにあたり、難しかったことはありますか?

茅野さん:原作だったり、何かキャラクターにまつわるものがあれば事前に調べることもできるんですけど、そういった情報はなかったのでこうしよう、ああしようとはあまり考えませんでした。演技についての細かい指示もなかったので、絵の雰囲気やイメージから自分が感じたままにやらせて頂きました。音響監督や監督を信頼して、「後はもうお任せします!」といった気持ちでしたね(笑)。

──茅野さんはエマというキャラについて、どのようなイメージをお持ちでしたか?

茅野さん:私はロボットが壊れたりする映画を見ると泣いてしまうところがあるんです。人ではない人、みたいな不思議な存在に切なさを感じてしまって。エマはそんな儚い雰囲気を持っている女の子なので、守ってあげたくなるなぁと思っていました。

──出来上がった映像をご覧になっていかがでしたか?

茅野さん:アフレコの時の映像はまだ線画で、色や音楽がしっかりついた状態のものを見るのは私も初めてだったのですが、これはぜひ劇場の大画面で見たいなと思いました。特に曲がカッコよくてオープニングから引き込まれてしまい、あっと言う間の時間でしたね。自分が想像していた以上の、とてもとても素晴らしいものになっていて感動しました。

──アフレコが終わった時の感想を教えて下さい。

茅野さん:本当は皆さんと一緒に録りたかったんですけど、ひとりでの収録でした。録り終わった後は、「一体、皆さんどのようにお芝居しているんだろう?」と想像していましたね。ブリンダジュニアよりも前に私は収録したので、彼の声を想像しながら臨んだアフレコでした。小野賢章さんがブリンダジュニア役だというのも後から聞かされて「そうだったんだ!」みたいな(笑)。ブリンダジュニアと心は共にと思いつつも、深く考えずにありのまま飛び込んでいった作品でした。

●存在自体がネタバレ!? エマとブリンダジュニアの関係性

──エマは『border:4』にどのような形で関わってくるのでしょうか。

茅野さん:エマはもう、話の流れが彼女によって変わっていくというくらい重要なキャラクターなので、私がしゃべること全部がネタバレになってしまいそうです(笑)。素子さんに影響を与える存在になっていますし、『border:3』では登場していなかったブリンダジュニアとの関わりに注目して欲しいですね。

──作中で印象に残っているシーンを教えて下さい。

茅野さん:やっぱりエマとブリンダジュニアの関係性は、見ていてすごく面白いなぁと思いました。あとは素子とバトーのかけあいが好きなので、2人がお酒を一緒に飲むシーンや、クライマックスで交わす会話が印象的ですね。電脳会議中に、まさかバトーがあんなことになってしまうとは……(笑)。この世界観の中でも表現されるお茶目な感じというのは、見ていてキュンとしました。

──本作に関わる前から『攻殻機動隊』についてはご存知でしたか?

茅野さん:私はアニメに詳しい方ではないのですが、『攻殻機動隊』は聞いたことあるなと思っていました。周りにいる方たちは皆さんご存知で、私のマネージャーも好きだと言っていて本当に有名な作品なんだなと。声優のお仕事をはじめて4年目になるんですけど、それよりも前から長く愛されている作品に、こうして関われることはすごく光栄なことですね。出演が決まった時は嬉しかったですし、出来上がった映像を見て『攻殻機動隊』に参加しているんだという実感がわきました。

──『攻殻機動隊』の中でひとり、好きなキャラを挙げるとしたら誰ですか?

茅野さん:ひとりは選べないですねぇ……。素子さんを筆頭に、とても素敵な大人たちですよね。全員が揃っているシルエットにときめきますし、それぞれがサポートし合っている関係性がまた良かったりもするので……。バトーはもちろん大好きですけど、やっぱり決められませんね(笑)。「こういうカッコいい大人になりたい!」と思わせてくれるような、女性も男性も憧れるキャラが多いと思います。ダメなところも見せてくれたりするのがまた愛おしいですよね。

──最後に、読者へのメッセージをお願いします。

茅野さん:今回で『攻殻機動隊ARISE』シリーズは完結となります。エマとしてはブリンダジュニアとの気持ちの寄り添いや、その関係性を見て頂きたいですね。独特な雰囲気を持った彼女なので、皆さんの心に何かを残せるといいなと思います。お話を通しても、とても魅力的なキャラクターがたくさん出ている作品ですので、劇場で見終わった後にきっと満足して頂けると思います。ぜひ、上映開始の9月6日を楽しみにして頂けると嬉しいです。


【上映情報】
『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』
2014.9.6 (sat)全国劇場上映開始[2週間限定]
全ての電脳が侵される時、そのゴーストは目覚める──。
SFサイバーアクション、完結の第4部!

【INTRODUCTION】
監督・キャラクターデザインは、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』などプロダクションI.Gの作品で作画監督・キャラクターデザインを担当してきた黄瀬和哉。
シリーズ構成・脚本は、2010年『天地明察』で本屋大賞・吉川英治文学新人賞を受賞、『マルドゥック・スクランブル』『シュヴァリエ~Le Chevalier D’Eon~』などでシリーズ構成・脚本を手掛けた人気SF作家・冲方丁が担当。また、音楽を手掛けるのは、国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX、プロデュースなど幅広く活動する小山田圭吾のソロプロジェクトであるコーネリアス。スタッフも新たに『攻殻機動隊』が動き出す。

>>『攻殻機動隊ARISE』公式サイト

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会
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