鏡音リン・レンを下田麻美さんが“カバー”『Prism』発売記..

鏡音リン・レンの名曲たちを下田麻美さんが“カバー” 新しい音楽の可能性を感じさせてくれるアルバム『Prism』発売記念インタビュー!

 クリプトン・フューチャー・メディア社がリリースする音声合成ソフト「VOCALOID2」シリーズは、ユーザーが入力したメロディラインと歌詞を、歌声にしてくれるソフトウェアで、これまでに“初音ミク”“鏡音リン・レン”“巡音ルカ”の3バージョンがリリースされている。

 「VOCALOID2」を利用した作品がCDセールスチャートの上位を賑わせるなど大きな話題となる中で、新たな試みとして2009年6月10日に発売されるアルバムが、『鏡音リン・レン feat. 下田麻美「Prism」』。

 少女リンと少年レンの歌声を再現できるのが特徴の“鏡音リン・レン”で、音声素材となる声を提供しているのが、声優の下田麻美さん。今回の企画は、その下田さんが、“鏡音リン・レン”用に制作された楽曲をカバーするという、いわば逆カバーアルバム。

 ネット上の動画サイトなどで人気の楽曲の数々と、一般ユーザーからの公募曲、そして下田さん自身が作詞した新曲を含む13曲を収録している。今回、収録を終えた下田麻美さんのお話を伺うことができたので、紹介しよう。


●役者として、歌でも言葉をうまく表現したい。

──最初に企画を聞いた印象を教えてください。

下田麻美さん:最初にお話を聞いた時は、またリン・レンとこうしてお仕事をさせていただけることへの、驚きと喜びがあって、それと同じくらい声優・下田麻美として歌を出させていただける嬉しさがありました。


──今回は公募曲からも楽曲を選ばれたということですが。

下田さん:“鏡音リン・レン”で制作された曲を、278曲もご応募いただけました。その数だけ、いろんな人が愛して下さっていることを感じました。そのどれも本当に素敵な曲なので、選ぶのはプレッシャーでした。私ができるのは、自分がとことん歌いたいと思う曲を歌うことだと思ったので、一番“ビビっ”ときたものを選ばせていただきました。


──選考の決め手を教えてください。

下田さん:今回選んだのは、“さむそんP”さんの「イタズラムスメ」という曲です。この歌は昭和的というか、GS(グループサウンズ)っぽさがあふれている曲です。私は昔から懐メロと呼ばれるジャンルの曲が好きなので、まず曲調が好きだなと思いました。それから歌詞の中で、恋愛に出会ったばかりで素直になれない、思春期の女の子の感情がすごくストーリー豊かに描かれているんです。これを自分が歌で表現したらどうなるのかな、どう伝わるかなと想像すると、とても楽しくなったので、選ばせていただきました。


──レコーディングを終えていかがですか?

下田さん:VOCALOIDには固定されたキャラクターがないため、同じリン・レンの曲でも、色々なキャラクター性が垣間見えるんです。だから一言にカバーといっても、曲によって本当にイメージが違うんです。それからどの曲も動画サイトにアップロードされていて、映像と曲が一緒になった作品が多いので、曲を聴くだけではなく、映像を一緒に見て、ファンの方がなぜその曲を好きなのかを理解しようとして、イメージをふくらませながら収録に臨みました。


──VOCALOIDの曲を人間が歌う難しさはありますか?

下田さん:レコーディングをしていて「やっぱり私、人間なんだな」と(笑)。VOCALOIDの強みは絶対に音を外さず、どんな高い音も、逆に低い音もちゃんと出せること。だから自分のイメージ通りに作れるんですね。今回収録された曲にも、すごくキーが高い曲があって、「人間には難しいな、彼女たちはすごいな」って思いました。でも、人間でなければ出せない部分も、きっとあると思うんです。私は声優であり役者なので、言葉をうまく表現する部分に力を入れたいと思っています。ただメロディに乗せるのではなく、表現として歌に乗せられたらというか。“笑う”というフレーズには、ほんのり笑っているようなニュアンスが込められたら、とか。感情や情景が伝わる表現をがんばってみました。


●新曲に込めたのは、“強くありたい”自分らしさ。

──新曲の作詞にはどんな想いを込められましたか?

下田さん:私自身の人生のスローガンというか目標に、“強く生きる”というものがあるんです。私はすごく泣き虫なところや神経質なところがあって、周りの意見に流されてしまったり、打たれ弱かったりするんです。でも、今自分はやりたかった仕事をさせていただいていて、たくさんの方に支えていただいていて。だからいつまでも弱虫じゃいけない、強くありたい、なりたいという想いがあって、その気持ちこそが“下田麻美”だと思ってるんです。今回はどうしてもその想いを込めたかったので、作曲の方には、「強くありたい、という気持ちを込めたい」とお伝えしました。私は作詞家ではないので、美しいフレーズや器用なテクニックが使えたとは思っていません。ですが、伝えたいことはストレートに込められたのではないかと思います。聴いていただく方に気持ちが届けば嬉しいですね。


──下田さんの歌唱として遊んだ部分や、印象的なフレーズなどはありますか?

下田さん:私は歌で遊ぶというのが大好きなので、そういう遊び心がどれぐらい込められるかも、曲選びの基準にしています。公募曲の「イタズラムスメ」は、このフレーズは面白くできそうだなって、遊び心に火をつけられたところがたくさんあって。だから「イタズラムスメ」には、遊び心やおませさんな雰囲気が入ってますね。それから、今回のCDでは男の子であるレンの曲も、あくまで下田のカバーとして歌わせていただいてます。でも「リンリンシグナル」というデュエット曲に関しては、かなりキャラソンに近い形で歌わせていただいていて、下田麻美の表現するリンとレンの色がかなり強く出たデュエットになっていて、面白い仕上がりになっていると思います。


──最後にメッセージをお願いします。

下田さん:日頃から下田麻美、そして“鏡音リン・レン”を応援して下さっている皆様。今回このような素敵なアルバムを出させていただけることになったのは、日頃支えてくれている皆さんあってのことです。この場をお借りして感謝の気持ちを伝えさせて頂きたいと思います。本当にありがとうございます! 楽しみにしてくれている声をたくさん聴いているのですが、そんな皆さんに楽しんでいただけるCDになっているのではないかと、自信を持っております。お手元に届きましたら、大事にしていただけたらと思います。これからも、よろしくお願いします!


『鏡音リン・レン feat. 下田麻美「Prism」』
2009年6月10日発売予定
3,000円(税込)
発売元:Peertone

(C)2009 Peertone

(C)2009 Peertone
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