TVアニメ『黒塚-KUROZUKA-』アフレコ会見レポート!..

鎌倉時代から、室町、戦国、江戸、明治、そして現代、未来へ…。時代を超えて、源義経の果てしない旅が始まる。TVアニメ『黒塚-KUROZUKA-』アフレコ会見レポート!

 鎌倉時代の武将・源義経は、兄・頼朝の追討を受けけると大陸へと逃れ、やがてチンギス・ハーンとなったという逸話を耳にした人も多いと思う。奇抜な戦術を駆使し平家滅亡の立役者となった英雄・義経には、このように少なからず、生き永らえたと言う逸話が残されているが、そうした義経の群像劇にロマンを求めた一作、TVアニメ『黒塚-KUROZUKA-』が、10月からアニマックスとBS11で放送が開始される。

 

時は鎌倉時代、兄・源頼朝より逃げおおす源九郎(源義経)と大和坊(武蔵坊弁慶)。2人は山中を放浪するさなか、黒蜜と名乗る美しい女性が独りで暮らす家へと辿り着く。そこでいつしか男女の関係となった九郎と黒蜜。しかし黒蜜にはある恐るべき秘密が隠されていた。なんと永遠の命を授かった不老不死者であったのだ。


 夢枕獏原作の小説『黒塚』を原案に描かれる本作は、アニメ専門チャンネル・アニマックスの開局10周年記念オリジナルTVアニメとして、アニメーション制作にマッドハウスを迎え、放送される。

 オンエアに先駆けて行われたアフレコ取材には、九郎と血の儀式を交わした黒蜜役の朴■美(■は王に路)さん、時空を超え未来で九郎たちと出会う少女・ライ役の桑島法子さんが参加。主人公・源九郎役の宮野真守さんからも演じた役の印象、作品の魅力、アフレコの様子などを語ったコメントが寄せられた。

 果たして時空を超えた先で九郎たちを待ち受けているものとは何か?永遠の命を手にしたことによって改めて問われる、生きることの大切さを3人のキャストのコメントより迫ってみることにしよう。


●役柄、そして演じての印象について――

朴■美さん(黒蜜役)[■は王に路]:黒蜜は、永遠の命を得た女性です。監督からは1話ごと、或いはシーンごとに表情を変えて演じてほしいと言われていて、時にはホラーっぽく、時には艶やかに、また時には囁く感じにと、場面場面を楽しみながら演じています。しかしその心は枯渇しているため、愛に潤わされたいと思って行動しています。その部分では普遍的でありたいなと思います。

桑島法子さん(ライ役):ライは3話から登場する女の子で、鎌倉時代を生きた九郎から見ると未来の人になります。行動力があって、奔放な性格なのですが、九郎と出会うことによってその運命に巻き込まれていくことになります。結構がさつな部分もあるキャラクターで、“九郎との出会いは彼女を女っぽくさせるのか?”今後の展開が興味深いです。

宮野真守さん(源九郎役):この役はつまるところ義経です。ただ、史実の彼や、今までの作品での描かれ方とは少し違っていて、そこはアニメで楽しんで見てもらえたらなと思っています。
 まず1話で弁慶を伴っているあたりは、義経なんだと思わせるのですが、この後、驚くことが次々と起こっていきます。巻き込まれていくタイプの主人公で、落ち着いた雰囲気こそ持ってはいるものの、想いを寄せる相手に対しては少し情けなかったり、翻弄される部分を見せていきます。愛を追い求めていくがゆえの姿を今までにない感じで見せているので、大事にして演じたいと思っています。


●アフレコを行ってみての作品の印象について

朴さん:とても不思議なテイストで、この作品が放つ独特なエロティシズムはとても官能的です。それでいて、人が生きていく上でのエネルギーを問いかけているのが印象的ですね。
 黒蜜は長い時を生きてきたのですが、永遠の命を手にしてしまったゆえの彼女の想いというものを通して、人が生きる意味とは何だろうかというテーマを投げかけている作品なのだなと、アフレコを通じてひしひしと感じています。

桑島さん:永遠に生き続けている人たちがいて、その時代だけを限られた命で生きている自分がいる。
こうした時空を超えたSFっぽいところが、私の想像をも陵駕していて、作品の中での宇宙みたいなものをこれからじっくりと味わいたいです。いろいろなジャンルのテイストを楽しめる作品なので、多くの方に見ていただけたらなと思います。

宮野さん:歴史ものなのかファンタジーなのか?興味のある2つの世界観をただよわせているのが特徴的なのですが、1話で僕自身は愛をテーマに演じました。九郎と黒蜜の関係性はとても気になっているし、かなり気合いを入れて演じたところでもあるので、ぜひ注目していってほしいですね。


●オンエアへ向けて視聴者の方へのメッセージをいただきました

朴さん:この作品を演じるにあたって、限られた命を生きる大切さを感じながら取り組んでいるのですが、それは現代に投げかけられたテーマではないかと思っています。
 永遠の命を手にしてしまったがゆえのもの悲しさを通して、生きることとは何か?時間とは何か?というテーマを思い起こさせ、さらに五感を刺激する作風が、よりテーマを浮き彫りにさせてくれます。難しいテーマも込められた作品ですが、ぜひともご注目いただければと思います。

桑島さん:いよいよ『黒塚-KUROZUKA-』が始まります。いろいろな方と共演できるのが楽しみです。ライは最近は演じたことのないタイプの役なので演じがいがあります。九郎と黒蜜との濃密なシーンもぜひ楽しみにしていてください。

宮野さん:ぜひオンエアを楽しみして待っていてください。僕の好きなあんな人や、こんな方も今後次々と登場していきます。豪華なキャストが出演されることでも楽しめると思いますので、応援よろしくお願いします。


 黒蜜の永遠の命の謎とは何か?九郎との間に交わされた血の儀式によって、九郎の身に起こったこととは?この秋は、スタイリッシュな映像美の中で描かれる歴史群像にロマンを求めてみるのはいかがだろうか。アニマックスが開局10周年記念に送るオリジナルアニメに乞うご期待!!


TVアニメ『黒塚-KUROZUKA-』
■アニマックス
10月7日より毎週火曜日夜10:00より放送開始
■BS11
10月11日より毎週土曜日夜11:30より

<STAFF>
監督:荒木哲郎
キャラクターデザイン・総作画監督:筱雅律
シリーズ構成:藤岡美暢
アニメーション制作:マッドハウス

<CAST>
源九郎(源義経):宮野真守
黒蜜:朴■美(■は王に路)
大和坊(武蔵坊弁慶):中田譲治
ライ:桑島法子
歌留多:藤原啓治
嵐山:三木眞一郎
久遠:入野自由
居座魚:井上和彦
長谷川:大川透
車僧:銀河万丈
沙仁輪:藤田淑子

(C)2008 夢枕獏・野口賢/Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

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