新谷良子さん「月とオルゴール」発売記念インタビュー

新谷良子さんのNEWシングル「月とオルゴール」はクロスオーバーで緻密なサウンドとファンタジックな世界観が秀逸な期待のナンバー! 近日、うれしい重大発表も!!

 新谷良子さんのNEWシングル「月とオルゴール」が10月22日にリリースされる。デビュー以来、キャッチーであり、ポップさとロックテイストを兼ね備えた独自なサウンド、バンビポップを追求してきた新谷さん。今回の「月とオルゴール」は壮大なロック交響曲として音楽的にも斬新で評価が高い「ロストシンフォニー」をほうふつとさせる、数曲分にもなるであろう様々な音楽エッセンスをぜいたくに1曲に注ぎ込んだ力作になった。詞の世界観もオルゴールの中にいる“僕”と、外側から見ている“君”の二人の視点が途中で入れ替わる大胆な構成。ファンタジー、あるいはSF的とも捉えることができる深い世界観だが、「二人共、私なんです」と新谷さんが語る。どう読み解くかはリスナー次第。

 カップリングの「アイロニカルスター」は、明るく元気なガールズロックチューン。おなじみとなった高速ラップは今まで1、2位を争う速さ。英語も多いリリックを華麗に歌いこなすボーカルは必聴!ヒロインは週末にしか会えないスターで、かわいいけどちょっと皮肉っぽさがある女の子。新谷さんもライブやイベント出演は週末が多く、性格的にも強さと弱さが垣間見える彼女に自身を重ねられるらしい。

 サウンドや詞的にも新たな試みが詰まった1枚だが「『月とオルゴール』が私の内面だとすると、『アイロニカルスター』は人といる時の私かな」と語るように、今まで同様に“とーしんだいのしんたにりょーこ”を表現したCDだ。

 待望の新曲リリースに続き、近日、うれしいニュースがあるとのこと。2009年につながる重大な発表らしいので、りょーこフリークの皆さん、乞うご期待!


●今回のコンセプトは“新しい新谷良子”

――今回、CDをリリースすることが決まった時、「こんなコンセプトのシングルにしよう」という話はあったんですか?

新谷さん:5月にリリースしたシングル「crossingdays」がアニメ『紅』のED曲だったんですが、今回は「ロストシンフォニー」以来の作品関連ではないシングルになったので、アルバム『Wonderful World』の時のように新しい新谷良子を出していこうと打ち合わせで話しました。


――今回の「月とオルゴール」は「ロストシンフォニー」同様に、ロック交響曲と言っていいくらい、いろいろな音楽的な要素が入り混じった複雑でぜいたくな音の構成には感心しました。まるで音のミルフィーユ状態で。多様な音楽に精通するR・O・Nさんならではの楽曲に仕上がりましたね

新谷さん:ここ最近は割りとサウンド面に関してはお任せしていたんですが、スタッフも変わって、新たな新谷色を出していくCDになるので久しぶりに曲に関してのミーティングにも参加しました。「どんな曲を歌いたい?」と聞かれて、あまりハッキリしたイメージがなくて、すごく悩みつつ、「せつないんだけど壮大で、ポップなんだけどロックっぽい感じで。『ロストシンフォニー』的なイメージと、『Wonderstory』的な感じも欲しいな」と。そうしたらいつものように詞と曲をR・O・N君にお願いすることになって。シングルを出す時はだいたい「たぶんR・O・N君なんだろうな」と思っているんですけど(笑)。


――でも新谷さんのぜいたくな要求に応えたR・O・Nさんはすごいですね。たぶん数曲作られる要素を1曲に濃縮していて、音楽好きを刺激するような刺激するような仕掛けもいっぱいあって

新谷さん:私もよくぞ1曲にまとめてくれたと思います(笑)。できた曲をもらった時、想像以上に今の私が「すごく好き!」と言えるサウンドになっていてうれしかったです。


――Aメロ、Bメロ、サビという単純な繰り返しでなく、ハードさの中にポップさもあって。次にどんなフレーズが飛び出すのか、初めてのジェットコースターに乗るようなワクワク感がありました

新谷さん:ありがとうございます! うれしいです。


――すごくライブ向きでヘッドバンクしたり、タテノリするオーディエンスの姿が思い浮かびます。ライブで歌うには大変そうですけど……

新谷さん:実はCD発売前の10月12日にやった学園祭のライブで初お披露目したんですけど、歌った時はすごく大変で死ぬかと思いました(笑)。でも後で聴いた人の感想ではPVを撮った直後だったこともあって、「この曲が一番自信ありげに歌っていたように見えた」と言ってました。こっちは必死だったのに(笑)。緊張したけど楽しかったですけどね。それと曲のタイトルとのギャップにみんなも驚いたみたいでした。みんな、バラード曲と思っていたようで(笑)。


●綿密な打ち合わせから生まれた歌詞の世界観

――サウンドだけでなく、詞の世界観もおもしろいですね。ファンタジックで

新谷さん:詞もR・O・N君とかなり打ち合わせしました。曲もまだ完成していない状態だったけど、「サウンドを新しい方向から切り取りたいね」と話していたので、歌詞も新しい感じにしたいなと。人称について話していた時、「“彼ら”というのもおもしろいかもね」と言われた瞬間に頭の中に映像がバーっと浮かんできて。それを必死に伝えました。「オルゴールがあってね。その中に私がいて、メリーゴーラウンドが回ってて……」みたいに。そうしたら想像以上の歌詞ができてきて。「そうそう!こういうことが言いたかったの!」と思ったし、「こういうのもおもしろいね」という発見もありました。


――詞の中の物語は“僕”の視点で進んでいきますが、途中にポイント的に“君”視点になる主客転倒するのも大胆ですね

新谷さん:オルゴールの中で生きている人と、その世界を作り上げている人という二人の視点を入れてもらって。詞を読んだ時、この二人は両方共、私なのかなって思ったんです。オルゴールの中の人は作られた世界と知らず幸せに生きていて、空を見上げて「綺麗だ」と思ったりするけど、私自身、気持ちに余裕がないとまず空を見ようと思わないし、たぶん「綺麗だ」とは感じられないはずで、私の気持ちが「綺麗だ」と思えるものを作っているんじゃないかって。そう気が付いて、両方、私として歌ったらおもしろいかもと。


――“僕”と“君”は二人とも、新谷さんだったんですね!?

新谷さん:レコーディングの時は両方私だと思って歌ったけど、終わって聴いてみると、別人でも成り立つことにも気が付いて。例えば私が楽しいなと思える環境を作ってくれているのはスタッフさんだったり、お客さんだったりという関係性もあるし、単純にお母さんでもいいし、恋愛だよと言われても成立しますね。小説みたいに読むこともできる。聴く人にとってとらえ方が違う不思議な詞です。


――何度も歌詞カードを読み直して考えるほど、深い詞だなと思いました。せつないファンタジーのような、パラドックスのあるSFのような……。そしてレコーディングはどんな感じでしたか?

新谷さん:R・O・N君の曲はいい曲だけど、いつもハモメロが難しくて。こっちは何とかクリアしてるのに、「まだまだできるじゃん!」とハードルを上げてきて(笑)。いつもと同じように部屋を暗くして歌ったんですけど、外から見てる人と中の人のパートは分けて歌いました。


――PVを撮影されたそうですが、どんな映像になっているんですか?

新谷さん:実は歌詞の打ち合わせの時に出てきた映像が「いつかこんなカッコイイPVを撮りたい」と思っていた映像で、そのまま詞にしてもらったので、それをそのまま映像化してもつまらないかなと。そこで監督と相談した結果、私達はオルゴールの中で演奏していて、PVを見てくれる人が外の人というイメージにしました。バンド演奏シーンがメインで、見ているうちに「これってオルゴールの中なんじゃないの?」と気付くみたいな。Pink Bambi BANDの演奏もがっつり見られるし、色味やスピード感もオーダーさせていただいたので完成が楽しみです。


●「アイロニカルスター」は人見知りしていない時の私の姿

――カップング曲の「アイロニカルスター」はここまで新谷さんが歌ってきた、かわいい女の子っぽさが前面に出ている曲となりました

新谷さん:「月とオルゴール」が私の内面だとすると、この曲は人といる時の私かな。「Bandwagon」以来となる、Pink Bambi BANDのみっちゃん(川島弘光さん)の作曲で生まれてから2度目の作曲らしく、作曲した2曲が私の歌というのはありがたいです。CDに収録することよりライブでやることを考えて作ってくれたそうです。


――元気で明るい曲ですが、やはり単純な構成になっていなくて、2コーラス目には新谷さんといえばおなじみとなった高速ラップが入っていて。今までに増してスピードが上がったようですけど……

新谷さん:かなり速いですよね。難しいことさせるんですよ!R・O・N君の影響なのか、みっちゃんが元々、そういう人だったのかわかりませんけど(笑)。家でかなり練習するんでレコーディングでは基本的に早口でもあまりかまないんですけど、久しぶりにかみました。最後の“アドレナリン沸騰中冷却剤ちょうだいよ”がどうしてもうまく言えなくて。一番苦労して。あとたびたび出てくる“have a good weekend bye”が“have a weekend good-bye”になっちゃうんです。頭の中で無意識に変換しちゃうみたいで。そんな時に割といいテイクが録れていて、「惜しかったね!」と言われることも多くて。


――英語の部分が結構多いんですが、うまく発音していてかっこよかったですよ

新谷さん:そうですか?「英語はやめて!」と頼んでるんですけど、みんながおもしろがって入れるんです(笑)。終盤なんか、英語だけのブロックがあって、しかも繰り返しさせて。この曲のレコーディングでは仮歌をR・O・N君が歌ってたんで聴こえたまま、マネて歌ってみました。あんまり考えないで歌ったので私らしいといえば私らしいかな。


――詞のほうは、主人公の女の子が結構、強気で男の子に向かって叱咤激励するみたいな。“好奇心あおるけど 今回もおあずけ”とか

新谷さん:「ハートブレイカー」の女の子像に近くて、ツンデレじゃないけど、皮肉っぽいというか……私っぽいんですよね。人見知りしてない時の。「なんだかんだ言っても今、楽しいでしょ?」みたいな感じで、「私のこと好きでしょ? どうせ」というイメージなんですけど、そういうこと言ってる子のほうが相手がいないとダメなんです。「かわいいな」と思いながら歌いました。


――わがままそうに見えるからよほど寛容な男の子じゃないと彼氏になれないかもしれませんね

新谷さん:こういう子が彼女だとしたら男の子はキャパが広いと思います。


――強気に見えるけど、弱い部分もある、そんなところも新谷さんに重なると

新谷さん:周りから見たらそう見えるんでしょうね。私のことを知らない人がライブDVDの特典映像を観て、「なんだ、このわがまま女は!」と思ったらしいんです(笑)。私のことを知っている人は特に何も感じなかったらしいんですけど。きっとこの女の子と付き合う男の子も「なんだ!こいつ」と思って別れるか、「かわいいな」と思うかのどちらかでしょうね。


――“ウィークエンド”という言葉がやたら出てくるので週末しか会えない彼女なのかなと。曲名も“アイロニカルスター”より“ウィークエンドハニー”のほうがピッタリかなって

新谷さん:ヤダ、そんなの!(爆笑)私としてはライブは週末が多いし、ファンの人もそうだけど、「週末のイベントで会えるよね」というのも含んでいるかなと思っています。


●ビッグプロジェクト近日発表!期待してください

――ジャケットのビジュアルはどんなイメージで作られているんですか?

新谷さん:まさに「月とオルゴール」です。歌詞が書いてある中面がオルゴールの中の箱庭っぽいイメージで、ジャケットがオルゴールの扉で、開けると中に人がいて。表紙になる面が上から見ている人です。


――CDリリース後の予定を聞かせてください

新谷さん:11月にCD発売記念イベントをやります。珍しくサイン会なんです。最初はブロマイドにサインをしてそれをお渡しする予定だったんですけど私、家でサインを黙々と書くのが苦手で。部屋にいると誘惑に負けてしまって(笑)。それに久しぶりにお客さんの目の前でサイン会ができたらいいなと思ったら願いが叶ってよかったです。他には大学の学園祭でのトークイベントや大阪でのライブイベントへの出演もあるので楽しみです。
 あといろいろなプロジェクトが進行していて、近いうちに発表できそうです。きっと皆さんが期待しているニュースがお届けできるはずだし、喜んでもらえると思います。詳しくは公式HPを見てくださいね!


――最後にメッセージをお願いします

新谷さん:秋の夜長にピッタリなシングルが完成しました。「月とオルゴール」はサウンドもすごく凝っていますが、詞もすごくこだわった内容になっているのでじっくり聴いてほしいです。ファンタジーっぽくて、小説を読むように楽しめるので、私が現実逃避したい時や違う世界に没頭したい時に小説やマンガを読むように、この曲を聴いてもらえたらいいなと思います。この曲を聴いて、みんなが誰を思い浮かべるのか、気になります。私だとしたら、私はオルゴールの中にいるのか、外にいるのか、みんなにどう伝わるのかなと。私はこの曲の関係性を考えた時、改めて自分のことを考え直すいいきっかけにもなったので皆さんにもそんな1曲になったらうれしいです。でも何も考えないで気軽に聴ける「アイロニカルスター」もあって、2曲でいろいろな聴き方ができるし、また私の見せていない面が見られる1枚になったと思います。感想もぜひ聞きたいです。イベントなどで直接話せるのが楽しみです。このシングルを出したことでよりライブやアルバムへの想いが強くなりました。もうじき私にとっても皆さんにとってもうれしいお知らせができると思うのでそれまでCDを聴いて楽しみに待っていてくださいね!


●「月とオルゴール」発売記念サイン会
11月9日(日)13:00~ 神奈川・マグマニ川崎
        16:00~ 神奈川・アニメイト横浜店
11月15日(土)13:00~ 東京・とらのあな秋葉原1号店
        16:00~ 東京・ゲーマーズ本店

●出演イベント情報
11月2日(日)中央大学白門祭 漫画研究会主催トークイベント
告知ブログ http://chudaimankenevent.blog94.fc2.com/
11月16日(日)『アニメソングDelight episode.6th』大阪・東心斎橋studio Candy
公式ブログ http://ameblo.jp/anidera/

「月とオルゴール」/新谷良子<BR>08年10月22日発売<BR>1200円(税込)<BR>発売:ランティス

「月とオルゴール」/新谷良子
08年10月22日発売
1200円(税込)
発売:ランティス

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