水木一郎デビュー40周年記念ライブが開催!

アニキの“道”を心に刻め! 水木一郎アニキデビュー40周年記念ライブ~道~ in O-EAST

 水木一郎さん(以下、アニキ)は、1968年に「君にささげる僕の歌」で歌謡曲を歌う歌手としてデビュー。1970年代にアニメ歌手として活動し始めてからは、アニメ・特撮のジャンルでは並ぶ者が無いほどの曲数を歌っており、60歳・還暦を迎えてからも、若いアーティストを率いてライブで大暴れ! 父・子・孫が、それぞれの年代で揃って口ずさめるようなアニソン・特ソンを数々持っているのは水木一郎アニキだけだろう。この日のライブは、3時間の予定が4時間のロングランになり、歌った楽曲はメドレーを含めると38曲。通常なら「なんと長く濃密な…!」と形容したくなるのだが、水木アニキは99年に24時間1000曲ライブを完遂した底知れないパワーの持ち主。今回のライブも、終わってみればあっという間。「まだ歌い足りないし、話し足りない」と語る水木アニキは、ライブを終えて尚、会場の誰よりも元気なのだった。それでは、アニキの40年の“道”を振り返ったライブの模様をお届けしよう。


●息をもつかせぬ熱いオープニング!

 オープニングで映し出されたのは、アニキの40年の足跡を振り返る映像。子供の頃、デビュー当時、つい最近のライブの様子などが映し出される。客席のテンションが高まったところで、真っ赤な40周年ジャケットに身を包んだアニキが登場! このジャケットは、40周年を祝い、40人のアーティストが贈ったというもの。今回のライブでも松澤由美さんが40周年を祝うバルーンを贈ったり、ファンの代表が1000枚のアニキうちわを会場で配ったり、ライブハウス前にはとても収まりきらないほどの花が届いていたり……と、誰もがアニキの記念日を祝いたい、特別な日に関わっていたいという想いが伝わってくる。そして現れたアニキは、「バビル2世」「ローラーヒーロー・ムテキング」「地獄のズバット」「ぼくらのバロム1」を一気に熱唱! 息つく暇もない熱い代表曲のラッシュに、早くも会場は夢見心地だ。そのあとも「マジンガーZ」「おれはグレートマジンガー」「コン・バトラーVのテーマ」「がんばれロボコン」と代表曲が続き(本当にアニソン・特ソンの歴史に残る曲ばかりなのだ)、『仮面ライダー』メドレーなど、前半戦はとにかく豪華な定番曲中心の構成だった。間々にMCが入るのだが、「掘れば掘るほど、夢が出てきます。まだまだ引退はしませんよ!」と、アニキは還暦を迎えてなお、少年のようにキラキラとして貪欲だ。

●「ヒーローたちが僕に個性をくれた」

 前半が定番・王道のライブとすれば、中盤から後半戦は、40周年だからこその、最新のライブではなかなかお目にかかれない楽曲が多い構成。中でもアニキが思い入れをにじませたのが、 1968年7月、アニキがデビューを飾った「君にささげる僕の歌」だ。当時のことを思い出すと涙腺がゆるむというアニキ。歌謡曲時代最後となる「誰もいない海」が芸能ニュースで流れたのをミッチこと堀江美都子さんのプロデューサーが聴いたのが転機だったという。「原始少年リュウが行く」を歌うことになるまで、アニキは個性の無さに悩んでいたそう。「アニメソングを歌うことになって、顔は出ないぞと念を押されたけど、憧れていた映画音楽と同じ世界だと思えば嬉しかった。当時の歌謡界は歌い方にクセがないと売れない時代で、自分の歌い方を見失っていた頃だった。どうすれば「原始少年リュウが行く」を歌えるのかを考えた。そして、水木一郎ではなく、リュウになって歌えばいいと気づいた。僕は「ゼーーット!」「ブロロロロー!」と歌うたびに、たくさんのヒーローたちに個性をもらったんです」と語っていた。

●弦楽四重奏とアニキが奏でる音

 そして40周年から先、アニキの新しい試みの一つが、水木さんが子供の頃から聞いてきたジャズやオーケストラなどの音楽と、アニソンとのコラボレーションだ。今回のライブには、藤原いくろうさん率いる弦楽四重奏の「MИP JAPAN(ミール・ジャパン)」がゲスト参加。藤原さんのピアノと弦楽四重奏をバックに、「ロマンティック・アゲイン」「ルパン三世愛のテーマ」 「父をもとめて」「サバンナを越えて」「しっぽのちぎれたメダカ」「ムーへ飛べ」を歌いあげた。しっとりと歌い上げる「ルパン三世愛のテーマ」などの情感の深さ、そして「サバンナを越えて」「ムーへ飛べ」の勇壮さ・壮大さは、ライブならでは、コラボレーションならではの感覚。「アニソンは世界に通用する文化。素晴らしい原曲をなるべく壊さず、ちょっとアレンジを着替えさせてオシャレに」と語るアニキは、今後弦楽やオーケストラとのコラボレーションによる、大人のためのアニソンコンサートにも意欲を見せていた。そして、「北の狼 南の虎」「男はひとり道をゆく」などの歌詞に“道”が含まれる曲を挟んで、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のED「道(タオ)」へ。「2008年になって、新しくこんな素晴らしい戦隊物の曲に出会えるとは思いませんでした」と語ったアニキが、2008年、今の水木一郎を歌い上げたのだった。

●盟友ミッチ登場!

 そしてライブの終盤は、共に歩んできた仲間たちとの時間だ。「(アニソン人生の)道ずれの代表に来てもらいましょう」の言葉で呼び込まれたのは、アニキがアニソンの道に進むきっかけのひとつとなった盟友・堀江美都子さん。「お兄ちゃん、おめでとうございます」の声とともに現れたミッチとは、数々のデュエットもしているアニキ。「今日はしっとりと、俺たち一緒に歌ってきたよな」と語って、『マグネロボ ガ・キーン』ED「猛と舞のうた」を熱唱。今回のゲストコーナーは1曲だけだったが、2009年は、今度は堀江美都子さんのデビュー40周年の年。また別の機会での2人に共演を楽しみにしたい。そして、アニキの言葉は来場した後輩達にも向けられた。「これからもレールは引いていくけど、後輩に追い抜いていってほしいね。いい歌というものは、人の人生を変えてしまうことがあるので、後輩の皆さんも肝に銘じて歌っていきましょう」とメッセージを送ったのだった。そして、再び登場したMИP JAPANを加えての「キャプテンハーロック」で、ライブ本編は幕となった。

●次は50周年!!

 そして万雷のアンコールに応え、再び登場したアニキは、THE ALFEEの高見沢さんがプロデュースした「Golden Rule ~君はまだ負けてない!」を熱唱! サビの部分などは、明確にTHE ALFEEを感じさせる高見沢節なのだが、アニキがそれを完全に自分の歌にしているのが、作り手と歌い手の信頼関係の成せる業だろう。「なんのこれしき ふろしきマン」を歌ったアニキは、「最後は皆さん合唱しましょうよ! 40周年祝ってください」と、ふたたび「マジンガーZ」へ! 会場がひとつになって熱唱し、ライブの最後を飾ったのだった。「40年歌ってこれたのも幸せなことなんですが、声の続く限り、今度は50周年目指してやってみようかと思います!」と力強く語ったアニキ、24時間1200曲ライブにも意欲を見せるエネルギーは無尽蔵だ。夢の道はまだ、終わらない。

Live■「アニキ40周年だゼーーット!」
水木一郎デビュー40周年記念ライブ~道~ セットリスト

M01 バビル2世
M02 ローラーヒーロー・ムテキング
M03 地獄のズバット
M04 ぼくらのバロム1
M05 マジンガーZ
M06 おれはグレートマジンガー
M07 コン・バトラーVのテーマ
M08 がんばれロボコン
M09 セタップ! 仮面ライダーX
M10 仮面ライダーストロンガーのうた
M11 燃えろ! 仮面ライダー
M12 はるかなる愛にかけて
M13 時空戦士スピルバン
M14 侍ジャイアンツ
M15 夢を勝ちとろう
M16 グランプリの鷹
M17 君にささげる僕の歌
M18 星に祈りをこめて
M19 誰もいない海
M20 原始少年リュウが行く
M21 ロマンティック・アゲイン
M22 ルパン三世愛のテーマ
M23 父をもとめて
M24 サバンナを越えて
M25 しっぽのちぎれたメダカ
M26 ムーへ飛べ
M27 勝利だ! アクマイザー3
M28 おれはアーサー
M29 北の狼南の虎
M30 男はひとり道をゆく
M31 道(タオ)
M32 猛と舞のうた
M33 セイリング未来へ
M34 われらの旅立ち
M35 キャプテンハーロック
アンコール
M36 Golden Rule ~君はまだ負けてない!~
M37 なんのこれしき ふろしきマン
M38 マジンガーZ
40周年記念cd-box『道~road~』
08年7月2日発売
CD5枚組+特典DVD
10,500円(税込)
収録内容:http://columbia.jp/mizuki40/

40周年記念セルフカバーアルバム『WAY~GRAND ANIKI STYLE~』
08年7月16日発売
3,045円(税込)
収録内容:http://www.aniplex.co.jp/aniki/
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