『うみものがたり~あなたがいてくれたこと~』連続企画第2弾 ..

『うみものがたり~あなたがいてくれたこと~』連続企画第2弾 マリン役・阿澄佳奈さんインタビュー「テーマは“愛” キーワードは“許し”微妙な感情表現を観てください」

 パチンコからのアニメ化。監督はあの佐藤順一氏と、話題づくめのなか放送が開始され、ファンの間でも話題沸騰中のTVアニメ『うみものがたり~あなたがいてくれたこと~』。

 すでに第1話をご覧になった方も多いと思うが、美しい南国の自然と人々のたたずまいをゆったりとしたムードで描きつつ、マリン、ウリン、夏音を中心としたキャラの繊細な心理描写が心に染みわたる、密度の濃さとおおらかさが同居した展開に、早くも傑作の声が上がっている。

 アニメイトTVでは、放送を記念して連続インタビュー企画を実施。前回の佐藤監督に続いて、今回はマリン役の阿澄佳奈さんに、お話をうかがった。

 阿澄さんといえば、2007年に『ひだまりスケッチ』でゆのを演じて注目を浴び、『天元突破グレンラガン』のキヤル役、『しゅごキャラ!』でのラン役など、立て続けに人気作の重要な役を演じて、その実力が世に知られることとなった。その後も『今日の5の2』(平川ナツミ役)や、『PERSONA -trinity soul-』(茅野めぐみ役)などに出演、現在最も注目される声優の1人。2009年3月に行われた第3回声優アワードでは新人女優賞も受賞している。

 これまでも様々なヒロイン、女性キャラを演じてきた阿澄さんだが、今作のマリンは今までとは違う苦労があったとか!?マリンならではの難しさ、そして演じる楽しさを、今後の展開も含めて聞いた。


●真っ白で純粋なマリンちゃんの心の変遷を観てください

──パチンコ『海物語』はご存知でしたか?アニメ化されることを最初に聞いたときの印象はいかがでしたか?

阿澄さん:街でも良く見かけるキャラクターだったので、以前から知っていました。アニメ化されるということを知ったのは、オーディションのタイミングになるんですが、「今度、『うみものがたり』というアニメのオーディションがあるんだけど」と、お話を聞いて、「あの『海物語』なのか!」と。パチンコからのアニメ化ってそんなにないですし、どんな形でアニメ化するのかとても興味がありました。


──オーディションを経て、マリンちゃんを演じることになって、物語の内容や設定などを聞いてどうお感じになりましたか?

阿澄さん:原案となる『海物語』はとても有名な作品ですが、私としては特に固定観念はなく、新たな作品に出会うという新鮮な印象でした。“変身”・“ファンタジー”といった言葉にはやっぱりワクワクしましたね。


──マリンというキャラクターについて、どう演じようとお考えになりましか?またこれまである程度演じてきたなかで、出来上がった“マリン像”のようなものはありますか?

阿澄さん:最初に聞いた設定、そしてアニメでの最初の頃のマリンちゃんは、何も知らない、まっさらな状態の女の子です。ピュアで純粋で、人を疑うことを知らない性格。それをどれだけ出していくかを、演じるうえでも考えていたんです。
 夏音ちゃんと比べても前向きな女の子というキャラクターだったので、そこを突き詰めていこうと考えていたんですけど、お話が進むにつれてマリンなりのシリアスな面も出てきて、今は最初抱いたイメージとはだいぶ変わって来ています。「マリンちゃんも、こんなこと言うんだ!」みたいなシーンも出てきて、私自身としてもビックリしていますが、演じる上ではかなり楽しいです。


──その変遷も見どころになるかんじですか?

阿澄さん:ぜひ、その辺も注目してほしいですし、マリンちゃん以外の、まわりのキャラクター、特にウリンの立ち位置の変化も、その関係性も含めつつ観ていただきたいです。


●夏音ちゃんとの関係性は特に丁寧に描かれています

──マリンちゃんを演じて苦労した点と、演じて良かったという点はありますか?

阿澄さん:まず演じていくうえで、台本を読んでマリンちゃんの気持ちの流れを追っていくわけですが、そこで「あれっ?マリンちゃん、何考えてるかわかんない!」って思うシーンが後半出て来るんです。考えてみると、それは、マリンちゃん自身もわかってないんだと気づいたんですが、そういうことって普通あんまりなくて。
 今まで演じてきたキャラクターって、話の流れに沿って気持ちが動いていったりとか、キャラクターなりの思いがあっての言動があるんですが、今回は少し違って、マリンちゃん自身が“なんでこんな気持ちになったんだろう?”というのがあります。それは、私自身には若干楽しみな部分でもあったりするんです。複雑ですが、自分視点、マリンちゃん、第3者としての客観の視点……。いろいろ考えながら演じるのが楽しいです。


――監督が、キャラクターの心情表現について、細かい部分までこだわったという話をされていました。監督から演じる上でどんなディレクションがありましたか?

阿澄さん:監督のビジョンがはっきりしていて、1つ1つのセリフにアドバイスや、いろいろな指示を下さいます。伝わりやすくていねいに教えてくださるので、納得して演じられます。マリンちゃんについては、夏音ちゃんとの関係性。出会ってからだんだん一緒に居ることが多くなって、一緒に戦ったりして……、という流れのなかでのセリフというのは、丁寧にディレクションしていただいてますね。


――今、戦うという話が出ましたが、1話を観る限りでは戦うイメージがないんですが、“戦う”というのは意外ですよね。

阿澄さん:最初はほのぼのしているので、戦うという雰囲気は1話ではないですよね。


――戦うなかで、意外なマリンの姿がでてきたりするわけですね。

阿澄さん:あとは戦う理由だったりですね。マリンちゃん、夏音ちゃんが変身します。それは運命的だったりするんですけど、戦っていくなかで、マリン、夏音の距離も、段々近づいていきます。出会いがあって、そこから発展していくそれぞれの関係性は、1クールのなかで密度の濃さを感じますね。


●好きな人を知りたい、誰も抱く感情が散りばめられた作品です

――アフレコ現場の雰囲気や他の役者さんとのやりとりはいかがでしょうか?

阿澄さん:結構和やかなムードで、舞台になっている島の住人役の方は、儀武ゆう子さんに方言指導を受けて、そのうえでアフレコするので、そんなこともあってか、みんな協力している感じがあります。私たち“海人”(うみびと)は標準語なんですけど、一緒に作ってる感があります。緊張感を持ちつつ、気持ちは楽で和やかですね。佐藤監督の雰囲気もあると思うんですけど。


――アニメ全体としての新しさや魅力、見どころなどはありますか?

阿澄さん:1クールで1つのテーマを濃く突き詰めていってる作品だと思うんです。アニメとしてまっすぐ伝えることをやっている作品だと感じます。1クールだからこそのまとまりがあると思うし、伝えたいことがはっきりしていて、観ている方にもきっと、まっすぐに届くんじゃないかなと思っています。


――作品のテーマが“愛”ということですが、どんな“愛”が描かれていますか?“愛”が感じられるシーンなどはありますか?

阿澄さん:誰かを好きになるとか、愛するときに、その人がどういう人で、どういう部分があって、こんなところが好きで、こんなところは好きじゃないけど、そこも含めて好き、みたいな、好きな人を知ろうとするのは、みんな誰しも共通する感情だと思うんです。好きな相手がいて、その人の表面上だけでない全体を考えたり、いろんな面を愛していくということは、どんなことなのか。そういったものが作品の隋所に散りばめられていると思います。


――最後にファンのみなさん、視聴者、サイトの読者の方へメッセージをください。

阿澄さん:私自身もストーリー展開が気になっている作品で、本当に自然に引き込まれる感じというか、ファンタジーだけど心情の部分でリアリティのある作品だなと思います。あんまり構えずに入ってきて欲しい作品です。本当に夏にピッタリな話になっていますし、感じ取っていただけるものがたくさんあると思うので、私も伝えていけるように、マリンちゃんとしてがんばっていきますので、ぜひぜひ楽しんでください。よろしくお願いします。

マリン(CV:阿澄佳奈)

マリン(CV:阿澄佳奈)

ウリン(CV:堀江由衣)

ウリン(CV:堀江由衣)

(C)SANYO BUSSAN CO.,LTD. /うみものがたり製作委員会
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