
“こわいもの知らず”アニメ『B型H系』をサウンドでサポートしたElements Garden・藤田淳平&藤間仁インタビュー「“鬼印のコンドーさん”を上手く使っていただけて感謝です!」
まだ“未経験”の美人女子高生・山田の、ちょっと暴走気味の“目指せ初体験ストーリー”。久々に観る者を爽快な笑いと興奮に巻き込んでくれたアニメ『B型H系』。
放送がクライマックスを迎えても8月6日には“こわいもの知らず(笑)無修正版”のDVD&Blu-rayも発売されるから、もっともっと楽しめちゃうわけで、この夏もまだまだ『B型H系』ブームは続きそうだね。
さて、そんな熱烈ファン&DVD&Blu-rayで改めて観ようと考えているみんなに送るスペシャルインタビュー企画。今回は作品を音楽の面でサポートしたElements Gardenから藤田淳平さんと藤間仁さんが登場。いろんなこと聞いちゃったよっ!
●音楽の作り手の意図と演出がガッチリはまって感動
――まず山本監督から質問をお預かりしてます。「作ってくださった曲に対して不満はありませんか?12回なのにこんなに曲を作らせやがってとか」
藤田さん(以下藤田):不満なんてとんでもないです! 作品を見て、すごくていねいに作ってるなと思ったくらいで。音楽にしてもたれ流しでなく、例えば楽器が2つ3つ入ってたら、1つ目をまず出して、その後に2つ目とわざわざドラマティックになるように使ってくれたり、尺もオチで決まるように調整していただいたり。こちらの希望と演出がガッチリはまった感じがして、嬉しかったです。
藤間さん(以下藤間):バージョン違いとかいろいろなパターンを録っていますが、うまく使っていただいて。最初は主メロ抜きVerが鳴って、途中から主メロありVerに戻るとか。「鬼印のコンドーさん」もうまく入れてもらえて、おもしろかったですね。
藤田:あと全然関係ないですが、監督と初めてお会いした時、「中学の担任に似てるな」と思ってすごく親近感が湧いたのを覚えてます(笑)。
――また「曲はどこで、どのように作っているんですか?」という質問も
藤間:絵コンテと原作、監督やスタッフさんのアイデアメモを見て、「コミカルな場面にバイオリンが響く、まじめな音楽をあてたらおもしろいかな」と想像しながら作りました。実際にその通りに使っていただいて嬉しかったです。
藤田:監督からの言葉で「山田はエッチに関しては中学生男子みたいな行動力、妄想力、発想の豊かさなんです。その突っ走る感じを音楽で表現していただけますか」というのがすごく印象に残ってて。
最初、ソファに寝転んで原作を読みながら「このバカっぽさや展開の速さを表わすのにどんな楽器で、どんなテンポで行くのがいいかな」と思い浮かべていきました。鍵盤を前にしたり、譜面をきれいに書いたりはせず、キーワードからイメージしたものを形にしていった感じです。
●いろいろと話題の「鬼印のコンドーさん」について直撃
――み~こさんが歌う、挿入歌の「鬼印のコンドーさん」は話題騒然でした
藤間:僕が作ったんですけど、オーケストラバージョンと地方CM風の2パターンあります。歌詞をいただいた時、“コンドーさんなら鬼印”がいっぱい入ってて。1曲の歌として聴かせたくて、A、B、サビの構成にしつつ、キャッチコピーにインパクトが残るようにするのは苦労しました。
あと1行ごとに同じ言葉が入るのが結構難しくて、手前の言葉も短かったのでメロディ構成を考えるのも大変だったし、普段、詞先で曲を作ることがあまりないので、「企業テーマとして、これなら売れるだろう」と模索しながら作りました。結果、耳に残ると言っていただき、いい流れができたかなと思います。
――監督も「あまりにも素晴らし過ぎて、ついつい長めに使ってしまう」と言ってました。あと作品に関係のない友人が鼻歌で口ずさんでいたと(笑)
藤間:CM曲として誰でも覚えやすいメロディにしたので良かったです。業界内でも流行してもらえれば(笑)。作品中にさりげなく流れているのが嬉しいんですよね。店頭で流れてる時と派手に使われる時の使い分けもうまくて。
――もう1曲の挿入歌、近江知永さんが歌う「BH~B型H系」はさわやかな曲調ですね
藤田:元曲のデモ自体の完成度が高く、作品の世界観もすごく上手く表わしていたのでベースを大きく変えず、ブラッシュアップさせた感じです。
藤間:使いやすくて、劇伴としてもいろいろな形で使ってます。
――5月26日発売のキャラクターソングCDの全8曲もElements Gardenで作・編曲されていますね
藤間:まずキャラごとのカラーを分けたいなと。それぞれのキャラのセリフや性格から「こんな感じの曲でいこうか」と全員で相談して、ジャンル的にかぶらないように振り分けていきました。
藤田:全体的にはキャラらしさを出すことを心がけて、あんまりムチャはしてないかな。小須田とクラスメイトの男子トリオの曲以外は(笑)。曲名から制作者の名前までかなり遊んでますね。アニメを見てたら早速キャラソンが流れてきてビックリしました。あんな使い方をされたことはなかったので。
――アニメも毎回ご覧になっているそうですが、印象的なシーンは?
藤間:金城さんの家の大きさには驚かされました。学校の近くにあんなに大きな土地があるなんてどんな町なんだろうと(笑)。
藤田:写真部の暗室での、山田と小須田が二人きりになるシーンはドキドキしましたね。「お腹さわって!」と言うところとか田村ゆかりさんの演技がうまくて。本人をなまじ知ってるだけに余計(笑)。
――ちなみにお気に入りのキャラは?
藤間:宮野ですね。「彼女が頑張っているのに小須田はどこまで鈍感なんだよ、気付けよ」と。実は僕も、まわりに幼なじみ的な同世代の子たちが多かったんです。そこで何かあったわけではなかったですけど。あったら気付いているでしょうし(笑)。
藤田:僕は小須田のお姉ちゃんの香月です。単純に自分に姉がいないので欲しいというあこがれがあって(笑)。
●さりげなく豪華な“エレガ”サウンド最新形を聴いてください!
――お二人が考える『B型H系』の魅力を語っていただけますか?
藤田:何も考えずに「アハハ、バカだな」と楽しめるけど、実は作りがていねいでクォリティが高いところが魅力かなと思います。
藤間:すぐに作品に入れる誰でも通る、青春時代をキャッチーに描いていて、思わず振り返ってしまうんですよね。「俺の時ってこうだったかな」って。おバカな青春グラフィティみたいな。
藤田:それとツッコミどころが満載で、思わず「オイオイ」と画面に突っ込んでいる自分がいて。山田だけでなく、金城兄妹もおもしろいですよね。
――アニメ音楽の醍醐味やおもしろさを教えてください。
藤間:例えば「○○のテーマ」というタイトルの曲でも、コミカルなシーンやシリアスなシーンなどいろいろな場面共通で、使えるようにイメージして作るのはおもしろいですね。ある意味、アニメの音楽独特なのかなと思います。
藤田:作るのは大変ですけど、作品として仕上がった時の喜びがすごく大きいんです。子供の頃に見たアニメ音楽は今聴いても色あせてなくて。そんな音楽を作れたらいいですね。
――この作品の音楽も豪華ですよね。よくよく聴くとElements Gardenらしい、細かいギミックと厚いサウンド感があって
藤田:そうなんです。実は何気に豪華です(笑)。
藤間:そんなところもパッケージで改めて聴いていただけたら嬉しいです。
――次回は番組プロデューサーにインタビューします。質問したいことは?
藤間:プロデューサー的に僕らが作った音楽はどうだったのか、率直な感想やご意見をお聞かせ願えれば。一番気になるところなので(笑)。
藤田:そして好きなキャラも教えてください。藤間と同じ幼なじみ萌えなのか、僕と同じ姉萌えなのか、それとも別の属性なのか、ぜひ知りたいです(笑)。
ちなみに8月6日に発売されるDVD&Blu-ray第1巻の特典には、インタビューでも話題になった「コンドーさんなら鬼印」と「BH~B型H系」を収録したCDも付くとのこと。フルで聴けるのはこのCDだけなので、ますます要チェック☆
<TEXT:永井和幸>
『B型H系1 こわいもの知らず(笑)無修正版』
8月6日発売
DVD :7,140円(税込)
Blu-ray: 8,190円(税込)
発売元:ハピネット
『B型H系キャラクターソングアルバム』
5月26日発売
2,800円(税込)
発売元:キングレコード
>>TVアニメ『B型H系』公式サイト
第1話より
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DVD『B型H系1 こわいもの知らず(笑)無修正版』
2010年8月6日発売
7140円(税込)
発売:ハピネット
Blu-ray『B型H系1 こわいもの知らず(笑)無修正版』
2010年8月6日発売
8190円 (税込)
発売:ハピネット