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『ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-』栗山千明インタビュー

CGアニメ映画『ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-』主人公・カサンドラ役を演じた栗山千明さんにインタビュー

 CGアニメ映画『ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-』が2012年2月11日より丸の内ピカデリー他、全国の映画館で上映される。

 本作はダーク・ファンタジーRPG『Dragon Age: Origins』および『Dragon Age II』を原作とした日米共同製作作品。ゲームの開発元である米BioWareが監修を行ない、脚本はBioWareから指名されたジェフリー・スコット氏、『ピンポン』『アップルシード』『ベクシル』などで知られる曽利文彦氏が監督した。また、栗山千明さん、谷原章介さん、GACKTさんら豪華声優陣が参加することも注目を集めている話題の映画である。

 今回、主人公・カサンドラ役を演じた栗山千明さんにインタビュー。普段は女優として様々な役をこなしている栗山さん。強さと弱さを兼ね備えた女騎士をどんな気持ちで演じたのだろうか。


──主演の話がきたときの率直な感想を教えてください。

栗山さん(以下栗山):アニメーションもゲームも好きなので、すごく光栄だったんですけど、好きがゆえに、自分に務まるのかって不安もありました。以前、押井守監督の『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』という作品に、声優として参加させていただいたことはあったんですけど、まさか主演という形で、声優という分野のお話をいただけるとは思ってなかったので、本当にビックリしました。カサンドラは本当にカッコよくて、私自身憧れるような女性。お話をいただけたときは素直に嬉しかったですね。


──カサンドラのカッコよさと栗山さんの凛としたイメージは共通するところが多いと思います。どんな気持ちでカサンドラ役に挑まれましたか?

栗山:本当ですか?ありがとうございます。キャラクター的にはつかみやすかったので、迷いはなかったんですが、技術的なところで私は経験がないので、事前に仮の映像をいただいて(台本に)秒数を書きこんだり、ブレスする場所をチェックしたり……。


──いつもの演技とはやっぱり違います?

栗山:そうですね。例えばですけど、セリフの「間」とか話すスピードとか……。自分で決めるわけではなく、元々ある映像に合わせていくっていう作業なので、やっぱり慣れてなくて。だからこそ、秒数やブレスを意識して。


──実際のアフレコ現場はいかがでしたか。

栗山:アフレコは合同ではなく、それぞれで行ったんですけど、私が最初でした。だから、他の役のセリフは英語が聞こえてくるんです(笑)。だから、なかなか間がつかみづらかったり、わからないところは台本で確認したり。皆さんがどういう声を入れてくれるのかなって想像しながら演じていきましたがなかなか難しくて……。でもできあがった映像を見て、谷原章介さんもGAKCTさんもさすがプロフェッショナルな方々で、私が言うのもなんですけど本当にお上手で。逆に先にやらせていただいて良かったなと。私に合わせてもらえたので(笑)。


──栗山さんもすごく素晴らしい演技でしたよ。特にバトルシーンは栗山さんならではの迫力があったように思います。

栗山:本当ですか!?ありがとうございます。でも不思議なんですが、自分が実際にアクションをするときって、今回のような激しい声は出さないし、どちらかというと淡々と冷静な演技をすることが多いんです。でも、収録のときに映像を見ながらマイクの前でカサンドラのアクションを真似してみたら、(ちゃんと声が)出るものなんですね(笑)。自分でも意外でした。


──(笑)また、カサンドラが成長していく様子がきちんと声にも反映されているところが印象的でした。そこは意識されましたか?

栗山:アクションがメインの作品って、人間ドラマの部分よりアクション優先の場合があったりしますが、『ドラゴンエイジ』の場合は"人間らしさ"が描かれているシーンがたくさんあるんです。しかも、カサンドラって強いだけの女性じゃなくて、過去に痛みを持っている女性なんです。だから、声を入れるときもそこをきちんと表現したいなと。
 最初のほうはカサンドラの子供っぽさ。急に何をするか分からない危険な感じや、何を考えているか分からない雰囲気が見えたらいいなと思いながらアフレコして。で、ガリアンと会って、心を開いていって弱みを見せて、それを受け止めてくれるガリアンがいて、内面も成長していく後半は、自分の想いと意志が合致した形で気持ちの良いアクションシーンができてるような……。そんな風に見てもらえればいいなと思いながら挑みました。私なりにカサンドラの心の変化を表現したつもりなので、そこを見てもらえたら嬉しいですね。

──実際見た映像はいかがでしたか?

栗山:私自身、声優さんもアニメーションも大好きなんでわかるんですが、きっと私が声優さんっぽくセリフを言ったところで作品にハマるかっていったら、そうでもないと思うんです。私にお話をいただいたっていうことは、「実写っぽさ」を求めてくださっているのかなって思ったので、"声優"っていうことはあえて意識しなかったんです。なんせ谷原さんもGACKTさんも「濃い」じゃないですか(笑)。
 声にすごく特徴があって、しかもその使い方を分かっている方々なので、やっぱり「あれ、私はあまり声に特徴がないのかな?」って思いながら見ちゃいましたね(苦笑)。でも、カサンドラのアクションは本当にカッコよかったです。アフレコしたときは完全に完成していない状態だったので、表情が分かりにくいところもあったんですよ。そこは監督に相談して「ここはこういう風になるから」っていうのを教えてもらって、想像しながら演じたんですが、実物は想像以上にカッコよかったです。


──なるほど!栗山さんから見たこの映画の魅力はどんなところだと思いますか?

栗山:……映像美ももちろんですが、それに負けないくらいの人間模様の濃さ、キャラクターの面白さがあるところかな。メルヘンなお話では決してなく、人間の欲や汚い部分も描かれているけど、それが美しく見える瞬間があって……。矛盾してるかもしれないんですけど、きれいごとを並べた作品よりも心に残るし、見てて考えさせられるんですよね。ストーリーを知っている私が見てもドキドキハラハラしたので、初見のかたは私以上に楽しんでもらえるんじゃないかなって思います。


──では最後にメッセージをお願いします。

栗山:カサンドラのアクションの魅力にとりつかれてもらいたいなっていうのと、ゲームと連動している作品なので、映画から入ってゲームも楽しんでもらえたら。もちろんその逆もあると思いますし。いろいろな角度から『ドラゴンエイジ』を楽しんでもらって、末長くこの作品を愛してもらえればうれしいですね。

ヘアメイク atsu.co
スタイリスト ume


映画『ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-』(2月11日全国公開)
主題歌:Until The Last Day/GACKT(2月22日発売)

※公開情報、スタッフなどの詳細はこちらで確認!
映画『ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-』公式サイト

(C) 2012 Dragon Age Project. All rights reserved by FUNimation / T.O Entertainment
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