「新しい恋人ができたような気持ち」梶浦さんの音楽に対する想い

梶浦由記さんのワンマンライブ「Yuki Kajiura LIVE vol.#8"Spring2012"」が始動!

 2012年3月16日(金)、渋谷公会堂にて人気アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』や『Fate/Zero』に関する楽曲を手掛けたアーティスト梶浦由記さんのライブ「Yuki Kajiura LIVE vol.#8"Spring2012"」の公開リハーサルが開催された。当日は、『overture~the beginning of the end~』『the battle is to the strong』『frenetic』の3曲を披露。

 また、それに合わせてライブに出演する梶浦由記さんを始め、KAORIさん、WAKANAさん、KEIKOさん、YURIKO KAIDAさんの5人にインタビューが行われた。今回は、インタビューで語られたライブのテーマや、メンバーたちのライブに対する意気込みなどを紹介していく。

左から、WAKANAさん、KEIKOさん、梶浦由記さん、KAORIさん、YURIKO KAIDAさん。

左から、WAKANAさん、KEIKOさん、梶浦由記さん、KAORIさん、YURIKO KAIDAさん。

●原点回帰の王道を! 8回目となる今回はこれぞ「Yuki Kajiura LIVE」というライブを開催!!

――今回のライブのテーマを教えてください。

梶浦由記さん:初心に帰ったライブかなと思っています。いつもは、ライブ前にCDのリリースがあったのですが、今回はシングルCDのリリースがないんですよ。コンセプトとしては、久しぶりに王道の「Yuki Kajiura LIVE」。初心者に優しいじゃないですけど、「VOL#1」の頃に戻った感覚ですよね。1本に枠を絞ったライブではなく、みんなが聴きたい曲をまんべんなくやろうと思います。

 あと、今回は派手に3名のゲストさんをお呼びしています。今までゲストの方の曲は1、2曲に絞っていたのですが、今回はゲストさんの曲をそのまま本人に歌っていただけるので、オリジナルの歌い手さんの歌声でいろんな曲を聴けるライブになると思います。

――梶浦さんと同じステージに立つ4人の意気込みを教えていただけますでしょうか?

WAKANAさん:「VOL#8」と聞いて「もう8回目なんだ」と。こんなにたくさんのステージにご一緒させていただける喜びを改めて感じました。梶浦さんが仰られたように、今回はゲストの方がたくさんいらっしゃいます。ゲストの方々の生の声を原曲のまま聴かせてもらえるのは私自身も楽しみですし、聴いていただく方にも満足していただけると思いますので、ぜひ楽しんで聴いていただきたいです。

KEIKOさん:「VOL#1」の頃から出演させていただいているのですが、今回は私たち4人のボーカリスト以外にゲストさん3名を呼んでのステージということで、いろんな声を楽しんでもらえると思います。自分たちも、ステージで楽しみながら一緒に声を重ねていけたらなと思っています。

梶浦由記さん:凄く可愛らしいことを言っていますが、この人たちはライブ慣れしていて、みんなステージ回数が凄く多いんですよ(笑顔)。実は、私がこの中で1番ライブ素人なんです。なので、凄く頼りにしています。最近は、彼女たちがリハーサルに入って悩んだり迷ったりすることはほとんどなくて、自信満々でガンガンハモってくれるんです。いつも後ろでピアノを弾いていて「あぁ、頼もしいな。付いていこう」と思っています。今回もカッコイイ歌声を存分に聴かせてくれると思いますよ。

KAORIさん:今でこそ当たり前のようにライブに出させていただいているんですけど、子供の頃から梶浦さんのサウンドに慣れ親しんでいたので、最初の頃はバンドメンバーをバックに従えて歌うこと自体「いいんでしょうか?」と恐縮した状態でした。KAIDAさんの歌もずっとCDで聴いて育ってきたので、今回一緒に同じステージに立てることを嬉しく思います。ファン目線も少しあり、今回一緒に音楽をやれる楽しみを凄く感じているので、楽しんで大阪まで乗り切りたいと思います。

YURIKO KAIDAさん:毎回言っているのですが、「ここにいていいのかな?」と思いながら、楽しくやらせていただいています。今日もはっちゃけて頑張ります。

――梶浦さんは、今年このライブから表立った活動がスタートという形になりますが、ここで2012年の抱負をお願いします。

梶浦由記さん:そう言われてみるとそうなんですね。年始から死ぬほど働いていたので(笑)。この春はいろんなことから1年経った春ということもあり、いろいろと考えながら2月、3月を過ごしました。花粉は飛んでますけど、まずはこうやって平和にライブができることを幸せに感じながらリハーサルに入りましたね。いろんな人が「日本はどうなるのかな?」と心配した時期もありましたが、幸い私たちは無事にここでライブを開催でき、いろんな人が応援に来てくれる。この幸せを噛み締めながらリハーサルをやっていました。

――ずばり、ここだけのコラボレーションはあるのでしょうか?

梶浦由記さん:今回、オリジナル曲をゲストさんが歌ってくださるのもひとつの音楽だと思いますし、今までゲストさんの歌を違う人間が歌っていた「Yuki Kajiura LIVE」の音源もひとつの音楽だと思います。どっちが正しいとかいうのではなく、バラエティーとしていろんな歌い手さんの歌を聴いてもらうというのは、面白い試みかと。今回は、ハーモニーの部分に違う人が加わっていたりするので、そういう意味ではコラボレーション的な部分もあありますよ。

 歌って本当に面白いもので、誰が歌うかによって全然違う曲になっていくんです。私は、その曲の本来の姿や正しい姿って一切ないと思うんですよね。例えば、戸丸さんがメロディ歌って、KEIKOちゃんがハモったときとKAORIちゃんがハモったときで違う曲になったりという風に。それだけでプレイヤーの意識も変わってくるんです。その辺を自分たちでも楽しみながらやってますね。「ああ、こんなに変わるんだな」と新鮮に感じています。

●「新しい恋人ができたような気持ち」 梶浦さんの音楽に対する想い

――ライブの見所を教えていただけますか?

WAKANAさん:ゲストの方が本当に素晴らしくて、「もっといいライブにしたい!」という気持ちを凄く掻き立ててくださるものを持っていらっしゃるんです。聴いていて惹き込まれてしまわないように必死に抑えるのが大変です。「あ、CDみたい」と思わず言ってしまったぐらい素敵な歌声でした。フルートの音色もとても素敵です。

梶浦由記さん:ゲストの伊東さんと戸丸さんって、歌のスタイルが対極なんです。始めにみんなに譜面を渡して「さあ、伊東さんと戸丸さんに、みんなはどうハモるの?」と思いながら後ろで見ていたんですよ。始めはみんな悩んでいるのが分かったんですけど、「こういう風にハモったらアウトか」っていうのを自分たちでしっかりと見つけてくれて。そういう意味でも、頼りになるなと思っていました。

 途中で注釈した方がいいかなとか、説明しようかなっていう部分もあったんですけど、もう全然必要なくて。伊藤さんとハモるときは彼女はこうするんだなとか、そういったスタイルも自分たちで作り上げていくのが見えるんです。お客様にも、その辺を楽しみにしていただければと思います。

――今回のライブで、梶浦さんが発信したいものやイメージはありますか?

梶浦由記さん:最近、昔より自分の中で新しい作品との出会いが面白くなってきたなと思っています。アニメーション作品との出会いで自分の中から生まれてくるものも凄くたくさんあるんですけど、作品との出会いを楽しむ心というのが増えてきているんですよ。少しは自分の中に余裕が出てきたおかげかもしれないんですけど「この作品と、どうやって付き合っていこうかな?」と考えたときに、ワクワクした気持ちが湧き上がってきて、凄くそれが楽しくて仕方ないんです。

 だから、『体感!グレートネイチャー』の音楽を担当したときも、この番組が求めている自然の大きな躍動やエネルギーのようなものをどうやって自分の音楽でサポートしていこうかと楽しみながら考えていました。『Fate/Zero』と出会ったときも、小説を読んだりして少しずつ作品の絵や情報を仕入れながら、「この脚本はこういうことをやりたいんだろうな」とか、「この映像はこういう雰囲気を脚本に付け加えたいだろうから、音楽はどうしよう」とか。そういうことを考えていくのが楽しくて仕方ないんですよ。

 今年、この先また違った作品をやらせていただくことが決まっているんですけれども、それも既に試行錯誤を始めているんです。その作品に対しても、新しい恋人ができたような気持ちで、いつもワクワクしながら付き合わせていただいています。音楽って飽きることがないので、幸せな仕事をしているなと思います。


>>梶浦由記オフィシャルサイト

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