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『特撮博物館』開幕。短編映画『巨神兵東京に現わる』も上映!

庵野秀明が館長を務める『特撮博物館』が7月10日より開幕。ミニチュア模型など500点を展示! 最新特撮短編映画『巨神兵東京に現わる』の上映も!

7月10日より東京都現代美術館で開催されている『館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技』。そのマスコミ向け内覧会と開会式が7月9日同会場で行われた。

この展示会は東京都現代美術館と日本テレビそしてスタジオジブリが協力し2003年から行われている企画展で、10周年を迎えた今年は『特撮』がテーマ。『エヴァンゲリオン』など様々な作品でファンを魅了してきた庵野氏がその創作活動の原点として影響を与えた『特撮』。CG技術が発達した今、特撮関連の会社が減りこれまで保管していたミニチュアや様々な資料が消えてしまう危険性が出てきたため「特撮の博物館を作りたい」と庵野館長がスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサへ相談したのが事の始まり。それが様々な人の協力を得て実際に映画やテレビで使用されたミニチュアやデザイン画など資料約500点が集まりこの博物館が実現した。

展示された作品は1954年に公開されたゴジラや、ウルトラマンシリーズ、ゴジラシリーズ、ガメラシリーズ、そして2005年に公開されたローレライ、さらに『風の谷のナウシカ』に登場した巨神兵を実写化した『巨神兵東京に現わる』など新旧の作品が大集合。様々な年代の人が楽しめる内容になっている。

今回の博物館の目玉の一つであもるスタジオジブリ最新特撮短編映画『巨神兵東京に現わる』。庵野氏が企画し特撮博物館の副館長でもあり平成ガメラガメラシリーズの特撮監督やローレライ、日本沈没などを手がけた樋口真嗣氏が監督を務める『巨神兵東京に現わる』は3DCGを使わず、巨神兵の動きや、ミニチュアセット、爆発・溶解し崩壊するビル、火の粉、きのこ雲、巨神兵に焼き払われる東京をすべて特撮の技術で撮影されている。その表現は現代の感覚で見てしまうとどれもCGで作られているのかと思ってしまうほど。ぜひご自分の目で確かめて欲しい。さらにメイキングも用意されておりその制作過程を見るとまさに「凄い!」の一言。ぜひメイキングもあわせて観ていただきたい。

開会式で庵野氏は特撮博物館について「今でも誇れる日本の特撮技術が詰まっています。口で説明できるような物ではなくそこにある物の素晴らしさを自分の目で見て感じて欲しいと思います。『巨神兵東京に現わるも、僕がパッと思いついた言葉を口にしただけなのですが、その思いつきが樋口監督のお陰で素晴らしいものになっています。ここでしか見られないものなので、ぜひ足を運んでいただいて、体験して頂きたいと思います。」と挨拶。

そして鈴木プロデューサーからは『巨神兵東京に現わる』の制作経緯が語られ「誰が言い出したのか、今の特撮技術を使って短くてもいいから映画を作ったほうがいいのではないか?という話が持ち上がって、そこで庵野監督から「巨神兵を作ってみてはどうか?」という話がでました。その話が持ち上がったのがジブリの社内だったので、じゃあということで許諾をもらおうと二人で宮崎監督のところへ行って「『巨神兵東京に現わる』という映画を作りたいのですが」とお話をしたところ「いいよ」と言われました。だた一つだけ「ナウシカはだめだぞ」という経緯で始まりました」とその経緯を紹介。巨神兵で実写映画を撮ろうと話が出てから宮崎監督の許諾を得るまで5分から10分くだいだったといった話も。そしてこの『巨神兵東京に現わる』をまだ宮崎監督に見せておらず「自分のものを人に提供したときに「素晴らしい!」と言う監督は世の中に存在しないんです。」と話し宮崎監督にどうやって見せようか考えた結果鈴木プロデューサーは「お盆の前ぐらいに宮崎監督に見せたら後戻りできないのでどうにかなるかな」と庵野館長に相談しところ「終わってからでいいんじゃないですか」と返って来たとそのやり取りの様子を紹介した。

久しぶりの特撮映画について樋口監督は「気心知れたスタッフであることと、皆この10年間でやりたいことを積み重ねていたこともあって、非常に順調に行きました。上手く行かなかったのは庵野館長がたまたま現場に来て見学していたカットだけ。」と笑わせ、「出来上がった映画を観ていただいてその後にどうやって作ったかのプロセスを見ていただくといいと思います。」と紹介。企画展についても「最後の追い込みあたりから参加しましたが、文化祭の前日のような楽しさがあって、永遠に続けば良いなと思いました。」とコメント。そんな楽しそうにしている樋口監督の姿は別コーナーで上映されているメイキング映像に収められているのでチェックしていただきたい。

最後に庵野館長からは「特撮の面白さが詰まっています。実際に見ていただけるとわかりますが、実際の映像とその撮影現場、そしてその映っているものを作る技術、想像する力というものを可能な限り詰め込んでいます。子供から大人、男性も女性も来ていただいた人には楽しんでいただけるものになっています。ぜひみなさん足を運んでください。」とメッセージが送られた。


会場:東京都現代美術館
会期:2012年7月10日(火)~2012年10月8日(月・祝)
開催時間:10:00~18:00

>>館長 庵野秀明 特撮博物館~ミニチュアで見る昭和平成の技~

「館長」を務める庵野秀明氏

「館長」を務める庵野秀明氏

スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサー

スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサー

『巨神兵東京に現わる』の監督であり、「副館長」を務める樋口真嗣氏

『巨神兵東京に現わる』の監督であり、「副館長」を務める樋口真嗣氏

撮影で使われた型と同じものから作られた巨神兵の頭部。場面は、プロトンビームの発射の瞬間。

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『巨神兵東京に現わる』の撮影前に作られた巨神兵ひな形

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こちらは、撮影用の巨神兵と同じサイズのヘッドモデル。会場には、実際の撮影で使われた巨神兵も展示されている

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巨神兵によって破壊された東京タワー。破壊に至るすさまじさは、ぜひ会場のスクリーンで

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展示内に作られた巨大なジオラマ。実際にこの中を歩けます

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超人のコーナーに展示されている「ウルトラマン(飛行シーン用)」

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ウルトラセブン(飛行シーン用)。会場では、そのサイズを体感できる

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ウルトラマンシリーズのマスクなど、実際に使用されたものを展示

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ウルトラマンのデザインした成田亨氏の万能戦艦マイティジャック号

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『メカゴジラの逆襲』で使用されたメカゴジラ2のスーツ

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樋口副館長の作品でもある平成ガメラのガメラのスーツとパンテオンビルも展示

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映画『日本沈没』の撮影で使われた国会議事堂

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『大決戦!超ウルトラ8兄弟』で使用された横浜赤レンガ倉庫のミニチュア模型

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時代を応用に展示が進行。最初のコーナーである『原点』には数多くのミニチュアアイテムが展示されている

時代を応用に展示が進行。最初のコーナーである『原点』には数多くのミニチュアアイテムが展示されている

展示コーナー『原点』

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展示物には、庵野館長のコメントも、マンガ風に展示されている

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『巨神兵東京に現わる』をテーマに作られた海洋堂のカプセルトイ。販売は、会場限定。

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