『三千界のアバター』主題歌を歌うLiaさんにインタビュー!

ブラウザゲーム『三千界のアバター』の主題歌を歌うLiaさんと、作詞・作曲を担当した島みやえい子さんにレコーディング時のエピソードなどをお聞きしました!

 2013年1月からサービス開始予定のブラウザゲーム『三千界のアバター』。同作は2009年からフロンティアワークスが運営している『蒼空のフロンティア』に続くブラウザゲームの第2弾となり、プレイヤーは自分の分身となる"アバター"のデザインをイラストレーターに直接注文したり、自身のキャラクターが描写されるストーリー(小説)を プロのライターに発注できるという、クリエイティブな一面を持ったRPGだ。

 そんな『三千界のアバター』を彩る主題歌を、作詞・作曲として様々なアニソンでお馴染みの島みやえい子さんが、歌い手として『鳥の詩』で有名な「Lia」さんが担当することに決定!

 「Infini」(アンフィニ)と名付けられたこのテーマソング。どのような経緯でこの豪華コラボが成立したのか、そしてどういった曲であるのかなど、Liaさんと島みやさんのおふたりに、たっぷりインタビューしてきました!

――おふたりがコラボレーションすることになった経緯を教えてください

島みやえい子さん(以下、島みや):去年から自分のプロデュースでいろんな歌い手さんに歌って貰う、「5TEARS」というCDを作っているんです。それで、夏にあったビジュアルアーツさんの20周年ライブの際にLiaさんとご一緒する機会があったので、お誘いしてみました。

Liaさん(以下、Lia):ライブ記念ソングみたいな歌の収録のときに、ちょうどスタジオでバッティングしたんですよ。そのときに「実はお願いがあるんだけど」ってオファーをいただいたので、「ぜひ! OKです」というお話をその場で。ちなみに、私が島みやさんと初めて会ったのは2005年のI'veさんの武道館ライブの前に、北海道のスタジオに曲を録りに行った時ですね。まだ当時デビューしていないKOTOKOちゃんが勉強の為に、と私のレコーディングの見学に来てくれていました。夜のお食事会には、後に武道館ライブに出演する方たちもみんな来ていて、「初めまして~」みたいな感じで、ちゃんこ鍋を初めて食べたのが北海道だったんです。その頃から私を知っている方というのは数少ないので、そう言った意味で今回、えい子さんにお声を掛けて頂いたのは、「あ、私でよかったぜひ! 昔から知っているし」といった感じでとても幸せです。

――今回の曲が『三千界のアバター』の主題歌になったのはどういった経緯があったのでしょうか? ゲームのプロデューサーから壮大なスケールのゲームなので、ぜひLiaさんに歌ってもらえたらいいなと思ってお願いしたとは聞いているのですが

Lia:もともとは最初にお話した通り「5TEARS」の曲として、えい子さんから「Liaさんのために曲を書くから!」と言う話がありました。まだその時点では曲も何もなかったんですが、なんとなくえい子さんのイメージからして、たぶんすごい壮大なものが来るんじゃないかなぁ、と勝手なイメージがあったんです。そのイメージからアップテンポなものは来ないだろうなと思っていました。
そして、その頃お声掛け頂いていた、『三千界のアバター』の主題歌に「これはもしかしたら、えい子さんの曲がバッチリ合うんじゃないか!?」と思って、ご提案させて頂いたのがキッカケですね。これはご縁かもしれないと思って。言わないで後悔するよりは、と思い切ってみました。

――そのとき島みやさん的にはどんな曲を作るか、など決まっていたんですか?

島みや:『鳥の詩』がみんなに「国歌」と言われているぐらいだから、それに匹敵するものを作りたいと思っていました。震災もありましたし、日本を応援する曲をLiaさんに歌ってもらおうと。「日本万歳!」みたいな。ちょっと和のテイストですけど、「ジャパン」という歌をいまのメロディで作っていたんですよね。歌詞も全部書いて。

――その時点で『三千界のアバター』のお話が来たと

島みや:そうですね。それで少し『三千界のアバター』的な感じに変えていまの「Infini」になっていきました。

――歌詞のなかに「三千界」と入っていたり、壮大なスケール感が盛り込まれていたりと、まさに『三千界のアバター』らしい曲になっているように見受けられますが

島みや:「何度生まれ変わってもあなたと……」みたいなセリフで、アバターの変身していくという感じを出そうかな、とか細かい技を使っています。ただ、最初は歌詞違いで2曲として考えていたので、2回Liaさんに歌ってもらおうと思っていたんですけど、完全にシフトして「三千界」のイメージになりました。

――そういった経緯から今日のレコーディングになったわけですが、Liaさんは実際に歌ってみてどうでしたか?

Lia:初めてガイドメロディが入っている曲を聞いた時、「高っ!」と思いました。「こんな音出るかな?」みたいな感じでしたが、鼻歌で歌うのと、実際に言葉をはめて歌うのは全然違うんですよね。鼻歌で歌えても言葉をはめると歌いづらいこともあります。鼻歌だと簡単に歌えますが、「Infini」という言葉を入れて、というと高い音を歌うのは結構難しかったりします。
でも今回はえい子さんにお願いして、歌詞のはめ方というか語呂じゃないですけど、どうやって曲と歌詞を合わせるとかを聞きたかったので、実際に1度歌っていただき雰囲気を学びました。そのほうが絶対的に「ここはどうやって歌詞をはめるんですか?」って聞くより早いし、ご本人が書かれているから、それはすぐに歌えるものだからと思って。

島みや:高くて全然歌えなかったですけど(笑)。

Lia:すごく素敵でしたよ! そうやって録ってくださって、それを聞きながらだったんですよ。最初、メロディを聴いたときはレンジもすごく幅広いですし、すごく難しそうだと思いましたが、えい子さんが歌っているのを聞いたら、ピンと「あ、こういう感じの曲ね」みたいな感じでスムーズに入ってきました。世界観の表現に関しても、曲だけ聞いたらすごく大人っぽい感じに私は聞こえたんですが、えい子さんが歌っているのを聞いたら、「三千界のすべて~」とかも、ちょっと澄んだ感じでいいんだなっていう世界観がよく分かりました。
今日もレコーディングで、「ああ、久しぶりのレコーディングだし、少し難しそうな曲だし大丈夫かな」と思いながら臨んだんですが、えい子さんから「ああ、そんな感じで!」と言って頂きました。私が思っていたより短時間で録れたので、とても安心しました。
あまり私は低い音程で歌うことがあまりなく、ずっと高い音程で歌ったりが多いので、こういうギャップというか、高い音程もあって低い音程もあって、という曲はいろんな意味で聞き所が多いのではないかと。ファンの方たちもいままでにない感じで、きっと楽しんで頂ける本当に素敵な曲だと思います。

――コーラスとかも広がりがありますね

Lia:そうですね。思った以上にすごい高いところとか入れちゃって。

島みや:すいません(笑)。

Lia:でも、やっぱり音楽ってそうやって「これやってみたらどう?」という、いろんな人の意見が合わさって、すごい楽曲が出来ていくものだと思います。こうやって私は言って頂いたほうが、思っているのに言ってくれない、というよりは「これLiaさんできる?」とアイディアを出して頂いたほうが、私もそれにすぐに返せるので、すごくやりやすかったです。

――実際に今日、現場で変わった部分みたいなものはありますか?

島みや:基本的にコーラスは考えてこないので、実際に聞いてこういう風にしようかと。

――聞きながらずっと頭の中ではいろんなアイディアを回していたんですね

島みや:そうですね。歌って頂いて、そのあとで。

Lia:「じゃあコーラスいこっか。コーラスどんな風にする?」「じゃあ、こんな感じでどうだろう」と言いながら。

島みや:私も間違うので、そうしたらLiaさんが「ここはこの音じゃない?」みたいな感じで。

Lia:やっぱりお互い出し合って作るのが楽しいところだと思うので。

島みや:クリエイティブRPGだけに(笑)。

――島みやさんはボーカリストだから、こういう風に伝わるだろうみたいなところで、ディレクションが得意なのでは?

島みや:でも初めてだったので。人によってはボーカリストでもガッチリ譜面がないと、という人もいるので、Liaさんもきっとそういうタイプじゃないかなと思っていたんです。でも、譜面下さいとも言わないし、よかった……みたいな。

――その場で感覚的に、ディレクションしながらコーラスを考えたりとか

島みや:最初に作っても、「いや、これは……」という風にどうしてもなっちゃうんですよ。だからあまり考えないようにしています。

――お互い仕事をしてみて感じたことはありますか?

島みや:全信頼を持ってやっていますから! 歌に関しては何もいうことはありません。

Lia:とんでもないですよ! でもやっぱり、やりやすいですね。それは今日すごく思いました。結局私がなにができて、なにができないのか、みなさん初めは分からないですから、「なんて説明したらいいんだろう」みたいな感じになっちゃうのは仕方ないんです。「じゃあこんな感じですか、あんな感じですか」と私が歌ってみて、「あ、いまのです!」みたいな感じで固めていったりとかすることが多いです。
ですが、えい子さんの場合は「今回はLiaさん自由に歌ってください」と言われたので、今回自由に歌いつつも、「ここはストレートに歌ってください」とか、ちょこちょこと希望は伝えて頂いて「あ、Liaだったらこれができて、ここはこういう風に歌ってもらえれば落ち着くし」というイメージがちゃんと出来ていて、Liaになにができるか分かっていらっしゃってたので無駄がありませんでした。
歌ったら「うん、いいと思います」みたいな感じだから、すごくやりすくてトントンと終わりましたね。だから初めてだけど、前からやったことがありますみたいな感覚で、とてもやりやすかったです。やっぱり歌を実際にやっている方と、分からない方とは全然レコーディングの進み方が違うんですよ。

――先ほどのレコーディングを拝見させて頂いて、とても初めてやっているとは思えないぐらい息の合ったといいますか、ディスカッションして意見は出しているんだけど、ひとつの方向に進んで行っている感じがありましたね

Lia:やはりディレクションがちゃんとしている、といったらおかしいですけど、1回歌い終わって「どうですか?」って言ったら「よかったと思いますよ」とか、「もう1回お願いします」とか、そういうコミュニケーションが取れるじゃないですか。歌をわかっていらっしゃる方だと初めてでもやりやすいですよね。

――充実したコラボになったので、きっとファンの人も楽しみだと思います

島みや:この「Infini」にシフトして本当によかったと思います。最初は「ジャパーン」だったので(笑)。

Lia:最初は電話で「Liaさんの曲“ジャパン”だから」と言われて、「え?」と思って(笑)。「鳥の詩で国歌って呼ばれてるでしょ。だから……」と言われたときに、「ああ、なるほどね」と。いま日本が頑張って欲しいという気持ちもあるんだろうな、というのもあって「あ、マジメなんだ」と思いました(笑)。
最初聞いたときは「ジャパン……!? すごいのが来たな。これは重いぞ」、と。でもこうやって作品、こういう映像とかが音楽と一緒になると、またそこでいろいろと広がるじゃないですか。世界観もすごく広がるし。だから、こういったご縁というのは素敵だな~、と改めて思いましたね。

――この曲やゲームに影響を受けて、お客さんが参加したり、いろんなクリエイターさんが参加して作っていくものになっていくので、この「Infini」がまさに世界観を作るもとになるのではないかと。またゲーム自体にも変化が出てくるので、面白いことになるのかなと予想しています

Lia:最近はゲームの音楽というのはとても重要視されているというか、それはこういうゲームとかの歌を歌わせて頂いている側としても、すごく嬉しいことだと思います。私がアメリカから帰国した頃、「鳥の詩」以前とかは、噂で聞いた感じですと、そこまでゲームの中の音楽だけがフィーチャーされることはなかったみたいなんです。ですが、ある人に「鳥の詩」ぐらいからゲームの歌を歌っているアーティストがすごくフィーチャーされていること、注目されることが増えたとよく聞きます。それは本当に嬉しいことだなと。言葉は悪いですけど、いままでは脇役じゃないですが、ちょっと色を添える程度のものだったのが、いまは華やかになってきているので、それは歌う側としてはとても嬉しいですよね。

島みや:でもちょっといないですよね。Liaさんみたいな声の人は。だから余計にいて欲しい。このままいて欲しいです。

Lia:嬉しい。いま鳥肌立っちゃいました。勉強してきてよかったなと思います。私はすごく遠回りをしてきたような気がしていました。高校卒業してすぐにボーカリストとしてのお仕事を始めてもよかったのかもしれませんが、ちゃんと音楽の勉強しなきゃと思ってアメリカの音大へ進んだので。
でもいろんなジャンルの歌を歌えるようになってプロとして歌手になりたいと思って日本へ帰ってきたのに、「歌える人なんて別にいらないから」みたいに言われたのが本当にカルチャーショックでした。アメリカは歌えてなんぼ、歌がうまくないと絶対に歌手として世には出られないから。日本は当時、歌が上手くなくても出られる。キャラクターであったり、若さ、可愛さというのがドンドン推せるからみたいな感じで、すごい時代に帰ってきてしまったと思いましたね。だからそんな風に言っていただけるのが本当に嬉しいです。

島みや:だからこそ、今回の曲はみなさんに聞いていただきたいですね。

――『三千界のアバター』では 「Infini」(アンフィニ)の流れる PVを作っていて、クリスマスまでには公開されるようです。この曲が収録されるCD「5TEARS」のほうは29~31日と冬コミで発売とお伺いしました。CDは今回もいろんな方のボーカルを集めた1枚なんですか?

島みや:そうですね。大トリをこの歌が務めます。CDのタイトルは「5TEARS 2」ですね。

――コミケのビジュアルアーツさんのブースで買えるCDとお聞きしました。いろんな歌い手さんとのコラボレーションを楽しみつつ、「Infini」も聴けるというところでとてもお得ですね

島みや:ゲームから入ってLiaさんの歌に巡り会って、いっぱいユーザーが来てくれたら……(笑)。

――少し話は戻りますが、「ジャパン」から「Infini」という曲名に変わったとのことですが、「Infini」って永遠的な意味ですか?

島みや:そうですね。私のブランド名が「infinity」というんです。それとは全然繋がっていませんが、「あ」から始まる歌がいいなと思っていて。「インフィニ」は、フランス語読みだとちょっと「アン」と入るので、フランス語読みにして。無限にこう、何回もリサイクルするという感じにしました。

――『三千界のアバター』自体が無数に世界が無限に広がっているというイメージなのでピッタリ。素晴らしいコラボレーションができた曲なので、いろんな人に聞いてもらいたいですね

島みや:そうですね。なんかゲームユーザーを飛び越えて、広くJ-POPを聞いている人にも聞いて欲しいですね。

Lia:えい子さんとコラボレーションさせて頂いたのは初めてなので、えい子さんの書かれる音楽、詞の世界観、私の歌声とかが合体したこの一曲を、ぜひとも沢山の方々に聞いていただければと思います!

――「5TEARS」の今後の展開は?

島みや:来年「3」を作りたいな思っています。力尽きるまで……!

Lia:私でよかったらいつでも。でもきっといろんなアーティストさんが歌い継いでいくものだとも思いますね。

>>Lia's cafe
>>島みやえい子オフィシャルウェブサイト

>>『三千界のアバター』公式サイト
>>『三千界のアバター』公式ツイッター

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