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【ACE2013】「ゆまの部屋」ステージレポ

【ACE2013】神谷浩史さんの歴史を振り返った「ゆまの部屋」をレポート!!

 2013年3月30日(土)・31日(日)の2日間にわたって幕張メッセで開催された「アニメ コンテンツ エキスポ 2013」(ACE 2013)。その2日目にはオープンステージにおいて「ゆまの部屋」が行われた。

 「ゆまの部屋」とは、アニメ コンテンツ エキスポ総合プロデューサー・高橋祐馬氏が、ゲストを招いてさまざまな話を聞くステージ。今回は声優の神谷浩史さんを招き、彼がこれまでに演じてきた作品(キャラクター)についてトークを繰り広げた。

 1994年にデビューし、来年の2014年で活動20周年を迎える神谷さん。そんな彼の代表作を【ゆまの部屋】で10作厳選し、それぞれの思い入れを高橋氏が聞いた。本稿では、紹介された作品とステージ上で神谷さんが語った内容をまとめて掲載していこう。

■NO.1『SDガンダムフォース』(2004年):キャプテンガンダム 役

神谷さん:
 ガンダムに乗るキャラより先に、“ガンダム自身”を演じたという思い出深い作品です。知り合いの伊藤健太郎さんは同作品内で炎天號という役で、ガンダムに乗る前にガンダムに乗られたという伝説がありますが(笑)。僕が演じたキャプテンガンダムは、感情はあるけどうまく表現できないというロボットでした。1年近く付き合ったキャラなので、最終話あたりではいろいろな感情表現ができて成長が感じられたと思います。またこの作品は、モーションアクターさんのこだわり抜いた演技が印象に残っていますね。


■NO.2『月詠 -MOON PHASE-』(2004年):森丘耕平 役

神谷さん:
 『超GALS! 寿蘭』の時に交流があった、音響監督の亀山俊樹さんとのご縁もあってオーディションを受けさせていただきました。森丘耕平は取り立てた特徴のない平凡な青年ですが、僕の中ではそういった“目立ったキャラ付けをしない普通さ”を買われて役が決まったことがすごく嬉しかったですね。斎藤千和さんと初めて共演した作品でもあり、僕自身は演技に未熟な部分が多い時期でしたが、とにかく演じていて楽しい現場でした。


■NO.3『ハチミツとクローバー』(2005年):竹本祐太 役

神谷さん:
 ちょうどこの頃は、同年代の櫻井孝宏さんや鈴村健一さんのことを羨ましがっていた時期です。彼らが演じるような主人公役をオーディションで受かるのはムリだ、と思い悩んだりもしていました。でも、『ハチクロ』は原作を読んだ時にものすごく感動して、どんな脇役でもいいのでこの作品に関わりたいと強く思いました。結果、オーディション合格の連絡を受けた時は、思わず新宿の路上で大歓声を上げちゃいました(笑)。現場の皆さんも原作愛に溢れていて、すごくやりがいのある作品でした。


■NO.4『機動戦士ガンダム00』(2007年):ティエリア・アーデ 役


神谷さん:
 ついにこの作品でガンダムに乗る側になりました! 『ハチクロ』の制作に参加していた黒田洋介さんが脚本を手掛ける新作があると聞いて、是非オーディションだけでも受けさせてもらえないかと熱望しました。この作品では、僕が所属する事務所の方の真摯(しんし)な計らいに感銘を受けたのも思い出です。長い声優活動の中でも、この作品は間違いなく人生の転機だったと言えます。


■NO.5『夏目友人帳』(2008年):夏目貴志 役

神谷さん:
 確か、当時は午前に『ガンダム』で午後に『夏目友人帳』という2本立てのスケジュールでした。ドラマCDの時も夏目貴志をやらせていただき、同じエピソードを同キャストでアニメで再現できたので嬉しかったです。

■No.6『化物語』(2009年):阿良々木暦 役

神谷さん:
 さまざまな作品で関わらせてもらっている、新房昭之監督からの出演依頼を受けた作品です。非常に責任が重いと感じていましたが、原作小説を読んでいると、阿良々木暦のセリフが自分の声で自然と再生されたので驚きました。自分の中でこういったケースはあまりないので、珍しかったです。あとアニメを見た方なら分かると思いますが、アフレコは大変でした(苦笑)。アフレコ現場では、原作を重視する雰囲気が強く伝わりましたね。

■No.7『ONE PIECE』(2009年):トラファルガー・ロー 役

神谷さん:
 アニメ自体はもっと前から放送されていますが、僕が目立った役で出演したのは2009年です。実は第一話で“海賊A”という役で出演させていただいていたんですよ。昔は名もない海賊だったのに、いつの間にか王下七武海まで登りつめてなんだか不思議な気持ちです(笑)。トラファルガー・ローの役は、当時の制作陣のプロデューサーとのご縁があってキャスティングしていただきました。このお仕事は、人と人との繋がりが本当に大事なんだと改めて感じさせられました。


■No.8『デュラララ!!』(2010年):折原臨也 役

神谷さん:
 『夏目友人帳』の監督からオーディションの話をいただき、帝人以外のキャラはほぼ全員声を当ててみたと思います。ただ、僕はムチャクチャ臨也を演じたかったですね。「この役を演じさせてくれたら、絶対にこの作品を面白くしてやる!」と昂ぶっていました。実際にアフレコ現場では誰も彼もがハイレベルな演技を披露していて、役者同士がより個性的な演技をしようと競い合っていた感じがします。役者の努力がそのままフィルムに残るという意味で、とてもいい作品でした。


■No.9『青の祓魔師』(2011年):メフィスト・フェレス 役

神谷さん:
 メフィストの役は、ありがたいことにオーディションではなく指名によって選ばれました。でも、これまで僕が演じてきたキャラとは系統がまったく違ったので、「僕の演技で合うのだろうか?」とちょっと心配でした。周りはオーディションで役を決めた方ばかりなのでけっこう緊張していましたが、実際の現場では制作者たちの導きによってしっかり僕の中の引き出しを開けられたかと思います。エキセントリックでありながら物語の重要キャラでもあるメフィスト役は、新鮮な体験がいっぱいできました。


■No.10『しろくまカフェ』(2012年):ペンギンさん

神谷さん:
 ついに動物になりましたね~。『しろくまカフェ』は1年間付き合ったアニメなので、最終回を迎える時は感慨深かったです。メフィストとはまた違ったベクトルの、これまでにないタイプの役だったので楽しみながら演技できました。こういう人間とは別のキャラを任せてもらえるというのは、役者の幅が広がるので非常にありがたいことだと思います。自分の演技の引き出しを増やせたし、「ペンギンさんが好きです」というお客さんの声もたくさん聞けて思い入れがあります。


●最後に神谷さんから贈られたメッセージ

神谷さん:
 皆さんが楽しんでいるアニメ作品には、僕のようなイチ役者が語るだけでもこれだけの思い出が詰まっています。全てのアニメは、視聴者に純粋に楽しんでもらいたいという願いで作られていますので、アニメを見た時に少しでもそんな思いが伝われば嬉しいです。今後、さまざまな作品で“神谷浩史”の名前を見かけたら、今日お話したような気持ちを抱きながら演じているだなぁと思ってください。

>>「アニメ コンテンツ エキスポ 2013」公式サイト
>>「アニメ コンテンツ エキスポ 2013」公式Twitter

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