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「SACLA」SPサイトで富野由悠季監督がエンジニア論を語る!

「SACLA」スペシャルサイトで富野由悠季監督がエンジニア論を語る! “『ガンダム』に登場させるとしたら?”“『風立ちぬ』に描かれたエンジニアリングの現実”など、気になる話題満載!

 このたび、世界一小さいものが見えるX線自由電子レーザー施設「SACLA」のスペシャルサイトにて、アニメーション監督の富野由悠季氏と、同施設を有する理化学研究所 放射光科学総合研究センターの石川哲也センター長とのSPインタビューが掲載された。2人は、以前にも『月刊ガンダムエース』で対談をしており、2年ぶりの再会となる。

▲富野由悠季監督

▲富野由悠季監督

◆X線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」とは
「ミリ(mm)」→「マイクロ(micro)」→「ナノ(nano)」に続く小ささを表す単位「ピコ(pico)」の世界を見ることができる、いわばX線を使った“巨大な顕微鏡”。原子や細胞レべルも観察できることから、生命の神秘の解析や、医療の発展の研究などに貢献している世界最先端施設。

▲「SACLA」外観

▲「SACLA」外観

 世界一小さいものが見えるX線レーザー施設 「SACLA」を、多くの方々に楽しみながら身近
に感じて頂くためのスペシャルサイトでは、「SACLA×GENIUS」のコーナーを開設し、各界の著名人をゲストに迎え、ピコの世界で見てみたいモノや「SACLA」への期待、魅力を語っている。

 第1回目の北野武氏に続き、第2回目となるゲストには、「僕は基本的にロケットとか宇宙にしか興味がない人間ですから」と自ら公言する「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野 由悠季氏。理化学研究所放射光科学総合研究センターの石川哲也センター長の解説を交え、ロングインタビューが行われた。
 富野監督ならではの「SACLA」とアニメーション技術をシンクロさせた話題から、ジブリ作品の最新映画「風立ちぬ」に描かれたエンジニアリングの現実と宮崎 駿氏との共通点にまで広がり、終始熱気を帯びた会話が繰り広げらている。
 以下にそのインタビュー内容の一部を抜粋してお届けしよう!

◆「ガンダムの生みの親、富野由悠季が語るSACLAのエンジニアリング論」を一部抜粋!
◇2011年の冬以来、2年振りの再会となる二人

MC:お二人は2011年の冬に一度、『月刊ガンダムエース』(角川書店)の富野監督の連載(「教えてください。富野です」)で対談をされていますね。

富野氏(以下、富野):はい。理化学研究所を訪問し、「SACLA」を見学させていただきました。石川先生は心が広い方で、いろいろと質問攻めにしてしまう僕でもなぜか嫌わずに接してくれて。

石川センター長(以下、石川):いやいやいや(笑)。本当に富野監督とのお話は面白かったですし、あの記事が出た後、周囲の人から「お前のやっていることが富野監督の連載で初めてわかったよ」と何度も言われました。どうも、私たちの仕事は理解されづらくて……。

富野:それは先生が専門の世界の言葉で語っているからであって、あのときのように一般論で話していけば、誰でも「SACLA」に興味を持つはずですよ。

◇「SACLA」は日本の未来を支える“観察のインフラ”です

石川:富野監督は理系の研究に造詣が深いですが、昔から興味があったのですか?

富野:僕は怠け者だったから理系に行けなかっただけで、基本的にロケットとか宇宙にしか興味がない人間ですから。高校生のときに数学の成績があまりにも悪くて、映画の道を選んだ。現在の僕は挫折の結果というわけです(笑)。

石川:「SACLA」に来てくださったとき、「これはインフラだ」と仰っていましたよね。それは本当に監督ならではの慧眼(けいがん)だと思いました。

富野:あの取材でわかったことは、科学技術というのは「SACLA」のような施設で事象を精緻に観察して、物質の癖を徹底的に理解したうえで研究していかなければならないのではないかということです。乱暴な言い方をすると、原子力はそこがなくて実用化してしまったがために、みんな未だにどう扱ったらいいのか慌てふためいている。使用することでどんなことが起こるかちゃんとわかっていなかったから、作ってしまってから困り果てることになった。

石川:実用化の前に、「まず観察し、理解すべし」と。

※インタビューの詳細はwebサイトをご参照ください。
http://xfel.riken.jp/pr/sacla/?cat=2

◆インタビュー風景を紹介!
●約2年前の対談の続きが、再会した瞬間から始まった!
 石川センター長との再会が決まってから“受験生のように“(本人談)X線や「SACLA」について勉強してきたという富野監督は、「前回聞き忘れていたことが あったんですーー」と、取材陣のスタンバイが整う前から対談を”再開“。
 石川センター長も、富野監督との科学談議を楽しみにしていた様子で、久しぶり の挨拶もそこそこにすぐに「SACLA」の話で盛り上がる2人。

 対談の途中、富野監督がエンジニアリングに対して関心が高い理由について「父親が戦時中に戦闘機や爆撃機の部品を作るエンジニアだった」ことを明かすと、話は映画『風立ちぬ』の話題に。
 富野監督は「本当に見事な映画です。映画史上初めて、近代航空史を、そして技術者の苦悩を正面から描いた映画」と称賛し、ラストシーンを語りながら、感極まり涙する場面も。石川センター長も富野監督と再会し、「科学技術が持っている矛盾について改めて気づかされた」と感慨深く述べていた。

<富野 由悠季氏プロフィール>
とみのよしゆき
1941年、神奈川県小田原市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業後、虫プロに入社し「鉄腕アトム」の制作にスタッフとして参加。その後、CMディレクターを経てフリーの演出家に。「海のトリトン」で初のチーフディレクターを経験し、機動戦士ガンダムの原作・総監督を務め一躍人気監督となる。代表作は「機動戦士ガンダム」シリーズ、「伝説巨神イデオン」、「聖戦士ダンバイン」など。

<参考資料>
◆スペシャルサイトでは、「神風動画」によるスペシャルムービーや、能登麻美子さんナレーションの動画も公開!
「SACLA」スペシャルサイトでは、世界一小さいものが見えるX線レーザー「SACLA」を分かりやすく、さらに楽しんで頂くため、5つのコンテンツをご用意!

●WHAT’S SACLA
「SACLA」公式キャラクターの『ピコネコ』がピコの単位についてや、なぜ小さいものが見えるかなどを紹介。さらに動画でも「SACLA」の凄さを解説。

●SACLA × GENIUS
日本が誇る最先端科学技術の粋「SACLA」について、著名人との対談や、著名人がピコの世界で見てみたいモノなどを語るコーナー。第1弾は、北野武氏。第2弾は、富野由悠季氏。

●HARIMA SACLA
アニメーション・CGの制作を手掛ける「神風動画」によるスペシャルムービー「播磨サクラ」 を今秋スタートに向けて、起動準備中。

●PICO GALLERY
 生命の神秘の解析や、医療の発展などに貢献する、ピコスコープ「SACLA」のスペシャルムービーとして2作品を公開中。

 ◆ピコスコープSACLAが映し出す、愉快で不思議な細胞たちの世界! と題し、ピコの世界を描き続けるアニメーション作家「水江未来」さんの動画作品「ピコトピア」

 ◆全篇鉛筆と水彩絵の具で描かれた、幻想的なアニメーションで、ナレーションを能登麻美子さんが手がける動画作品「忘れ星(わすれぼし)」

●GO TO SACLA
“<(祝)SACLAサイト開設記念>ツアー”など、「SACLA」の見学ツアーを紹介。

>>「SACLA」スペシャルサイト

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