
志々雄、宗次郎、蒼紫の3人の剣客が剣心に立ちふさがる! 『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』大友啓史監督インタビュー
2014年8月1日(金)より劇場版『るろうに剣心 京都大火編』、同年9月13日(土)劇場版『るろうに剣心 伝説の最期編』が全国公開される。
「るろうに剣心」は、1994から1999年に「週刊少年ジャンプ」で連載された和月伸宏の大ヒットマンガが原作。1996年にはTVアニメ化され、その人気は、一気に幅広い層へと広がり、1997年には劇場版アニメ映画も公開された。
2012年8月に公開された前作は、興行収入30億円を超える大ヒット。そして今夏、ついにシリーズ完結作となる、『京都大火編』、『伝説の最期編』が2部作連続で公開される。「京都編」では、剣心の最大の敵「志々雄真実」、若き暗殺者「瀬田宗次郎」、打倒剣心に心奪われた「四乃森蒼紫」と、人気のキャラクターがスクリーンに集う。
『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』公開に先立ち、大友啓史監督に今回の作品について、近作についてのお話を伺った。
■ 「大丈夫かなぁ」から一転、全世界から大きな反響!
――前作の劇場版『るろうに剣心』(2012年公開)ファンの反響は、監督から見ていかがでしたか?
大友啓史監督(以下、大友):原作、アニメ共に大ヒットしたタイトルでもあり、熱心なファンによって支えられている作品でもあるので、許容のハードルがかなり高いと思っていました。「大丈夫かなぁ」って思いながらいろいろ探りながらの部分も多かったですが、基本的には良かったと思います。海外も含めて、ポジティブに受け止めてくださった方が印象として多かったような気がします。一つは、主役・剣心役の佐藤健くんですよね。佐藤健くんの剣心が、やっぱり実写化するうえではベストキャストだったと改めて思います。中途半端にCGを使ってアニメ的なアクションに向かわなかったのも良かったと思うし、好評を引き出した部分かなと理解しています。
――海外での反響はいかがでしたか?
大友:海外ではものすごい熱狂で迎えてくれて、映画祭でのリアクションとかいろんな方から、「すごいよ」と報告を受けましたね。アメリカのロサンゼルスでは劇場が熱狂に包まれましたし、韓国の釜山でも4000人以上もの人が集まってくれました。実感として反響はかなりよかったかなと思います。
■ 監督が語る、「蒼紫」「宗次郎」「志々雄」へのこだわり!
――「四乃森蒼紫」、「瀬田宗次郎」、そして「志々雄真実」という『るろうに剣心』でも屈指の人気キャラクターが多数登場しますが、それぞれのキャラクターを描く上で気を付けたことなどありますか?
大友:前作で(四乃森)蒼紫を登場させなかったのは、蒼紫っていうのは、もう一人の志々雄のような存在だと思っているからです。剣心が、過去を引きずっている蒼紫という男を倒したうえで、志々雄に挑んで行く流れをちゃんと作らないと原作のスピリットを裏切ってしまうと思い、今回の『るろうに剣心 京都大火編』からの登場にさせました。また、伊勢谷友介くんのようなしっかり演じられる役者をキャスティングしたい、ということもありましたね。
(瀬田)宗次郎は、今回の映画では彼のバックグラウンドを描けない分、それを演技から匂わすことの出来る役者をというのが思惑にあり、神木隆之介くんを起用しました。彼も、剣心役の佐藤健くんと一緒で、原作の熱烈なファンであり、瀬田宗次郎のファンでもあるので、まるで部活のようにひたすら殺陣の稽古をやっていましたね。トリックを使わずに、役者自身が演じる極限の速さを引き出し、縮地と超神速の戦いを表現しようと思ってやりました。神木くんならではの、アクションと演技力で、実写ならではの宗次郎を描けると思ったわけです。
志々雄は、ビジュアルをまずどう再現するかというのが最大のハードルでした。どうやってあの志々雄に近付けるか、衣装素材を含めて、いろんなトライアルをしています。最終的にたどり着いたのは、包帯を革で表現し、全身で身にまとうスーツみたいな衣装。全身やけどもどこまで表現するか、リアルに追い詰めながら、地獄の淵から蘇ってきた志々雄の凄味をどう見せるか考え、徹底的にダークヒーローとしてのかっこよさを貫きました。その甲斐もあって、ビジュアル的には納得の仕上がりになりました。
また、冒頭のシーンは、志々雄らしさが如実に表れている場面ですので、ぜひ注意して観てほしいですね。「現世こそ修羅」って言っている人だから、彼の考える地獄絵図っていうのを一挙に表現したい、そう考えて撮影しました。
■ 生身の役者の演技でできる、極限の映像が完成!
――今作の見どころを教えてください。
大友:『京都大火編』から登場する志々雄真実は、日本コミック史上最大の悪役だと思います。果たして、志々雄は悪だと言い切れるのだろうかっていう複雑さを含めて、志々雄真実は、ものすごく魅力的なキャラクターです。剣心が志々雄とどう向き合うのか。幕末という時代への決別も含めて、明治という時代を生き、同じ人斬りという過去を背負った者同士がどのように尻を拭き、どういう風に決着を着けていくのか。それが、生身の役者の演技でどう再現されていくのかをぜひ見てほしいです。また、3作目の『伝説の最期編』(9月13日公開)のラストシーンは、まさに両者の魂のぶつかり合い。志々雄と剣心の限界を超える闘いを現場も含めて演出したかったし、実写ならではのギリギリのバトルっていうのを見てほしいです。
◆作品情報
<公開情報>
『るろうに剣心 京都大火編』
8月1日(金)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国ロードショー!
『るろうに剣心 伝説の最期編』
9月13日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国ロードショー!
【作品ストーリー】動乱の幕末で「最強」の伝説を残した男、緋村剣心。かつては“人斬り抜刀斎”と恐れられたが、新時代を迎えて仲間たちと穏やかな日々を送っていた。そんな時、新政府から、剣心の後継者として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実を討つよう頼まれる。新政府に裏切られ焼き殺されたはずが、奇跡的に蘇った志々雄は、日本征服を狙っていた。必死で止める薫に「今までありがとう」と別れを告げ、一人京都へ向かう剣心。<不殺の誓い>を破ることなく、日本を守ることができるのか―――。
<CAST&STAFF>
佐藤 健 武井 咲 伊勢谷友介/青木崇高 蒼井 優
神木隆之介 土屋太鳳 田中 泯 宮沢和史 小澤征悦/滝藤賢一 三浦涼介 丸山智己 高橋メアリージュン
江口洋介・藤原竜也
原作:和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」(集英社ジャンプ・コミックス刊)
監督:大友啓史
製作配給:ワーナー・ブラザース映画
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