黒崎真音 全国ツアーファイナル公演詳細レポ

「私はライヴが一番好き!」ファンからのサプライズも! 黒崎真音 全国ツアーファイナル公演詳細レポート

 2015年1月11日(日)、黒崎真音さんの全国ツアーのファイナル公演「LIVE TOUR 2014~2015 MAON KUROSAKI WINGS OF EDEN -GARNET!!-」が東京・赤坂BLITZにて開催された。

 この日はデビュー5周年を迎える真音さんのバースデー直前のライヴ&ツアーファイナルということもあって、開演前から異様な熱気。前方下手には「女性専用エリア」が設けられており、女性ファンの姿も多く目立っていた。この日のために国内のみならず海外からもファンが駆けつけていたということからも、彼女がどれだけ愛され、支持されているかが伝わってくる。


●熱狂を打ち立てていった序盤
「私の今の気持ちをみんなに届けていきます」


いよいよ暗転となりバンドメンバーが立ち位置につくと、SEと共に、ドラムセットの奥から眩いほどのスポットライトを浴びた真音さんが登場。凛とした立ち姿で、オーディエンスひとりひとりと目線を結んでいくかのように客席を見渡しながら『黎鳴-reimei-』、さらに『Lisianthus』『Distrigger』とスリリングな楽曲を畳み掛ける。白のコルセット風のドレスが、ダークな色彩を帯びた曲調ととてもよく似合っていた。

 ここで「こんばんはー、赤坂! やっと会えたね」と短めのブレイク。「今日は音楽に乗せて、私の今の気持ちをみんなに届けていきます。一緒にステキな空間、ステキなライブを作っていこうね! よろしく! 一気に飛ばしていくけど、ついていけますか!?」と語尾を強める。客席から威勢のいい声が跳ね返ってくると、『UNDER/SHAFT』へ。エネルギッシュなシャウトの連発で熱狂を打ち立てると、今度は『SCARS』『Glanz~沈黙の雪~』『I'm still breathing…』をエモーショナルに歌い、さらにテンポを落として『color me dark』を熱唱。メタリックなナンバーからバラードまで、様々な音楽性の楽曲を歌ってきた真音さんならではの曲順で、オーディエンスの心をじっくりと揺さぶっていった。

 そして、そのままアコースティックコーナーへ。真音さんは中央に用意された椅子に腰をかけ、バンドメンバーはそれぞれアコースティックギター/ベース、カホン(さらにハーモニカ)に持ち替えた。

 一瞬シンと静まり返った会場を改めて眺めて、なんだか嬉しそう。「前から見たみんなの笑顔、超サイコウです。いろいろなことがあるなかで、このツアーがいつも私の光になって、すごく背中を押してくれました」と穏やかな表情伝え、じっくり語りかけるように『光-I promise you-』を丁寧に紡いでいく。さらに「すごく大事な“歌”なんですけど……諦めたいなと思ったこともあったけど、諦めないで今日という日を迎えられてすごく幸せだなと思います」と『hear..』。アコースティックの優しい音色とハーモニカのメロディに合わせて柔らかに歌っていた真音さんだったが、歌っているうちに思わず力が入ったのか、椅子から立ち上がって精一杯の気持ちを声に込める。

<昨日より今日が美しいんだって明日を語る夢を/音楽(おと)で繋げた/それは一人じゃ気付けなかった事/あなたが其処にいたから歩き出せた>

 感謝の気持ちをありのまま伝える彼女に、客席から自然と拍手が沸く。ファンとの距離をグッと縮め、親密なコミュニケーションを楽しんだアコースティックスタイル。そこから一転、トランシーなSEを挟み、ライダース風黒ドレスでなだれ込むように『X-encounter』へ繋いでいく。「後半戦だよ~! みんないっぱい声聴かせてねー!」と『-Autonomy-』『fixxx and lie』『VANISHING POINT』『Scanning resolution』『starry x ray』『メモリーズ・ラスト』とキラー・チューンを放射。中でも客席を揺らした『メモリーズ・ラスト』では、白熱するオーディエンスを見つめながら、何度も「ありがとう」と(マイクを通さずに)伝えていた姿も印象的であった。


●「なによりも私は、ライヴが一番好き!」

 「みんなありがとー! 今回のライヴで気づいたことがいっぱいあったのだけど……そのなかでも一番強く実感したのは、私は、ライヴがいちばん好き!」と、弾けるような気持ちを伝えていく。「みんなとこうやって会えて、同じ空間で楽しい時間を過ごせて……なによりも私は、ライヴがいちばん好きです。今日が最終日で、ここまで来て分かったこと。私にとっての“楽園”は、ライヴでした。みんなが気づかせてくれました。どうもありがとう」

 晴れやかな表情で本音を語ったあとは、今回のツアーのきっかけとなったTVアニメ『グリザイアの果実』のオープニングテーマ『楽園の翼』を力強くパフォーム。見ているこちらが泣きそうになってしまうくらいのとびきりの笑顔が、このツアーの全てを物語っているように感じた。改めて、ツアーの軌跡を振り返る。

 「ここにたどり着くまでに、いろいろなことを感じました。さっきも言った通り、ライヴが本当に好きだなって思ったし……いまもこうやって私のことを観てくれているでしょう? そのひとつひとつが本当に勇気になるし、元気になるし、何があっても負けないぞって気持ちをもらいます。そんなことを今回のツアーで感じて、本当に幸せだなと感じて過ごしていたときに、新しい曲が生まれていました。今回このツアーを通じて、わたしが感じた気持ちをテーマにした新曲を今日の為に作ってきました」。

 場内から驚きと喜びに溢れた声が上がるなか、少し声色を落として続ける。「私たちって勝手に大人になっていってしまうけど、今日ここにきた想い出は一生変わることはないと思います。だから、“なんか寂しいな”と感じたときは今日のことを思い出してほしいし、その想い出で、みんなとこれからも繋がっていきたい」。

 そんな気持ちを込めたという新曲『Garnet~この夕陽の下で~』は、オレンジ色の景色が目に浮かんでくるかのような美しいバラード。朝日に向かって一緒に前進していくことを誓うかのような力強さもある曲で、<僕たちは繋がっている>という言葉が、胸にじんわりと響いてきた。最後は名残惜しそうに「今日は素敵な楽園を見せてくれてありがとう」と一言添えて『REINCARNATION』を本編ラストに贈る。伸びやかな歌声と寄り添うバンドサウンドも、素晴らしかった。

●これまでとは違ったセットリストの後半戦とアンコール

 止まらない声援に応えて、黒パーカー+ライヴTシャツ、ミニスカート姿で登場し(バンドメンバーもライヴTシャツで参戦!)、『Magic∞world』『FRIDAY MIDNIGHT PARTY!!』とアグレッシブにアンコールの幕を落とした。MCでは、これまで“秘密のある曲”と伝えられていた『Scanning resolution』が今春配信予定のスマートフォン向けゲーム『メイデンクラフト』のオープニングテーマということが伝えられ、大きな拍手が。

 そして、いつもは本編の最後に届けてきたという『story~キミへの手紙~』を感謝の気持ちを込めて熱唱。後半のシンガロングパートでは「みんなの声が聴きたい!」と言わんばかりに装着していたイヤモニを思いっきりはずす場面も。一体感がより高まるなか、ハッピーなムードでいっぱいにして、「ありがとーー!」とステージを後にしたのだが……一瞬にしてアンコールの声が広がり、我慢できないといった様子で、すぐさまダブルアンコールへ。


●ファンからのサプライズに、思わず涙

 ここで「お願いがあるんです。私明後日誕生日なんですけど……」と切り出し、みんなにバースデーソングを歌ってほしいとリクエストがあり、全員で“ハッピーバースデートゥーユー”を合唱(バンドメンバーもアドリブで演奏!)。歌声を受け止めると、満面の笑みで「いやー幸せです! ニヤニヤが止まりませんなぁ(笑)。一生忘れません、ありがとう!」と伝え、ツアータイトルのサブタイトル・-GARNET!!-について語る。

 「-GARNET!!-には、さきほど披露した新曲が生まれたこと、今回のセットリストに掛ける想いが込められています。今回のライヴは、ダークなところからライトなところに向かって進んでいくようなセットリストを考えました。去年はいろいろなことがあったけど……最後にこうやって笑える空間があるというのは凄く幸せだなって改めて気づかせてもらったツアーで……。みんなそれぞれ抱えているものも違うと思うんだけど、“最後には笑ってる”ってイメージをみんなの心の片隅に置いてもらえたらいいなって。そういうことをライヴで伝えたかったんです。

 (シングルのカップリングに)『Wishful☆Garnet』という曲があります。明日も明後日も“あなたが笑ってますように”という気持ちを込めた曲です」と話し終えると『Wishful☆Garnet』のイントロが響きだし、ドラムセット前の定位置についた真音さんがクルッとフロア側に振り返れば──なんと客席一面がサイリウムで赤一色に。

 これは有志のファンが企画したサプライズ。真音さんも「ビックリしたーー!」と声をあげ、驚きと喜びで涙をこぼしながらも<明日も明後日もあなたが笑ってますように>と一生懸命に歌う。涙で歌えないところは、ファンが合唱でサポートする。そのやり取りに、ファンとの固い絆を改めて感じ、ひときわ心打たれた筆者であった。

 ちなみに1月の誕生石であるGarnetの石言葉は、真実・友愛・忠実・勝利。『実りの象徴』で、どんな困難を前にしても前向きにサポートしてくれるんだとか。今のモードに、“Garnet”はピッタリだなとしみじみと感じた。

 温かな拍手が贈られえるなか「また会おうね!」と約束して、ツアーを結んだ真音さん。この日のライヴはM-ON!で放送されることが決定している。会場に来られなかった人も、ぜひ観て欲しい。

[取材&文・逆井マリ / PHOTO:松本孝之]


■MAON KUROSAKI LIVE TOUR 2014~2015
  “WINGS OF EDEN -GARNET!!- ”Tour Final @ 赤坂 BLITZ セットリスト


OP イントロダクション(楽園の翼)
M01 黎鳴-reimei-
M02 Lisiantus
M03 Distrigger
M04 UNDER/SHAFT
M05 SCARS
M06 Glanz~沈黙の雪~
M07 I'm still breathing...
M08 color me dark
M09 光-I promise you-
M10 hear..
M11 X-encounter
M12 -Autonomy-
M13 fixxx and lie
M14 VANISHING POINT
M15 Scanning resolution
M16 starry x ray
M17 メモリーズ・ラスト
M18 楽園の翼
M19 Garnet~この夕陽の下で~ (新曲)
M20 REINCARNATION
[EC]
M21 Magic∞world
M22 FRIDAY MIDNIGHT PARTY!!
M23 story~キミへの手紙~
[EC2]
M24 Wishful☆Garnet


>>黒崎真音 公式サイト

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