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沢城みゆきさんが語る映画の見所とトワイライト&紅城トワの魅力とは

演じ始めた当初は“打倒プリキュア"に燃えていた!? 沢城みゆきさんが語る映画の見所とトワイライト&紅城トワの魅力

 2015年10月31日(土)にハロウィン・ロードショーされる『映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』。プリキュア史上初の3本立て映画となった本作では、無声映画の「キュアフローラといたずらかがみ」、そしてTVエンディングでも印象的なハイクオリティなフルCG映像で贈る「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」、そして従来のセルアニメーションで、主題歌のELT、諏訪部順一さん(ウォープ役)、花澤香菜さん(パンプルル姫役)などの豪華ゲスト陣も話題となっている「パンプキン王国のたからもの」という子供から大人まで楽しめる3作品となっています。

 その映画の公開を記念して、「Go! プリンセスプリキュア」に紅城トワ/キュアスカーレット役として演じている沢城みゆきさんにインタビューを実施! 映画の魅力はもちろん、演じたかったという沢城さんの悪役像についてもお伺いしました!

■ 打倒プリキュアで演じていたトワイライト。そしてスカーレットはいわゆるライバル!?

――プリキュアシリーズへの出演自体は2作目の『ふたりはプリキュアMaxHeart』以来だと思うのですが、その頃から作品に対する憧れや印象はどのような感じでしたか?

沢城みゆきさん(以下、沢城):当時、『プリキュア』とは別の長く続いている子供番組に出演させて頂いていたのでプリキュアチームの一員というよりも、“打倒プリキュア"のつもりで出演していました。その後もずっとプリキュアでは「悪役のオーディションに参加させて欲しい」って言い続けていたですけど、例年敵役は大先輩方が演じられている事もあって「沢城さんはプリキュアを受けて下さい」って言われてしまいました(笑)。「悪役がやりたい! 曽我町子さんみたいになりたい」という想いはあったんですけど、トワイライトを演じるに当たって「まずプリキュアを倒す」っていう気持ちから入れたのは、長年の願いが叶ってラッキーかなと思いました(笑)。

――オーディション自体はキュアスカーレットのオーディションという形だったのでしょうか?

沢城:オーディションでは多分最初にみんなキュアフローラを受けているんですけど、「ちょっとこっちも受けてみて貰いたいんですけど」って言う感じで少しずつキャラクターが変わっていきました。それで、最後に受けたのがまだキャラクター表もできて無い時のトワイライトで、本当に手探りと言うか、監督のお話を聞きながら演じたのを覚えています。

――その時はもうプリキュアになることは知っていたのですか?

沢城:知っていました。オーディションの時もトワイライトとキュアスカーレットの両方を演じました。仲間になってからのスカーレットを仲間に愛情をもって演じていたら、「沢城さん、いま優しく演じられたと思うんですけど、スカーレットは仲間になっても、デレません」と言われて(笑)。凄くクールな感じで演じたんですが、実際に出演が決まってからスタジオに行った時に監督が開口一番に「僕あの時もっとクールにって言っちゃったんですけど、さすがにあれは怖すぎたので(笑)もう少しやさしくやって下さい」っておっしゃって頂いて、「わかりました(笑)」というやり取りもありましたね。

■ 沢城さんが感じる、正義を超えた悪のカッコよさ

――プリキュアになって約3ヶ月という期間が経ちましたが、現時点で振り返ってみていかがですか?

沢城:トワイライトがひとりで弾いていたバイオリンの曲が実はカナタの旋律と合わさって1つの曲であったというドラマがあり、そこからトワとして仲間になって、さらにプリキュアの一員にもなるといういくつもの細やかなステップを、限られた話数の中で頂けた事が本当にありがたいなと思っています。こんなに大事な回をたくさん背負っているキャラクターだったんだなって言う感じでした。

――ではトワイライトを演じていた時はどのような気持ちで演じられていたんでしょうか?

沢城:トワイライトっていう人格っていうよりは、トワイライトという名前がついた絶望の化身みたいなイメージでやっていましたね。その気持ちだけが燃えているという感じで。

――それこそ、悪役を演じたいという気持ちで入ったプリキュアでトワイライトというライバルキャラクターを演じた時には喜びなどはあったのでしょうか?

沢城:敬愛する榊原良子さん(ディスピア役)の娘というだけでも嬉しいし、プレッシャーもありましたけど、トワイライトを演じている時は「お前ら倒してやるよ」って気持ち以外は無かったです。でも、これから映画の公開に合わせて人前に出る機会が増えていく中で、多分その時になって初めて「こんなにきっと記憶に残る悪役を演じなくちゃいけない台本を手にしてたんだな」って実感があるのかなって思いますね。本当に演じている時は無我夢中で、フローラを演じている(嶋村)侑ちゃんがものすごいパワーで来るので、その上をいかなきゃいけないというか、そのことだけを考えていましたね。

――悪役にそんなに魅力を感じるという沢城さんの原点はどこにあるんですか?

沢城:私弟がいるんですけど、「スーパー戦隊シリーズ」で言うと丁度『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の世代で、曽我町子さん(※特撮番組で、多くの魔女や女王を担当)がマンドーラという悪役をやっていた時でした。その時に、魔女や女王に強く影響を受け、それこそ曽我町子さんリスペクトしていたので、学芸会の時も、自分から進んで魔女役をやったりしました(笑)。どこかで「悪がいるから正義があるんでしょ」という考え方があって、昔からヒロイン色のパステルカラーより、紫とかシルバーとか敵側の色に惹かれるなと思います。なんでだろう……。

――カッコイイ良いものの対象としての悪役だったのでしょうか?

沢城:悪役のほうが格好良いと思う気質だったのかなと思います。まぁ、この仕事を初めてからも、悪役って力のある方が演じる事が多くて、魅力的な方々が演じてきたのを目の当たりにすると、「私もいつかあんな風になりたい」ってなりました。16歳くらいの時に先輩声優の渡辺美佐さんが悪役をやられているのを見て「私にはこんな風な演じ方、思いつかなかった」って言うすごい素敵な笑い方の魔女を間近で見られる機会があったんです。いまだに、オマージュと言うか、影響を受けましたね。

■ 紅城トワの魅力とキュアフローラの存在感

――沢城さんが演じられた紅城トワというキャラクターは、孤独との決別やホープキングダム復興の思いなどが描かれましたが、沢城さんが思う彼女の魅力ってどんな所ですか?

沢城:あの子がズルいなって思うのは(笑)あくまで長女の私からすればってことなんですけど、妹気質なんですよね。だから甘え上手というか…そこがズルいなというか可愛いなと思います。助けてあげたくなっちゃうんですよね。お兄ちゃんにも凄く大事に育てられてきたんだなと感じます。長女だった私は「ほら、のんびりしないでもっと早く早く!」って言うような時も(笑)。凛とみえるけれど、どこかそういう隙の残っているところが魅力ですかね。

――沢城さんから見て、キュアフローラの存在はどのように感じましたか?

沢城:トワイライトの最後ってフローラとディスピアに挟まれて右往左往するようなシーンがあったんですけど、あのシーンでは「お前のせいで国が滅びたんだぞ」って榊原さんに隣で言われるだけで「絶望できる」って思いましたし、「そんなこと無いよ!」ってまた隣で侑ちゃんから言われて「そうかもしれない!」ってもう一回立ち上がれる様な気持ちになって、本当におふたりに導かれる様な幸せなマイク前でした。
私、キュアフローラが大好きなんですけど、彼女の言葉を頼りに立ち上がれてしまうような力があると思います。今回の「Go! プリンセスプリキュア」に関しては先頭に立つキュアフローラの後ろに私達がついて行くっていう様な感じなんですけど、付いてくのが精一杯というか、それぐらいのパワーで侑ちゃんも演じていますし、すごい力のあるキャラクターだなと思います。

――プリキュアのアフレコ現場って、どんな雰囲気なんですか?

沢城:スタジオの端の席の方でパフとアロマの声をしている(東山)奈央ちゃんと(古城門)志帆ちゃんがいるんですけど、あそこだけはキャッキャしていて(笑)。超なんでもない事でずっとキャッキャしているんですよ。そういう雰囲気にも救われながら演じています。あと予告をいつもアフレコの最後に読むんですけど、予告のフォントがたまたまお化け屋敷みたいな筆文字になっていて、そこになんか(嶋村)侑ちゃんと(山村)響ちゃんがツボに入っちゃって、それでしばらく読めなくなっちゃったりとか。そういう学校ノリみたいなのがありますね。


■ ふたりのプリンセスの言葉を、多くの人に聞いて欲しい

――続いて映画についてお聞きしたいのですが、沢城さんが思う本作の注目ポイントはどのような所でしょうか?

沢城:「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」と「パンプキン王国のたからもの」は分かれてはいるんですけど、リンクしているお話なんです。そのリンクにも凄く意味があるので、同時上映で見ていただく良さをすごく感じます。

――では「パンプキン王国のたからもの」の沢城さんが思う見所を教えて頂けますか?

沢城:はるかの魂に呼応する様なパンプルル姫というキャラクターが登場するんですけど、はるかが「太陽」ならパンプルル姫は「月」って言う感じで、心の開き方には少し差がある二人なんです。ただ、凄く凛として心のあるプリンセスふたりが、子供たちに聞いてもらいたい言葉を真正面から口にしている映画になっていて、誰もが憧れるふたりだなって思えるはずです。

――「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」はどんなところが見所でしょうか?

沢城:フルCGでやっている良さがいっぱいあって、カメラワークも3Dならではの動かし方。ちょっとアトラクション的な面白さがあると思います。本当にキャラクターの後ろをついていくジェットコースターみたいなシーンもあったり! あと、この映画の収録をした時はまだスカーレットを演じたての時で、監督と一緒に手探りで演じたな、という思い出もあります。

■ ファンの熱量を超えたいと思いながら、プリキュアを演じています

――これまで数々の声優さんがプリキュアを演じられてきましたが、今回プリキュア役としてテレビや映画に出演されて、プリキュア役を演じる重みなどはありましたか?

沢城:私の世代で言うと小学校の1年から6年になるまで「美少女戦士セーラームーン」がピッタリと放送していて、やっぱりその中でも「このエピソード好きだったな」っていうのがあったんですけど、『プリキュア』は6年が経つと6作品ある訳じゃないですか。なので女の子が集中してシリーズを観る時期って2、3年ぐらいだと考えると、何年か経って「Go!プリンセスプリキュア」を一番見ていた世代が出てきた時に恥かしい事をしたくないなというか、「ちゃんと思い出に残るキャラクターになっていないと格好がつかないな」と思っていま頑張っています。
演じている間は本当に夢中で、「今まさにプリキュアの戦士を演じている」って事にもうちょっと感動しながらやりたいんですけど、なかなかそんな感じではないですね。私はいつもそうなんですけど終わった後にしばらくしてから「なんか凄いことをしていたのかもな」とか「凄いプレッシャーのある事をやっていたんだな」といった感じで、感覚がのんびりくるタイプなんです……。卒業式当日に泣いている子たちの気持ちが全然分からないというか(笑)「これから皆と会えない」っていうのが、体と心でしっかりと理解できているからこそ、泣いているわけじゃないですか。でも、私はそのへんの体感が遅いんですよね。卒業式が終わってから3ヶ月後ぐらいに突然悲しくなったりとかするので…。

――では、演じ始めてから受けた反響などはありましたか?

沢城:初登場の回の朝に、ヤフーのホットワードに載っていたのはすごくビックリしました。それが一番最初にあった世間と自分とのギャップかもしれないですね。収録時にも、キャストから「知り合いの娘さんが観てくれてて、スカーレットごっこをしてるらしいんだよね」っていうのは聞いたりしているんですが、遠い所で影響力という火が燃えているというか。私に届くには、もう少し身近でその火を間の当たりにしないと、なかなか実感できなくて。最終回に間に合わないかも知れないんですけど……。

――それこそ、今回劇場版では子供たちがライトを振る様子が見れるかと思うので、それもある種の反響かもしれないですね。

沢城:「プリキュアミュージカル in 大阪」を、キャストのみんなで観に行っていて、子供たちの「プリキュアがんばれー」っていう波の中は体験してきているんです。その時はディスピアを倒すとか、クローズを倒すっていうエネルギー以上に、まずこの子たちを超えるエネルギーが燃えていないとダメだっていう危機感を凄く感じましたね。本当に子供たちの熱量が思った以上で、自分より輝いていないものは子供は観てくれないので、「頑張らなきゃな」って思いましたね。

――最後に、ファンの皆様へメッセージをお願い致します!

沢城:プリキュアって聞くだけで女児向けっていう印象を最初に抱かれる方が多いと思うんですけど、やっぱり毎年作品によって様子が違っていて、本作では私もたくさん射抜かれるセリフがあって、決して子供向けとは言えない大事な言葉がたくさんある作品になりました。劇場版はその結晶みたいな作品になっているので、是非足を運んで頂けたら嬉しいなと思っております。劇場でお会いできたらそれ以上のことはありません。よろしくお願いします!

――ありがとうございました。


◆公開情報
『映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』

■作品紹介
【INTRODUCTION】

今度の映画はプリキュア史上初の、Go!Go!!豪華3本立て!!!
映画館でキラメく、ハッピー・ハロウィン・パーティ開催ッ!!

大人気TVシリーズ「Go!プリンセスプリキュア」(ABC・テレビ朝日系列)が
この秋映画になって登場!
しかも、CGアニメやミニサイズのプリキュアも登場する超豪華な3本立てで、
プリキュアの魅力もパワーアップ!
ハロウィンをテーマに、つよく、やさしく、美しく!プリキュアが大活躍!!

【STORY】
『パンプキン王国のたからもの』
ごきげんよう!わたし、春野はるか!わたしたち、おとぎの国のようなパンプキン王国にやってきました!ところが、この国のプリンセスがお城に閉じ込められていたことがわかったの!!いったい誰が、なんのために……!?プリンセスを助け出し、パンプキン王国の未来を取り戻さなくちゃ!!みんなもミラクルプリンセスライトで、力を貸して!!

『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』
わたしたち、夜の闇に閉ざされた国・パンプキングダムへ飛ばされちゃった!昼を取り戻すためのカギを握るのは、ミラクルライト!希望を失くさなければ、願いは絶対かなうんだから!さぁみんな力をあわせて、パンプキングダムに光を取り戻そう!!

『キュアフローラといたずらかがみ』 
同時上映だよ!


「パンプキン王国のたからもの」
監督:座古明史
脚本:秋之桜子
キャラクターデザイン・作画監督:香川 久
美術監督:須和田 真
製作担当:山崎尊宗

「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」
監督・キャラクターデザイン:宮本浩史
CGアニメ―ションスーパーバイザー:金井弘樹 美術監督:真庭秀明

「キュアフローラといたずらかがみ」
監督:貝澤幸男
CG演出:日向 学
CGディレクター:中沢大樹

声の出演:嶋村侑、浅野真澄、山村響、沢城みゆき、東山奈央、古城門志帆



>> 『映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』公式サイト

(C) 2015 映画Go!プリンセスプリキュア製作委員会
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