『プリキュア』3Dライブ、プロデューサーインタビュー

アニメが現実に近づいた! アニメと舞台のハイブリッド『プリキュア』3Dホログラフィックライブ、プロデューサーインタビュー

2016年12月23日(金・祝)より、DMM VR THEATERにて「プリキュアシリーズ」初の3Dホログラフィックライブ『みんなあつまれ!プリキュアフェスティバル プリキュア ON ミラクル◇マジカル☆ステージ』が開催となります!

世界初のホログラフィック常設劇場でおこなわれるのは、『魔法つかいプリキュア!』と歴代プリキュアたち総勢44人による歌と踊りのエンターテインメント。専用のメガネや機材を使用しないで体験できるVR技術により、まるでTVアニメの世界からそのまま飛び出してきたかのようなプリキュアたちが、目の前の空間でライブステージを繰り広げます!

今回のそんな夢のような企画のプロデューサーを務めた東映アニメーションの庄野ひろみさんにインタビューを実施。企画スタートの経緯や、ホログラフィックを用いたアニメの新たな可能性について伺いました。

『みんなあつまれ!プリキュアフェスティバル プリキュア ON ミラクル◇マジカル☆ステージ』<br>プロデューサー 庄野ひろみさん

『みんなあつまれ!プリキュアフェスティバル プリキュア ON ミラクル◇マジカル☆ステージ』
プロデューサー 庄野ひろみさん

 

きっかけは「プリキュアの可能性をさらに広げたい!」という想い

――“DMM VR THEATER”に「プリキュアシリーズ」が参加することになった、きっかけはなんだったのでしょうか?

庄野ひろみさん(以下、庄野):2014年にお台場新大陸で製作した『ONE PIECE』のホログラフィックバトルシアターを“DMM VR THEATER”でやらせていただきたいと言う話があり、その時に「プリキュアシリーズ」もやってみませんか、と提案をしていただいたのがきっかけです。

DMM VR THEATERを運営しているDMM.futureworksさん(以下、DMM)は、コアなユーザーに向けたコンテンツがとても強いんですけど、ホログラフィックに特化した常設シアターを作ったこともあって、もっと幅広い層にアプローチをしていきたいという意図があったようなんです。そういう意味では、『ONE PIECE』は世界的なコンテンツとして手応えを感じていただけたようです。

――そんな中で、二の矢として「プリキュアシリーズ」が選ばれたのはどういった理由からだったのでしょうか?

庄野:東映アニメーションとしても、映画やキャラクターショーだけじゃなく、もっと幅広いメディアに『プリキュア』シリーズを広げていきたいという考えがありました。そんな中でDMM VR THEATERを考えたときに、あのステージを100%使って、大勢のプリキュアたちが歌って踊ったらとても華やかなんじゃないかな、と思ったんです。最近の『プリキュア』シリーズは3DCGを使ったダンスのエンディングも凄く評価していただいていましたし、「よし、やろう!」と決めたんです

――実際に企画が動き始めたのはいつごろだったのでしょうか?

庄野:去年の(2015年)の夏ごろでした。やはり、東映アニメーションのコンテンツをちゃんと作ろうと思ったらそれくらいの期間は必用になります。DMMさんが他社さんとやっている別の作品と比較した時に遜色がないにものにしたいという思いもありましたからね。

――VRということもあって、ひとつの作品を作ろうと思ったらそれくらい時間がかかるものなんですね。ところで、DMM VR THEATERのホログラフィックは今世間で流行っているところの「VR」とは大分意味合いが違ってますよね。

庄野:そうなんです。もともとDMMさんによって「VR THEATER」というシアター名が登録されたのが、今あるVRが流行る前だったんですよね。なので、VRのもつ「バーチャル・リアリティ」とは、ちょっと言葉の意味が違うんです。

この「VR THEATER」では、裸眼で観ることができます。また、背景のモニターと手前のハーフミラーのスクリーンに映像を写しているので、舞台上にキャラが実在しているかのようにみえるというのが大きな特徴です。どちらかと言うと、Mixed Reality(複合現実感)に近いかもしれませんね。

――実際に“DMM VR THEATER”をご覧になった感想はいかがでしたか?

庄野:最初の『ONE PIECE』を見たときはやはり感動しましたね。普通のホログラフィックを見るのとはライブ感という意味で音響からなにまで違っているんです。「キャラクターが目の前にいる」という感覚が全然違うんですよ。背景や照明などのステージ技術をふんだんに使うので、作り手側から見ても楽しい気持ちになれました。

 
大切にしているのは「プリキュアがそこにいる感」

――『プリキュア』ではどんなことに挑戦しようと思いましたか?

庄野:『ONE PIECE』は物語性を重視した内容でしたが、『プリキュア』では舞台を大きく使ったショーという部分をフューチャーしています。それがこれ以上ないくらいに『プリキュア』というコンテンツとマッチしているんですよ。

――確かに、華やかなステージというのが映える作品ですよね。3DCGのキャラクターたちがステージ上を踊り回るということですが、やはり通常のアニメーション作りとは異なる方法が使われているんでしょうか?

庄野:もちろん違います。今回の内容では2Dの手描きアニメと3DCGを合成して作っているのですが、絵コンテはステージを想定したVコンテを更新しながら作成しています。3Dモデルの動きに関してはモーションキャプチャーで実際の人がステー以上で動きを付けたものをCGで調整する手法をとっています。プリキュアたちがステージ上を動き回るという点では、実際のミュージカルや舞台に近いイメージだと思います。

また、ひとりひとりだけだと、どうしても表情が小さくなってしまうので、お気に入りのプリキュアをしっかり見せるためにも、サイドスクリーンは映像も使って、表情のアップの映像も出していきます。これは、実際のライブでも使用されている手法でもありますし、舞台でオペラグラスや双眼鏡で、キャストの顔を覗くのに近い感覚ですかね。

――作業的に大変ということはありませんでしたか?

庄野:やはりアニメ映像を制作するのとは違う苦労はありましたね。例えば、2Dアニメ、3DCGモーションキャプチャーで製作したものを通常のスクリーンではない舞台装置で実現するためにアフレコやダビングもどうすればどのようにすれば良いのかつどづとの打ち合わせが必要でした;

それだけじゃなく、現場での調整作業が映像、音響、照明、特殊効果に必要になります。照明だって場面によって変化するし、ステージ手前にも装飾をいれたりして。より立体的に感じていただけるための工夫を凝らしているんです。さらに展示催事も製作して子供たちにより楽しんでもらえる様に工夫していますから。

――本当に舞台役者のようにプリキュアたちが登場する感じになっているわけですね。

庄野:それに加えて、ステージ中にはプリキュアたちがお客さんに質問を投げかけてくるインタラクティブクイズや、劇場版ではお馴染みのミラクルライトのようなペンダントを貸し出した子供たちが楽しめる遊びも用意しています。リアルな頭身のプリキュアたちと同じ空間にいられる、この「そこにいる感」を大事にしていますね。ぜひ、プリキュアと一緒にいる空間を、体験してもらいたいですね。ちなみに、ペンダントはちゃんと大人方にも配られるので安心してください(笑)。

 
アニメコンテンツの新しい可能性

――すでに実物はご覧になったんですか?

庄野:ほぼ完成したものは見ているんですけど、最終的な調整がされたものはまだなんですよ。やはりステージ上でどう見えるかというのは、現場に行ってみないとわからないですし、照明や音響の調整も必用ですからね。

――本当に舞台の仕込みのような作業が舞っているわけですね。

庄野:私たちの中では、映像と舞台のハイブリッドなものを製作する、というイメージになっています。舞台的な側面はたしかに多いんですけど、手描きで背景を作ったり3DCGのダンスパートを作ったりと、映像コンテンツの延長という想いも強いんです。今回の試みは、アニメを現実に近づけられる、新しい可能性のひとつだと考えています。

これまでも、着ぐるみを使った『プリキュア』シリーズのミュージカルはありましたけど、やはり舞台で出来る事には限界があるんです。今回のDMM VR THEATERでは3DCGを使用しているので、プリキュアたちはちゃんと口が動いて喋るし、ミラクルたちも、ほうきに乗って飛ぶことだってできるんです。アニメのまんまの頭身のプリキュアたちが、目の前の空間で歌って踊って、そしてリアルなお芝居をするというのは、ある種、夢のような体験になると思うんですよ。

子供たちにはマジックショーのような何が起こるか分からないワクワク感を与えられるし、細かいところまでこだわっているのでプリキュアのファンの方にも満足していただける仕上がりになったと思っています。

――子ども向けイメージの強い、キャラクターショーに抵抗のあったファンたちにとっても、まさに待ちに待ったコンテンツといえるかもしれないですね。

庄野:そういう意味ではチャレンジでもあるんですよね。本邦初公開であると同時に、ある意味ではまだまだ手探りに近い状態ですから。たくさんの反響をいただいて、「また次もやって欲しい!」と言っていただけたら大成功かなと考えています。

――今後の構想というのはあるのでしょうか?

庄野:現状ではまったくの未定ですが、今後このコンテンツをもっと大きいものにしていきたいという思いはあります。繰り返しになりますが、歴代のプリキュアたちが本当に目の前で歌ったり踊ったりしてくれるんですよ。この作品はパッケージ化の予定もないので、最初で最後のチャンスになるかもしれません。なので、「プリキュアがそこにいる」という体験をぜひDMM VR THEATERで味わっていただくのが一番だと思います。多くの方に、ぜひ足を運んでいただきたいなと思っています。
 
【会場の様子】

 

「みんなあつまれ!プリキュアフェスティバル プリキュア ON ミラクル◇マジカル☆ステージ」

会場:DMM VR THEATER
チケット料金(すべて税込み)
【大人】1,500円(中学生以上)
【小人】1,000円(3歳~小学生)
【ファミリー】2,000円(大人1人、小人1人)
※ノベルティ:3歳~小学生のお子様限定。チケット1枚につき、1つ。数に限りあり。
※2歳以下入場無料。
※別途手数料あり。
※当日券は残席がある場合のみ販売予定。
※当劇場はヘッドマウント型のVRではなく、裸眼で鑑賞可能なため年齢制限はございません。
※公演概要は予定となります。
>>チケット詳細・購入はこちら(Lコード:31863)

開催時期:
2016年12月23日(金・祝)~2017年1月29日(日)
※12/31、1/1、1/2、1/3は休館日
開催日時:
開場9:30 閉場17:00(最終入場16:00)
上映回:10:00、11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00

>>イベント特設サイト

「DMM VR THEATER」とは

◆世界最高峰のシステムで実現するホログラフィック舞台演劇
多元レイヤーで構成されたペッパーズゴースト(視覚トリック)型ホログラフィック投影装置をステージ舞台とすることで、3DCGで制作された映像に物理的な奥行きを加え、あたかもそこに役者が存在するかのような錯覚を作り出す「手品的な」演出を行います。フルCGによる舞台演劇・歌劇といった唯一無二の新しいタイプの劇場です。

◆シースルー投影により奥行きのある立体レイヤー構造
ハーフミラー性能のスクリーンとLEDを用い、シースルー投影のテクノロジーにおけるそれぞれのメリットを最大限に活かしたパッケージとして組み上げ、まるで魔法の様なホログラフィック立体視を可能とします。実空間には存在しないキャラクター達がまるでそこに存在している様な錯覚をオーディエンスに与えるステージです。既に行われている、透過ボードや反射トリックを用いた既存の演出の、さらに二次元先のステージが常設舞台に設置され、幅広いフォーマットの公演に対応可能です。

>>「DMM VR THEATER」公式サイト
>>『魔法つかいプリキュア』公式サイト

(C) DMM.futureworks Co., Ltd. (C)ABC・東映アニメーション
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