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声優・上坂さん、小倉さん、水瀬さんが「キントリ」で名曲をカバー

声優・上坂すみれさん、小倉唯さん、水瀬いのりさんが、名作アニメ主題歌や水樹奈々さん、堀江由衣さんの名曲をカバー! 「KING SUPER LIVE 2017 TRINITY」レポート

 2017年3月5日(日)、日本武道館にて、声優・アーティストの上坂すみれさん、小倉唯さん、水瀬いのりさんによるライブ「KING SUPER LIVE 2017 TRINITY」が開催されました。「KING SUPER LIVE」は、キングレコードが主催するライブイベントで、過去に「KING SUPER LIVE 2015」と題し、水樹奈々さん、宮野真守さんら豪華アーティスト陣が出演し、大盛況のうちに幕をおろしました。

 本稿では、キングレコードの次世代を担う3人による圧巻のパフォーマンスの模様をレポートとしてお届けします。

 

トップバッターはスペクラの赤い衝撃!? どすこいパウダーでハイタッチ!
 赤・ピンク・水色と、各アーティストのイメージカラーで埋め尽くされた武道館。開演時間を迎えてオープニング映像が流れると、トップバッターを務める上坂さんが登場! 赤と白を基調とした色合いやフリル、胸元のリボンなど、上坂さんらしさを詰め込んだ衣装で「Inner Urge」を披露。開幕とは思えない盛り上がりを見せ、ライブの幕開けを飾りました。また、観客と共に「S・O・X」コールもシンガロングしてお祭り騒ぎ。

 続いての曲は「閻魔大王に訊いてごらん」。本来、アコースティックギターのみの前奏ですが、今回は生バンドということもあり、キーボードも加わるアレンジバージョンが展開しました。ハードなロックナンバーに、観客も負けじと武道館を真っ赤に染め上げ、熱気をさらに底上げします。

 上坂さんも観客もテンションが高まったところで、「♡をつければかわいかろう」を熱唱。楽曲のテンポも然ることながら、Cメロでは「コールアンドレスポンスのお時間です」と会場を煽り、「上坂すみれは?」「可愛かろう!」「上坂すみれは?」「毛深かろう!」と激しい応酬で“上坂すみれワールド”を作り上げました。

 
 MCでは、合同ライブにも関わらずコールアンドレスポンスを完璧にこなす観客へ「プロですね!」と驚いた表情を見せつつ、武道館に立てた喜びを口にします。また「ゆいちゃんと、いのりさんが可愛いから! もうお二人は光と光で、その間に挟まれた私は……(笑)」と合間で笑いを誘い、会場には和やかな空気が流れます。

 他にも、小倉さんのライブ恒例となっているハイタッチにちなみ、大坪由佳さん直伝(?)の“相撲パウダー”を披露したりと、数々の小ネタに同志(上坂さんのファンの総称)からも笑いがこぼれました。

※上坂さんが出演したニコ生にて、大坪由佳さんが「スノウパウダー」を「相撲パウダー」と言い間違えたことから誕生した、上坂さんにとってのキラーワード。

 続いての曲は、TVアニメ『この美術部には問題がある!』のEDテーマを飾った「恋する図形(cubic futurismo)」と、そのカップリング曲「文豪でGO!」。なお「文豪でGO!」において、「印税!」「原稿料!」「打倒 編集部!」と次第に大きくなっていくコールアンドレスポンスを経て、なんと間奏でエアテルミンを披露。そこに本物のテルミンがあるかのように、真剣な顔つきで演奏し、最後は会場の全員で「打倒編集部!」と拳を突き挙げて締めくくりました。

 
 さらに、上坂さんが立ち上げた革命的ブロードウェイ主義者同盟のスローガン「生産 団結 反抑圧」も観客と共に三唱。ステージを走りながら「奈々様だったら5秒で走るのに……」など、上坂さんらしい冗談も飛び出しながら、武道館に真っ赤な雄叫びを響かせました。

 そして、ラストナンバーはデビュー曲「七つの海よりキミの海」。前奏ではスラップベースに合わせてダンスを繰り広げ、曲が始まると会場には「むろみー!」「ここだー!」と力強いコールが響き渡り、序盤とは思えない盛り上がりとなりました。


1stアルバムから新曲を初披露! 水瀬さんが力強い歌声で武道館を震わせる
 熱気に包まれた武道館へ爽やかなメロディと共に姿を現したのは、水瀬いのりさん。水色のスカートに大きな青いリボン、そして柔らかな表情を浮かべながらデビュー曲「夢のつぼみ」を歌います。サビの「行くよ」では、客席へ向けて指を指し、まるで観客を先導するかのようなパフォーマンスで魅了しました。

「みなさんの声をもっと聞かせてください!」と呼びかけると、心地よいキーボードの音色から「MELODY FLAG」を歌い、水色に煌めく会場に伸びのある歌声を響かせていきます。また、落ちサビで少し大人びた表情を見せる一幕も。

 そして、満面の笑みを会場へ向け、「皆さんと楽しい時間を過ごせるよう楽しみにしていました。今日という日を忘れない1日にしてくださいね」とライブの喜びを噛み締めます。

 次の曲はTVアニメ『ViVid Strike !』EDテーマの「Starry Wish」。思いを募らせるようにAメロからサビへ向けて盛り上がり、しなやかで力強い歌声を観客の胸へ届けました。さらにラスサビの「星降る夜 瞳閉じて」という歌詞に合わせて、客席にはオレンジ色の光が多数浮かび上がり、水瀬さんを見守る優しい星空が再現されました。

 
 2ndシングル「harmony ribbon」のカップリング曲「Ring of Smile」を歌い終えると、二度目のMCで水瀬さんは『ViVid Strike !』が3人の共演作であることを話題に上げると、作品への想いを語ります。ちなみに「Ring of Smile」は大きなイベントでは初披露ということで、「みんなが一つの笑顔の輪になったようで嬉しく思います!」とコメント。

 なお、4月5日(水)には、待望の1stアルバムがリリースされる水瀬さん。ライブ当日に公開されたジャケットや収録内容について触れると、改めて全レコーディング終了を報告。すると、そんなアルバムから一足先に新曲「春空」を披露。

 タイトル通り、春の訪れを感じさせるポップな曲調となっており、聴いているだけで楽しくなるほどです。間奏では胸に両手をあて、まさに感無量という表情を浮かべたりと、水瀬さん自身もステージを最大限楽しんでいる印象を受けました。

 「最後はみんなで歌いましょう!」と呼びかけると、水瀬さんのソロ最後の楽曲は「harmony ribbon」。手を振りながらステージを端から端まで歩み、観客の笑顔を全身で受け止めます。そして最後は、会場の全員とラスサビ後のコーラスをシンガロング。最後の最後まで水瀬さんの魅力が十二分に感じられるひと時となりました。

 
初体験の生バンドにリハからドキドキ!? 可愛さと強さの両方で観客を圧倒
 キュートなスモールハットや、セクシーなガーターリングと、ピンクを基調にした魅力満点の衣装で登場したのは小倉唯さん。「Pick me, Please……」を合図に「Honey♥Come!!」を歌い始めると、会場は一瞬でピンクとイエローに染め上げられます。また、サビでは「Honey♥Come!!」と客席からコールが送られ、会場は再び熱気に包まれました。

 さらに、定番曲の「Baby Sweet Berry Love」を続けて披露すると、4人のダンサーと共にダンスパフォーマンスでステージを盛り上げます。

 ライブ後半にも関わらず「みなさん一緒にハニカムしてくれましたかー?」との問いかけに、勢いのある返答が武道館に木霊します。ここで小倉さんから、ラストスパートへ向けてのお水タイムが設けられるも「飲んだらビシバシ行きますからね!」と力強い一言が寄せられ、観客も負けじと歓声で応えました。

 また、「実は初めての体験をしているんです。分かる方いますか?」と質問を繰り出すと、今回が初めての生バンド体験であることを告白。リハーサルの時点で衝撃を受けたようで「曲が生きているように思いました」と嬉しそうに語りました。

 
 そんな生バンドでお届けするのは、小倉さんの楽曲の中でも非常にアッパーな「Future Strike」。アレンジされたピアノの静かなイントロから、芯の通った歌声が突き抜ける入りサビと、最初からトップギアで展開。先ほどまでピンク一色だった会場は、一瞬で真っ赤に転換します。華奢な身体から繰り出される歌声の一撃一撃に、ファンも負けじとコールを送って互いに高め合っているかのよう。

 その熱を絶やさないように、「Raise」を続けて披露。サビにかけて徐々に高まっていく会場の熱気を集め、サビで解き放つように熱唱。可愛さと強さを兼ね備えた小倉さんならではのステージで圧倒しました。

 ここでダンサーが再登場すると、「Honey♥Come!!」のカップリング曲「ガーリッシュエイジ」をパフォーマンス。楽曲にちなみ、少し大人びた表情と歌い方で、先ほどとは一味違う雰囲気で会場を魅了します。スカートをなびかせながら繰り広げる俊敏なダンスも、まさに小倉さんならでは。

 ボルテージが最高潮に達すると、最後は「ハイタッチ☆メモリー」を熱唱。観客との「いっせーので 君とだけ!」で始まり、間奏では小倉さんのライブ恒例のハイタッチも披露。より観客と一体感を増していきます。そんな武道館が揺れるほどの盛り上がりも、最後は会場の全員とハイタッチで締めくくられ、3人のソロパートは幕を下ろします。

 

キンスパならでは!? 新たな世代の3人が数々の名曲をカバー
 熱気を帯びたステージを小倉さんが後にすると、再び上坂さんと水瀬さんが登場。衣装チェンジを経て、水樹奈々さんが歌うTVアニメ『この美術部には問題がある!』OPテーマ「STARTING NOW!」をカバーソングとして披露。二人の個性が程よく調和し、溶け合う光景はまさに「KING SUPER LIVE」ならでは。客席からも「STARTING NOW! STARTING NOW!」とコールが寄せられ、非常に大きな盛り上がりを見せました。

 続いては、水瀬さんが小倉さんと入れ替わり、堀江由衣さんによるTVアニメ『シスター・プリンセス』のOPテーマ「Love Destiny」をデュエット。二人の甘い歌声と、どこか切ない表情に会場も息を呑んで見守るばかり。

 そして、小倉さんの入サビを合図に、上坂さんとバトンタッチする水瀬さん。最後のデュエット曲は、水樹さんの代表曲でもあり、TVアニメ『魔法少女リリカルなのはA's』OPテーマ「ETERNAL BLAZE」。同じ都築真紀氏が原作の『ViVid Strike !』でW主演を果たした二人が歌うからこそ、感慨深さを感じさせられる選曲に観客のテンションも天井知らず。特に水瀬さんは、尊敬する水樹さんを彷彿とさせる力強いパフォーマンスで会場を魅了します。

 さらに、ラスサビ直前の「すべてを信じて」で見つめ会う二人。この瞬間、最終回を経たフーカとリンネを連想させられると同時に、観客の胸へ強烈な歌声の一撃を届けました。

 
 一通りデュエットソングを歌い終えると、客席からの「すみぺー!」の呼び声で改めて上坂さんがステージに登壇。ここで初めて3人のアーティストが勢揃いします。そんなMCですが、パンフレット撮影時のエピソードが飛び出すと、水瀬さんが「ツーショット写真が緊張して……」と告白したり、4月より放送開始するTV番組「上坂すみれのヤバい○○」について上坂さんが「(ゲストのオファーを)絶対に受けない方がいいですよ。(内容によっては)突然、川の映像が流れるかもしれません」と不穏な発言を残したり、3人ならではのトークが展開します。

 また、白を基調とした3人お揃いの衣装について触れると、観客よりも早く上坂さんが「回ってー! 回ってーーー!!」と二人へ叫び出し、笑いを誘う一幕も。その他にも、3人の共通点を探ったり、後日打ち上げがてら肉を食べに行くエピソードも飛び出し、会場に温かな空気が流れます。

 あっという間の時間に名残惜しさもありますが、最後はTVアニメ『みなみけ』より「経験値上昇中☆」を3人で披露。同年代ということもあり、まさに姉妹のように息ピッタリに歌い上げ、ステージを一度締めくくりました。

 
 暗転した会場に三色のまばゆい光が輝き、アンコールの呼び声が鳴り響く中、「キンスパ」ライブTシャツに身を包んだ上坂さん、小倉さん、水瀬さんが再び姿を現します。当日のラストナンバーはTVアニメ『魔法先生ネギま!』より「ハッピー☆マテリアル」。3人でステージをゆったりと歩きながら仲睦まじく歌い上げ、最後の最後まで笑顔と歌声を観客に届けました。

 
 次世代のキングアミューズメントクリエイティブを引っ張っていくあろう3人のアーティストが集結し、それぞれの個性を遺憾なく発揮した「キンスパ」。今後、彼女らが魅せてくれる新たな世界を期待せずにはいられません。

[取材・文/鳥谷部宏平]

<セットリスト>
1. Inner Urge/上坂すみれ
2. 閻魔大王に訊いてごらん/上坂すみれ
3. ♡をつければかわいかろう/上坂すみれ
4. 恋する図形(cubic futurismo) /上坂すみれ
5. 文豪でGO!/上坂すみれ
6. 七つの海よりキミの海/上坂すみれ
7. 夢のつぼみ/水瀬いのり
8. MELODY FLAG/水瀬いのり
9. Starry Wish/水瀬いのり
10. Ring of Smile/水瀬いのり
11. 春空/水瀬いのり
12. harmony ribbon/水瀬いのり
13. Honey♥Come!!/小倉 唯
14. Baby Sweet Berry Love/小倉 唯
15. Future Strike/小倉 唯
16. Raise/小倉 唯
17. ガーリッシュエイジ/小倉 唯
18. ハイタッチ☆メモリー/小倉 唯
19. STARTING NOW!/上坂すみれ×水瀬いのり
20. Love Destiny/小倉 唯×上坂すみれ
21. ETERNAL BLAZE/水瀬いのり×小倉 唯
22. 経験値上昇中☆/上坂すみれ×小倉 唯×水瀬いのり
EN.1 ハッピー☆マテリアル/上坂すみれ×小倉 唯×水瀬いのり

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