『雷神とリーマン』舞台化記念、原作者インタビュー

WEBマンガ『雷神とリーマン』初舞台化を記念して、原作者・RENA先生に舞台の魅力を直撃インタビュー!

2017年の「WEBマンガ総選挙」2位を獲得した、RENA先生による人間になりたい雷神と、枯れたリーマンのワンルームコメディ『雷神とリーマン』が初舞台化。2018年4月7日(土)~4月14日(土)の間、東京・新宿シアターモリエールにて、韓国×日本のキャストで行われます。
そこで、舞台練習の見学を終えたばかりのRENA先生に直撃インタビュー! マンガと舞台の表現の違いや魅力、舞台のトキメキポイントなどを伺いました。

 

『雷神とリーマン』は、「pixivコミック」内レーベル「くろふねピクシブ」にて連載中のWEBマンガで、クロフネCOMICSより書籍化もされている大人気作品。失恋を機に色事から遠のき、日々を味気なく過ごしていたゲイのリーマン・大村と、「神でいるのが嫌になった。お前、俺を人間にしろ」と突然現れた不審者、もとい雷神・雷遊(らいゆう)との不思議なシェア生活を描いた物語です。

舞台化にあたり、雷遊役には、韓国発ヒューマン・コメディ・バディミュージカル『マイ・バスケットリスト』日本語公演で不良少年役を好演したミンスさんと、個性派演劇集団「劇団番町ボーイズ☆」メンバーの二葉勇さんによるWキャスト。大村役は、ミンスさん同様『マイ・バスケットリスト』日本語公演で余命宣告を受けた青年を熱演したインジュンさんが務めます。

▲左よりミンス(雷遊役)、インジュン(大村役)、二葉勇(雷遊役)

▲左よりミンス(雷遊役)、インジュン(大村役)、二葉勇(雷遊役)

 

男子のワチャワチャ感にRENA先生も胸キュン!

――まず、舞台化が決まっての感想をお願いします。

RENA先生:舞台化の依頼があったと電話で一報いただいた瞬間、「え!? 舞台化ですか?」と驚きながらも、お受けした感じです。舞台を見に行ったことがなくて私にとっては遠い世界の話だったので、お話をいただいて「どうしようか」と考えた時に、いろいろ調べたり見に行ったりと、舞台というものを勉強させていただいて、面白い世界だなあと思いました。2次元を2.5次元化するっていうことの面白さを感じてはいるんですけれども……マンガは、読む人それぞれのイメージやテンポ、読み方があると思います。なので、それを3次元の実際の人間が演じた時に、どうすり合わせていくかがすごく難しい部分だなと思いましたし、逆を言えば作品の全く新たな一面が見られることが面白さなのかなと思いました。

今回、練習されている風景を見させていただき、1回目と2回目でやっていることやセリフが全然変わっていて、「アドリブでやってたんだ」「全然違うセリフになってる!」と思って。それがすごく面白くて、これは何回も見に行きたくなるなと思いました。

――舞台を見慣れていないということですが、練習をご覧になった感想は?

RENA先生:見慣れていない方だと、最初の10分くらいは「どうなるんだろう」っていう戸惑いとかあると思うんですけども、私は見ていくうちに世界に入り込んでいけて、マンガのキャラクターを実際の人間が演じている部分とかは全然気にならなくなりました。自分のマンガのキャラクターではあるんですけれども、雷遊がこんな事やっている、あんな事やっているっていう面白さや新しい驚きみたいなものを感じたので、今よりももっと完成形に近づいて演じられる本番は、もっと面白いんじゃないかなと思っています。

――ご自身の作品であり、別の作品みたいな感覚なのでしょうか?

RENA先生:ストーリーは原作をなぞってくださっていて、元はこのマンガなんだなと思うんですけれども。読者の方だったり、私自身の考えているテンポや間というものが、全然また違った表現の仕方でされているので、新しい別の形という感じですかね。ネガティブな意味ではなくて、新しい形での表現に「面白いな」というふうに受け取りました。作品自体の伝えたいことが舞台でも伝わればいいなと思うんですけども、その辺りのことは脚本や演出方も気を配ってくださっていて、今日見て「ここは、こうしてほしいな」とか思ったことも、「そういう風にします」と対応してくださって。すごく、皆さんに真摯に取り組んでいただいている感じなので、作品が伝えたいということは舞台を見て下さっても伝わるんじゃないかなと期待しています。

――では、役者さんの演技、表現の仕方も、その新しい面白さの要素になっていると?

RENA先生:言葉とか表現に対して、原作と違うなとか感じることはあるかもしれないですけれども、それは些細なことで。演じている皆さんが熱演されているというのと、サブキャラクターの皆さんがコミカルに面白く演じてくださっているので、すぐに引き込まれるんじゃないかなと思います! 笑えるところが多くて、拝見した中で何回も爆笑したところがあって(笑)。役者さんたちがテンポよくコミカルに演じると、コメディってこんなに面白くなるんだっていうほど、驚きがありました。

掛け合いとかって、マンガの中だと制限されちゃうんですよ。1ページ当たりだいたい6~7コマしか入らなくて、そのうち1コマにセリフが2~3個入ればいい方で……その中で掛け合いを表現すると、結構なセリフが入ることになるんです。そうなると、マンガって見づらくなるので、セリフを結構削ることになっちゃう。舞台だとセリフを削ることなくそれを存分に発揮できるので、コマとコマの間に「そんなやりとりがあったかもしれない」っていう面白さを丁寧に細かく表現してくださっていて。マンガでは表現できない部分をカバーされると、こんなふうに面白いんだなって思いました。

――なるほど! アニメやドラマCDで吹き出しに入っていない言葉がセリフになっていることもありますし、そんな風にマンガと舞台の違いを楽しむのも面白そうですね。

RENA先生:舞台の上で、セリフとして吹き出し外の言葉を言っても、全然不自然じゃないところが多々ありました。マンガの中では不自然になってしまうことでも、舞台だと実際の人間がやっているから自然に感じるみたいなところが結構ありますし、その逆も然りではあるんですけども……。細かい合間合間での、役者さんのアドリブも「そんな事を合間でやっていたかもしれない!」っていう感覚につながったので、新たな一面が見えるっていう意味では、逆にその一面をマンガに取り入れちゃいたいっていう所もありました(笑)。

――ある意味、先生のイメージを越えた作品になった感じですね。

RENA先生:マンガとは違うものになるっていうのは分かっていたことですが、どんな風になるっていう想像は全然できなかったので、「どんな風になるんだろう」と思って見に来たら、思っていた以上に面白かったです。原作を知っている方にも「原作はこんな感じだけど、舞台はこんな感じだよ」っていう違いとか、「このシーンはこうだったけど、こんな風になったよ」と楽しんでいただけると思いますし、楽しんでいただけるように作っていただいている感じですね。

――他にも、マンガと舞台の違いを感じられたシーンなどはありますか?

RENA先生:例えば、雷遊が浮かんでいるシーンとかは、舞台らしい表現だなと納得できる演出だったり、効果音や音楽が入ったりするということで、音が聞こえてくるのはマンガにはない強みですね。あと、雷遊はWキャストなのでそれぞれ違った印象なんですけれども、それぞれ雷遊らしさがあって、ミンスさんの回と二葉さんの回で違った楽しみ方ができるなと思いました。サブキャラを演じてくださる方々もめちゃくちゃいい味を出されていて、特にヤス役のキャストさんは、面白いアレンジをたくさん入れられているので、毎回違った楽しみがあるんじゃないかなと思います。

▲上記の見学レポに関する先生のツィートが下記になります

▲上記の見学レポに関する先生のツィートが下記になります

 

――最後に、先生のオススメのシーンや見どころがあれば教えてください。

RENA先生:今回、練習を見ていて、男子のワチャワチャ感が好きな人は「すごく楽しいだろうな」という印象が一番ありました。マンガだと、動きがないというのもおかしいんですけども、そんなにワイワイ、ドタバタする感じがないので。それが今回は自然な感じに、ミンスさんとインジュンさん、二葉さんとインジュンさんとで、違ったワチャワチャ感が出されていて、マンガにない感じだけど「すごくかわいい!」と、めちゃくちゃ萌えながら見ていました(笑)。高校生たちとのやりとりも組み込んでくださっているので、そのシーンとかも面白く、かわいく見ていただけると思います。男子ならではのコミュニケーションの仕方をしている感じも見れるので、そこがなかなかマンガでは表現しづらいところでもあるので、等身大の男の子っていうやりとりがお好きな方にはたまらないと思います。

――ストレートな雷遊の思いや行動で、次第に変化していく大村との距離感とかも楽しめそうですね。

RENA先生:最初は冷たい態度を取っていた大村が、次第に変化して、雷遊と一緒におにぎりを食べるシーンもあり、3人とも距離感を上手に演じられていて、1時間30分の中で2人の距離が近づいていくは、舞台を見ている方にも感じて頂けると思います。

率直な感想としては、「ワチャワチャしてかわいい!」というのが強いんですけれども(笑)。成人していても男性だけで集まると、やりとりが無邪気になったりするところを役者さんが本当に楽しく演じてくださっているなと思います。舞台以外での役者さん同士のやりとりを見ていてもすごく仲がいいんだなと思うので、舞台での自然な演技につながっているんだなという気がしました。大人だけど仲間内で見せるワチャワチャ感、ギャップがたまらないです。完成がどんな形になるのか楽しみです。

 

なお、チケットは各種プレイガイドにて一般発売中。各公演終了後のおたのしみ特典会開催も決定したので、RENA先生をも魅了する舞台が気になった方は公式サイトをチェックしてください!

原作情報

「お前、俺を人間にしろ」

ゲイの大村は失恋を機に色事から遠のき、日々を味気なく過ごしていた。 いつものように仕事に疲れ自宅へ戻ると、部屋の中にフワフワ浮遊する不審者を発見。 不審者曰く「神でいるのが嫌になった。お前、俺を人間にしろ」。 事態が飲み込めぬまま大村の疲れは極致へ達す…!  嘘か真か神とリーマンのシェア生活、はじまりはじまり。

 
(C)RENA/Libre Publishing 2015

舞台情報

上演概要

タイトル:『雷神とリーマン』
公演日程:2018年4月7日(土)~2018年4月14日(土)
会場:新宿シアターモリエール 〒160-0022 新宿区新宿3-33-10 新宿モリエールビル2F
出演者:雷遊役(Wキャスト) ミンス/二葉勇(劇団番町ボーイズ☆)リーマン大村役 インジュン
和田侑徳、山形啓将、平岡千香子、井伊亮太
演出:藤原新太
原作:RENA
主催:舞台『雷神とリーマン』実行委員会
制作:ライズコミュニケーション
協力:株式会社リブレ
チケット料金:全席指定9,300円(税込) 学生割引7,000円(税込)※未就学児童入場不可 
公演に関するお問い合わせ:ライズコミュニケーション 03-5790-2661(平日13:00~17:00)
公式HP:http://r-t.jp/raijinb

公演日程詳細(雷神 雷遊役/リーマン大村役)

4月7日(土)
13:00~ 二葉勇/インジュン
18:00~ 二葉勇/インジュン

4月8日(日)
13:00~ ミンス/インジュン
18:00~ ミンス/インジュン

4月9日(月)
14:30~ ミンス/インジュン
19:00~ ミンス/インジュン

4月10日(火)
14:30~ 二葉勇/インジュン
19:00~ 二葉勇/インジュン

4月11日(水)
14:30~ 二葉勇/インジュン
19:00~ 二葉勇/インジュン

4月12日(木)
14:30~ 二葉勇/インジュン
19:00~ 二葉勇/インジュン

4月13日(金)
14:30~ ミンス/インジュン
19:00~ ミンス/インジュン

4月14日(土)
13:00~ ミンス/インジュン
18:00~ ミンス/インジュン

※出演者及びスケジュールはやむを得ず変更になる場合があります。予めご了承ください。
※開場時間は開演時間の30分前を予定しております
※各公演後に特典会も実施いたします(詳細はHPでご確認ください)

 

描き下ろし小冊子プレゼント&複製原画展示も決定!

『雷神とリーマン』の原作者RENA先生が今回の舞台のために特別に新たに描き下ろした、オリジナル小冊子を公演日当日のチケットをご提示した方全員へプレゼント!
さらに、劇場内ロビーおよびステージでの複製原画の展示が決定。ステージ上での展示作品は随時入替予定。

▲オリジナル小冊子

▲オリジナル小冊子

▲複製原画の展示の一部

▲複製原画の展示の一部

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