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声優・増田俊樹さん初の自身名義CD「This One」インタビュー

声優・増田俊樹さん初の自身名義CD「This One」インタビュー……増田さんの“ありのままの姿”が表現された作品に

『B-PROJECT〜絶頂*エモーション〜』釈村帝人役、『イナズマイレブン オリオンの刻印』吉良ヒロト役、『アイドリッシュセブン』和泉一織役など、声優として活躍する増田俊樹さんが、初の自身名義CD「This One」を2019年3月6日にリリースします。

劇伴やサウンドトラック、そしてアニメおよびゲーム音楽クリエイターとして活躍する伊藤翼さんがサウンドプロデュース。レコーディングメンバーとして、ドラムに伊藤”ショボン”太一さん、ギターに佐々木秀尚さん(有形ランペイジ)、ベースにニ家本亮介(有形ランペイジ)さんが参加。

弦楽器は室屋光一郎ストリングスさんが担当。さまざまなアーティストの作品に参加する凄腕メンバーが、増田さんの1st EPを強力バックアップします。

CDのリリースを前に、アニメイトタイムズでは、増田俊樹さんにインタビューを実施! 初の自身名義CDを発表する気持ちや楽曲に込めた思い、また3月8日に開催されるライブ「増田俊樹Anniversary Event -This One-」についても語っていただきました。また、こちらの記事は、きゃらびぃと連動しています。

「This One」というタイトルに込められた増田俊樹さんの思いとは──?

──1st EP「This One」のリリースが決まった時の気持ちを教えてください。

増田俊樹さん(以下、増田):今までアニメのキャラクターソングなどを担当した経験はあったのですが、自身名義でCDを出すということはなかったんです。自分のまわりにはアーティスト活動を行っている声優の方々が多かったものの、自分にはあまり縁のないことだと思っていました。

そんな中今回のお話が決まったので、「面白い道を歩み始められる」と嬉しかったですね。学生時代から聞いていたBUMP OF CHICKENさんや、大人になってから好きになったMr.Childrenさんがいらっしゃるトイズファクトリーというレーベルで活動できるのも嬉しいです。

──プレッシャーは感じましたか?

増田:僕は音楽には疎かったので、無知ゆえの度胸があったかもしれません(笑)。もちろん、すごい場所にいるのはわかっているんですけれど、なぜすごいのかがまだうまく説明できないですね。そういう状態を貫いていけば、なんとかできるんじゃないかなと(笑)。

──「This One」というタイトルには、どのような思いが込められているのでしょうか?

増田:僕の1枚目のCDなので、「1」という言葉をどうしても入れたいと思っていました。こねくり回したようなタイトルだとインパクトがないというか。シンプルで耳に入りやすいタイトルにしたいと思ったんです。

そういった意味で、短めでインパクトがある「This One」がいいなと。それから意味を調べたら「これです」という意味だとわかって。いろいろな選択肢がある中で“これ”だっていう。とても重要なタイミングだからこそ使う言葉を見つけられたと思っています。

増田俊樹という文字を作品に堂々と入れるって、今回が初めてなんですよね。そう考えると10年やってきたことは間違いじゃないって自分に言い聞かせたいですし。今作を手に取ってくれる方々にも、僕自身が迷いなく選んだ道だということが伝わったらいいな、という気持ちで「This One」にしました。

──まさに今の増田俊樹さんの思いが詰まったCDになっているということですね。CDに収録されている「風にふかれて」、「夏空の雨」、「フレーズ」の3曲について教えてください。

増田:それぞれの曲の主人公の、恋愛に対する考え方や消化の仕方を歌で表現しました。「風にふかれて」は別れの兆しや選択を余儀なくされたり、どうしようもない結末が刻一刻と迫っていたりするような、そういう渦中にある人を歌いました。

「夏空の雨」や「フレーズ」は、どこか余裕があったり大人な部分があったり、子どもなんだけれども理解した気になっていたり、という状況を表現したかったんです。恋愛って多分、人それぞれ全然価値が違うでしょうし、本人も「本当の恋愛ってなんだろう?」と考え続けるものだと思うんですね。

自分が歩んできた道は嘘なのか本物かわからないという、多くの人が抱えているさまざまな不安を想像しながら、曲に表現したつもりです。

──レコーディング中、増田さんが意見を出したりというのはありましたか?

増田:意見というよりは「僕はこういうのを作ってみたい、こういうふうに表現したい」などと相談しながら進めました。全てを表現してしまうのは僕は好きではないので、わかりやすい内容はできるだけ削っていきたいという考えを伝えました。

レコーディングでは、音楽性の話やリズム、歌詞についての話をスタッフさんから丁寧に教えてもらったりと、ヘトヘトになりながら進めたんです。

曲に込められた思いを受け取って、投げ返してくれる人たちがいるかが楽しみ

──レコーディングは大変でしたか?

増田:大変なことばかりでしたよ(笑)。表現するのにいっぱいいっぱいで、実際に何が楽しいのか、答えがまだ見つけられてないんです。まだまだ満足できないことのほうが多いです。周りのスタッフ皆さんがすごいので、この人たちがぐうの音も出ないぐらいの内容の作品ができれば、やっと楽しみが見つかるかなと。

自分の思いを受け取って、投げ返してくれる人たちがいるかは楽しみですね。厳しい戦いの中で音楽を作っていくんだ、という楽しみ方は見つけられた気がします。

──増田さんのツイッターで、12月31日にレコーディングスタジオの写真がアップロードされていたのですが、年末まで仕事をしていたのでしょうか?

増田:そうなんです(笑)。あの日収録が終わってスタジオを出たのは23時でした。遅い時間だったので、どこにも年越しそばが売ってなかったんです(笑)。いつも24時間やってるはずのスーパーにまで『蛍の光』が流れていて(笑)。「ここも閉める日があるんだ!」と思いました。

──(笑)。やはり年末はどの店も閉まるのが早いですからね。

増田:僕はそばは乾麺じゃなく、生麺を使いたいこだわりがあるんです(笑)。年末の年越しそばはいつも自分で作っていたので、500gぐらい入っている「一人で食いきれんわ!」みたいな大きなやつを買いたくてですね(笑)。

年によっては自分で天ぷらも揚げますし、自分が調理できる具材は全部入れます。卵に肉、天ぷらと、楽しい一大イベントなんですよ。ですが、今回はコンビニのそばで年を越しました。別にコンビニのそばが悪いっていうわけじゃないんですよ(笑)。逆に面白い思い出になりましたね(笑)。

──お忙しいスケジュールだったんですね。

増田:はい。時間に余裕ができたら事務所に長めのお休みをもらって、全てを忘れるようなハワイの生活とか送ってみたいですね(笑)。ログハウスを借りて、仲間達と過ごしたり。

──増田さんの夏休みのプライベートな映像を撮ったり……これじゃあ仕事になっちゃいますね(笑)。

増田:(笑)。カメラが回っている中でも好き勝手していいんだったら大歓迎です。「増田さんすみません、コメントお願いします」とか、そういうのは無しで(笑)。家の中に固定カメラを置いておいてもいいですけど、気の利いたコメントはしないよって(笑)。

──増田さんのDVDも楽しみにしています(笑)。そして、ジャケットやブックレットなどCDのアートワークについても伺れば。まず、ジャケットがすごくカッコ良いですよね。

増田:ちょっとカッコ良くし過ぎちゃったかもしれません(笑)。今作では、僕はあんまり主張しないビジュアルを作りたかったんです。元々絵面だけで表現するのは嫌だと思っている人間なので。

本当にゼロから、何もしないようなものを作りたいなと思っていたら、今回のCDは僕のやりたいようにやらせてもらえたんです。僕の思いどおりの構図で写真を撮っていただけたので、撮影はすごくやりやすかったですね。

──増田さんのありのままの姿が表現されていると。

増田:そうですね。手にとってすぐ理解できるビジュアルはあまり好みじゃなかったので、このジャケットは本当にありがたいと思いました。僕の顔が写らなくても大丈夫か聞いたら、さすがにそれは駄目だと言われたので悔しかったですけど(笑)。

──(笑)。このジャケットはタイトルともすごく合っていますよね。

増田:初回限定盤のほうが、スタッフ皆さんの意向が強いです(笑)。僕は引きの写真のほうが好きなので、通常盤はああいったジャケットになったんです。

自分がやりたいことだけじゃなく、何ができるかを試行錯誤しながらのMV撮影だった

──MVの見どころについて教えてください。

増田:僕はジメッとした空気感のある表現が好きなので、3曲の中で直感的に気になったのが「風にふかれて」だったんです。ストリングスも入っていて、バンドだけじゃなく、さらに広がるオーケストラ感もある導入部もいいなあと。

自分はMVをたくさん観てきた人間ではないので「どうやったらいいんだろう、あんまり表現し過ぎるのも嫌だな」と。なので最初は先輩のMr.Childrenさん、BUMP OF CHICKENさんなど、さまざまなアーティストさんのMVを参考に観て。「こういう曲でも、こういうところで動いたりするんだ」とか「こういう仕掛けの時は動かないんだ」とか、いろいろ研究しました。

自分がやりたいことだけじゃなく、何ができるかを試行錯誤しながらだったので、そういった思いが随所に入っています。MVに出演するのは初めてなので、やること全部が目からウロコでした。その中でも、だいぶ僕がやりやすいようにやらせていただけました。

撮影風景のイメージショットなども含まれているので、簡単な言葉で締めくくるのは嫌ですけど、オシャレですよ。

──曲・ジャケット・MVの全てが上手く表現できたということですね。

増田:ハードルが上がりすぎて怖いです(笑)。役者としてはいろいろスキルを培ってこられたと思っていますが、音楽活動というスキルゼロの分野では何ができるかと。困惑している部分もありながら、頑張っています。

──CD発売後に開催されるイベント「増田俊樹Anniversary Event -This One-」について、参加する皆さんにはどういう気持ちで楽しんでもらいたいと思いますか?

増田:3月8日の誕生日当日にやらせていただけるということで、とても嬉しいです。誕生日に自分でイベントを開催するのは毎年恥ずかしい思いもありながら(笑)。でも、この年1回のイベントが一番自分が自由に居られて、ラジオやTwitterを通してではなく直接ファンの皆さんに言葉を届けられる場所なので、僕も楽しみにしています。

とにかく体当たりでぶつかっていくつもりなので、ハードルを上げ過ぎずに楽しみに来てほしいと思います(笑)。声優活動を始めてもう10年経ちますけど、「1年目ぐらいの新人を見に来てやったぞ」ぐらいの気持ちで来てくれると僕の心は軽くなるんじゃないかなと(笑)。

──(笑)。最後にCDの発売を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

増田:まだまだ自分の歌の活動に関して、皆さんに知っているいただける機会は少ないと思います。少しでも興味を持って下さった方々に、1曲でもいいので聴いてみてもらって、いいなと思ったらいろんな方々と歌を共有して、楽しんでいただけると嬉しいです。

1回「This One 増田俊樹」で検索してみてください(笑)。よろしくお願いします。

[文/島中一郎]

CD概要

増田俊樹/This One 初回限定盤

価格:2,000円(税込)

≪収録内容≫
【CD】
01.風にふかれて
02.夏空の雨
03.フレーズ

【DVD】
・風にふかれてMusic Video
・風にふかれてMusic Video Making

アニメイト特典:
増田俊樹「This One」発売記念イベント シリアルコード
L判ブロマイド(アーティスト写真/アニメイトver.)(早期購入)


増田俊樹マスコットキャラクター「としお」キーホルダー(アクリル)

増田俊樹/This One 通常盤

価格:1,300円(税込)

≪収録曲≫
01.風にふかれて
02.夏空の雨
03.フレーズ

アニメイト特典:
増田俊樹「This One」発売記念イベント シリアルコード
L判ブロマイド(アーティスト写真/アニメイトver.)(早期購入)


増田俊樹マスコットキャラクター「としお」キーホルダー(アクリル)

増田 俊樹 OFFICIAL WEBSITE

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