声優
仲村宗悟アーティストデビュー記念インタビュー

仲村宗悟さんのアーティストデビュー曲「Here comes The SUN」が10月30日リリース!|待ち望んだデビュー実現と1stシングルに込められた想いとは?

仲村宗悟さんのデビュー曲「Here comes The SUN」が10月30日リリース! 自身が出演するアニメ『厨病激発ボーイ』のED曲になっている表題曲は、曲名通り、明るくさわやかに、未来や進んでいこうというメッセージも込められています。またカップリング2曲のうち、1曲は自身で作詞・作曲した曲も収録!

リリースを控えた仲村さんに、アーティストデビューへの想いやデビューシングルについて、そして今後の目標など語っていただきました。

見失いそうになったアーティストデビューの夢が実現!

――アーティストデビューが決まった時の感想は?

仲村宗悟さん(以下、仲村):音楽活動は僕自身、望んでいたことであり、決まった時はとても嬉しかったです。ここからアーティストとしての道が築かれていくんだなと。

そもそも18歳の時に沖縄から上京してきて、音楽系の専門学校に通って、卒業してからアルバイトや介護の仕事をしながら小さなライブハウスで対バンの形でライブをやっていました。でも芽が出ることもなく、ライブ出演も減ってきて。僕の信条は「人生が楽しくあること」だけど、目標も薄れ始めてきている時に出会ったのがお芝居の道でした。音楽友達の1人がたまたま芝居もしていることもあって、小劇場もよく観に行っていたのですが、そのうちに「自分だったらこうやるのかな?」と想像することが多くなってきて、自分もやってみたいなと思ってお芝居の道に入ったのが声優になったきっかけです。

声優という新たな夢ができ、その夢は叶って、10年以上経ってアーティストデビューのお話をいただいて、どんなに歳月が経っても夢って叶うんだなと今は喜びでいっぱいです。

――声優の仕事の中でもキャラソンを歌う機会があっても、ご自身の名義で、好きな音楽をやれるのは格別でしょうね。

仲村:キャラソンはあくまでキャラクターとして、キャラクターの性格や息遣いなどを踏襲して歌うのでまったく別もので。自分名義で歌うということは、自由に発信できる分、すべてを背負う責任感を伴いますが、やりがいがあります。

――声優のお仕事を始めてからもご自身のラジオ番組で自らギターを弾いて、即興で曲を作ったり、音楽は常に身近なものだったんですよね。

仲村:番組内だけではなく、家でもオリジナル曲を作っていました。発表はしていませんが、僕にとってはずっと音楽は生活の一部でした。

出演&ED曲を担当するアニメ『厨病激発ボーイ』は残念系イケメン達の共感しつつキュンとできる作品

――デビュー曲はご自身も出演されるアニメ『厨病激発ボーイ』のED曲ですが、作品の印象をお聞かせください。

仲村:元々、れるりりさんが作られたボカロ曲が原作でそこからコミカライズや舞台化、そしてアニメ化と1曲の歌からこんなにいろいろな形になるんだとまず感動しました。
 
作品自体はあそこまで行き過ぎた中二病を経験している人はなかなかいないと思いますが(笑)、マンガやアニメのマネをしてみたり、雷が鳴ったら「僕が引き寄せたんだよ」と得意げに話してみたり、誰でもそんな経験あると思うんですよね。そんな学生時代や青春を切り取ったお話なので、楽しみながら気軽に見られるし、どんな方にも共感していただけるんじゃないかと思います。

――また登場する男性キャラはみんなイケメンだけど、クセが強い趣味趣向を持った残念系ですね。

仲村:僕が演じる高嶋智樹君はカッコイイけど、二次元キャラしか愛すことができなくて、『アイライブ』という作品に夢中になっている男の子です。でも完全じゃないからこそ、親近感が湧くし、みんな、芯の部分は純粋で熱くて、思いやりがあるところも描かれていて、その優しさに触れた時に温かい気持ちになったり、キュンとできる物語だなと思います。

またOP曲はメインキャラ5人が皆神ヒーロー部として「厨病激発ボーイ」をカバーさせてOP曲とED曲を形は違えど、両方担当させていただけるなんてうれしいです。

「Here comes The SUN」は仲村さんの「太陽」のイメージ。前向きで明るくさわやかな曲

――そのED曲「Here comes The SUN」はどのように制作されたのでしょうか?

仲村:まず僕から最初の曲なので、明るくて、さわやかな曲を作りたいですとお伝えして、プロデューサーが持ってきてくれたのがこの曲でした。イントロを聴いた時からビビッと来ていい曲だなとすぐに気に入りました。歌詞については特にオーダーをしていないのですが、作詞・作曲してくださったChouChoさんが僕のことを調べてくださって、違和感なく、染み込んでくるような歌詞を書いてくださいました。上京した頃を思い出すような。それでいて、聴いてくれる方の心に触れたり、共感できる内容になっていると思います。

――歌詞の中に「メロディー」「リズム」「ハーモニー」など音楽的な言葉が散りばめられているところも音楽と共に歩んできた仲村さんらしいなと。

仲村:ありがとうございます。僕のことを調べて、僕らしさをたくさん取り入れてくださったChouChoさんに感謝しています。

――「ずっと眠ってた夢がそっと目覚めたのはいつだって君が信じ続けてくれたから」や「Let’s get started!」はまさにこのデビューを表わしているようだし、サビ最後の「夢を奏でて進む未来図は君と綴っていく」はみんなで未来へ向かって進んでいこうと語りかけてもいるみたいで。

仲村:それぞれの人に想いや未来があるけど、同じ時代を生きている仲間として一緒に進んでいけたらいいなと思っています。ちなみにタイトルの由来は、音楽チームの皆さんが僕に対して、太陽というイメージを持ってくださっていて、そこからの発想かなと。またビートルズにも「Here Comes The Sun」という曲があって。それもうれしかったです。

――サウンド感は、イントロはフュージョンのようなさわやかさがありつつ、間奏は夜明けのようで。エレキギターの存在感が際立っているのはギターマンでもある仲村さんらしいなと。

仲村:ギターのカッティングがよく聴こえてくるなというのは僕も感じました。イントロのキメなど、ギターの音が気持ちよく聴こえるところも曲のさわやかな印象につながっていると思います。

――レコーディングで意識した点は?

仲村:自分らしさは出そうと。歌っていく中で後ろを伸ばして歌っていた時に、立ち合ってくださったChouChoさんから「ここはもっとカッチリ後ろを合わせてみようか」というディレクションをいただいて、その通りにしたら断然よくて。またサビは冒頭の「Let’s get started! All right?」で一旦、周りの音がブレイクして始まるのですが、そこからの音の広がり、すべてを開放するイメージで歌いました。
 
この曲を聴いて、前向きに進んでいくことの意味や、世の中にはいろいろなネガティブなことがあるけど、みんなそれぞれに未来があるから自分が目指すのはどこなのか、自分は何をやりたいのかを考えたり、感じてもらえたらうれしいです。

カップリング曲「Rain forecast」は葛藤を振り払い、希望をつかもうとするロックバラード

――カップリング曲「Rain forecast」は直訳すると「雨予報」で、表題曲とは対照的ですね。

仲村:心の弱さやネガティブな部分も描いた歌詞になっていて。サビの1行目「僕がここにいる意味はあるのかな?」から強烈ですけど、どんなに明るく元気な人でも悩んだ時期はあると思うんです。悩むということは現状に納得していなくて、成長したい、もっと前へ進みたいという気持ちの現れでもあって。だから悩みや葛藤を振り払って、抗ってでも前へ進んでいって、何かをつかめたらいいなと希望が見える歌詞になっています。

実は最後の「光掴もう 飛ぼう」はレコーディングの時、作詞・作曲の渡辺翔さんと相談する中で、例え雨でも差し込む光をつかめる希望があるんじゃないかなと思って、僕から提案したものが採用されました。

――サウンドは少しスローなロックバラードですね。

仲村:この曲もギターが印象的なんですよ。イントロのひずんだ音とか、間奏のエレキギターの泣きとか、もがいている感じが出ていて。だからこの曲は「どうすればいいんだろう?」という悩ましい歌なので、悶々とした気持ちを込めて歌いました。

――もう1曲はご自身で作詞・作曲された「ゆらゆら」ですね。

仲村:ぜひ1曲、自作の曲を入れさせてくださいとお願いしました。このシングルのために新たに作った曲で、自分が作った曲が音源化されることも夢のようです。歌詞は沖縄から東京に出て来て、ここまで、そしてここからの気持ちを、等身大で書いています。サウンドはキャッチーなロックで聴きやすく、覚えやすい曲なので、いつかライブやイベントなので一緒に歌ってもらえたらいいなと期待しています。
 
また今回の3曲すべて生のバンドが演奏しているので、生っぽさがさわやかさやリアリティにつながっていると思うし、ライブで歌うことでより身近に感じられたり、成長していけると思っています。

「Here comes The SUN」のMVとジャケットのコンセプトは「自然体」

――「Here comes The SUN」のMVは爽快感と開放感あふれる映像ですね。

仲村:人生初のMV撮影は、曲のイメージにピッタリの緑が広がる場所での撮影でした。最初はカップリングの曲名通り「雨予報」だったのですが、当日は晴れて、太陽の日差しが降り注ぐ、暑さの中でギターを弾いたり。その後、室内に移ったら雨が降り始めるという奇跡が。室内では大人っぽい雰囲気やクールな感じのイメージで撮影しました。

――ジャケットのコンセプトや撮影エピソードを教えてください。

仲村:九十九里浜で撮影しました。MVとジャケットは違う場所で撮影しましたがどちらもコンセプトは自然体です。写真は初回限定盤用のフォトブックにも掲載されますが、ペンション風のハウススタジオでの撮影分と合わせて、たくさんの写真を撮りました。さわやかなものからキリっとした表情まで、皆さんのお気に入りの1カットを見つけてください。
 
ちなみに前日に激しい運動をする撮影があったんですけど、筋肉痛になるほどめちゃめちゃ体が痛くて、ちょっとした急斜面も昇れず、スタッフさんの肩を借りたほど。「素敵な表情の裏にはそんなこともあったんだな。頑張ったんだな」と思ってもらえたら(笑)。

――「Here comes The SUN」の中で「鮮やかなメロディ」、「高鳴るサウンド」のフレーズがありますが、最近のお気に入り曲、大好きな曲を教えてください。

仲村:パスピエの曲は普段からよく聴きますね。ボーカルの大胡田なつきちゃんは自分と同級生で、しかも生年月日もすべて同じという(笑)。新曲が出たら「聴いたよ」と話したり、僕がアーティストデビューすることも連絡する前から知ってました。

――「Here comes The SUN」の中で「ずっと眠っていた夢」というフレーズがありますが、叶えたい夢や、やってみたいことはありますか?

仲村:1つの夢だったアーティストデビューは今回叶いましたが、声優として今後もいただいたお仕事や役を大切に演じさせていただくことは変わらずに続けていきたいと思っています。軸はあくまで声優であり、そこがしっかりできていないと音楽活動などもボヤけてしまうので。

プライベートではどこかに行きたいです。この夏は何もしてなさすぎて、ウソの絵日記を描いて、Twitterで発表していたくらいなので(笑)。

夢はワンマンライブ&ツアー、そして日本武道館公演!

――今後、音楽活動をしていく中での希望や目標は?

仲村:日本武道館でのライブはずっと抱いていた夢なので、いつか実現したいです。そのためにもたくさんの曲を歌って、たくさんの人に知ってもらって。まずはワンマンライブやツアーもやりたいですね。せっかくライブ映えする3曲ができたので、僕もギターを弾いたりと想像が膨らみます。

――皆さんへメッセージをお願いします。

仲村:今回、アーティストデビューをさせていただいて、また1つ夢が叶いました。素敵な曲ばかりで、僕が作詞作曲した曲も収録されているので、ぜひたくさんの方に聴いてほしいですし、お耳に届いたらいいなと思っています。まさに気持ちは「響け 地球の裏側まで」です。アーティストデビューを機に、より一層、声優のお仕事を頑張っていきたいと思っていますので、今後も応援よろしくお願いします。

[取材・文/永井和幸]

CD情報

仲村宗悟「Here comes The SUN」
2019年10月30日発売
初回限定盤(CD+BD+フォトブック)2,800円(税別)
通常盤(CD)1,300円(税別)
発売:バンダイナムコアーツ

仲村宗悟ランティス公式サイト

仲村宗悟公式Twitter

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