【連載】TVアニメ『アサシンズプライド』楠木ともりさんがメリダを演じて感じた確かな手応え／インタビュー

私がエリーを守るんだというプライドが彼女を引っ張っている感じがしました

――さて、3話はお祭りのパレードの日に、メリダとエリーゼがジンたちに連れされられるところでした。マナを封じられ絶体絶命のピンチに陥る話ですね。

楠木：ここではエリーゼに対して、自分はお姉ちゃんなんだ。私がエリーを守るんだっていう彼女なりの矜持というかプライドが、彼女自身を引っ張っていっている感じがありました。3話から外との戦闘が始まったと思うんですけど、マナが使えなくなりながらも、いろいろなものを利用して戦えたのはクーファの教えがあったからこそなんですよね。

たぶん、これが他の先生だったらこうはいかなかったと思うんです。そういうクーファの教えをひとつひとつメリダが大事にしていることが節々に感じられて、ふたりのすごくいい関係が、さり気なく描かれているなと思ったので、3話はすごく好きなんです。

――それこそ毎朝の特訓の成果ですよね。

楠木：クーファとメリダのレッスンシーンは2話で描かれていて、そんなに映像としては長く描かれてないと思うんですけど、練習中のクーファの鬼畜っぷりが垣間見られていたと思います(笑)。こういう訓練をいつもしていて、そこで実践で活かせるようなことをたくさん教えられているんだなと感じられると思います。

――そして絶妙のタイミングで助けに来るクーファとロゼッティ。

楠木：本当にクーファさんはタイミングが良すぎるんですよ(笑)！　毎回カッコよく見えるところで出てきてくれるので。メリダとエリーゼ的には、先生たちに助けられたとき、やっぱりこの人たちはすごくカッコいいんだなと思いました。

同時にクーファと一緒に戦ったロゼッティさんが「なに今の。こんな感覚……一体感、初めて……」と言うシーンがあったんですけど、ロゼッティはずっと一人で戦ってきたから、前の仕事でチームで戦うことができなかったという過去があるんですね。

そのペナルティで家庭教師の仕事をしているところがあったりするので、そういう背景のことも考えると、無敵っぽく見える先生たちにも人間っぽさがあったりして、結構刺さるんですよね。

――そして、クーファが実はハーフ・ヴァンパイアだったということが視聴者に知られる回でもありましたが、クーファとメリダの絆も確実に深まってますね。

楠木：クーファがどんなテンションでメリダと接していくのか、その距離感をどうするかみたいなことは　小野さんとふたりでよく話していたりするんです。1～2話で自信がなかったメリダが、戦闘とか境遇とか、いろんな人との関わりの中で、より強くなるのが3～4話なのかなぁと思っています。

――では、4話も引き続きインタビュー、お願いします。

〔文・塚越淳一〕

TVアニメ『アサシンズプライド』作品情報

放送・配信情報

10月10日（木）より放送開始！

TOKYO MX：毎週木曜24：00～
サンテレビ：毎週木曜24：30～
BS日テレ：毎週木曜25：00～
AT-X：毎週木曜23：30～
※リピート放送：毎週（土）15:30／毎週（日）8:00／毎週（水）7:30
※週1話ずつ4回放送

U-NEXTで独占配信　10月10日よりスタート予定

ストーリー

マナという能力を持つ貴族が、人類を守る責務を負う世界。

能力者の養成校に通う貴族でありながら、マナを持たない特異な少女メリダ=アンジェル。彼女の才能を見出すため、家庭教師としてクーファ=ヴァンピールが派遣される。『彼女に才なき場合、暗殺する』という任務を背負い――。

能力が全ての社会、報われぬ努力を続けるメリダに、クーファは残酷な決断を下そうとするのだが……。

「オレに命を預けてみませんか」

暗殺者でもなく教師でもない暗殺教師の矜持（プライド）にかけて、少女の価値を世界に示せ！

スタッフ

原作：天城ケイ（ファンタジア文庫）
原作イラスト：ニノモトニノ
監督：相浦和也
構成：赤尾でこ
キャラクターデザイン・総作画監督：吉川真帆
美術監督：松本実希子（スタジオ風雅）
色彩設計：小山知子（Fine Colors）
撮影監督：宮坂凌平（レアトリック）
CG監督：柴田渉（EMT2）
編集：瀧川三智（リアル・ティ）
音響監督：本山哲
音響制作：HALF H・P STUDIO
制作：EMTスクエアード