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ゾンビランドサガ:フランシュシュ The Best発売記念!スタッフインタビュー/前編

『ゾンビランドサガ』フランシュシュ The Best収録の新曲「佐賀事変」歌詞のテーマは「女の情念」、楽曲スタッフ陣が語る制作秘話/インタビュー前編

楽曲制作のスタートは監督からの紙1枚の指示書!?

――改めて本作の楽曲たちはどのように制作されたのか、簡単な流れをご説明いただけますか?

佐藤:監督から曲のオーダーが書かれた1枚の紙を渡されて。このシーンでかかる、こんな曲を。既存の曲だとこんなイメージですと。その既存の曲は簡単には見つけられない曲で。

そもそも売ってないし(笑)、YouTubeにも上がってなくて、ライブに行って聴くしかないような曲ばかりだったので(笑)。

だからこちらで何となく内容を咀しゃくして、「この曲だったらこの人に」と各クリエイターにオーダーしていきました。

宣伝担当:監督は地下アイドルの方たちの取材にも行っていて、そのあたりも参考にされたようです。

佐藤:シナリオに割とこんなシーンとこんなセリフの時に曲が流れるという説明が書かれていたので、それを見ながら曲をハメていって、それをコンテ担当の方が細かくカットを切って、作画していく流れで。歌もシーン用に録っているバージョンもあって、それも何もない中で進めなくてはいけなくて。

ざっくりしたコンテとシナリオだけを参考にして、シナリオに書いていなかったキャラの動きがあるケースもあったので、歌詞カードに演出に対する解釈を書いて、監督に投げて確認してもらって。

音楽を作る以外にやることが多かったし、こちらが主導なことも多かったので、責任の重さを感じました。なのでオンエアで曲が流れているのを見た時はホッとした気持ちが強かったですね。

古屋さんが担当した挿入歌の1曲目はあの「To my Dearest」!

――実際に楽曲が流れているシーンをご覧になった感想は?

古屋:僕が関わったOP曲とED曲は最初から流れていましたが、エピソード曲はほぼ後半に流れる曲で、フランシュシュのメンバーたちも既に打ち解けていたし、視聴者の方も慣れ親しんだ頃だと思うので、みんなを温かく見守るようなスタンスだったと思うんです。

だから気軽に見られたし、「ここに曲を入れるんだ」とか「フルコーラスのココとココをくっつけたんだ!」と感心させられて。

サキがセンターの「特攻DANCE ~DAWN OF THE BAD~」が流れた時は「これはライブでハジけるぞ」とか、リリィがセンターの「To my Dearest」は純粋に泣きましたよね。

佐藤:(古屋さんが担当した)挿入歌の一発目は「To my Dearest」だったよね。

古屋:いろいろな想いで感極まって。特に8話のリリィ回はリピートして見ていくごとに深まっていく感じで。あと最終回の「ヨミガエレ」は「よくぞ、ココで使ってくれた」と感無量でしたね。

僕たちは脚本を渡されているので、話の展開は知っているのに、「映像になるとこうなるのか!?」という貴重な体験をさせてもらいました。失礼な言い方かもしれませんが、「こんなにおもしろくなるものなんだ」と。

佐藤:「ヨミガエレ」に関してはあんなふうに使われるなんて知らなかったからね。

最終回でアルピノの天井が崩れてフランシュシュが全員倒れた時、1人ずつアカペラで歌いながら立ち上がるシーンの歌は僕が録ってなくて、アフレコ現場で録ったんだよね。

だから確認用に届いたラフの映像を見てすぐに監督にメールを送りました。「やりましたね。知らなかったです」と。

最終回で歌った「ヨミガエレ」は3話で流れるはずだった!?

古屋:3話で流れるはずの「ヨミガエレ」が流れなかったことについて知ってたの?

佐藤:3話のコンテを見せて貰った時に初めて知ったの。その後に監督から話を聞いた流れかな。アフレコ現場で最終話のあの部分も録ったことも聞かされて、「みんな、凄いな」って思いました。

古屋:「ヨミガエレ」は一番最初に作った曲で、どういうバランス感覚で作っていくか、どこまでやるのかを示すためのサンプル作りでもあって。

佐藤:あれが始まりの曲だったし、最後にああいう使われ方をしたのは感無量だったよね。

古屋:「ヨミガエレ」が完成した後、次々と曲制作を進めていって、OP曲の「徒花ネクロマンシー」は最後のほうに書いていたので、「ヨミガエレ」に関してはすっかり忘却状態で。

もしかしたら時間が経って、「あそこを書き直したい」と思うかもと不安もあったけど、最終話で歌っている歌詞のひと言ひと言を聴いて、「確かに自分が書いたけど、すげえハマってる!」って。

自画自賛ではなく、そんなつもりで書いたわけではないのに全部ハマっていて。そのマジックはうれしかったです。

 

ED曲「光へ」は皆さんの反応が最後まで不安だった

――OP曲やED曲よりも「ヨミガエレ」のほうが先に制作されたんですね?

佐藤:「ヨミガエレ」を書いてから「徒花ネクロマンシー」を書くまで半年くらい空いていたのかな?。

山下:挿入歌を作っている途中で作り始めたから。

佐藤:(ED曲の)「光へ」っていつオーダーしたっけ?

山下:だいぶ終盤でしたよね。たぶん夏くらい。半袖だったから(笑)。僕は1話を見終わった後の「何だ、これは!?」感から見ている人がどんなふうに思うのか、まったく想像がつかなかったので、「あらゆる評価を受け入れよう」という気持ちになっていました。

古屋:自分で点数を付けられないよね。

山下:うん。結果的に最終回を皆さんと見るまでの11週間はその状態でいた気がします。8話で「To my Dearest」が流れた時も「泣けた」という声をたくさんいただきましたが、「本当か!?」とか「まだ、わからないぞ」と。

佐藤:そんなネガティブだったの?

山下:自分はまだ1周しか見てないから、その時の景色しか知らないままで。

佐藤:本当に? 8話なんて、コンテ撮で声しか入っていない段階の映像だけど泣いたよね。思わず自分の子供を抱きしめるよね(笑)。

宣伝担当:8話の放送後にOP曲&ED曲のシングルが発売されましたが、おかげさまで好評で。

佐藤:最高のタイミングだったよね。8話ブースト(笑)。

山下:僕はむしろ最終回まで見て、どう思いましたか? と問いたいくらいで。

 

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