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『ヒロアカ』劇場最新作:緑谷出久役 山下大輝インタビュー

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』緑谷出久役 山下大輝さんインタビュー|収録ではノドが終わる覚悟で、その想いと声が映像に乗って

 

1Aメンバーだけでなく、真幌・活真姉弟も一歩を踏み出す物語。謎多きホークスも!?

――もう一組の新キャラ、真幌と活真の姉弟についてはどう思いましたか?

山下:家庭事情も相まって、真幌ちゃんは弟を守らなくてはいけないし、活真くんはヒーローが大好きだけどお姉ちゃんの前では言えない。でもヒーローになってお姉ちゃんや家族を守りたいと思っている正義感がある男の子です。健気で守ってあげたくなる姉弟ですね。

いつもはお姉ちゃんに守られていた活真くんが、お姉ちゃんを守ろうと勇気を振り絞って立ち上がったところは泣けました。今回の物語は1Aのメンバーだけでなく、姉弟も一歩踏み出せたし、何度でも必死に立ち上がるデクや1Aの姿にヒーローへの想いも一段と強くなったと思うので、将来が楽しみになりました。

映画を見た子供たちは活真くんに自分を重ねて、面と向かって「ヒーローが好き」と言うのは恥ずかしいかもしれないけど、自信を持って好きと言っていいんだよと勇気をもらえると思うんです。

中高生の人なら1Aのメンバーに自分を重ねて「もっと努力しなきゃ」とか「ここを我慢すれば道が開けるかも」と思えたり、大人の人なら親目線で、子供たちの夢を応援してあげたいと思えたり。いろいろな見方ができるから楽しいですよね。

――そして今作から登場のホークスも存在感たっぷりでした。

山下:公開直前にキャスト発表がありましたが、すごいざわついていましたね。僕として言えることは、カッコいい人がカッコいいキャラを演じています。無敵です。以上です(笑)。

 

序盤のまったりシーンから中盤以降は激しいバトルへ

――完成した劇場版の映像をご覧になった感想は?

山下:芳雄さんが前回の試写会で「〇から声が出ている」とおっしゃっていましたが、僕らはその〇に、どういう表情で、どういうアクションをしているのだろうか? と想像力をフル稼働して演じていたので、アフレコは完成版を見るのが楽しみでした。後半の怒とうのバトルの連続はすさまじかったですね。動きが素晴らしかったです。

――那歩島の島民と1年A組のほのぼのとしたシーンからまさかこれほど壮絶な戦いと結末になるとは。

山下:そうですよね。でも最初から終盤の熱量でやっていたら僕らだけじゃなく、見ているほうも疲れてしまうので(笑)。日常のまったりしたシーンがあるからこそ、後半の戦闘シーンがより際立ったのかなと思います。

――TVシリーズでも収録は過酷だと思いますが、1日で長尺を録り切った劇場版の収録は大変だったのでは?

山下:大変でしたね。普段のアニメシリーズの倍以上の長さがあるうえ、中盤以降はずっと戦いっぱなしで。台本をいただいた時点で、「これはノドも全部やっちまうやつだな」と思いました(笑)。

――戦闘シーンも普通以上の激しい戦いだし、ダメージを受けたり、叫ぶ機会も多いので負担は大きいですよね。

山下:攻撃を受けて叫んで、殴っても叫んでの繰り返しだったので大変でしたが、これが『ヒロアカ』だなとも思いました。こんなに叫ばせてもらえる現場は『ヒロアカ』以外にないなと。

収録当日とその後の3日間はノドがダメになる覚悟でぶつかれたので、それが映像にもしっかり乗ったんじゃないかなと思っています。

 

1Aメンバーの勇気のバトルに感動!

――1年A組全員でナインに挑むシーンはそれぞれの個性を活かした団体戦で、理に適っていたし、納得できました。

山下:ナインは1対1だったらとても太刀打ちできない相手なので、一番の最善策を立てて、みんなで共有し、気持ちを1つにして遂行するところは1Aらしいなと思いました。その作戦を信じて、乗っかる絆の深さにも今まで培ってきたものを感じたし、かっちゃんも反対しないんですよね。

雄英高校に入学して会って間もない頃だったら、1つにまとまって作戦を立てて、実行するなんてできなかったと思うし、作戦中にみんながバトンタッチしていくシーンは素敵でしたね。

――各生徒にスポットが当たって、それぞれの個性がフィーチャーされて。あれだけでも涙ものです。

山下:みんなの個性をフル活用して、ギリギリのところというのもシビれますよね。

 

音楽や演出など最高に盛り上がり、悲しささえ感じた最終決戦

――印象的なシーンやエピソードを挙げるとすれば?

山下:この物語の根幹の「ワン・フォー・オール」に絡むような大きな決断をデクは迫られます。すべてを出し尽くした後でないとこの発想には至らない、でもこれしか残されていないという状況になってしまったわけですが……。

正直、台本を読んでいる時はみんなで戦っているところがラストかなと思っていました。それ以上のことが待っているとは、今でもまだ信じられないくらいですが、このラストを経て更に「ワン・フォー・オール」についての新たな疑問が生まれたし、夢も広がった気がします。

――最終決戦では劇場で見ている人たちも一緒に戦っているような一体感さえありました。

山下:最後の決戦の時は今までの戦闘音楽とは全然違って、何となく切ない音楽が流れる中、SEのみで戦うところが、デクにとってもナインにとっても最後にみえる悲しい戦いに感じられて…。改めて完成したものを観て、本当にすごくいい演出だなと思ったし、大好きなシーンです。

 

ラグビー日本代表選手も収録に参加。そしてデクとオールマイトの感動シーンもお見逃しなく

――今までのお話以外で注目ポイントはありますか?

山下:結構言ってしまった気がしますが(笑)……そうだ! 那歩島の人たちの声をラグビー日本代表の選手の皆さんがやっているところでしょうか。

だから1Aメンバーがいなくても、力勝負ならナインに勝てたんじゃないかなと思ったくらい。何なら皆さん「ワン・フォー・オール」を持ってらっしゃいますし(笑)。

あと僕個人的には戦いの後のデクとオールマイトとの会話が好きです。たぶんあのシーンはオールマイトを演じる三宅健太さんは大変だったろうなと思いました。泣いたシーンの1つです。

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

山下:前回の劇場版を見てくださった方の期待を裏切らない作品になりました。TVシリーズをご覧になってくださっている方には文化祭やインターンが終わった後の少し未来のお話なので、デクの出すワザがちょっと違っていたりと、若干のネタばれが含まれていますが(笑)、本編の濃さで気にせず見ていただけると思います。

『ヒロアカ』を大好きな人たちが作っているので、『ヒロアカ』が好きな人にはきっと想い出になる作品だと思います。

本作で『ヒロアカ』に初めて触れる方には、『ヒロアカ』の世界観や各キャラの魅力がわかるし、良いところがたくさん詰まっているので入口にもピッタリです。

そして男女問わずヒーローになれる作品なので、夢を追いかけている皆さんにきっと刺さると思いますし、観て下さった方の明日への活力になればうれしいです。

〔写真・Re-Zi〕

映画情報

ストーリー

雪が降り続く冬のある夜。

ヒーロー社会を壊そうと目論む敵<ヴィラン>・死柄木弔たちが、密かに【何か】を運ぼうとしていた。彼らの動きを事前にキャッチしたプロヒーローたちが現場に駆け付け、激しい戦いを繰り広げる。その戦いの中、その【何か】は、仲間とともに去って行った。「実験は、成功した―。」という言葉を残して。

ちょうどその頃、出久たち雄英高校ヒーロー科1年A組の面々は、引退したNo.1ヒーロー・オールマイトの後を継ぐ“次世代のヒーロー育成プロジェクト”の一環として、クラス全員で期間限定の校外ヒーロー活動のために日本のはるか南に位置する離島・那歩島(なぶとう)を訪れていた。

ここしばらく大きな事件が全く起きていない平和な島で、駐在ヒーローとして島の人々の生活を助けながら、忙しく、それでいてのんびりとした時間を過ごす中、出久たちは真幌(まほろ)と活真(かつま)という二人の姉弟と出会う。ヒーローに憧れる活真と早速打ち解ける出久だったが、なぜか真幌は、かたくなに活真を出久たちから遠ざけるのだった。

そんな中、突如謎の敵<ヴィラン>たちが那歩島に襲来、次々と島の施設を破壊していく。それを指揮するのは、「ナイン」。出久、爆豪ら1年A組のメンバーは力を合わせて敵<ヴィラン>に立ち向かうが、ナインの圧倒的な“個性”と力は想像を遥かに超えるものだった。

なぜ、ナインたちは那歩島を襲撃したのか? そして、出久たち1年A組の“ニューヒーロー”たちは、果たして最凶の敵<ヴィラン>から活真と真幌、そして島の人々を守ることができるのか―!?
 

映画概要

タイトル:僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング
12月20日(金)全国東宝系にてロードショー!

原作・総監修・キャラクター原案:堀越耕平(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:長崎健司 脚本:黒田洋介 キャラクターデザイン:馬越嘉彦

声の出演:
山下大輝 岡本信彦/梶裕貴 佐倉綾音 石川界人/三宅健太 諏訪部順一
今田美桜 井上芳雄

映画公式サイト
アニメ公式サイト
アニメ公式ツイッター(@heroaca_anime)
アニメ公式Instagram
番組公式ホームページ

(C)2019「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会
(C)堀越耕平/集英社
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