声優
内田彩4thシングル「Reverb」発売記念インタビュー

内田彩さんがアーティスト活動5年間を振り返る! 4thシングル「Reverb」発売記念インタビュー

向いてるかも♪

――アーティスト活動のスタートにはそんな思いがあったのですね。

内田:そうなんです。最初に西川貴教さんの「T.M.Revolution」みたいにプロジェクト名みたいな感じはどうでしょう? 内田彩って名前で活動するのは止めませんか? って相談したくらいなんです。でも、(スタッフさんが)ダメって(笑)。

なので、当時、私のアーティスト活動について方向性を考えてくださったコンセプトが“アーティスト内田彩”になっていくのかなって? 気持ちはありましたね。

――一方で、アーティスト内田さんは武道館にたどり着き、先日のミニライブでも池袋サンシャイン噴水広場に多くの方が足を運ぶほどの人気でした。こうした内田さんのアーティスト活動を応援するファンの方たちについてはどんな気持ちがありましたか?

内田:うーん……。最初の頃は、声優として色々なキャラクターを演じたことで、私のことを知ってくれた方々が集まってくれているのかな? と思っていたので。「みんなどんな気持ちなんだろうな?」と考えていました。私はファンの方から見てどんなイメージを持たれているんだろう? って。そっちの方ばっかり気にしちゃってましたね。

全然違うことをやりすぎちゃっても違うし、声優の私がソロデビューすることにどんな期待を持っていただいているのだろうかって。当時は自分自身のことには気が回ってませんでしたね。

――色々と裏側では悩まれていたということなのですね。一方で、アーティスト活動を続けていくうちに内田さんの中でも変化が生まれたと思います。どこかでターニングポイントがあったのでしょうか?

内田:最初にライブをやった時ですかね。ライブって会場まで足を運んでくださった方の顔が見えるじゃないですか。「この場を楽しんでくれてる!」ってみんなの表情が見えたときに、よかったなぁって思ったんです。なので、ライブがアーティスト活動の要というか支えになっています。

活動がはじまる前ってそれこそ、ことりちゃん(南ことり『ラブライブ!』で内田さんCVを務めている)みたいな雰囲気を期待しているだろうなって、思っちゃうところもあったんですよ。

でも、ファンの皆さんは全然そんなことなくって。内田彩を受け止めて、歌を聞いてくださっていて。それをライブで直接感じたときに、みんなのことを分かっていなかったのは、私の方かもしれないなって思ったんです。

役じゃない自分が自由にやっていることでみんなが盛り上がってくれている。私が好きに歌って、好きに表現していることを喜んでくれてるって凄いことですよね。

このことを知ることができてからですかね。あっ向いてるかも! って思えたのは(笑)。

――はじめてみたらアーティスト活動に向いていたと(笑)。全てが印象に残っていることを前提に、印象に残っているライブなどはありますか?

内田:やっぱり日本武道館ですね。

――持ち曲を全て歌われたライブですね。

内田:はい。あの時、満身創痍だったんですよ。喉の調子が本当にあまり良くなくて。(歌の)リハーサルもちゃんとできずで。

途中で声が出なくなったらどうしよう……。って思ってたんですけど、全然元気にやり遂げることができて。この状態でも伸び伸びとステージに立つことができた。

苦しいかもしれないと思ってたんですけど、すごく楽しくて。今、私生きてるなって思うことができて。そうそう、スローモーションに感じる時間が武道館にはあったんです。

――ゾーンに入っているというか。

内田:そんな感じですね。自分なんだけど、自分じゃない。想い出のムービーを見ているような感覚があったんですよ。あの時の感覚はこれまでの人生で一度も感じたことがなかったものでした。

――なるほど。内田さんってライブ中に激しいダンスもあるし、ステージを底の厚い靴でも結構走るじゃないですか。

内田:そうですね(笑)。

――当然歌も歌っているわけで、決して体力的に楽なはずがないと思うんです。それでも2時間以上のライブができるのってやっぱりファンの方たちの存在が大きいものなんですか?

内田:とても大きいです。火事場の馬鹿力とはまた違うと思うんですけど。ライブがはじまる前っていつも不安で、控室で「やだ〜! やだやだ〜!」ってスタッフさんに漏らしてるんです(笑)。みんなに元気を分けてもらって、ようやくステージに出ているような感じなんですけど、出ちゃったら目の前にみんなの顔があるから、すごく元気が出ちゃうんです。

そうすると、いろんなことを忘れてしまって、気にならなくなる。……宇宙空間? ちょっと言い過ぎかもしれないですけど(笑)。それまでの緊張が嘘みたいに楽しくなっちゃう。

そういった経験を味わってから(アーティスト活動を)やってていいんだなって。私にとってファンのみんながいるライブの存在はすごく大きいんだなって思いますね。

――これまでライブで色んな曲を歌われてきて、たくさんの想い出があると思うんですけど、この場で挙げるとすればどの曲が浮かんできますか?

内田:あー……。何がいいかなぁ。1stシングルの「SUMILE SMILE」と最初の曲の「アップルミント」ですね。歌い続けていくことによって、あの時こうだったなという想い出ができたので。特に「SUMILE SMILE」はライブでのみんなの顔を思い浮かべながら歌ってるし、実際にみんなが目の前にいるので、一方的に歌うというよりも、みんなと一緒にライブで歌ってる感じですね。メチャクチャ楽しいです。

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