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伊東健人×中島ヨシキ UMake TRIPPERS!!と共に描いた旅の模様をお届け

2200人のファンを夢中に! 伊東健人さんと中島ヨシキさんによる音楽ユニット・UMake TRIPPERS!!と共に描いた旅の模様をお届け

伊東健人さんと中島ヨシキさんによる音楽ユニット・UMakeが、2月22日(土)に3rd Live"TRIPPERS!!"を東京・新木場STUDIO COASTにて開催した。

UMakeは、2人がパーソナリティのWebラジオ番組「あなたを夢中にさせるラジオ」・通称「ゆめラジ」にて2017年に結成。楽曲制作を自ら行い(中島さんが作詞、伊東さんが作曲を担当)、数々の曲が番組内から誕生した。2018年6月10日(日)には吉祥寺CLUB SEATAで1stライブを、翌2019年1月20日(日)に横浜Bay Hallでのライブを大成功に収めている。

本公演は今年1月に発売された2nd アルバム『TRIPPER!!』に紐付いた3回目となるワンマンライブ。当初、東京・大阪での公演を予定していたが、3月15日の大阪公演は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、ファンのことを第一に考えて延期に。そのかわり無観客ライブ配信を開催した。今回の記事では東京公演の模様をお伝えする。

「俺たちみんなでUMakeです」

ライブハウスならではの熱気が渦巻くなか、UMakeバンドが定位置につき、軽快なドラムの音に合わせてハンズ・クラップが鳴り響く。伊東健人さんと中島ヨシキさんがマイクスタンドの前へ。<ようこそ、ここがワンダーランド!>とリード曲「TRIPPER!!」のゴキゲンなハミングでファンを迎えた。

今回のライブのテーマは、アルバムタイトルにちなんで"旅"。スクリーンでその世界観を演出し「晴れ男、晴れ女、雨男。」、「明日に走り出した君へ」と、速度を変えながら<君の夢を探しに>行く旅へと出発していく。ステージを動き回って全身で表現する中島さんに対して、立ち位置を変えずマイクスタンドを片手に佇む伊東さん。静と動を体現したかのような正反対の2人が面白い。伊東さん曰く「ヨシキ(中島さん)が動き回るから、じゃあ俺は動かないほうがバランスがいいのかなと思って」ということらしい。すかさず中島さんが「その棒(マイクスタンド)に頼らないでよ、今日は!」とツッコむと「カッコつくんだよ、棒は!」と真顔で伊東さん。自然体の2人のトークに、フロアから笑いが漏れる。

また、中島さんがサラりと言い放った最初の挨拶が、「というわけで、はじめまして! 俺たちみんなでUMakeです!」だったことも聞き逃せない。"みんな"は、バンドメンバーのみならず、目の前の観客も含まれているのではないだろうか。その言葉の響きには、3年で培ってきた絆を証明するかのような深みがあった。

「3rdライブやるよって言ったのが去年の7月のゆめラジ公開収録でしたけど、"遠い遠い"と言いつつ、あっという間にきてしまいました」としみじみと中島さん。ラジオさながらの息の合ったトークを展開しつつ、話題はバレンタインデーへと移る。この日は時期的にバレンタインデーが近かったこともあり「3rdライブにしてはじめて」『ゆめラジ』の初期で生まれたバレンタインソング「Sweet Sweet Sweets」を披露すると伝えると、ファンから喜びの声が上がった。

カラフルなゾーンの前半戦。甘い歌声の「Sweet Sweet Sweets」から振り切っていくかのように、サンバのリズムが印象的な「SING ALONG!」、タオルソング「SUMMER☆MONSTER」で常夏の季節へ。

「さっ、わっ、げーっ!」とフロアを煽り、一体感を引き起こしたかと思いきや、「Junction」で都会的な風を吹かせ、「sakura」や「Rain song」と季節感あふれる曲でさまざまな景色を見せていく。急ぎ足にならず、少し立ち止まって休憩しようという言葉が聞こえてきそうな「星の海」のロマンチックな歌声、キラキラと輝くような照明も印象的。「星の海」は2ndアルバムではアコースティックでの収録だが、バンドサウンドが映えていた。

待望のソロ曲のステージも

とりわけソロ曲の披露には会場が沸いた。まず、伊東さんがステージ中央に用意された椅子に腰を掛け「深海のシリウス」を。海の底へ潜っていくかのような静かなバラードだが、力強い歌声には確かな意志が息づいていた。長い拍手のあと、ヘッドセットマイクを身につけた中島さんが登壇。K-POPのエッセンスが混じった「PRIDE」で、切れ味の鋭いパフォーマンスを披露する。デジタルなサウンドに寄りそうのはエレキギター。スタジオコーストの象徴でもある赤いスピーカーを通して、重低音が身体に振動する。両極端な個性で多彩な音楽性を見せつけたソロパートであった。

後半戦はMVの映像がモニターに映し出されるなかシングル曲の「ダブルレインボウ」、囁くようなフレーズからスタートする艶やかな「kiss→kiss♡」、疾走する「ショートヘア・ドリーマー」と、色とりどりの曲で駆け抜ける。「炊飯器をミスってできた」ミディアムナンバー「僕はポンコツだけど」、アイリッシュチューン「レシピ」と、ユーモラスな歌詞に心が温まる一方、バラードからダンスナンバー、さらにはアイリッシュまでと、曲のふり幅の広さにも改めて驚かされた。

「次で最後の曲です」という言葉には「ヤダー!」の声が響く。「あと1曲、まだやるのかよの"嫌だ"かなぁ」「そっち!?」と笑いながらも、感慨深げに客席を眺める伊東さんと中島さん。改めて過去を振り返り、「"sakura""kiss→kiss♡"が最初にできた曲で。ライブハウスでドラムとベースの音だけ同期で出して、アコギを弾きながら歌う……っていう」(中島さん)「あのとき、曲作りでパソコンが壊れてiPhoneで録音して作って。その時から比べたらなんてありがたいステージなんでしょう」(伊東さん)と素直な思いを伝えると、フロアからは拍手が。感慨深げな声色で、中島さんがさらに続ける。

「こんなにたくさんのお客さんに来ていただけるのもそうですが、力強い仲間(バンドメンバー)がいて、本当に夢のようだなと思っています。『TRIPPER!!』というタイトルには、軽快に歩いていく人といった意味があって。ライブタイトルは僕がつけたんですが、みんなが『TRIPPER!!』で、みんながいることで『TRIPPERS!!』になる。僕らの旅路はまだまだ続いていきますが──まだ中間地点。これが夢だったとしても良いんじゃないかと。明日起きたらまたステキな日常がはじまるんだという思いを込めて、最後はこの曲を歌って終わりたいと思います」

最後はアルバムのラストナンバー「それはきっと…夢、かい?」。リードボーカルを入れ替えながら、サビでは2人で声を合わせる。<7つの海を越えて2つの虹を手に入れた後はリズミカルに歩いていこう また会えるだろう>──UMakeの旅のハイライトに相応しい曲を届け、ステージを去ったのだった。

「君たちのほうがかわいいよ」

止まらないアンコールに応えて、リメイクしたUMakeTシャツ姿で登場した2人。中島さんの足元は虹色の靴紐、伊東さんのスニーカーには虹色のラインが、と細部までこだわりを発揮させる。中島さんが「(靴が)可愛い」というと客席から反射的に歓声と拍手が。それに対して伊東さんが「いやいや、君たちのほうが可愛いよ、多分」というと客席から喜びの悲鳴が響く。すかさず「多分って! っていうか、あんたそんな言葉、どこで覚えたの! そういうことやらないでおなじみだったじゃん!」という中島さんのツッコミにも客席が沸いた。また、客席にいる男性に対しては「メンズがいる!結構いる!(笑) ありがとう!」と感謝を伝える場面もあった。

気を取り直して「というわけで、アンコールなんですが……ぶちあがっていきたいですよね」と伝えると、客席から期待を込めた声が上がる。「まだまだ声出せるかい!」と中島さんが煽り、パンク×ブルースソング「パクチーブルース」でこの日一番の激しさを見せる。「サイッコー! バンドやってんなって感じがしますね」という中島さんに「バンドはいいよね」と伊東さん。

中島さんが少し声のトーンを落とし、まっすぐ客席を見つめる。「次は最後の曲なんですが、どんなに規模が大きくなっても、いろいろなところに足を運ぶようになっても、帰るところはいつだって"僕ら"であったらいいなと思います」と語り「HOME」を贈る。<明日が来るのが愛しいってことを教えてくれたのは「皆」なんだから>、<僕らのHOME 変わらずそこにあるって約束しよう>という言葉が胸に響いた。

8人がステージを去ると、スクリーンで今日のライブがDVD化されるという特報が公開され、この日いちばんの拍手と歓声が高らかに響いた。映像が終わると2人がステージへと現れ改めて告知。中島さんは「(撮影クルーの多さから)っていうか、なるに決まってるじゃん!」とツッコミ(笑)。なんと17台もカメラが入っていたという。

また「旅のイメージの映像を作ってもらって、すごく豪華にやらせていただきました。今日いろいろな事情があってこられなくなってしまったひともいると思うので、ぜひこんなライブだったと伝えていただいて……円盤を買わせて下さい」(中島さん)とクスりとさせる一方で、バンドメンバー、ライブにかかわった関係者にも感謝の気持ちを伝えた。

そして「色々な人が今回のライブをやらせてくれました。でも、何よりも来てくれた皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!(この時点では)大阪公演はやる方向で話をさせていただいておりますが、どうしてもという場合もあるかもしれません。次のことは分からない状況ではありますが、やりたい気持ちはあります。また3月15日にお会いしましょう」とメッセージ。

最後は手持ちカメラを持って、「UMakeといえばあの曲」と「あなたを夢中にさせるうた」を披露。共鳴のシンガロングが巻き起こるなか<音と音で紡いだのは絆って軌跡>と今日の旅を振り返り、<さあ 出かけよう>と明日からの日常へとつないでいく。虹のような音楽で夢の旅を描き出したUMake。最後の最後まで感謝の気持ちを伝えていたが、この日のMCの量はそう多くはなく「一曲でも多く披露したい」というリスナーへの愛が伝わってきた。ラジオから皆へ声を発信してきた彼らだけに、次回公演TRIPPERS!!/Beyondも特別な感動を届けてくれるに違いない。

[取材・文/逆井マリ]

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