アニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』志田未来さん＆花江夏樹さんインタビュー｜志田さんからもドキドキで質問!? 猫好きな花江さんが見たおすすめポイントは？

2020年6月18日よりNetflixで配信がスタートする映画『泣きたい私は猫をかぶる』。本作は、猫になれるお面を手に入れた笹木美代（ムゲ）と、片思いの相手・日之出賢人の不思議な恋愛物語を描いた作品です。

そんな本作から、ムゲ役の志田未来さんと日之出役の花江夏樹さんにインタビュー！　なんと志田さんは花江さんの大ファンということもあり、少々緊張気味。

映画のお話も楽しく進む、微笑ましい空間をお楽しみください！

※取材はオンラインで行われました

まっすぐ好きな人に「好き」って言えるのがすごく素敵

――お二人とも完成映像をご覧になったそうで。いかがでしたか？

志田：まず、映像がとても美しい！という印象を受けました。それから、台本で読むよりもキャラクターの個性がハッキリ出ているし、ひとりひとりの葛藤などもしっかり描かれていて、アニメ映画ですが、すごく人間味にあふれてる作品だなと感じました。

花江：アフレコ時から画がけっこう出来ていたんですが、白黒だった部分などももちろんあったんです。完成したものを通して観たときに、なにげない背景がすごく綺麗で、その素敵な世界の中でムゲちゃんたちが活き活きと動いていたのがすごく印象に残っています。

音楽もいいところで入ってきて、全体を通して観るとアフレコのときより心が動かされましたね。そんな素敵な作品になっているんじゃないかと思います。

――映像、キャラクターともにすばらしく何度も観たくなるような作品でした。続いてお二人が演じるキャラクターの紹介と、好きなところを伺いたいと思います。

志田：私が演じたムゲはとっても明るくて、すごく無邪気でまっすぐな女の子です。「無限大謎人間」の略で「ムゲ」と呼ばれているくらいはじけてるんですけど、実は自分の中ですごく葛藤や悩みがあって……。

すべてがうまくいってないと思ってしまったり、周りの愛情に気付けていないちょっと子どもな部分もある子です。

でも私がムゲの中で本当に好きだなあって思うところは“日之出への愛が強い”ところです。“日之出サンライズアタック”とか言って毎朝ちょっかいをかけたり（笑）。

花江：（笑）。

志田：好きな人にまっすぐ「好き」って言えるのがすごく素敵だなって思います。しかも中学生で。

あんな子がそばにいてくれたら、私の中学生活ももっと違ったんじゃないかなって思いますね。

――ムゲは、すさまじいエネルギーを持っていますよね。

志田：周りの目を気にすることもなく、ホントに自分の気持ちにだけ素直になれるってすごいことだなって思います。

――なるほど。対する花江さんはいかがですか？

花江：日之出はすごく優しくて、真面目な男の子です。おじいちゃんが陶芸をやってるので将来は陶芸の道に進みたいとは思っているんですけど、それをなかなか親に言い出せなかったりと、中学生にしてはちょっと早いですけど将来に悩んでいる男の子です。

そこにムゲがグイグイ来るので素直になれずにツンケンしちゃう部分がありつつも、太郎のときにはすごく自分の気持ちに素直になれている子ですね。

演じるうえではすごくいろんな表情があって楽しかったですし、自分も中学時代こういう気持ちになったり、こういう経験があったりしたので、すごい懐かしいなというか、感情移入できるなと思いながら演じさせていただきました。

親から言われたことに素直になれなかったり、口で言えばすぐ分かることを言わなかったり、言えなかったりとか。そういった部分で「あ～、あったなあ」みたいな思い出があって共感できましたね。

好きなところはいろいろあるんですけど、陰ながら努力して勉強していることを自分から言わないのもいいですよね。普段は恥ずかしがってムゲにツンケンしていても、ケガしちゃったりすると自分から率先して助けに行ったり、優しく声をかけてあげられるところも好きです。

――あれはカッコいいですよね。

花江：そうですよね。あと、最初にすごいプレッシャーだったんですけど、ムゲが日之出に対して“エロボイス”って言うシーンがあって。「これは……（声優として）けっこう試されてるな」と思いましたね（笑）。

一同：（笑）。

花江：ムゲの日之出が言った台詞を繰り返すシーンがあるんですけど、そこはちょっと頑張らなきゃなと思いました。

――花江さんのエロボイスにも期待ということで。

花江：自分では分からないんですけどね（笑）。

――志田さんは、そんな花江さんの演技を聴いてみていかがでしたか？

志田：もともと花江さんのファンなので、隣で花江さんがお芝居しているという状況にすごく興奮しました（笑）。ムゲが興奮している気持ちにすごく共感していたんですけど、花江さんの日之出のお芝居のおかげで、今までにないお芝居の表現を引き出していただいたので、ご一緒させていただけたことにすごく感謝しています。本当に光栄なことだなと思っています。

花江：ありがとうございます。直接言われると……ちょっと照れますね（笑）。

――逆に花江さんは志田さんの演技をご覧になっていかがでしたか？

花江：ムゲちゃんらしさがすごく出ていて、志田さんが演じているのはもちろんなんですけど、そこにムゲちゃんがいるかのように感じて、第一声からスッと入ってきました。役が降りてきているような感じがしました。