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夏アニメ『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』:小林裕介(アーサー・ボイル役)|声優インタビュー

夏アニメ『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』アーサー・ボイル役 小林裕介さんインタビュー|「とにかく“紫電一閃”だけはカッコよくやってやろうと、そこは開き直りでしたね」

“紫電一閃”を放った名シーン、小林さんが気になったところは?

――壱ノ章で、もう一度見ておいたら弐ノ章に向けていいなと思うシーンや、印象に残ってるシーンを教えていただけますか?

小林:いろいろあるんですけど、アーサーで言うと、実は一番最初の話数がすごく好きなんです。

第弐話からの参加だったんですけど、第壱話が『炎炎ノ消防隊』にふさわしい、炎をふんだんに使った派手なアクション、見せる演出だったとすると、第弐話ってすごく静かなんです。バトルというものはそれほどなく、ただ座っている人(焰ビト)に剣を突き立てて終わる。

――大隊長の教えですね。

小林:そうです。あくまで僕らがやっていることは鎮魂であって、戦って倒すということではないんだという。もともと人だったものに対して、僕たちは刃を突き立てなければいけないんだという、派手さだけではない消防隊の人たちが抱える心の葛藤というものを静かな形で示していたのが印象的に残ってます。

浅草の人たちも印象的で、ここで死にたいって人たちが集まっているから、紅丸は鎮魂するときも、ド派手にやるっていう心意気がある。

鎮魂するために人を倒さなければならないことに対する思いの込め方というのが、それぞれの話数でしっかり描かれているのが、この作品の良いところなので、どこのエピソードと言うより、結局は通して見てほしいんですよね。

――何のために戦っているのかっていうのが実は大事ですよね。何でいつも非戦闘員のシスターが戦いについていっているのか。そこはこのアニメの特殊なところであり、すごく大切にしているところだと思いました。すごく命の重さを感じるというか。ただ、戦いの演出も、いつもすごくカッコいいんですけど。

小林:派手さで言うと、シンラとレッカが戦ったシーンがすごかったですね。シンラの機動力を活かした、ブレイクダンスみたいな要素も入っていて、変幻自在な戦い方をあんなに大きく描けているアニメって、あまりないなと思いました。

マンガだとスピード感はイメージできるけど、実際動くとこうなるんだっていうのはアニメでしか見せられないし、アニメならではの色が出ていたと思うシーンでした。あと、タマキの泣き顔も、何秒かけるんだっていうくらい、すごかったです。

――アーサーの派手なシーンだと、どこだと思いますか?

小林:第四話と第五話のミヤモトとのシーンが好きですね(笑)。アーサーが右手と左手を間違えてて本気を出せてなかったっていうシーンなんですけど、どんだけバカでも流石にそれはないでしょう!って思っていたんです。

その後、大久保先生と宮野真守さんの対談を読んだら、たまたま左右間違えて描いちゃってたらしいんですよ。最初違う方法で逆転するはずだったのが、そのままバカだったで通すエピソードにしちゃったんですけど、演じる側としては、どう折り合いをつけれ良かったんだ?って (笑)。そこでモヤモヤした分、とにかく“紫電一閃”だけはカッコよくやってやろうと、そこは開き直りでしたね。

――初“紫電一閃”ですしね。

小林:たぶん壱ノ章ではそこでしか言ってないと思います。このシーンを見返してて思ったんですけど、“紫電一閃”と言って、鞘にエクスカリバーを納めているんですよ。あれ、普通に入れたら鞘が剣の威力で割れちゃうと思うので、自分で先っぽから消してコントロールしている? 地味にすごいことやってるな、コイツ!って思ったんです(笑)。

――あははは(笑)、確かに。

小林:派手なところに地味な作業があり!と思うと、あの“紫電一閃”がより一層愛おしく見えてくるのではないかと思います。

――個人的には、ラストのハウメアとの戦いもカッコ良かったですね。あんなに強そうなハウメアに対抗している!って。

小林:相性という意味ではすごく良いんですよね。向こうは大の苦手ジャンルで、こっちとしては得意分野なんですけど、実戦の差なのか、今後もいい感じで翻弄されていくんですけどね…。

――小林さん的に、弐ノ章で見てほしいところというと、どこになりますか?

小林:やはりシンラとのやり取りですね。シンラって意外と理性的なんです。熱くはなるけど、静かな炎が燃えてるような感じ。でも、そういうのを取っ払ったものが出てきちゃって、熱量をガツンとぶつけてきた時に、アーサーもそれを押し込めるくらいの勢いで熱さを出していくんです。そこは壱ノ章とも違うアーサーが見られると思うので、見てほしいですね。

――このときは一緒にアフレコができたそうですね。一緒にやることで引き出されるものはやはり大きかったですか?

小林:それはもちろんそうです。個人的に、この戦いは絶対に別で録りたくないと思っていたので、一緒にやれて良かったです。

あと超嬉しかったのが、そのシリアスな中で技名を叫ぶときがあり、そこは少しギャグっぽくしてみたんですけど、それを小野大輔さんに「あの叫び、超好きだった」って褒めてもらえたんです。面白いことをやられたら誰でも笑ってしまう小野さんが、面白いと思ってくれたことは、自分の自信になりました(笑)。

――それはますます見たいですね。小野さん含め、新キャラクターも多いですが、誰が注目ですか?

小林:あの、僕あんまり「このキャラクター、イヤだな」っていうのがないんです、他のアニメでも。だけど、インカだけはすっごく嫌いなんです! 超嫌いなんです(笑)! 

表情とかも相まって、全体的にすごく気持ち悪いキャラクターが出てきたなと思いました。しかも島袋(美由利)さんのお芝居も絶妙で、ナチュラルにイラッとするんですよ(笑)!そこにどんな絵をつけてくるのかは、今からすごく楽しみにしています。

でも、本編が終わっても、僕はインカのことを好きになれないと思いますね。

――どんな絵がつくかというので思い出したのですが、アニメは芝居をしてから最終的な絵がつくじゃないですか。自分の芝居にこんな絵がついたのかと驚いたシーンはありました?

小林:どうだろう…それで言うと、やっぱりシルバー(ロバ)のところかなぁ。あそこは意外とディレクションが多くて、アーサーだけでなく、シルバーに対してもあったんです。「もっと愕然としてほしい」とか「落差を付けてほしい」と言われ、結構振り切ってやった結果、結構ひどい顔が付いていたので、そこは汲み取ってくださったのかなと思いました。

――ちなみに弐ノ章では監督が代わりましたが、ディレクション面で、変化はありましたか?

小林:演じる上ではまったくないです。これは最初の挨拶のときにおっしゃっていたんですけど、壱ノ章の八瀬祐樹監督の演出を引き継いでやっていくという意向だったので、それを踏襲した形で演出も付けていくということでした。だから言っていることは前回から一貫してらっしゃると思います。映像に関しては、僕もまだ見ていないのでわからないですけど。

――では最後に、『炎炎ノ消防隊』ファンへ、メッセージをお願いします。

小林:アーサーの見せ場はちゃんとあります! あれ? アーサー、急にカッコよくなっちゃった?ってくらいカッコいいエピソードがあるので楽しみにしていてください(笑)。

キャラクターも増えていき、解明される謎がありつつ、深まる謎もあって、スッキリともやもやが入り乱れた、壱ノ章にも増して続きが気になる展開になっていきますので、いずれすべてが解明されると信じて最後までついてきてください。

[インタビュー&撮影・塚越淳一]

(C)大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
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