音楽
樋口楓さん1stアルバム『AIM』発売記念インタビュー

話題の17歳VTuber、樋口楓さん 1stアルバム『AIM』発売記念インタビュー|樋口さんがメジャーデビューした意味、そしてこのアルバムに込められた想いを語る!

 

「Q」はSNSへの想いやオマージュも!?

――「Q」もイントロのギターや樋口さんの叫びが荒々しく、Aメロのボイスエフェクト、Bメロで急にテンポを落としたラップなどオルタナティブなロックチューンですね。歌詞はアルバムの裏テーマとおっしゃっていたSNSやネットの世界への想いや心の叫びが描かれていて。

樋口:みきとPさんは、SNSについて日頃から私が考えていることを直接お伝えしたら歌詞に組み込んでくれました。

みきとPさんらしく、ギターがゴリゴリのカッコいいロックに今、最近SNSで流行っている曲調のオマージュも入れていただいています。

――「アブノーマルガール」は歌声もかわいいガールズロックで、歌詞を読むと主人公は透明人間になった女の子なのかなと。

樋口:樋口楓という1人の女の子の内面そのままで、ステージに立っている私が客席にいるみんなへの想いを歌っているイメージです。

VTuberの活動を始めて後悔はないけど、周りの子たちのインスタを見たら仲良くクレープを食べていたり、映画を見に行ったりしていて、私がこうしている瞬間も青春を送っているんだなと心がきゅっとする時があるんですよね。

この曲を作ってくださったナナヲアカリさんもYouTubeや歌ってみたで活動されている方で、歌詞を見たら私の葛藤や想いも理解した上で表現してくださって。そして応援してくださる皆さんがいるから活動できているんだよと伝えたくて。

――だからライブチューンにもなっているんですね。

樋口:ナナヲさんもライブでコール&レスポンスをすることが多いらしくて。私もライブでは皆さんと一緒に声を出して一体感を作りたいと思っていたので、「そういう部分も入れてください」とお願いしたら「もちろん!」と即答で、掛け声の部分も入れていただきました。

――「TOBI-DERO!」は対照的に明るいスカロックで、歌詞も青春ポジティブという感じですね。

樋口:私がトランペットを吹いていることもあって、スカが好きで。誰かを応援する気持ちを、タスキをつないでいくように、信頼関係を重ねていくことでこの世界は成り立っているんだという気持ちを歌いたくて。

最初は女性的な歌詞だったんですけど、私が考えるスカロックは泥臭いイメージがあったので、何度かディスカッションを重ねて必死さを落とし込んでいただきました。みんな必死に生きているけど、スカの持つ明るさも入れてくださって、私のイメージしたスカロックが完成しました。

――曲名や「はみ出ろ!」、大サビ前の「でろーん」などご自身の愛称の「でろ~ん」もいっぱい。

樋口:ガツンと強い曲調に、ハズすようなかわいい語句が入ってくるのもスカらしくて。完璧じゃないカッコよさがイメージだったので、そこも忠実に再現してくださって嬉しかったです。

――「たこ焼きロック」は浪花女子の食への絶え間ない欲望を歌ったコミカルな楽曲で、これまでの雰囲気をガラっと変える異色の曲です。

樋口:作ってくださったみのさんはYouTuberとして活躍されている方で、オールドロックをずっと作られていて。アルバムのもう1つのコンセプトは「オールロック」だったので、私にとってのチャレンジ曲として作っていただきました。

VTuberにならなかった22歳の樋口楓の他に、カエデというファンの方が2次創作で作ってくださったキャラがいて、その子をテーマにした歌詞になっています。カエデちゃんは精神年齢が3歳児くらいの、「お腹がすいた」とか「ありがとう」など思ったことをストレートに言う子で。

周りの子がダイエットしなきゃと体型を気にしているけど、「食べたいものを全部食べよう」とか「ありのままでええんちゃう」と。

――樋口さんが大食いだからというわけではなくて?

樋口:違います! 私は体型を気にするほうなので(笑)。IQは低いけど、欲望に忠実で、ある意味、人間の本質をついた歌になったと思います。

――10曲目の「現代社会、ヒロインは!」は歌詞や歌い方はかわいくもあり、「ヒロインは強気がリアリティ!」と歌っているように強さもあります。

樋口:作詞してくださった安藤紗々さんは印象的な歌詞や、私にはない女の子らしさを書かれる方だったので、一度お願いしたいなと思っていました。

普段、私が女の子らしい言動をしないので(笑)、VTuberという現代最先端技術の中で生きている17歳の女の子を書いてほしいとお願いしたら強気な女の子で。でも「この世界もいいよ」とめちゃめちゃポジティブな歌詞を書いてくださって嬉しかったです。

――「mìmì」はミディアム調の楽曲で、歌い方も素朴でしっとりと。

樋口:ロックがテーマだったので、バラード曲を歌うのは想定外で。でもせっかくのアルバムなので1曲くらい、聞かせるロックも歌ってみようと。一見、私が歌わなそうな曲だけど、私のワードセンスや内に秘めているものを歌詞に収めて下さって。歌っている私もジーンとしてしまいました。

――他の収録曲のお話も。ご自身で作詞された「Victory West!」は高校球児への応援歌みたいですね。

樋口:今年の夏に『にじさんじ甲子園』という、ゲーム『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』を使った企画があり、私がVR関西圏立高校を作って、ほかの高校と対戦したのですが、その時に感じた気持ちを曲にしました。

――歌詞に強肩で話題になった捕手にまつわる「キャノン」が使われていたり、野球好きでは?

樋口:私は広島カープファンで、個人的にもコラボさせていただいたりしていて。『パワプロ』の企画で、観戦している視聴者さんが「キャノン決まった!」とか、キャラに電光石火というステータスがついた時に「めったにつかないんだよ」というレスポンスがあったり、そんなやり取りも歌詞に取り入れています。

――そんな歌の作曲がZAQさんというのもすごいですね!

樋口:ZAQさんの曲でこんな内容にしてよかったのかなとも思いつつ(笑)。ZAQさんが作ってくださった曲がにぎやかで、球場でもトランペットで吹けそうなメロディだったのでピッタリだなと思って、この歌詞を書きました。

――アルバムのラストがデビューシングル「MARBLE」というのもエモいですね。

 
樋口:私の自己紹介ソングです。まだ、VTuberとして2次元と3次元の壁を壊せずにいるので、少しでも多くの人に聞いていただいて、私だけではなく、VTuberへの興味や認知度が高まればいいなと思って、歌っています。

 

 

――このアルバムをこういうふうに聞いてほしいとかオススメの楽しみ方はありますか?

樋口:これまで、そして今思っていることを、いろいろな角度から曲にしたので、「この曲はあの時のでろ~んの気持ちかな?」とか、「こういう面もあったんだ!?」と知っていただく機会になったらいいなと思っています。

あと完全生産限定盤には樋口楓の日常を切り取った、あるものも封入されています。タイムカプセル的なもので、将来の樋口楓に届けばいいなという想いも込めて作らせていただきました。詳しくはご自身の目で確かめてください。

 

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