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『ダイナ荘びより』荒木宏文&陳内将インタビュー

オリジナルショートアニメ『ダイナ荘びより』荒木宏文さん&陳内将さんインタビュー|ゆるさが楽しめる恐竜の物語。アフレコを通して感じた声で表現することの面白さ

アドリブ部分を探すのも楽しみの1つ

ーー先ほど、共感する部分もあるとお話されていましたが、個人的に注目してほしいシーンやお気に入りのシーンがあれば教えてください。

荒木:すごくアドリブが多いので、そこに注目してもらいたいです。僕が今まで経験してきた中で、「言葉にならないけど(アドリブを)入れてください」と言われるところにはだいたい「……」ぐらいは書かれているんです。

何らかのリアクションだけど言葉になっていない息遣いやリアクションが入るんだろうな、と読み取れるんですけど、そこすら書かれていないところでアドリブをすごく入れました(笑)。

陳内:ありましたね~!

荒木:SEや効果音を入れて成立するのであまりアドリブを入れないほうが良いんだろうなと思っていたシーンでも、アフレコ中にアドリブ箇所として指示をもらったので、“この画でこういう動きがあったところは入れといたほうが良いんだ”と思ったのはとても新鮮でした。

台本に書かれていないところでどうやって埋めていくか、このキャラクターをどう生かしていくかというところを、画を見ながらその場でどんどん生み出していく作業が個人的にもすごく面白かったですし、やっていて楽しかったです。

なので、ご覧になる皆さんにもどれが台本に書かれているもので、どれがアドリブなんだろうと見返すのも1つの楽しみ方だと思います。いろんなところでリアクションや息遣いが入っているので楽しんでもらいたいです。

陳内:僕の場合、アドリブは少なかったです。ワニ先輩に関しては台本のセリフをしっかり言っていて、アンキロサウルスのほうでは食べるときのリアクションなどを入れています。あと、小峠さんが演じているステノニコサウルスともう少しやり取りをしたかった思いがありまして……。

残念ながらやり取りするシーンは叶わなかったんですけど、いつか小峠さんにツッコまれるシーンを演じることができたらな……とここで言っておけば何か変わるかもしれないので言っておきます(笑)。

ーー『ダイナ荘びより』は恐竜たちが人間の生活を送りますが、逆に、自分たちが恐竜が生きていた時代に飛ばされ生活を送ることになったら、どうしますか?

荒木:僕はきっと大人しく食われると思います。この食物連鎖の中では、僕は底辺だな、と諦める(笑)。

陳内:(笑)

荒木:「私はあなたたちに食べられるためにこの世に生を受けたんだ」と割り切ります。

陳内:そっか、まだ文明がないですもんね。

荒木:そうだね、恐竜には勝てないと思うよ。人数にもよると思うんですけど……いけるかなぁ~(笑)。頭の良い人が統率とって計画的に罠を張り、食物連鎖の上に立とうとする人間は出てくると思いますが、自分にその能力があるかと言ったら自信がない!

陳内:(笑)

ーーお二人が入っている俳優集団の「D-BOYS」が集まれば勝てるかもしれませんよ?

荒木:いや、無理無理無理(笑)。

陳内:全然足りないですね!

一同:(笑)。

陳内:僕、もし恐竜が生きていた時代に飛ばされたら、恐竜を食べてみたいです。

一同:!?

陳内:どの恐竜がどんな食べ方をしたら美味しいのか、今となっては誰も研究できないことじゃないですか。なので、自分がやられないうちに恐竜を食べてみたい!

荒木:アンモナイトなら気軽に食べられるかもよ?

陳内:アンモナイトかぁ〜。ここはティラノサウルスでいきましょう!

荒木:(笑)

アニメ・声優は理想のエンターテインメント

ーー舞台を中心にご活躍されているお二人ですが、今回は声優としてのお仕事になります。実際にマイクの前に立って演じてみていかがでしたか?

荒木:僕は個人的に声のお仕事が好きで、声優は憧れている職業でもあります。なので、そんな声のお仕事をできることが夢のように感じますし、好きだからこそ自分のやりたいレベルという面では結構シビアに考えちゃいます。

でも、今回の作品はジャンルと狙っている方向性に伴ったキャスティングがあっていただけたチャンスなのかなと。俳優や芸人さんが集まってメインキャストをやられているので、そういう作品だったからこそ、良いきっかけをいただけてありがたいです。

マイクの前に立って演じるというのは今までも経験はありましたが、やっている回数が少ないからこそすごく新鮮で。今回はショートアニメなので、いろいろなパターンやセリフを録ることができて、良い勉強にもなりましたし、とても幸せでした。

ーー声優は憧れの職業とおっしゃっていましたが、“憧れ”になったきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか?

荒木:芸能界に自分が進む前の話になるんですが、そのときはインターネットもそこまで普及されていなかったので、“芸能界”という別世界があるような認識でした。

ちょうど目指し始めた頃に、親しみやすい人・親近感のある人という存在が売れ始めた時代だったんです。そこからちょっとずつ、芸能界と一般の距離が近くなってきていて。

さらに、今になってはインフルエンサーと呼ばれる拡散者が芸能人でも一般人でもなく、ネット配信で生きているYouTuberやインスタグラマーといった人たちが出てきたり。昔はそれが“読モ”だったんですよね。芸能人と一般人のどちらでもない、グラデーションのような存在で。

陳内:うんうん。

荒木:その中で1枚の画を挟んで声の表現をする声優は、リアルな世界にはいないキャラクターを表現して作品を届けている“絶対的な距離感”があるというか。それを僕はアニメにも感じているんです。

アニメキャラクターを好きになっても、そのキャラクターと触れ合うことは難しい。そのどうしても届かない距離感のものを作ることに、僕は1番“夢”を感じていて。その距離感を保ち続けられているのがアニメというエンターテインメントだと僕は思っています。

だからこそ、声優は自分が子どもの頃に芸能界に感じていたような夢の世界を保ち続けてくれる仕事。なので、今になっても声優に対する憧れは変わりません。

キャラクターに会えない歯がゆさはありますが、その歯がゆさを感じるぐらいの距離感が、僕が1番感じるエンターテインメントなんです。

そういう意味でもアニメ業界はずっと憧れている世界ですし、僕にとってはエンターテインメントを届ける理想の形だな、と。憧れの世界で憧れのお仕事が経験できるというのは最高に楽しくて幸せです。

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