堀田竜成さん、石渡真修さん、吉田知央さん、植田慎一郎さん、沢城千春さんが「これまでとはまた違ったSOARAが見られる」と語った別れも見どころ!! 劇場版SOARA2『I will. -君が未来を歩くとき-』キャストインタビュー
カットされるほどのアドリブ!? 前作から2年の間に培った経験を活かして臨んだ撮影
――前作に続き、伊藤秀隆監督による撮影はいかがでしたか? 監督のディレクションに応えられたという手応えを感じた、積極的にアドリブを入れたり自分からアイデアを出した等、前作の経験を活かした点、変化・成長した点などがあれば教えてください。
堀田:僕は前作で演技未経験から始まり、2.5次元ダンスライブ「ALIVESTAGE(アライブステージ)」(通称、イブステ)も最近50公演を迎えて、ずっと同じキャラクターを演じてきているので、良い意味で最初と今回の2とでは全然違うものだと思います。
この業界に入って、他の現場でもお芝居を経験させていただいて、「こうした方がこう見えるよ、伝わるよ」とか、いろいろな方からアドバイスをいただいたり、お客さんからも吸収したものがあって。
役者として僕なんかまだまだですけど、この映画では自分が今持っている範囲で全てを出し切れたと思います。
石渡:舞台(イブステ)を経ているので、お互いの関係性は深くなっているよね。イブステはプロになってからのお話なので、(高校生時代の)劇場版SOARA2とは少し状況が違いますが、確実に距離は近づいて、キャラとしても絡みやすくなっているような変化はあると思います。
監督も演出をするところで、僕らがこうしたいという思いに対して、それでいこうと応えてくれたりして、結構アドリブも入っているよね。
堀田:確かに、第1弾と違うのは結構アドリブが入っているところかも。
石渡:でも、少しだけでき上がった映像を見せてもらったけど、カットされてた……。
堀田:あ、僕のところ……。
一同:(笑)。
堀田:みんなで楽しみにして映像をチェックしていたシーンがあったんですけど、イブステのノリでやり過ぎてしまったところがあって、カットされていたんですよ。
吉田:楽しみにしてたんだけどな。
石渡:面白いと思ったんだけど。
堀田:見事に全部カットされてました!
一同:(笑)。
堀田:でも、メインが会話している後ろで演じている“裏”のお芝居でも、メンバー同士で、この時こうしてみようと相談してアドリブを入れていて。
石渡:ジェンガ(のシーン)とか(笑)。
吉田:遊びがね。
堀田:そう、遊びができるようになった。何回か観ているようなお客さんが後ろ(の演技)を見て、クスクスとなれるようなことができるようになったのは、大きな成長かも。
昔は「今(どこ)…、今(何して)……」って(演技に必死で)、そんな余裕1mmもなかった(笑)。
吉田:やろうとも思わなかった。
一同:(笑)。
吉田:でも、まだ助けられてばかりなのは変わってない部分かも。先輩方が仲良くしてくださっているので、この2年を経て、リラックスして。
石渡:一切、気を使わず。
吉田:そんなことないから。
石渡:ボディータッチはうまくなったよね。
堀田:(ライターさんが)編集大変だから(茶々入れない)!(笑)
一同:(笑)。
石渡:(吉田さんが、まだ)固いなと。
吉田:はい(苦笑)。雑念とか余計な感情なく、変に固くなることなくのびのびと、アドリブや自然な日常の世界を生きれたという思いがあります。
――では、植田さんは?
植田:イブステなども経て成長したと感じたのが、他の4人に比べて、今作ではアドリブはほぼしていないです。
石渡:逆に?
植田:なぜかと言うと、この1~2年のイブステではプロになってからの廉を演じているんですけど、劇場版では高校生の廉なので、もっとこういうことを入れたいなと思っても、イブステで培ってきたものは当時の廉ではないなと、(イブステで)成長してきたものを捨てる作業から始まったんです。
ただ前作の続きの廉を演じる、その中で竜成や知央はイブステで役としてすごく成長があったりして、他の4人には廉を引っ張ってもらったり支えてもらえたので、今作では僕自身というよりみんなの成長を感じられて、改めて廉の根本の部分に出会えたのが僕自身うれしかった点ですね。
――前作のインタビューでは、他のメンバーから「ナイフ」というあだ名が付くような、演技経験者としての植田さんの厳しい一面も語られていましたが、今回はそういうこともなく?
堀田:今は「バターナイフ」なので、以前ほどの切れ味はないです(笑)。
石渡:少しあったけど、今は隠していて優しくなったよね(笑)。
――安心して任せられるな、という感じでしょうか(笑)。
植田:そうですね、安心して……?
堀田:そこで引っ掛からないで!(笑)
植田:頼れる存在に、カメラの前ではなってくれたなと。
石渡:カメラの前では!?
吉田:ありがとうございます!
一同:(笑)。
植田:(笑)。そういう冗談も言い合える仲になったのも“成長”と言える点ですね。
――沢城さんがメインで活動されている声優業では個別に収録される機会が増えたと思うのですが、相手役がいる役者としての撮影はいかがでしたか?
沢城:状況的に、声優の仕事に関してはキャスト全員で収録することができず、3~4人の少人数や1人で収録する時もあって、相手と掛け合いができないこともあるんですが、この映画では掛け合いができる楽しさなどが、当たり前のことじゃなかった(大切なことだった)んだなと、かみ締めながらお芝居をさせていただきました。
伊藤監督とは前作で初めて一緒にお仕事をさせていただきましたが、こちらの演技プラン・演技スタイルを強く尊重して撮っていただける監督です。
もっとこうしてみよう、あぁしてみようというものを、ぶつけていける監督だなと前作で思ったので、前回の反省も生かし、今回はアドリブなどを含め、自由にやってみようかな、というところもあったりしました(笑)。
それも怖がらずに受け入れてくれる監督なので、今作に関しては少し役から飛び出して挑戦してみたところも楽しんでいただけたらと思います。